松本清張への召集令状
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清張解体新書か。よく出来てんじゃない。
★★★
東南アジアにおける宗教事情
![]() | 東南アジアにおける宗教事情 (近代文芸社新書) 橋 廣治 近代文芸社 2006-12 売り上げランキング : 529938 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
文芸社と関係あるのかどうか分からんが、この近芸も新風と同じ穴のムジナだったトコ。新書にまで手を出しているとは知らんかったが、著者はメダン総領事の人で、「東南アジアにおけるイスラム過激派事情」とか、「東南アジアにおける新華人事情」なんて本をこの近芸新書から1年1冊のペースで出しているらしい。しかし、外交官ものも佐藤優みたいな前科者が超売れっ子になったり、原田武夫とか天木直人みたいなトンデモが出たりして、百花斉放の感もある。これは現役の人なのだが、退官記念の毒にもクスリにもならない大使ものも多い中、変わってるといえば、変わってる。まあ近芸の本としては妥当なものなのだろうけど、著者の極私的宗教論が延々と綴られる。例のスマトラ沖津波の時に、現地総領事として奔走したことが執筆のきっかけになった様だが、あの津波がキリスト教、イスラーム双方の側から天罰として宣伝される動きがあったらしい。ボランティアを口実とした改宗作戦は、よく聞かれた話ではあるが、たしかに被災した貧しい地域に入り込んで、信者を獲得させるのはキリスト教の常套手段であるのだが、イスラームの地でそれをやるのは、韓国宗派みたいな命知らずのエセ教くらいなもんだろう。ちなみに、ジャワ人なども分離独立を進めるアチェが被災したことで、ナショナリズムの文脈で天罰だと考えている人が多いそうで、国家も神も、盲目的な従属を求めるという意味では似たようなものか。しかし、宗教にハマる人って、やはりタイプがあるんだなとは思った。参考図書に江原啓之の本が並んでたりするのだが、著者は浄土真宗の家に生まれ育ったが、特に一定の宗派の信者ではないとのこと。宗教に対する理解があるという点ではインドネシアみたいな国では好都合なのかもしれないが、カストロ教にハマった元キューバ大使の本を思い出した。変な宗教にハマルのは、せめて退官後にしてほしい。
★
東京裁判
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新書なのに分厚くてとっつきにくいかもしれないけど、コレはいいんじゃない?
判決後も、まだまだ続くし。
★★★
ぼくの特急二十世紀
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1910年生まれかよ。
新書界の人間国宝だね。
★★
物語イスラエルの歴史
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中公新書の例のシリーズなんだけど、イスラエルの歴史に限っては、色んな筋の息がかかってそうだな。この著者は60年代にイスラエル政府給費生としてエルサレムに留学した人らしいが、この分野では大御所ではある様だ。ユダヤ人が、果たしてパレスチナの地にイスラエルを建国することが妥当なものなのかについては、その根拠となっている「ユダヤ人の歴史」のロジックを認めるかのかという話になってしまうのだが、さすがに紀元前の話となると、例えその「歴史」が事実だとしても、それに先住性を認めるのは難しいと言わざるおえない。そこまで昔ではなくとも、コソボも問題も似た様なものであるからにして、今後もイスラエルをモデルとした主権主張の提起が各地でなされることになるかもしれない。とはいえ、紛争解決においては、双方の主張を聞くことが重要である以上、ユダヤ人の主張する「イスラエルの歴史」にも耳を傾ける必要はあるのだろう。しかし、歴史オンチにとって、「近代」に到達するまで250ページ以上というのは相当辛い。シオニズム運動くらいからは、なんとなくついていけるのだが、第一神殿時代とか第二神殿時代なんていうのは、正に「物語」の時代ではなかろうか。それにしても、ホロコーストにほとんど言及がないのもユダヤ本としては珍しい。イスラエルが、あくまで「世俗国家」である以上。イスラエルの歴史と、ユダヤ人の歴史というものは分けて考えるべきものなのかもしれない。その意味では「出エジプト記」の方が、「ホロコースト」より、建国神話としてふさわしいものなのだろう。
★★
愛しの蒸気機関車
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なんか時代ががった文章だと思ったら、アーカイブスか。
さすがに80の坂を越えたら、テツは無理か。
★★
日本人の好きなもの
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そのまんまアンケート結果発表かよ。
★
日本を救うインド人
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先にツバをつけたからなのか、元東銀ニューデリー支店次長からなのか、10年前にインド・よろずコンサル会社を始めた著者は、すっかり「インド・ビジネス」論者として不動の地位を築いた様だ。ライバルの門倉は机上論者なので、実践する者はこちらの門を叩くのだろうが、「日本を救うインド人」って、タイトルだけは門倉を意識している感じ。前の著書の感想にも書いたのだけど、東銀ボンベイ支店の日本人に嫌な思いをさせられたので、後に東銀支店長が吊るし上げにあったと聞いてもザマーミロとしか思わなかったのだが、著者も被告として労組に訴えられたことがあるらしい。それでも著者が平然としていたのは、インドの司法が極めてフェアなことを知っていたからだそうで、事実、その裁判も訴えが棄却されたらしい。日本人が裁判で勝利するには「政治的判断」以外にありえない中国とはエライ違いなのだが、こうした「知識階級」の能力が信頼できるのもインドという国の底力なのであろう。その意味で、その意味で、英語力や経験といったものが欠ける日本人上司をインド人が値踏みするというのは正鵠を射ていると思う。これまでの著書と違い、そうした個人的体験をベースにしたインド・ビジネス指南なのだが、次の赴任地は西だと聞かされて、飛行機に乗せられたが、降ろされたのはインドだった。なんて電波少年じゃあるまいし。あと数年も経てば、この手は「インド通」として埋没してしまうんだろうが、著者が「誰も書かなかったふつうのインド」とするほどではないにしても、まだインド話としては役に立つものだろう。「インド人は三回殺せ」とか「断られても気にしないのがいいところ」なんてのも、説得力があろう。とはいえ、プチ感動の話もある。また、中国の牽制としてインドを捉えることを著者は批判しているが、これは私も同意。著者は「インドがよほど好きなんですね」と聞かれると、「いや、それほど好きじゃない」と答えるそうだが、そう言われてみれば、私はインドでインド人にそんなことを聞かれた記憶がない。会う人会う人から、「この国が好きか?」とか、「この国と日本とどっちが良いか」と聞かれる国とか地域があってウンザリすることがあるのだが、あれほどしつこく話しかけてくるインド人が、一人もそんなことを聞かなかったのは考えてみてば妙だ。著者はインドが好きか嫌いかなんて考えなくなったとしているが、おそらくインド人も、自国や他国を好きとか嫌いとかいう尺度でみないのだろう。たしかに歴史的経緯で、パキスタンとかイギリス、中国が嫌いなんて人は多いだろうが、その国が自分に利するところがあるか、ないかが問題であって、国内に幾らでも「他者」も「他言語」も存在している以上、「自国」と「外国」の境など大したものではないのかもしれない。外国人がサリーを着ても、ヒンディー語を話しても、或いは手でカレーを食べても、インド人はそっけないものである。少なくとも、現地の言葉で挨拶すれば喜ぶみたいな単純な言説は、インドでは通用しないのではなかろうか。
★★









