隠れショウコふぁんのブログ -26ページ目

夢追い人 11 <手作りの手提げ袋>

    << 手作りの手提げ袋 >>


     何年も前から


     どうすることも出来なくて


     引き出しの中に しまったままの物がある


     それは  あなたとの未来が引き裂かれ 時間が止まってしまった


     数日前に  ある人から頂いた


     チェック模様をした  手作りの手提げ袋


     ある人とは・・・  


     バイク事故のため 26歳という若さで この世を去った


     ボクのかけがえの無い  大親友の お母さん

    

     一人息子の彼が亡くなってから  お母さんは


     ボクを我が子のように  心配してくれました


     ボクの婚約が決まったとき


     お母さんは  泣いて喜んでくださり


     「こんなものだけど 私からの心からの気持ちなので 


       花嫁さんに使ってもらえたら・・」


     と  どんなに高価なブランド品よりも 


     温かい心のこもった  チェック模様をした手作りの手提げ袋を


     ボクに送ってきてくださったのです


     結婚指輪を その手提げ袋に入れて持って行き


     あなたに渡すつもりで  ボクは大事にしまっていました



     

     しかし   


     

     お母さんとボクの ひたむきな想いが込められた手提げ袋は  


     あなたの手に渡る直然で


     ボクたちの未来は  引き裂かれてしまった・・・




     あれから   何年も経ったのに


     引き出しの中に眠っている   


     チェック模様の手提げ袋を  見ると   


     胸が張り裂けそうになってしまう・・・


     

     

     


     

     


     


     

夢追い人 10 <キューピット>

   << キューピット >>


    あるカップルが


    たぶん  今年中に


    結婚するような気がする


    そのカップルの彼女は


    ボクの 元  愛しき人の  親戚


    彼氏は ボクの友人


    ボクたちが絶好調だったころに


    ひょんなことから  嫌がる彼氏を


    無理矢理逢わせることになって


    彼女に逢わしたら   意外や意外 


    彼氏がベタ惚れ


    でも シャイな彼は  なかなか告白しないので


    ボクも含めどれだけの人が後押しをしたことか


    それでも  念願かなって  無事に彼氏と彼女になって


    その後も色々な困難を乗り越えて今があると思う


    本音を言うと チョッピリ複雑な気持ちだけど・・・・


    夢が かなわなかった ボクたちの分まで


    どうか幸せになってほしい  


    


    

夢追い人 9 <視線>

       << 視線 >>


       コンビニで立ち読みをしていると


       目の前の磨かれたガラスの向こうに


       一台の古いスポーツカーが入ってきた


       ボクの目は反射的に反応して


       いつものようにそのスポーツカーの細かい所を凝視する


       若いカップルが乗っていて


       助手席のドアが開き  彼女だけが降り立った


       車を凝視していた視線を  何気なく彼女に移した次の瞬間


       ガラス越しの彼女と視線が重なった

       

       一瞬、体の芯に電流が走ったかのように熱くなり


       思わず、目をそらした・・・


       何だ?  この忘れかけていた   懐かしいようで不思議な感覚は?!


       ボクは自らの平静を保つように あえて意識して


       店内に入ってきた彼女を見ないように避けた


       レジを済ませた彼女が横を通りすぎるとき


       ガマン出来なくなったボクは


       もう一度彼女を見てしまった


       そこには


       歩きながら  ボクを見ている彼女がいた


       彼氏の車に乗り込んだ彼女の視線が


       走り出そうとした最後にもう一度だけ、ボクに向けられた



       絶対に気のせいだと・・・  大人のふりして


       自分自身に言い聞かせている


       自分が虚しかった・・・