昨夜は東の空から、今朝方は西の空に美しい満月が。
初春1月の満月、英語圏では「ウルフムーン」と呼ぶそうな。
北米の先住民が、真冬の食糧不足で飢えた狼たちの遠吠えにちなんで、名付けたとか。
趣きのある和名を好む自分としては、「天満月(あまみつつき)」とか、「冬望月(ふゆもちづき)」の方がしっくりと。
「満月と狼」といえば、おどろおどろしいモンスターの狼男が。
西洋のオオカミは獰猛で、恐怖の対象として忌み嫌われる存在だが。
「赤ずきん」や「三匹の子豚」は、悪者のオオカミに喰われそうになったお話。
それに較べて、日本のオオカミは、昔から「山神の使い」と敬われていたようで。
実際、農家の人々にとっては、田畑を荒らすイノシシやネズミを食べてくれる「ありがたい守護者」と崇められたとか。
同じ生き物でも、お国柄によって嫌われたり、好かれたり。
夜空のオオカミは他にも。最も明るい恒星シリウスは、中国名で「天狼星」と。
米国ルーツの「ウルフムーン」と、中国ルーツの「天狼星」、どっちの煌めきが勝るのか?
そんな競い合いはさておいて、日本には狼を祀る神社が。
秩父の三峯神社の守護神は、日本武尊を道案内した大神(オオカミ)。
あらゆるものを祓い清め、さまざまな災厄から守ってくれる狼様に、「穏やかな日常」が戻りますよう祈りましょうか。