角栄に花束を 11 | あだちたろうのパラノイアな本棚

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読書感想文、映画感想、日々のつぶやきなどなど。ジャンルにこだわりはありませんが、何故かスリルショックサスペンスが多め。

『角栄に花束を』新刊。

 

 

ついにオヤジ(吉田茂)の命運尽きた。

内閣不信任案が通り、吉田内閣総辞職。

そして民主党の鳩山内閣が発足、鳩山ブーム到来。

 

角さんたち吉田派のメンツは冷や飯食いとなったのでした。

 

ちょっと気になる一コマ↓

 

 

自由党人御三家の一人「林譲治」の林って?

 

気に掛かったので調べてみたら、林有造の息子でしたか〜

 

林有造:土佐人で、西南戦争の時に政府転覆を企んだかどで陸奥宗光などと共に逮捕され獄舎に繋がれた人でした。ちなみに林有造は、小千谷談判で河井継之助にカマした岩村精一郎(岩村高俊)の兄なのですね。

 

自由党って、歴史が長いんだなあ。

 

 

解散総選挙の結果、自由党惨敗。これからは民主党の時代か?

 

 

そこで三木武吉がまたも暗躍し、まさかの敵同士・・・

あんだけバチバチの闘争を繰り広げていた自由党と民主党が、なんと合体キラキラ

 

 

自由民主党爆誕ドンッ

 

 

ええと、55年体制って平成まで続いたんだっけ・・・?

55年体制切れたのいつでしたっけ。もうそれすらも遠い昔。

 

もともと自由党と民主党は途中で分かれた同士で、政策上は近かったとのこと。確かに少数政党がコロコロ入れ変わると政治が安定しないし、大政党はいいのかもね。戦後のやること山積みの時代は。

 

 

「もはや戦後ではない」

 

 

このフレーズ、教科書に載ってたの見たよ〜

 

けれどそのわりに、実はまだソ連との国交が回復していなくて、シベリアに多数の日本人が抑留されたままでした。ソ連が反対しているので国連加盟もまだです。

 

そうなの?!

 

本当に難題だらけの大変な時代です。

 

ソ連との国交回復および、シベリア抑留者の帰還。

これが鳩山総理と三木武吉の悲願であったと。

 

それまでは「ワシは死んでも死にきれん」

 

ウワーッ!

 

 

三木武吉は末期ガンだったんだってね。

鳩山一郎を常に支え続けた名軍師、ついに亡くなる。

 

 

めでたくソ連との国交回復。

 

 

大仕事を終えた鳩山一郎はこの直後に総理を辞任、政界を引退しました。もともと健康状態が良くなかったみたいで。もう心残りは無いのね。

 

ヤバッめっちゃ感動した!

泣いてしまったじゃないですかえーん

 

シベリア抑留者、やっと帰国できるんだ!

 

なんか角さんたちは干されていたのであんまり活躍しなかったけど、ここから世代交代、新たな闘争が始まるのでした。まずは、アニキ分の池田勇人か・・・

 

 

今回も面白かったなー!!

 

※角さんの奥さんに連れ子がいたなんて初めて知った。娘はMK子さんだけじゃなかったのか。