菅野彰さんの『毎日晴天!』シリーズ9巻です。
8巻に続きこの巻でも泣きはしませんでしたが
心にグッとくる良いお話でした。

大河と秀、大人カプのお話です。

SF作家である秀が「もう書かない」と言い出して、
恋人であり担当編集者である大河が大慌て!

作家と担当編集が同居する帯刀家では
締切前後はいつも地獄の修羅場で、
毎度「書けない」というのが秀の定番なのですが、
今回はそれとは違うんです。

秀にとっての書くことの意味、
そしてそれは秀にとっての幸いへと繋がっていて、
話はとても深いものになっています。

無表情な秀の微細な喜怒哀楽の表現を
少しずつ察知することができるようになってた大河と帯刀兄弟ですが、
秀の内面を理解するのはとても難しく…。
それでもみんな秀の心に寄り添おうとします。
そして、大河は誰よりも…。

秀の心に起きた変化に胸が熱くなるお話でした。
『毎日晴天!』シリーズ、本当に深いです!

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<小説>
毎日晴天!  子供は止まらない 毎日晴天!2
子供の言い分 毎日晴天!3  いそがないで。 毎日晴天!4
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僕らがもう大人だとしても 毎日晴天!7
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<コミックス> 二宮悦巳
毎日晴天!1、2  子供は止まらない1
子供は止まらない2  チルドレンズ・タイム
子供の言い分1  子供の言い分2
いそがないで。  花屋の二階で1  
∟番外編
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 [漫画]花屋の恋人 (キャラコレEX2006)
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君が幸いと呼ぶ時間 毎日晴天!9 著者:菅野彰 イラスト:二宮悦巳
キャラ文庫 BL小説 2002年12月
★★★★★
君が幸いと呼ぶ時間―毎日晴天!〈9〉 (キャラ文庫)/徳間書店
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◆あらすじ(裏表紙)
「もう書かなくてもよくなった」――遅筆なSF作家の秀が、ある日突然作家をやめると言い出した!! 恋人で担当編集者の大河は、茫然自失。 でも今回は、いつもの逃避とは違うらしい!? 「書かなくなったら、僕は価値がなくなる?」と冷静に迫られ、大河は究極の選択にキレてしまい…!? 明信と丈の、ちょっぴりいきすぎた兄弟愛を描く『ザ・ブラコン・ブラザーズ』も同時収録。 ◆


感想は読メからコピペしたものに加筆修正しています。

大人カプ編。
秀にとっての「書く」こと。
それは大河と繋がるためではあったけれど
その根はさらに深く閉じられた秀の過去にあり。

勇太と出逢い、
帯刀家に来て、
たくさん手にした
小さな幸いの数々が、
今の秀を形作る。

なくすことが怖いという想いも
秀にとっては初めての感情だった。

今だからこそ理解できることもある。

人の心を全てわかることは不可能だけど、
理解したい、わかり合いたいと
寄り添い、向き合うことが大切で。
それは恋人でも家族でも。

『君が幸いと呼ぶ時間』というタイトルが心に響く。

終盤、洗面所で大河と秀の甘い時間があるのです。
二人にしては甘い言葉を囁いてちゅっちゅして…。
「一人で眠るのが、寂しい」という秀を
大河は自分の部屋に連れて行こうとします。
秀は抱っこして連れていってくれるのかと期待したようですが
(もちろん姫抱っこよね、この場合)…。

…大河、それはやっぱり違うと、私も思うぞ(笑)

ラストの勇太と丈の金髪の訳というオチにも吹いた∵ゞ(´ε`●) ブハッ!!

『ザ・ブラコン・ブラザーズ』

丈と明信の兄弟編。
二人のブラコンっぷりが楽しくて可愛かったです。
ちょっと切なくもあり。

作中にありますが、帯刀5姉兄弟は
両親を亡くしてからは長女・志麻と長男・大河が
ある意味で末弟・真弓の両親のような存在になっていて、
だから真ん中の次男・明信と三男・丈が濃密な兄弟関係になってたというか…。
だから双方がブラコンなんですよ。

丈の初恋相手が明信(正しくは明信の作ったチキンオムレツ)と聞いた龍が
早合点して「近親…」と言いかけたのも無理はない(笑)

でも私、このシリーズじゃなければ丈×明信もありではないかと思ってます。
このシリーズではありえないですけどね!
実の兄弟モノが大好きな私の妄想の中だけです。

あ!そうそう!このお話で私、龍兄の苗字が木村だとしりました(笑)
作中ではずっと、龍、龍兄、龍ちゃん、花屋、としか書かれてなかったような…。
『木村生花店』というのが花屋の正式名称でしたw

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