新書野郎 -179ページ目

変えてゆく勇気




上川 あや
変えてゆく勇気―「性同一性障害」の私から

ココロもカラダもすっかり覚醒してしまった。
★★

ヒューマン2.0




渡辺 千賀
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)

著者はシリコンバレーでコンサルティング会社を経営している人らしい。と書けばスゴそうなのだけど、実質一人会社の社長兼従業員だそうで、ベンチャービジネスブローカーといったところの様だ。しかし、東大卒のスタンフォードMBAで元三菱商事でシリコンバレーの住人ということで、「ヒューマン2.0」を語るに値する人材と相成ったのだろう。とはいえ、副題は「web新時代の働き方(かもしれない)」と括弧付きで、一方的価値観の押し付けによる自己啓発系が多い新書にしては、妙に自信がなさそうなタイトルである。ここで語られるのはシリコンバレーの実際についてなのだが、その場で生活している人にとっては、そうそうイイことばかりではないというのは、偽らざる気持ちなのだろう。その辺について著者はアメリカンドリームが実際はなくても、アメリカンドリームがあると能天気に生きることが幸せであるとしている。ラッキーなふりをしていれば、そのうちラッキーなことがあるというのは、アメリカ人の不自然な明るさを説明するのに十分だと思うが、それもシリコンバレーの住人となれる高学歴技術職はそうであっても、その前提が不足している層ではそういうこともなかろう。ただ、技術職であっても、失業してサービス業などに転職するケースは別に珍しいことではないらしく、収入原理主義の世界では、職業的貴賎が存在する訳でもない。堅実な仕事を良しとする風潮は企業側が堅実でなくっなった以上、従業員にそれを求めるのは酷な話だ。植木等さんも亡くなったが、サラリーマン原理主義時代のクレージーキャッツの映画は日本風にアレンジしたアメリカンドリームだったのかもしれない。

「普通がいい」という病




泉谷 閑示
「普通がいい」という病~「自分を取りもどす」10講

多少は楽になれたかな。
★★★

死刑制度の歴史[新版] 




ジャン=マリ カルバス, Jean‐Marie Carbasse, 吉原 達也, 波多野 敏
死刑制度の歴史

新版となっているのは10年前に一度、同じタイトルの本が文庫クセジュにあったかららしいのだが、その本はこの元本とは全く別の本で、著者も違う人らしい。こちらの原書は2002年なのだそうだが、著者交代でも新版となるのだろうか。とはいえ、内容的には重なるところが多いそうなので、主に中世西欧の死刑制度を論じたことには変わりはないのだろう。フランスということで、当然ながら死刑制度反対の視点で書かれているのだが、西欧中世が暗黒時代であること否定することに力を入れている様に感じた。それは自らの過去「野蛮」と規定するのではなく、当時にも法的規制や反対論が機能していたことを証明して、今なお「暗黒世界」に住む「野蛮人」たちとの区別をするような詭弁を感じないでもない。EUをはじめ死刑を廃止した国々のバックグラウンドがキリスト教にあることは明確なのだが(その意味では米国の諸州は異色と言えるのかもしれない)、この著者も最後に示す欧州人の中国に対する強烈な違和感は、死刑制度とキリスト教弾圧にあることも窺われる。主に軍事的脅威と反日感情が中国に対する違和感の源である日本とは、その辺りが異なるところだ。「死刑制度廃止」を文明・野蛮の観点で論じてしまうところが、日本でこの運動が拡がらない一因ではないかという気もする。むしろ宅間の様なケースを以って、「死刑制度」が殺人を誘発するとした方が良いのではなかろうか。
★★

ヒラリーとライス 




岸本 裕紀子
ヒラリーとライス アメリカを動かす女たちの素顔

のまんまの話だが、著者は『non-no』出身で、女性ものエッセイが本職らしく、これもジェンダー面にスポットを当てた造りとなっている。ヒラリーに関しては自伝をはじめ山ほどのタネ本があるのだが、ライスの自著がわずか数冊というのは意外。26歳でスタンフォードの助教授というのは、当然ながら学究面を評価されてのことかと思うが、政治やビジネスに専念して、どれも絵に描いたキャリアにしてしまうところには、頭脳の優秀さよりも人間的な優秀さを感じさせられる。この辺は黒人女性であったことがマイナスでなくプラスに働いたとも思えるのだが、ライスを登用することで、イメージアップを図るアメリカ社会のアファーマティブ・アクション的要素にも助けられたというか、利用したところもあるのだろう。ライスの唯一の敗戦は結婚くらいなのだが、プロフットボールの選手とちゃんと恋していていたり、周囲に「絶世の美女」なんて評価まで得ているのだから「女性」的には失敗したというものでもない。対するヒラリーの方が、紆余曲折であり、特にダンナの女性問題で苦労してきている。弁護士としては売れっ子になったが、それ以外のキャリアということではライスの様な華やかさがある訳でもないし、大統領候補まで上り詰めたのも、ダンナがクリントンであったからということは否めない。とはいえ、現大統領がそうである様に、家族の力は本人の力であるのがアメリカであり、性格的欠点は、むしろ人気に糧にもなる。あまりにも出来すぎた個人であるライスより、クリントン夫人のヒラリーの方が、人種、ジェンダー抜きにしてアメリカ人の同情を集めるのも、アメリカン・ドリームというものが、決して優秀な個人にだけ与えられるものではないことも示している。

昭和史の教訓




保阪 正康
昭和史の教訓

新書帝王は別の新書で朝日批判してたはずだけど。
★★

YouTube革命

女学校と女学生




稲垣 恭子
女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化

これは興味深い。エスの話も。
★★★

ウェブが創る新しい郷土




丸田 一
ウェブが創る新しい郷土 ~地域情報化のすすめ

別にウェブだけではないだろ。

教育力




齋藤 孝
教育力

「力」もの。ウレセンだし、読まんでもよかった。