アラベスクをきれいにまっすぐするために見えないひねりの力を使いましょう。 | パパはバレエダンサー

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エビぞりはできるのに

アラベスクができないというコメントをいただきました!

 

エビぞりできる人がみんなアラベスクできるかといえば

そうではないので

エビぞりは絶対ではありません!

 

私の友だちでバレエ未経験ながら

エビぞりが新体操選手並みにできる人を見たことがあります!

 

私はエビぞりできないけどアラベスク一応できるし…

 

でも、できるできないの意味がよくわからないので

はっきり言えませんが、エビぞりとは関係ないところでの

アラベスクをおさらいしてみましょう!

 

ワタクシ、アラベスク…というかデリエールには2種類あると思っています。

 

厳格バレエスタイルと近代バレエスタイルとでも言っておきましょうか?

(ロシア人が最近のヤツはみんなこうだ!と言っていたので・・・)

 

もちろんワタクシは近代バレエスタイルでしたが

やらなきゃいけないのは厳格バレエスタイルアラベスクかしら?と思っているところ。

 

何が違うかといえば

腰、骨盤の向きです。

 

 

 

何度も言ってるパンツが正面か否か。

 

エビぞりができる人、エビぞりしながら後頭部がお尻につきそうなくらい柔軟性が高い人は

厳格バレエアラベスクに挑戦できるポテンシャルを持っています。

 

でも、こちらは背中の柔軟性が脚の高さに直結するので

脚が非常に上がりにくく普通の人だと90度上がればいいほうです。

 

一方の現代バレエアラベスクは腰を斜めにしてあげていくので

高さを求める人に向いています。

 

もうほとんどの人はこっちの上げ方を無意識にしているのではないでしょうか。

 

でも、こちらの上げ方をする際に

忘れてしまいがちなのが胸のひねりです。

 

アラベスクといえば大体第一アラベスクのポーズをとることが多いと思いますが

腰をあげたアラベスクに第一の腕の形はリスキーなのです。

 

なぜならひねった腰にお腹も一緒につられて開いてしまうので

アラベゴンに最適!?だからです。

 

アラベゴンとはアラベスクとアラセゴンを合わせたジョークのようなもので

「お手本にしてはいけませんよ」という戒めの言葉です。

 

肩、お腹、骨盤が揃ってしまうと後ろに上げているように見えても

実際はアラセゴンと変わらない上げ方に見えるのでそういいます。(厳密には全然違うけど・・・)

 

バーのときにアラベスクと同じ形にグランバットマンを上げることがありますよね。

このとき、動足側は思いっきり上げられるのに

軸足移動してバーの方の足を上げたら

「全然上がらない!」ということはないでしょうか。

 

右足、左足ということではなく

バーをつかんでいるほうの足はあげにくい。

 

私はこれ非常に感じますね(笑)

 

いかんいかん。

 

これが骨盤で上げている証拠なんですが

その影響が上半身で相殺できていないと反対側がどうもやりにくくなります。

 

どうやって相殺するのか。

 

それが胸のひねりではないか?

 

先ほど、骨盤をひねってあげるという表現をしましたが

ひねらないで上げると=アラベゴンになります。

 

ひねらないで何も気をつけないまま骨盤を足とともに上げると、

自然と上半身は軸足側に倒れていきます。

 

つまり、バーのほうに体が倒れていきます。

 

なのでバーがないと上げられないし

反対のバーの足を上げようとするとバーに体を預けられなくなるので

あげにくいと感じます。

 

だから胸から上はひねってバーと直角に保っておく。

(その分上げやすかった方もあげにくくなります・・・つまり上げやすかったやり方が間違ってたということね)

ひねるという表現が的確かはわかりませんが

ひねるほうとひねらないほうは逆転しても意味は同じです。

 

足を上げるために骨盤をひねる・・・それは胸をひねって正面に置いておくということと同じですよね。

 

 

 

 

厳格バレエアラベスクでも下のような見せるための第一アラベスクをする場合胸をひねっています。

 

骨盤まっすぐだけど、胸飾りをお客さんに見せるためには

両手が前横、じゃなく胸をひねって前後に見えるように開きますよね。

 

骨盤を上げているアラベスクでも一緒です。

 

でもこの場合は骨盤のほうがお客様のほうに向いているので

今度は胸の方を自分の正面にひねる意識が必要です。

 

でも第一アラベスクは胸もお客様の方に見せていいポーズなので

ひねりがないまま足を上げてしまいがち。

 

そうかもしれないけど!!

おへそはちょっとでも自分の正面を向いていないとアラベゴンまっしぐら。

 

自分のアラベスクの上げ方がどちらなのか?

そこから胸のひねるべき方向を判断してください。

 

同じ第一アラベスクでも

骨盤の置かれている状態によって胸をひねる方向が正反対になってしまうんですね・・・

 

厳格バレエアラベスク=胸をお客様のほうに(あまりやる機会はないでしょうが・・・)

 

現代バレエアラベスク=胸は少しでも自分の正面へ

 

そこで!やってみてほしい

センターレッスンで私の好きな動きがあります。

 

これがアラベゴンになっているかどうかの気づきと改善、修正訓練にすごくなると思っています。

 

それがピケアラベスク第一!からの第二・・・・

 

第二アラベスクというのは

第一のときと前後の手を反対にしたポーズです。

 

一から二に、水平にスムーズに腕を動かします。

 

軸足はポワントのままでやるのですが・・・

 

バランスをゆーったりとって

優雅に腕を動かしていきます。

 

そう、肩からではなく背中から…

 

このときアラベゴンになっているとすごく難しいです。

 

後ろからくる腕の長さが足りないのかと思っちゃいますし、

前から後ろに行った手の方は肩が脱臼しないといけないかと思うくらいです(笑)

 

コツは背中側のアンダーバスト(肩甲骨の下)を軸に胸から上を

ぐいーーーーんとひねることです。

 

バランスが取れないとちょっと背中を感じるまで難しいと思うので

アテールでもいいので腕のチェンジはやってみてください。

 

第一から第二。

 

お腹も胸も開いていると余計に胸のひねりを加えないと第二になれません。

 

その第二から同じように第一になってみてください。

 

これが目指すべき第一アラベスクの上半身!

 

になったかな?

 

 

 

 

もちろん2種類あるって言ったって

踊りや上げたい脚の高さによって使い分けしていたり

がっつりどっちとは言えないという人がほとんどだと思います。

 

例えばジゼル冒頭180度上げたいパンシェとかそのままポワントで男性と高速プロムナード!なんかは

骨盤まっすぐ厳格アラベスク(パンシェ)のほうが安定します。というかむしろそうじゃないとできない。

(これは上半身をさげていけるので足は上がります。さげきったらだめだけど(笑))

 

一瞬で足上げればいいピケとかは骨盤上げていいんじゃない?

 

ただ

 

肩、胸、骨盤で作られたスクエアと言われる部分は「常に正方形」が

バレエのベースとしてあるらしいです。

 

でも足を高く上げることで許容されているのが今です!

 

 

骨盤を斜めにするとスクエアが崩れるのですが

だからと言ってほかの部分をそっちに合わせていってはいけないし

それほど高く上がってないのに骨盤上げたら怒られます。←大事

 

骨盤水平の厳格第一アラベスクは顔も正面、肩も胸も正面向いて水平に保つことができます。(一番最初のイラスト)

 

この場合ひねりはあんまり必要なくて、胸の下からおへそと脚の付け根を通ってまっすぐ後ろに

足を上げる力が通ります。イラスト見てみてね。前から後ろ!って感じです。

 

これがエビぞりと全く同じ使い方だと思いません?骨盤水平、背中も肩も正面、足は真後ろに伸びています。

 

でも、骨盤上げていく方は骨盤を外に回す(ひねる)ことで足を上げるので

前というより体が横に倒れていく方に感じます。

そうならないように上半身のほうは

軸足のほうに巻き上がる逆のひねりを加えないときれいにいかないってことかな。

 

エビぞりを腕で支えていいので実験してほしいのですが

真後ろに片足上げようと思ってもぜんっぜん上がんないと思います。(厳格)

 

でも片足の骨盤を浮かしていくとちょっと上がっていきますよね。(現代風)

 

でも体は上げた足の方に向いていって肩も前後にズレ始めます。

 

それをググっとこらえて両肩をそろえておく力が必要なんですな。

 

これをひねりと呼んでいます。私。

 

ひねっているように見えないし、感じないかもしれませんが

確かにそれはひねりなのです。

 

まっすぐを保つという不思議なひねりのお話でした。

 

みなさんもう知っておるとは思いますが、ただのバレエオタクの独り言なので!

間違いがあったら優しく訂正してください・・・

 

 

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