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今日は、未払賃金の立替払制度について、2回にわたって
お話をさせて頂きたいと思います~。
「未払賃金立替払制度」とは、「賃金の支払の確保等に関する法律」に基づき、
企業が「倒産」したために賃金が支払われないまま退職を余儀なくされた
労働者に対して、その未払賃金の一定の範囲について、国が事業主に
代わって支払ってくれる制度です。
上記の「倒産」とは、下記いずれかを指します。
(1) 法律上の倒産
破産法に基づく破産手続きの開始、会社法に基づく特別清算の開始、
民事再生法に基づく再生手続の開始又は会社更生法に基づく
更生手続の開始について裁判所の決定又は命令があった場合
(2) 中小企業における事実上の倒産
事業活動に著しい支障を生じたことにより、労働者に賃金を支払えない
状態になったことについて労働基準監督署長の認定があった場合
具体的には、①事業活動が停止し、②再開する見込みがなく、
③賃金支払能力がない状態になったことをいいます。
※中小企業の定義(個人事業の場合は、労働者数の要件のみ)
一般産業 資本金3億円以下、常時使用する労働者数300人以下
卸売業 資本金1億円以下、常時使用する労働者数100人以下
サービス業 資本金5千万以下、常時使用する労働者数100人以下
小売業 資本金5千万以下、常時使用する労働者数 50人以下
ということは、中小企業に該当しなくても、法律上の倒産=(1)であれば、
大企業でも適用になるということになります。
立替払を受けることができるのは、次の要件を満たしている場合です。
使用者が
①労働者災害補償保険(労災保険)の適用事業で1年以上事業活動を
行っていたこと(法人、個人の有無、労災保険の加入手続きの有無、
保険料納付の有無は問わない)。
②法律上の倒産又は事実上の倒産に該当することとなったこと.。
労働者が
①倒産について裁判所への破産申立等(事実上の倒産の場合は、
労働基準監督署長への認定申請)が行われた日の6か月前から
2年の間に退職していること。
②未払賃金があること
(ただし、未払賃金の総額が2万円未満の場合は立替払不可)
続きは次回で~。