07月16日~18日 古里の名峠道を走る(4)-雨の土湯バイパスは恐ろしいの巻き | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

磐梯吾妻スカイラインの土湯出口から土湯街道(K30)と土湯バイパス(R115)を下り帰宅するまでをレポートする第4回。
雨の土湯バイパス下りは怖かった。
 
■見所
★土湯温泉
福島市JR福島駅より西に約16kmの所にある温泉郷。
福島市から会津地方へ向かう国道115号(R115)沿いに立地する。
「突き湯」(つきゆ)がなまって「土湯」(つちゆ)になった名の由来は、聖徳太子とオオムナチノミコトにまつわる二つのいわれがあると言う。
荒川の上流渓谷にあり、豊富な湯量と多くの温泉質を持つ。
約10種類もの泉質で香り高い湯が湧き出ている。
また、土湯峠付近に点在する温泉(鷲倉、赤湯、野地、新野地、幕川)も『土湯温泉郷』に含まれる。

※福島県福島市 土湯温泉観光協会公式ホームページ
http://www.tcy.jp/

 

★鬼面山 [安達太良連峰] (きめんざん)
安達太良連峰の北東端の山。標高1481m。
山頂の北側及び東側が急峻な崖になっている為、遠方からでも目立つ山である。
県道30号本宮土湯温泉線(K30)沿いにある野地、新野地温泉が登山口となっており、約1時間で山頂に到着する。
手軽な登山コースとして多くの登山客が訪れている。又、鬼面山からは隣の箕輪山を経て安達太良山に至る縦走ルートも整備されている。

箕輪山

↑右端の鬼面山の右隣が土湯峠

 

★箕輪山[安達太良連峰] (みのわさん)
那須火山帯に属する安達太良連峰は、磐梯朝日国立公園内の南端に位置し、南から北へ和尚山、安達太良山、船明神山、鉄山・箕輪山、鬼面山と約9kmにわたり連なっています。
この安達太良連峰の最高峰が箕輪山です。標高1728m。
山頂からは360度の大展望を楽しめる。北に遠く蔵王連峰や吾妻連峰、西には磐梯山、南には猪苗代湖、その奥に那須連峰、東には阿武隈山地の山々を望む。
私は、詩人・彫刻家である高村光太郎が書いた智恵子抄で知られる安達太良山よりも、鉄山、箕輪山、鬼面山の連峰が断然好きだ。
理由は、北東から見る山容がカッコイイから。

 

★土湯街道と土湯バイパス(R115)
「土湯街道」
福島県福島市から耶麻郡猪苗代町までの国道115号(R115)は、「土湯街道」と呼ばれていた。
標高1,240mの土湯峠を経由する道は、道幅が狭く、カーブが連続する上に、冬期間は積雪のため通行止めになっていた。
この土湯峠越えの不便を解消するため開発されたのが「土湯バイパス」なのである。
土湯バイパスの開通によって年間を通じての通行が可能となった。
また、国道115号の名は土湯バイパスが引継ぎ、土湯峠周辺区間は県道に格下げされ”旧道”に変わった。
旧道部分は冬季閉鎖となる。

 

「土湯バイパス」(つちゆバイパス)
旧土湯街道の不便(冬季閉鎖)を解消するため、安達太良連峰の中腹(鬼面山と箕輪山の中間点付近)に長さ3,360mの土湯トンネルを通してバイパスを建設した。
工事開始は1980年(昭和55年)で部分開通を段階的に行い、2005年(平成17年)12月に全線開通した。

起点:福島県福島市土湯温泉町字天沼
終点:福島県耶麻郡猪苗代町大字若宮字高森
全長:19.8km

これにより冬期間でも通行が可能となり、観光道路のみならず福島 - 会津若松・新潟間の最短経路としても機能している。
交通量は、バイパス以前と比べて2倍以上増え、合わせて交通事故も増えた。
毎年のように死亡事故が起きている。
バイパスの距離に対してトンネルの距離が長く(4つで約5.1km)25%はトンネルの中を走る。
交通事故の予防処置として自転車、歩行者の通行が禁止のトンネルがある。(横道、西鴉川、土湯トンネル)

 
■マップ
今回はマップ情報を詳しく書きます。
土湯バイパス(R115)には自転車通行不可のトンネルがあるので注意してください。

(1)全体

全体Map
 

(2)土湯側出口から土湯バイパス(R115)合流地点まで(K30)

鬼面01

↑ゲートから出てきたら左(福島・二本松)へ進む
鬼面10
鬼面02
↑”相模屋”の看板が目印。正面の山が鬼面山で岩の崖がいい
鬼面03
↑送電線を通過するのも1回だけです。この角度からも良い。

鬼面11
鬼面04

↑Googleマップの雲画像がなんかスタートレックのように見える

鬼面05

↑鬼面山とUSSエンタープライズ号
鬼面06
↑鬼面山
鬼面12
↑K30からR115バイパスには行かないで旧道を下る
鬼面07 鬼面08
↑車なら直進↓でバイパスR115に合流だが、自転車は←の旧道を進みましょう。
標識では道なしになっているが、道はちゃんとあるよ。
鬼面09
↑旧道も景色はいいよ
 
(3)旧土湯街道
土湯から福島市街へ下る場合は、旧道(K30)を長く走って土湯バイパス(R115)への合流は遅らせるのが良いでしょう。
R115も平坦になる市街地(荒井)以降は問題ない道です。
福島市街から土湯へ上る場合は、土湯温泉入口の信号を過ぎた後の左分岐(横道トンネルの手前)でバイパスから離脱する。
上りの場合は、全て旧道を走る方が良いでしょう。

土湯09
↑これは土湯トンネルの猪苗代側です。左に軽車両進入禁止出ています。

土湯08
↑これは東鴉川トンネルの道の駅側です。自転車通行禁止は出ていませんがバイパスの端が通行不可なので、ここを通る意味があまりない。

土湯01
土湯02
土湯03
↑土湯温泉側の横道トンネルは90度曲がるカーブトンネルで自転車通行禁止ですから注意しましょう。

土湯05

↑福島側の横道トンネル。この手前を左折しましょう。

土湯06

土湯07
↑横道トンネルまで自転車で下りてきてしまっても慌てないでください。
その時は歩道の階段を下りてバイパス横の市道で迂回しましょう。
土湯04
↑坂が終われば普通の道

 
■実走報告
(17)土湯側出口
15:36、土湯側出口(ゲート跡)に到着。
日本の道100選ゲートを抜けると、道が左右に分かれる。
この道はK30で同じだが、右が猪苗代町方面で、左は福島市や二本松市へ向かう。
今日は左に進む。
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(18)土湯街道(K30)
前日車で通った時は、浦島太郎状態で周りの状況が把握できず非常に混乱した。
今日は昨日よりはましだが、若い頃の記憶からは、随分と違って見えた。
道幅がものすごく狭く感じる。昔はもう少し広い道に思えたんだが...

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前日と逆向きに走る。R115に合流するまでのこの道、結構私は好きなのだ。
丁度お気に入りの鬼面山&箕輪山の中腹を走っており、岩山の感じと下界を見下ろすような高さが良いのだ。
あいにくの雨で視界不良なのが残念である。

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↑晴れてたら最高のパートなんだけどね。
 

16:11、土湯バイパス(R115)への合流地点に到着するが、バイパス・インに気が進まない。
標識上は道が途絶えるとあるが、旧道は全部つながっているように思える。

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今日のような雨で条件が悪い時は、ハイスピードのバイパス走行を全力で回避するに限る。
行けるとこまで旧道を走ることにする。(これは良い判断でした)

途中バイパスを横断したり、バイパスを潜ったりしながら進む。
落ち枝は多いが、自転車には十分だ、案外路面も良好に思えた。
自転車は、天候に関わらず土湯街道の旧道(K30)を利用すべきだね。
晴れていれば、バイパスの下りでも問題ないが通れないトンネルがあると道の選択が面倒だ。

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↑ここは道の駅つちゆの下辺り、バイパスR115を横断する。
 

(19)恐怖の土湯バイパス(R115)
16:41、旧道を走り切ると、土湯温泉入口の信号手前で土湯バイパス(R115)に合流する。
ここから坂道が平坦になる荒井までは、覚悟を決めてバイパスを下らないといけない。
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↑土湯温泉入口。手振れでピンボケです。


信号が青になり走り出す。
たちまちスピードは50km/hrを越える。
横道トンネルを出るまでの、カーブが多い下り道に対し、土湯温泉入口信号からは直線的な下り坂に変わる、勾配もキツイ。ちょうど神奈川県の足柄道K78の矢倉沢下りと似ている。

晴れていれば高速走行も怖くはないが、今日はちょっと事情が違う。

路面の轍部分に雨が溜まり川のような状態。ゆるいカーブがめちゃくちゃ怖い。
下手にブレーキングするとふらついてしまう。ブレーキが掛けられない。
「こぉえーー(怖い)」( ̄□ ̄;)
 

ミラーを見ると、地元の車がぴったりと張り付いている。
(福島もんは馬鹿じゃないの?もっと離れろや)(◎o◎)
 

思わず心の中でそう叫んだが、このバイパスは、普通に走っても制限速度(50km/hr)を大きく越える速度で走るのが当たり前。
その気はなくても、現象的には煽られるような感じになってしまうのだ。

 
この道で、毎年のように死亡事故が発生しているというのも納得です。
70km/hrオーバーになる車の下りに黄色いセンターラインだけで注意しろとは無茶ですよね。
└(´o`)┘
荒井の広域農道入口信号でやっと信号停止。ここまで来れば後は問題ない。
帰り道01
(^。^;)ホッ

 

(20)帰宅
広域農道になると交通量は激減し、のんびりと実家を目指す。

帰り道02
帰り道03
帰り道04

↑荒川の上流
帰り道05
↑荒川の下流、あづま総合運動場が見えた
帰り道06
↑この付近の除染作業が始まった。事故から何年たってんだよぅ、遅いね。
 
17:20、帰宅する。無事に家についてほっとした。
一目散に風呂に入る。


次回は帰り道と、そのほかの情報です。
(⌒_⌒)v いぇ~い!
 
■本日のデータ
・出発時刻-到着時刻(実時間)=07:30-17:20(09:50)
・乗車時間=04:58:37
・距離=72.45[km]
・AVE=14.5[km/hr]
・Max=54.8[km/hr]
・累積走行距離=2342.7[km](サイコンの設定を間違えてましたので再集計)
 
■感想
満足( ̄ー ̄)
満足1つ
です。

 
やっぱり私は旧土湯街道がいいな、土湯バイパスR115は高速過ぎて楽しくない。
雨しか走っていないので、晴れた時ならまた違う感想かもしれないけどね。
土湯街道の曲がりくねった道と途中の景色がなつかしくて、雨でも十分楽しめました。
参考ブログにあるように、紅葉期に野地温泉脇から鬼面山(往復2時間)や箕輪山(4時間)に登って紅葉を楽しむのも最高だろうね。
 
ではでは(⌒O⌒)
 
■参考URL
※1.森林限界の絶景 浄土平ヒルクライム(土湯~高湯) - ひなたびBLOG
http://www.hinatabi.com/blog/20130218_jyododaira_hillclimb.html
↑2013/2/18
クロスバイクで土湯→高湯周りレポート。珍しい浄土平に近い山小屋「吾妻小舎」に宿泊。
朝、吾妻小富士に上がれるのは魅力的。

 

※2.安達太良連峰鬼面山と箕輪山の紅葉 - 「行ってみたい」と思わせ隊
http://hukushimaniumarete.blog.fc2.com/blog-entry-320.html
2014年10月1日 ...山の上では平年より早めの紅葉が始まってますが、出来るだけ静かに楽しみたいと思い、安達太良連峰の北にある鬼面山と連峰最高峰の箕輪山へ行ってみた。

行程(参考) 2014.9.28
野地温泉→(15分)→土湯峠→(30分)→鬼面山→(70分)→箕輪山(休憩60分)
→(75分)→鬼面山(休憩5分)→(25分)→土湯峠→(10分)→野地温泉
以上4時間50分(休憩1時間5分含む)
↑これいい、ぜひ”やってみたい”です。