国譲りと天孫の天下り/天孫降臨章 第九段 一書(第二)第三話 三大神勅/五大神勅 | 心の鏡

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天の霊妙不可思議な法則、神道について書いているブログ。心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

天照大神は御子である天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)を葦原中つ国に降らせる時、

宝鏡(たからのかがみ)を授けて、

「我が子よ、この宝鏡を見ることは、私を目の当たりに見るのと同じであると心得なさい。この鏡と床を同じくし、御殿を一緒にして斎(いわい)の鏡としなさい。」とおっしゃいました。

 

※宝鏡奉斎の神勅(ほうきょうほうさいのしんちょく)です。

この宝鏡は八咫鏡(やたのかがみ)とも言い、天照大神が天岩戸に隠れてしまわれ暗闇に覆われた時に、岩戸の前に天の香具山から榊を根こそぎ持ってきて、榊に祀ったもので、現在も伊勢神宮でお祀りされているそうです。

その話について書いたブログ記事は、こちら

 

また、天児屋根命と太玉命には

「あなたたちも、ともに御殿に侍(さぶら)って、皇孫をお守りしなさい」と命じられました。

※侍殿防護の神勅(じでんぼうごのしんちょく)

 

さらに、

「私が高天原で耕作していた清浄な『斎庭(ゆにわ)の穂(いなほ)』を我が子に授けます。」とおっしゃいました。

※斎庭の穂の神勅(ゆにわのいなほのしんちょく)といいます。

 

そして高皇産霊命(たかみむすひのみこと)の娘の万幡姫(よろずはたひめ)を娶(めあ)わせて妃とし、天下らせました。

しかし、まだ大空におられるうちに御子がお生まれになったのです。

そこで天照大神は天津彦火瓊瓊杵尊(あまつひこほのににぎのみこと)と名付けられたこの皇孫を、

父神に代えて天下らせようと思われ、天児屋根命と太玉命及び諸々の神々をことごとく皇孫に授けられ、

またその装いもすべて父神と同じに授けられました。

その後、天忍穂耳命は天上へと還られました。   

(つづく)

 

【三大神勅】 

天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅

宝鏡奉斎の神勅

斎庭の穂の神勅を合わせて三大神勅と言います。

天壌無窮の神勅についての記事は、こちら 

【五大神勅】

この他、高皇産霊神が天児屋根命と太玉命に前回の話で神籬(ひもろぎ)という神様の依り代を持って行き祀りなさいと命じた

神籬磐境の神勅(ひもろぎいわさかのしんちょく)と

天照大神が二神に皇孫を守るように命じた

侍殿防護の神勅

も合わせ五大神勅とも言います。