1998 わたし神あすか | 監督ブログ  wecker

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「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

「なにもかもやれ」と言われた新米プロデューサー畑澤は、平山亨の仕事に習い、番組の企画書、作品の原案、全話のあらすじ(いわゆるシリーズ構成)を作った。

あまり知られていないが『仮面ライダー』や『キカイダー』の原案やあらすじ等は平山亨自身が書いている。勿論「原作」は石ノ森先生であるが。

いきなりテレビ番組製作の最高ポジションであるプロデューサーに任命されたの が映像人生最大の幸運であり…
また最大の不幸であったと思う。

血気盛んな青年は、その当時既にベテランだった服部光則監督をはじめとする緒大先輩に注文つけまくり、戦いもした(猛省してます)。

そして(当時はあまり重要だと思っていなかった)キャスティング。

戦うお父さん、神健一郎(和田慎二先生の神恭一郎から頂いた。『χ』の神代恭一もね)役には宮内洋さん、池田駿介さん、荒木しげるさんらが候補に上がるが、「東映色を消したい」という事で潮哲也さんに決定(これは結果的に大成功だったと思う)。

肝心の主役『神あすか(あすかは超少女明日香から』がなかなか決まらない。
クランクイン10日前ぐらいだったか。

…やっと会えたのが当時16歳の吉井怜さんだった。
それまでの円谷映像枠の主人公は佐伯日菜子に代表されるキツめのフェイスの子達だったが吉井怜さんは天真爛漫な笑顔のファニーフェイスで、舌足らずが可愛い女子高生だった。
一抹の不安を抱えながらギリギリクランクイン。
…でも、撮影が始まると、そんな彼女にスタッフ一同…たぶん俺がいちばん……惚れ込んでしまうのである(*^^*)
怜ちゃんは本当に頑張るコだった。
どんなにしんどい時も笑顔を絶さず、我々スタッフにもいつも礼儀正しく真面目で…
そのうえで芯が強く、自分の意志をはっきり持ち、発言出来る少女だった。
誰もが「こんな娘が欲しい」と思った。
…そんな彼女が白血病で生死をさ迷い、そしてそれと戦い抜いて無事生還した事は記憶に新しい。
面会謝絶が1年以上続いても、どこかで「あの、怜ちゃんなら大丈夫」と思っていた。
想像を絶する闘病の日々だった事は著者『神様何するの…』に詳しいので見かけたら是非ご一読を。
「わたし神あすか。わたしのお父さんは神仮面ファラオン、そしてわたしは仮面天使ロゼッタなんだ…」『仮面ライダー』に習うOPナレーション。アフレコの時に急遽その場で考えて入れた。

…てとこでまた文字数限界(T_T)次回へ