私の母は、昨年から乗馬クラブに入会しました。
馬の性格や馬同士の相性によって、なかなか思うようにいかないことや、
お世話を担当している馬の可愛さなどを楽しそうに話しています。
いわゆる「認定試験」に合格すると、上位クラスに進めるようで、
指導員の方から「次のクラスに進めそうだから、認定試験を受けてみましょうよ」
と積極的に声をかけられるとのことでした。
「今習っていることをしっかりできるようになって、自信がついてから次のステップに進みたい」
と、負けず嫌いでアクティブな母にしては珍しく、じっくりと基礎コースに励んでいました。
母はダンス教室を営んでおり、約20年ほど指導者という立場で活動を続けています。
母が言うには、「いつも同じ曲、同じ振り付けでは物足りないだろうから、
もっと『ハイレベルな曲』や『複雑なフォーメンション』を踊れるように導きたい、
それが生徒たちにとっての望みであると思っていた。
自分が習う立場になって、今取り組んでいることが着実にできるようになることや、
既に習得した技術をさらに上達させることの面白さに気付いた」とのことでした。
この経験から自身のダンス教室でも、初級・上級にかかわらず、
基本の曲を「丁寧に」踊れるようになるために、復習を実施しているそうです。
他にも、「この指導員の伝え方はわかりやすいな。どうしてだろう?」と考え、
たくさんアドバイスされることが助けになることもあれば、
まずは落ち着いて見守ってくれることが嬉しいこともあるのだと気付いたようです。
「この歳になって、人に習うって大事だな」と繰り返し口にしていました。
私自身、数年に渡って学習塾の教室長を経験しました。
指導者や管理者の立場になると、「自分の考え」を通したくなるときがあります。
置かれている立場に関わらず、
誰かに教えて貰うことが、新たな気づきを生んで、自分の成長の糧になるだろうと思います。
謙虚な姿勢を忘れずに学び続ける人でありたいです。
母に倣って、私も習い事を始めようかと画策しております。