好き勝手に物語を書くぞ~♪ -8ページ目

風の輪舞曲(ロンド)~闇を奏でる者~ No.9

~始まりの時~ No.9


解散してから20分過ぎた頃、城門の所に続々と兵士達が集まりだした。


手には『ジャベリン』と呼ばれる長槍を持つ者や、『バトルアックス』と呼ばれる戦闘用に作られた大斧を持つ者もいる。


魔法を使う者達は『ウィザードロッド』と呼ばれる魔力のこもった杖を手に持ち、青くて足元まである長いマントを体に羽織っていた。


暫くして、ジルとデュランも到着し、皆はこれからの事も含めて少し雑談をしていると、クレイブも城門にやって来た。


その姿を見たジルが『整列!!』と号令をかけると、兵士達はそれぞれ振り分けられた隊別に並んだ。


「全員揃っているな。」


そう言いながらクレイブは部下達の前に来て立ち止まると、全員を見渡しながら


「これから2人の捜索に出てもらうが、何が起こっているか分からない…だから俺と他の隊に報告した後はその場を動くな。
俺や他の隊の到着を待て…これは絶対だ。
何があっても勝手に行動するなよ、いいな!!」


と、確認する様に言うと、『はい!!』と部下達全員は大きな声で返事をした。
するとクレイブは頷いて、


「それでは、全員出発!!」


と言い放つと、兵士達は城門を出て、それぞれの隊別に2人を捜索する場所へと向かった。
そして全員が城門を出ると、クレイブは報告を待つ為に待機場所へと戻っていった。

風の輪舞曲(ロンド)~闇を奏でる者~ No.8

~始まりの時~ No.8


デュランは部屋まで戻って来ると、ジル同様に全身を覆う鎧を身に付け、デュラン専用である『バスターソード』と呼ばれる二本の大剣を両腰に下げた。


「よし…それじゃ行くか。」


デュランは装備を整えたると、そう言ってジルと共に皆が待つ部屋へと向かった。
そして2人が部屋に到着すると、既に他の兵士達は集まっており、国王の元へ行っていたクレイブも戻って来ていた。


どうやらジル達が最後の様子で、皆は2人の事を随分待っていた感じだ。


「ようやく来たか…。」


2人の姿を見ると、クレイブが呟いた。


「隊長、遅くなって申し訳ありません。」


そう言って、ジルはクレイブに対して深々と頭を下げた。


「まぁいい、とりあえず空いている席に着け。」


クレイブがジル達に言うと、2人は席に向かい椅子に座った。
そして、クレイブはこれからの事を部下達に向かって話し出した。


「国王の許可が下りたので、先程話していた様に2人を捜索する為に城外へと出る。
それで城の周辺を捜索するのだが、ここに居るメンバーを6つの隊に別けようと思う。
まず、城北方向の捜索隊の指揮を…ジル、お前がとってくれ。
そして城南方向の捜索隊を…。」


そう言って、クレイブは捜索隊の指揮をとる者の名前をあげていった。


「そして最後に、城北東の捜索隊は…デュラン、お前だ。」


クレイブがそう言うとデュランは頷いた。


「その他の詳しい隊の振り分けは、この紙に書いてある。
各自それぞれ指揮官の元、速やかに行動し、2人の捜索を行ってくれ…。」


そう言うと、クレイブは手に持っていた紙を部下達に配り始めた。
そして全員の手に紙がいき渡ると、


「俺はこの場所でお前達からの報告を待つ。
何かあったら即座に俺と他の隊の者達に『テレパスの魔法』で知らせるように。」


と、全員を見渡しながら言った後に続けて、


「ここまでで何か質問がある者は居るか?」


と、部下達に問い掛けてみたが特に質問をしてくる者はいなかった。


「それでは、これより30分後に捜索を開始する…全員、隊を確認後、武器を持って城門に集まる様に…いいな。」


クレイブが全員に向かってそう言うと、『了解しました!!』と、部下達は立ち上がり敬礼をしながら答えた。


「よし…それでは、解散!!」


クレイブがそう言うと、部下達全員はそれぞれ部屋を出ていった。

風の輪舞曲(ロンド)~闇を奏でる者~ No.7

~始まりの時~ No.7


ジルはデュランの部屋まで来ると『コンコンッ』と、扉をノックしたが中からの返事は無い。


(…まだ寝てるのか?)


そう思ったジルが扉のノブに手を触れてみると、鍵は掛かっていなかったので、


「デュラン、入るぞ。」


と言って、ジルは扉を開けて中に入ってみる事にした。
しかし、部屋の中にデュランの姿は無かった。


「…ったく、彼奴は何処に行ったんだ?」


ジルは一旦扉を閉めて部屋の外に出ると、他の兵士達にデュランを見なかったか聞いて回った。
だが、デュランの姿を見た者は誰もいない…。


(いったい彼奴は何処に…。)


そう思いながら歩いていると、ジルは何かを思い出した様子で立ち止まった。


(もしかして、彼処か!?)


ジルは走り出して、ある場所へと向かった。



いくつもの階段を上に登り、ジルがやって来た場所とは城の屋上だった。


すると、そこには床に寝転んでいる1人の男性の姿があった。
そして、ジルは男性に近付き


「おい、起きろ!!」


と、強い口調で言った。


「ん…、なんだ…ジルじゃないか…。」


男性は目を擦りながらジルを見ると、あくび混じりの声でそう言った。


「やっぱり此処に居たな…デュラン、お前は何で自分の部屋で寝ないんだ?」


どうやら、この男性こそが隊長から連れてこいと言われているデュランの様だ。


彼の容姿はと言うと、髪は短髪で黒く、身体は鍛えあげられた筋肉を付けており、ジルよりも頭1つ分位は背が高い。
そして、身体の至る所に戦いで受けたと思われる傷があった。



「別にいいだろう…ここの方がよく眠れるんだよ。」


そう言ってからデュランは体の上半身を起こすと、その場に胡座をかいた。


「それで…、俺に何か用なのか?」


デュランは一回ジルを見た後、右手で少し頭を掻きむしりながら問い掛けた。


「そうだった、実は…。」


ジルはそう言うと、自分達の隊2人が行方不明になっている事を告げた。


「それで、2人の捜索をする為に城外へ出るから、お前を連れて来てくれと隊長に言われから探していたんだよ。」


そうジルが話し終えると、


「…そんな事が起きているのか。」


と、デュランは下を向いて深いため息をつき、そう答えた。
そして、ゆっくりと立ち上がり、体に付いている埃を両手で数回払い落とし、


「…わかった。それじゃ、ひとまず部屋に戻って装備を整えるとするか。」


と、デュランはジルに向かって言うと、2人は階段を降りて部屋へと戻っていった。