コロナ禍によるテレワークでサボり放題+GWの出来事。
以前に不動車として入手したTW200。
その後軽いメンテナンスでエンジンはかかるようになったものの…
なんと暖まるとマフラーから白煙を吹きまくる状態だったのでふてくされて冬の間放置していました…。どうもオイル上がりと言われる症状のようだった。
ピストンリングの固着じゃないかな?
そうだといいな?
そうであってくれ…
と念じながらエンジン腰上を分解清掃した記録です。
【用意したもの】
・適当な工具
・トルクレンチ
・サービスマニュアル
・交換用のガスケット、Oリング、ピストンリング
・交換用のピストンとシリンダーブロック(どちらも使わなかった)

【分解】
まずはピストンを裸にするところを目標にした。
ピストンを圧縮上死点に合わせる。
クランクシャフトとカムギアの目印を合わせます。

カムチェーンを外す。
ラチェットレンチ2本でクランクシャフトを固定してカムシャフトを回します。
カムチェーンをギアボックスに落とし込まないように針金などにくくりつけておくと良いらしい。
その後何度かばらしましたがマグネット式のピックアップツールがあれば落とし込んでも拾えるのでどうでもいいです。むしろ落とした方が作業はやりやすい。
ワッシャーやカムチェーンをクランクケースに落とさないようにカムギアを外す。
カムチェーンテンショナーも外す。
キャブレターとエンジン上部のマウントを外す。
クラッチケーブルも邪魔なので取っ払ってしまう。
4本のヘッドボルトを外す。固い。

次にシリンダーヘッドを外す。カーボンで真っ黒。これが燃えても白煙が出るらしい。
※ダウエルピンをクランクケースに落とさないように注意。マグネット式のピックアップツールみたいなものを持っているのなら金属片はそれで取れるのでどうってことないです。
シリンダーブロックを外す。
これが固着していてなかなか動かない。
フィンに強い衝撃を与えると割れてしまうので地道にプラハンでコツコツ。
※ダウエルピンをクランクケースに落とさないように注意。

ピストンとご対面!

シリンダーもピストン側面もキレイなのでは?
ピストンリングも特に問題ないように見えるのだが…。
ピストン上部とシリンダーヘッドに蓄積されたカーボンを除去する。

ガスケット兼カーボン除去みたいなスプレーで簡単に取れました。
ピストンリングを外す。
再利用しないのでピストンに傷を付けないことを第一にペンチで開いて外した。
ひたすらにガスケットを剥がす。


紙ガスケットは剥がすものではなく削るものと言うことを思い知った。
セラミックスクレイパーは高いけどとても良い。作業効率が段違いなので買うべき工具としておすすめします。
ガスケット除去剤は楽にはなるけど塗装と手を痛めるので神経を使う。
ちなみに新しく取り寄せたシリンダーブロックのガスケットはメタルガスケットになっていました。
これは良い仕様変更。
【組立】
ピストンリングを組み付ける。

ピストン側面に傷を付けずにリングを広げすぎないように…やり方をしらないとなかなか難しいので自己流でやると失敗すると思う。事前にYouTubeで手順を調べておくと簡単。

トップリングにはRの刻印があるので間違わないように注意。
目が悪いと見えません…油が付くと更に確認しづらい。
ピストンリングの合口を調整。サービスマニュアル参照。
ダウエルピン、新しいガスケットとOリングをセット。
ピストンとシリンダーにエンジンオイルを塗りたくる。ガチャガチャとぶつけ合うことになるので傷防止が目的。
ピストンリングが回転しないようにグリスを塗るのもテクニックのひとつらしい。

慎重にピストンをシリンダーに通す。単気筒で良かった。
クランクケースとシリンダーブロックを固定する2本のボルトを仮止め。
ここでボルトをサービスマニュアルのトルク通りに締めるとシリンダーブロックが片浮きしてしまうので注意!
ダウエルピン、新しいガスケットとOリングをセット。
シリンダーヘッドを乗せてヘッドボルトを挿入。

サービスマニュアルの指示順に従ってヘッドボルトを本締め。その他のボルトも本締め。
ピストン上死点とカムギアの目印を合わせてカムチェーンをかける。

クランクを左回転(反時計回り)させてタイミングにずれがないことを確認。

カムチェーンテンショナーを締める。
クランクを左回転(反時計回り)させてタイミングにずれがないことを確認。
バルブクリアランスを調整してシリンダーヘッド内にもエンジンオイルをぶっかけておく。
残りを組み上げてエンジンオイルを入れる。
プラグケーブルを抜いてセルを回す。
低回転でエンジンを回しての最終確認ということらしい。
ここでシリンダーヘッドにオイルが回っているか(オイルポンプ)動作確認も行う。
異音を感じなければエンジンを始動する。
私のバイクはこれで白煙モクモクの症状から開放されました。
結局原因ははっきりしなかったのだけどね…。
自動車整備士の兄曰く…長く寝かせていた車が白煙を吹くことは珍しいことでもないらしい。
アイドリングするだけのような状態が長く続くと燃焼室にカーボンが溜まってしまうんだと。
そしてエンジンが温まってくるとそのカーボンが燃えて白煙として出てくることもあるそうな。
今回の件は分解前にカーボンを燃やし尽くすまでエンジンを回してみてもよかったかもね、と助言をもらった。この場合空ぶかしではなく、実際に走行してある程度エンジンに負荷を与えながら燃焼させるのがコツらしい。