新書野郎 -219ページ目

戦争ニュース 裏の読み方 表の読み方

保岡 裕之
戦争ニュース 裏の読み方 表の読み方
大言壮語のわりには浅はか。特に中韓台については知識がお粗末。それにしてもこれで公平中立を謳うとは笑える。なんたってあのゲプハルト・ヒールシャーにその発言をなだめられているくらいだから。

フランスの外交力

山田 文比古
フランスの外交力―自主独立の伝統と戦略
著者は駐フランス公使で、ENAにも留学したフランス・スクールの人らしい。何でも最後に「力」をつけると売れゆきが良いそうだが、このタイトルも集英社 のリクエストであろう。内容については、現役の公使である以上、下手な事を書くと外交問題になりかねないから、当たり障らずといった感じで、まあ、ざっと 流れを見るという感じの入門編としては良いと思う。対仏語圏アフリカ外交は「フランスの外交力」を代表するケースであるが、非常に分かりやすかった。ド ゴール、ミッテラン時代に偏っている様にも感じるが、「フランス外交」をこの二人で代表させるのも悪くはない。「豆知識」というコラムが章間に入るが、こ れは異様に読みにくい。横書きびっしりで、何か講義用のレジュメをそのまま挿入した様な感じ。内容は勉強になりそうだが、思わず斜め読みしてしまった。著 者は外務省の人間なので、「フランスのしたたか外交に比べ、日本の外交は....」といった定石通りの結論には無論ならない。さて、「対米追従」外交がい けないなら、フランスみたいに影響力確保に必死になって、あっちゃこっちゃに軍も人もモノもカネも文化も言語も輸出しますか。日本を米国の狗だと批判する お隣の国はそれでも良いのかね。
★★

復興計画

越澤 明
復興計画 - 幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災まで
結構、重厚な都市計画の歴史。勉強になった。
★★★

だます心 だまされる心

安斎 育郎
だます心だまされる心
基本的には全て同意だが、政治プロパガンダの例をその本場である諸国からは出さないのは何故?
岩波新書だから?それともR大の平和館長だから?
★★

日本語の森を歩いて

F. ドルヌ, 小林 康夫
日本語の森を歩いて フランス語から見た日本語学
ちょっと無理があるんじゃんないのとも思うが、日本語ネイティブ以外には言語に理論付けが必要なのかもしれない。

ナショナリズムの練習問題

井崎 正敏
ナショナリズムの練習問題
練習問題というより、持論を吐露。
★★

世紀の誤審

生島 淳
世紀の誤審 オリンピックからW杯まで
人類永遠のテーマだね。
★★

「特攻」と日本人

保阪 正康
「特攻」と日本人
終戦の季節が近付くとこの著者は忙しい。
教条的な言説はもうたくさん。
この著者の様に自分のアタマで考えたい。
★★★

平らな国デンマーク

高田ケラー有子
平らな国デンマーク―「幸福度」世界一の社会から
NHKの新書だが、元は村上龍のサイトに寄稿して採用されたものらしい。前にもそんな本を読んだ記憶がある。著者は国際結婚移住組で、住まいはデンマー ク。という事で、例の通り「北欧信仰」本。デンマークが本当に「地上の楽園」であるかどうかは、軽々しく否定できるものでもなさそうだが、ここまで礼賛さ れると疑ってみたくなるのが人の常。さて、著者は三十九歳で初めての子育てということで、その殆どが教育の話に当てられている。本当にこの方面はデンマー クが日本より優れているのか、それとも単なる教育観の違いに過ぎないのかは、読者が相対的に判断すれば良いだろう。一つ面白かったのは著者は日本の街がゴ ミだらけで汚く遅れているとしている点。これは多くの外国人が日本の好きな点に街が清潔というところをあげており、モノは捉えようだなと感じた。私は酒井 順子なんかの女性の「勝ち組」「負け犬」論に明るくないのだが、三十九歳、バツイチ再婚、国際結婚、ヨーロッパ移住、高齢出産、作家デビューというのはど んな感じだろうか。やはり「勝ち組」路線で行くのが無難なのだろうか。しかし、それにしてもこの帯カバーは気に食わない。国が違えば、ただのプロパガンダ ではないか。

昭和零年

桐山 桂一
昭和零年
東京新聞の連載の終戦季節もので、昭和零年生まれの人を集めたのだが、ちょっと偏り過ぎの感も。これはこれで異論を認めない全体主義ではないのか。