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監督ブログ  wecker

「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

いよいよオリジナルVシネマ「宇宙刑事シャリバン NEXT GENERATION」発売です!
他人事(笑)ですが、本当にこの日を待っていました。
劇場で公開されないのが残念です。

90年代のいVシネマのエッセンスをぎゅっと凝縮したような内容です。血もドバドバ出てセクシーシーン(?)もあり、オトナ向けなムード満載です。

でも(画面では描かれないけど)復興したイガ星を思い描く事が出来、伊賀電が過ごした31年間をリアルなものとして感じさせます。
イガ星を想うあの曲(BGM)になんと歌詞までついて、現代のイガ星人の若者たちの間で歌い継がれている!

間違いなくこの作品は「宇宙刑事シャリバン」です。

そして、このエピソードは(ややネタバレぎみでもありますが)伊賀電が公式に「シャリバン」の名前と紅いコンバットスーツを2代目日向快に譲り渡したエピソードであり、伊賀電のシャリバンとの再会でありお別れでもあります。

日向快は(演じる三浦力さんも含めて)2代目シャリバンを名乗るに相応しい男(それは本編を見れば、イヤという程わかります)です。

でも

前に何度か書きましたが、何故新しい名前とコンバットスーツを得た新しい宇宙刑事ではいけなかったのでしょう?
「シャリバン」の名前は「ギャバン」のように本名ではなく、宇宙刑事としてのコードネームだったので譲り渡してもおかしくは無いのですが…

新宇宙刑事として登場したエステバン(太陽の子…はシャリバンの方だって!)は、あのような(本編をどうぞ)哀しい結末に終わりました。

もうやはり「新宇宙刑事」は誕生しないのでしょうか?

…そう思わずに居られなくなりました。

本作の出来がいいだけに、このままこの作品が続いて欲しいと願いつつ、新しい宇宙刑事の誕生を、新しい東映ヒーローの誕生を(前回記事に引き続き)ただ願うばかりです。




「宇宙刑事シャリバンメモリアル」発売中!
…なのでその事を書こうかと思いましたが、久しぶりに更新したら宇宙刑事の事ばかりなので、今回は期待の(?)新番組「仮面ライダードライブ」について。

長いこと「鎧武」も観てないし、マジンガーみたいな(笑)顔をしたウルトラマンが出てくる「ギンガS」も観てないし、トッキュウジャーも…という事で、特撮ブログとしてももうホントに書くことなくなってきた…と思ってたんですが…。

「次の仮面ライダーに吉井怜ちゃんが出ますね」といろんな方に教えてもらって、調べたらヒロインの戦う婦警さんが内田里央さん。
舞台「鬼切姫」に出て頂き、何度となく「ヴェッカー」候補にも上がってた方。
アクションには縁遠い役柄が多かったけど、ご本人はアクションやりたがってました。
念願かなってよかったですね。

吉井怜さんももう10年近くお会いしてないですが、変わってないですねぇ。予告見たら自転車刑事みたいな(誰がわかるか!)カッコで出てきて、コメディリリーフなのかな?

今年は久しぶりにちゃんと特撮番組観て見るかな、と思いました。

仮面ライダーなのにドライブ?仮面ドライバーやん!…というのは凄い突っ込んで欲しそうなネタなので今更言いませんし、予告等見る限り、「機動刑事ジバン」や「特警シリーズ」っぽい懐かしさも感じました。


しかし…ここへ来て最後のレッドラインを越えたような気がします。
毎年「こんなん仮面ライダーじゃない!」と言われたくて変え続けつつも、時々本郷猛、を出したりして「仮面ライダー」感を留めるようにしたりとかして「仮面ライダー」を名乗り続け続いてきた平成ライダー。

でも

どんなに変わっても「バイクに乗るライダーである」(電車に乗るライダーでさえ電車の中でバイクに乗ってた)というのが守るべきレッドラインな気が(なんとなく)してました。

これで、今度の仮面ライダーは「宇宙からやってきた宇宙母艦を持つ刑事さん」です、と言われてもアリになった気がする。
逆に言うと少なくとも新しいデザイン・設定の新宇宙刑事は生まれにくくなった…と思う。

「ガンダム」が世界中で(人が乗る)ロボットの代名詞になったように、「仮面ライダー」は変身ヒーローの代名詞…というか冠名になってるには違いないんですが。

「仮面ライダー」の名を続けなければならないばかりに、他のヒーローが作れなくなった…企画・発想の幅が狭められてしまっている…と思います。


90年代は東映ヒーロー暗黒の時代とか言われてる(誰が言ってる?)ようですが、メタルヒーローシリーズという(後付の)シリーズ中ながら、ロボットの群像劇「超人機メタルダー」、愉快な世界の忍者がくそ真面目に戦う「世界忍者戦ジライヤ」、ロボコップの逆輸入「機動刑事ジバン」、「レスキューフォース」「レスキューファイア」を10年先にやっていた「特警ウィンスペクター」、人の命と心を救う(好きだった)「特救指令ソルブレイン」、子供版特捜最戦線「特捜エクシードラフト」、謎のロボットヒーロー「特捜ロボジャンパーソン」(謎すぎた)リアルSF意欲作「ブルースワット」、バンダイヒーローの真骨頂「重甲ビーファイター」「ビーファイターカブト」…

90年代の東映ヒーローは偉大なるスクラッチビルドの繰り返しであり、毎年驚き(絶望も)の連続だった。
「仮面ライダークウガ」もそんな挑戦のひとつでしかなかった筈。


…なんて長文をウダウダ書いていたら、韓国で20億を投じた特撮ヒーロー番組が制作されているというニュースが!(古い?)

監督は…坂本浩一!!!!!

坂本監督、前回の記事で「日本の特撮シーンをお願いします」と書いたばかりなのに…

働きすぎ!!

…てか、働けよ!俺!

続けて「シャイダー」です。

森永奈緒美・アニー復活!というのが話題を浚っているようですが(でもない?)、あくまで主役は2代目シャイダー烏丸舟であり、いやさ宇宙刑事タミーである!

シャイダーよりパートナーの女宇宙刑事の方が活躍する!という事自体が旧作へのリスペクトな訳ですが、よく見ると(?)ちゃんと主役はシャイダーだという事も分かります。これも旧作通りです。

それでも森永アニーに「ろくでなし」と言われるぐらい初代シャイダーとキャラが違う舟。それでも岩永洋昭さんにとっては一番のハマリ役なのでは?と思わせます。
子供番組の枠を取り払った為に誕生した、究極の坂本浩一演出ヒーローとも言えるかもしれません。

烏丸舟の男らしさ(笑)は現代の植物化した地球人に渇を入れてくれる気がします。

そして観た人誰もが好きになってしまうという宇宙刑事タミー。アニーもびっくりの超パンチラアクションに継ぐパンモロアクション。カメラに向かってキック!カメラを飛び越え!「見せる」事を前提としたゴーカイなアクションも、極真空手有段者である川本まゆさんにより、説得力のあるもの(?)になってます。

全身を使って感情を表現する川本さん、天真爛漫でやる事はちゃめちゃだけど憎めないタミーを本当に好演。タミーという名前は実は宇宙刑事シリーズ(というか上原脚本)には縁深い「民子(という名前)」から来ているのではないかな、と。

森永さんも適材適所な場面でしっかり存在感を示し、役回りは別にアニーでなくても成立するけど、沢村大への想いなど、彼女の台詞すべてが、胸に突き刺さるものでした。
アニーがシャイダーを「大」と呼ぶのはえらい違和感でしたが…

他にも「アオガキ隊(笑)」や不思議時空を意識した演出が散りばめられ、まさしく「シャイダー」を観た気分に、幸せな気分になれます。

そしてノスタルジーだけではなく、新たな特撮ヒーローの誕生だとも言えると思います。

「シャリバン」も「シャイダー」もそれぞれのシリーズとして続いて欲しいと切に思います。

そして最後にもうひとつ、「これで僕がやる事は本当になくなった!」

別に宇宙刑事シリーズをやりたかった、とかそんな大それた事は言ってないですが、「特撮ヒロインもの」としても本作で僕がやりたかった事、観たかったものは、「ほぼ」実現していると思います。

戦隊、ライダーそれぞれで代表作を作り、「白魔女学園」や「009ノ1」などでヒロインものを極め
こうして宇宙刑事シリーズをも見事に新生され、今また新たなウルトラマンを撮られている、偉大すぎる坂本浩一監督に、ただただ脱帽、羨望、感謝であります。

坂本浩一は何より特撮ドラマの「リズム」を変えた。
当時斬新だった宇宙刑事シリーズのリズムでさえ、変えた。

これからも日本の特撮シーンをお願いします。
という事で前回の続き。

渡洋史さんが伊賀電として出演!と聞いてはいたものの、もう2代目がいる訳だし、あの赤いコンバットスーツをシェアしてる訳でもシャリバンスーツのTYPE-S(笑)がある訳でもなさそうなので、伊賀電の「赤射」は見れないのかと思ってましたが、実に巧く処理されていました。ちゃんと白熱の「赤射!」そして真の「シャリバンキック!」も見れます。

ダブル「赤射!」は見れません(見れなくていい)が、イベントでは披露してくださいました。

初登場して2年余、初めて彼自身の物語が描かれた2代目シャリバン日向 快。彼自身、既に決して若僧と呼べる年齢でもない。
初代シャリバンの若さ、熱さとは対照的なクールビューティー(!?)。
自らの生存を最優先に、冷徹な計算によって任務を淡々とこなす快。

それでも彼の身体には初代シャリバンと同じイガ星人の血が流れ、彼の胸の中には真っ赤に燃える熱い魂があった!

終盤に向けての、死を覚悟した快の熱い行動を見れば、伊賀電のみならず、誰もが彼を2代目シャリバンと認められるでしょう。

パートナー・シシーのミスマッチなお姉さんぶりも楽しいけど、(畑澤的に)見るべきは矢吹春奈さんが演じる宇宙刑事アイリーン。パートナーの宇宙刑事エステバン(金色のブート〇グ)役の馬場良馬さんいわく「見どころはアイリーンのパンチラです」笑
昔のVシネマに出てくるような(ほめてます)濃い女捜査官で強い!怖い!…ところがいい。

映画ではなく「Vシネマ」というカテゴリの中で、子供番組では出来ない、表現の制限を取り払った、やや暴走気味の坂本浩一演出が、「宇宙刑事」という世界観にマッチしていると思いました。

「赤射!」シーンや「シャリバンクラッシュ!」の21世紀的表現(ちゃんと原作をリスペクトして最大限拡大表現している)等映像的にも見るべきところも多いです。

実は東映では大人向けの特撮ドラマ…というのが、(日朝の両作品が大人の視聴にも耐えられる事もあり)作られなくなっているという昨今…(キカイダーは……!?)
このシリーズは細く長く…でもいいからずっと続いて欲しいと願うばかりです。
お久しぶりです。
更新が初めて1ヶ月以上開いてしまいました。
この間、また入院したり、元気でしたとは言い難いんですが、なんとか生きてます。

9月7日に行われた「宇宙刑事シャリバン&宇宙刑事シャイダーNEXT GENERATION」の試写会イベントにに渡洋史さんのご好意で参加させてもらいました。

一足先に、また大画面で新たな宇宙刑事伝説の始まりを見たい!という熱意に応えてもらった形で、この件で尽力して頂いたMさん、東映ビデオの方々に感謝します。

前(宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE)の時も同じようなわがままを言って試写会に紛れ込ませて(?)頂いたんですが…あの時は、周囲にいらっしゃるのが関係者ばかりなのに関わらず、不遜な事を申しあげてしまったと思います。
それは本音であり、一視聴者の感想でしかなかった訳ですが…。
その後それを「ファントム・メナス現象」なんて言って、待ち続けていた期待作の続編は(その出来がどんなに素晴らしくても)「何か違う」「コレジャナイ」と思ってしまうものだ、などと論じました。

さて今回。
試写をご覧になった皆さんが揃って「最高でした!」と呟いて(?)いらっしゃるようですが
僕もまったく同じ感想です。
東映ビデオの方も「今回は間違いない」と仰っていたし…。

渡さんに視聴後「どうだった?どうだった?」と聞かれましたが「最高でした!」としか応えようがない。
その日の(及び劇中の)渡さんは白ブルゾンにジーンズ、ドライバーグローブ、膝丈ブーツといういでたちで、いつもお会いしている渡さんでも加藤エクスヴァーンでもなく、伊賀電そのものでしたし。

約28年ぶりにお会いした森永奈緒美さんは往時のアニーそのもので…とは言いません(あえて)が、年相応に大人になった(とはいえ僕等と同年代とは思えない若さ)スピルバンの姉へレンという感じ(?)でした。

2代目シャリバン日向快も2代目シャイダー烏丸舟も新しいヒーローとして鮮烈に眼に焼き付きました。
実物のお二人は想像以上にカッコよかったです。

勿体無い(?)のであと2回に分けてそれぞれ「シャリバン」「シャイダー」の感想書きます。
ネタばれしない程度に。