水素ガスと腸内フローラ | 腸内フローラ健康法「ドクトルかっちゃん笑顔で元気」ラジオ大阪放送記事

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毎週水曜日 17時45分ラジオ大阪1314OBC
ドクトルかっちゃん笑顔で元気・医療健康情報番組

いつまでも若く元気で=アンチエイジングには活性酸素除去と言われますが、その最先端は「腸内フローラ」です。

腸内細菌が未吸収の栄養を食べて様々なガスを造ります。

腸内細菌の種類によって好む食べ物が違い、発生するガスも違います。

①  炭水化物は二酸化炭素、水素、メタンなど

②  蛋白質、脂質はインドール、スカトール、アミン、硫化水素、アンモニアなど、特に動物性蛋白の方が有毒ガスを造ります。(硫黄含有)

大豆や野菜は繊維質が多いので、ガスを吸着、排出しますが、腸内フローラの状態の悪い人はガスが増える場合もあります。

ガスが溜まる人は、腸内細菌のバランスが悪く、蠕動運動が悪いのでしょうね。(過敏性腸症候群)

それと腸内ガスは腸粘膜から吸収されるので、粘膜の状態が悪く、ガスを吸収しにくい事も考えられます。いずれにしても、根本解決は腸内細菌叢の改善と粘膜の改善、そして食養生です。乳酸菌生産物質飲用で腸内発酵が良くなり、症状の改善例などもあります。

近年、病気と体内ガスと腸内細菌との因果関係も解ってきました。

活性酸素と水素ガスとの関係も面白いです。

最近は水素ガス吸入療法を治療に取り入れているクリニックが増えています。

水素は血液脳関門を容易に透過して脳内に入ることができるから、脳内で発生しているヒドロキシルラジカル(反応性が高い活性酸素)をも消去できます。

脳内に入った水素は脳神経細胞を酸化ストレスから守り、パーキンソンやうつ病、認知症など脳神経障害に起因する病気を改善することが分かっています。

腸内細菌学会において、脳と腸の関係については「脳腸相関」または「腸脳軸」と呼ばれていますが、水素産生菌が産生する水素が「脳腸相関」の中心的な役割を果たしていて難治性下痢、クローン病、過敏性大腸炎、様々な炎症、パーキンソン病、リウマチ、ガン、動脈疾患、認知症、うつ病、早産などに効果があると言われています。

慶応義塾大学医学部の研究資料によると、2016年に水素吸入療法は厚生労働省が定める先進医療Bに登録され2%水素吸入療法は院外心肺停止患者の救命、予後改善などの成果が報告されています。

生存率61%⇒85%、障害の無い回復21%⇒46%と大幅に上がりました。

その他、脳梗塞、心筋梗塞、血栓抑制効果、自律神経、高血圧、抗炎症作用なども報告されています。

血中水素濃度を2%に上げると効果が高く、上げすぎると効果が落ちる様です。

水素は効果があるので、沢山吸入すれば良いという物では無いようです。

体内の調和が取れる濃度が良いのでしょうね。

この慶応義塾大学医学部が使用している水素吸入器は医療機関に頼まれて、ご紹介もしています。

ただ一般の方が買うにはかなり高価な機械です。

家庭用が欲しいという方には小型で使いやすい国産の機種をご紹介しています。

ご興味のある方はビオネ健康センターにお問い合わせください。

体内水素を機械を使わなくてもある程度増やす方法もあります。

それは食事と腸内細菌です。

炭水化物ダイエットがブームになっていますが、炭水化物も腸内細菌には必要な栄養です。

生体ガス中の水素は腸内の細菌が炭水化物を発酵させる際に増加します。

1gの炭水化物が腸内細菌で発酵すると 150~200ccのCO2(二酸化炭素)と50CCの水素ガスを作ります。皆さんが呼吸で吐き出す炭酸ガスの50%は実は腸で作られたものです。

腸管から吸収された水素は呼吸から約14%排出されています。

その他、皮膚から排出される物もありますから、腸で発酵して造られた水素の約80%が体内で消費されています。それが活性酸素を除去しています。

食生活の良い人の腸内では1日に12ℓもの水素ガスが作られています。

やはり腸内発酵を促す食事が大事ですね。

食物繊維や発酵食品は体内水素を造るバクテロイデスという菌が増えます。

和食が一番ですね。穀物(米、豆、芋、かぼちゃ)、発酵食品、野菜、海草、根菜類、小魚がお勧めです。肉や揚物、炒め物、甘い物は控えめにしないと腸内腐敗菌やフィルミクテスというデブ菌が増えます。

ラジオ大阪放送音声⇒http://www.bione.co.jp/tenpo/OBC240207_Dr_K_Egao.mp3