変身超人 | 監督ブログ  wecker

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「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中



日本滞在中に観ようと思っていた日本語吹替版「パシフィック・リム」は結局観れず、中国で中国語吹替版(笑)を観た。ついでにまだ日本で未公開の「MAN OF STEEL」も観た。

スター・トレックはなぜか近くの映画館ではやってない。


スーパーマンはカッコつけてみてもスーパーマンでしかなかった(いい意味で)、「パシフィック・リム」は…

僕は「クローバーフィールド」がダメな方だったので…期待もしてなかったけどがっかりもしなかった、という感想。怪獣映画や巨大ロボットものに必要なのはリアリティではなく…モゴモゴ…


巨大ロボットが謎の怪獣と戦う!…という映画に巨額を投じれる(そしてそれを受け入れる環境もある)ハリウッドがやっぱり羨ましい。


今回紹介したいのは中国映画「変身超人」


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このルックを見てるだけで日本では上映できそうもない(´_`。)が、台湾スター チェン・ボウリン主演で、例えば小栗旬が変態仮面を演じる(演じなかったけど)ぐらいのインパクトがあった。中国では。


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仮面ライダーなルックだけど実は巨大ヒーロー。近年日本で見なくなった立派なセットが組んである。
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こういう特撮も。
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懐かしい「アジト」と戦闘員。


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この映画はこういった「特撮ドラマ」の裏側のメイキング風映画なのである!

主人公鉄男は10年この特撮ヒーロー「宇宙超人FLY」を演じ続けている俳優(中の人もやっている)。

しかし近年低視聴率に喘ぎ、日本から(!!)真田(!!!)という特撮監督が招聘され、新ヒーロー「FACE」に変えられてしまう。


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新ヒーロー「FACE」エンジン音が聞こえてきそう…


壮絶な最期を迎え(させられ)る「FLY」。

鉄男は止む終えず、バラエティ番組やエロ映画、通販番組などに出演するが、どこへいっても「FLY」のイメージとヒーロー芝居が抜けず、落ちぶれていく…


鉄男には子供の頃難病で幼くして死んだ弟との約束があったのだ。

「ヒーローは死なない。必ず蘇る!!」



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鉄男が通う「怪獣ラーメン」店。元怪獣スーツアクターが経営(奥さんは日本人のよう)している。監督ブログ  wecker

「FACE」ショーを襲う強盗犯の前に「FLY」のコスチュームを着て立ちはだかる鉄男。

「ヒーローは死なない!撃ってみろ!」



…そして撃たれる鉄男。


鉄男がその後どうなったかは、出来たら実際に映画を観て欲しいですね。


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あまりにも日本のヒーロー(てか仮面ライダー)そっくりすぎて「またもや中国人め!」と思われるでしょうが、映画には昭和(日本)ヒーロー愛が満ち充ちています。もう、むせ返りそうになるぐらい。


中国人もずっと幼い頃から日本のヒーローと共に育ってきた。

30年以上前の「文革」以前のヒーロー(「太空戦士」とか「インフラーマン」とかあった)は歴史から抹消されてしまったから、彼らの心の中にいるヒーローは日本の昭和ヒーローなのです。

この姿(右)は彼ら(中国人)の心の中にいるヒーローの姿なんですよ(でも納得できん?)


こういった作品をちゃんとスター主演の大作映画として作られていて、ちゃんとヒットしているのが…嬉しいやら悔しいやらです。


日本でなら藤岡弘と平山亨の仮面ライダー物語とか、ちゃんとした「事実」をもとにした、こんな熱い本当のヒーロー物語が作れるのに…とも思いました。