好き勝手に物語を書くぞ~♪ -48ページ目

序章~プロローグ~30

精霊は「…ミカエル様、貴方がここにいらっしゃったと言う事は、あの天使は死んだのですね…。」と言うとミカエルは「ああ、奴は私がこの手で葬った。」と言った。
「…エレナ…は…。」と精霊が不安そうに聞くと「私が来た時には、もう奴の手にかかった後だった…。」とミカエルは悔しそうに言った。
「…そう…ですか…。」と精霊は悲しそうに呟いた。そしてミカエルが「エレナは最後にお前を救って欲しいと私に言い残した。」と精霊に告げた。
「…エレナが…私の事を…。」そう言うと精霊は大樹から出て、はっきりとした姿をミカエルに見せた。
天使が死んだ為に、精霊を封じ込めていた呪縛が無くなったからである。
精霊は女性の姿で全身が青く透き通っていた。精霊は属に言う『ウィンディーネ』と言われている水の精霊だった。
「それがお前の本当の姿か?」とミカエルが聞いて来たのでウィンディーネは「はい、そうでございます。」と応えた。続けて「それで、私に聞きたい事とは何でしょうか?」と言った。するとミカエルが「お前に聞きたい事とは、この神殿と奴の事に関してだ。」とウィンディーネに言った。
「分かりました。」と言うとウィンディーネはミカエルに話し出した。
この神殿はミカエル達の戦いが激しさを増して来た頃、突然と人間界に造られ、自分は天使に無理矢理この神殿に連れて来られて、この大樹の中に封じ込められた為、天使に逆らう事が出来なかった事。そして、天使が人間界の1人の女性を気まぐれで救い、自ら作った十字架を使って『遊び』を始めた事。それから、天使が作った十字架をエレナが身に付ける事が出来てしまった為に、救いを求めてこの神殿にやって来た事。など、その他にもウィンディーネは自分の知る限りの事をミカエルに話した。

序章~プロローグ~29

「…では、そろそろ良いかエレナ?」とミカエルが聞くと(…はい…)とエレナの魂はミカエルに告げて覚悟を決めた。
エレナの魂を包んでいる光の玉の光が、次第に部屋全体を覆い尽くしていきミカエルは『転生の力』を開放した。
「…去らばだエレナ…。」とミカエルが言うと(…本当に…ありがとう…ございました…)とエレナの魂はミカエルに感謝の言葉を残し、静かに消えていった。
部屋を覆っていた光がなくなりエレナの魂の気配が完全に感じられなくなると、ミカエルは目を閉じエレナの冥福を祈った。
しばらくしてミカエルはエレナの亡骸に手を触れて「すまなかったな…。」と言うとエレナの亡骸が凍り付いていって固まった。それからミカエルが念を込めると、粉々に砕け散った。その破片は辺り一面に飛び散ると、部屋の光に反射してまるで夜空に浮かぶ星のようだった。
ミカエルはエレナが言っていた大樹に宿る精霊に会うために扉を開いて部屋を後にした。
しばらく暗闇の中を歩くと光る扉が見えてきた。その扉を開き中に進むと、エレナの言っていた大樹が姿を現した。
「これだな…。」と呟くとミカエルは大樹に向かって問いかけた。
「精霊よ聞こえるか…。私の声が聞こえるなら姿を現せ。」とミカエルが言うと「…誰です…?…私を起こすのは…。」と声が聞こえて来た。
「我が名はミカエル。精霊よ、少し話が聞きたい。」と応えると「ミカエル…?大天使ミカエル様ですか?」と精霊が聞いてきたので「そうだ。」とミカエルは言った。

序章~プロローグ~28

ミカエルは「エレナ、当然の事をするのだ、気にするでない。」と言った後「…では始めるぞ。」と続けて言うと、ミカエルの両手が輝き出し、光の玉が現れてエレナの魂を暖かく包み込んでいった。
『転生の力』の発動である。
徐々に光の玉が輝きを増し、更に大きくなっていくとミカエルは「本当にすまなかったなエレナ、そなたが生まれ変わる頃には、人々が安心して幸せに暮らしていけれる様な世界に必ずしておく。」と言った。
ミカエルはエレナの魂に誓い、『転生の力』を完成させた。
(…ほんとうに…ありがとう…ございます…ミカエルさま…ですが…さいごにひとつだけ…よろしいですか…)とエレナの魂は問いかけて来た。
ミカエルは「何だ?」と聞くと(…このしんでんの…ほかのへやに…いっぽんのたいじゅがあって…そこに…せいれいがいます…ミカエルさま…どうか…そのせいれいを…すくってあげて…ください…)とエレナの魂は告げた。
「精霊?…その様な者も居たのか…。」とミカエルは言って再び天使の亡骸を見ると(奴はいったい何時からこの様な事を計画していたのだ…。)と思った。
少したってミカエルは「…分かった、その精霊は必ず救っておこう。その後、二度とこんな事が起こらないようにこの神殿は破壊しておく。」と言うと(…ありがとうございます…)とエレナの魂は応えた。