利他と利己 | 監督ブログ  wecker

監督ブログ  wecker

「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

お盆ですね?

いかがお過ごしですか?

中国にはお盆はありません(そもそも祭日が殆ど…まったくない)。


いつだったか時空刑事リタの紹介をした時頂いた「利他」の逆は「利己」ですね?というコメント。

その時は「リタ対リコ」という…一人が分離して時空同位体になり真逆の性格で別の時空に存在する…

みたいな話を思いついたんですが(もちろん一人二役)…


別の時空ではないんですが、別の国であるここ中国にいて、その言葉の意味を改めて考えるようになりました。


日本人は(いろんな人がいるけど)一般的に利他行を徳とする民族。

自分は実践できてるかは別にして(苦笑)小さい頃から親は子に「人の為になる事をしなさい」と教える。


「ロゼッタ」のお父さんが最終回に言ってた「人を蹴落とし、偉くなるより、人の痛み、悲しみがわかる人間になりなさい。私たちが特別な力を与えられているのは人を傷つけるためではない。守るためだ」という

セリフもあった。

これは僕のヒーローもの(ヒロインもの)の共通の普遍で不変のテーマだとも思う。


ところが…

最近「やっと」わかって来たんだけど…

「この」国では利他より利己が大事なのだ。


いや、別に僕がイジメられてる訳ではないですよ。

作品造りをしてて思う。みんな何より自分の(少し広げて自分の家族の)利益がいちばん大事。

これは言葉を換えると個人主義、あるいは合理主義でもある。

アメリカを筆頭に先進諸国は日本以外そうなのかもだけど。


「キレイごとではそういうけど、日本人が世界一利己的だ」と言われると、そんな気もしてしまうが、キレイごとやタテマエはあるにしろ、事実「僕ら」日本人は歴史上幾多の災難の中(今も頻発する地震の中でもね)支え合って生きてきた。

そして日本のアニメやドラマは(一部例外はあるにしろ)ずっと、それを語り続けてきた…と思う。


こっちの人はもう30年も前から海賊版で日本のアニメやドラマを観てるし、よく知ってるけど、そんな「いちばん肝心な」日本人の「心」が伝わってない。

翻訳のせいかもしれない。

中国語はとにかくストレートで比喩表現や曖昧な表現がない…からかも。


歯痒いやら悔しいやら。


俯瞰して見て、世界に比べて(中国人だけでも世界の1/5を占めるんだし)やはり日本は孤独だと思う。

「世界」の中の「日本」を感じる事は外国に住んでないとまずないと思いますが…


最近やけに孤独を感じます。


だから…コメントくださいね(笑)