07月16日~18日 古里の名峠道を走る(5)-帰りにもう一回と輪行の勧めの巻き | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

長らく続いた、磐梯吾妻スカイラインレポートの最終回。
神奈川への戻り道を兼ねたドライビングレポートです。

 

■いつもと違う帰り道
7/18の朝、お墓参りを済ませ、小さい父と並んで写真を撮る。
09:30、父、次兄に挨拶をして自宅を出発。
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フルーツライン(K5)とK70が交差する角にJAの直営店舗があり、果物を買うならここが良いと昨晩聞いたので家族へのお土産に桃を一箱買う。
K70沿いには果物の直売所が並んでおり、当たり前の光景として育ったが、あの原発事故以降の風評被害で活気がない感じ。

 

※ちょっと脱線
正直、東電の原発が福島には1mWも供給していないことが、子供の頃から不思議だった。
「何で東京の発電所が福島なんだろ?茨城か千葉にあるべきだ」
原発は作りたいが関東では地元の反対で作れそうにない、そこで関東に近い過疎地が狙われたのだ。
福島原発がある所は農業も漁業も振るわない、県内でも注目されない(貧しい)場所だった。
そんなところで、札束で往復びんたを続けられたら、屈しないわけにはいかない。
国が原発は安全だとお墨付きをくれるのを信じますというしかない。
事故が起きてから、故郷を追われるリスクもありました、なんて言われてもねぇ。
避難している人たちは戻っても働きようがない。年金生活の年寄り以外は簡単に帰れません。
現在休止中の原発を抱えた地元の方々は、納得するまで注文(安全性の向上施策要求)をするべきだ。
しかし、私は原発反対ではないよ。
こうなった以上、事故後の対策方法などの実証実験を研究し、さらなる安定運用技術を身につけて欲しいと思っている。
そうじゃないと、今回の事故がただの”愚か者の失敗”で終わってしまうからね。
庶民の考えと国の考えが違って当然と思いますよ。
”原発にNoを”と叫ぶ人たちが愚かだと思うのは、こうした前進する考えがまったく感じない所なんだ。
脱線終了。
 
GSで燃料補給、入った量は予想より少ない。燃費はもともと良くないが想像したほど悪くはなかった。
後は帰るのみである。
いつもはフルーツラインを西に走りR115に合流して福島西ICから東北道上り線に入るのだが、一人気ままに走れるという絶好の機会を無駄にはしない。

いつもとは違う道で帰ります。
 

帰り道のルートはこうです。
①スカイラインを走る(高湯→土湯)
②土湯側出口を出たら、猪苗代方面に下り、R115に合流。
③途中から母成グリーンラインに入り、全線を走る。
④磐梯熱海ICで磐越道に入って郡山方面に進む。
⑤郡山JCTで東北道に合流後川口JCTを目指す。以降はいつもの道。

Map001
 

磐梯エリアには元々有料の観光道路が多数あったのだが、30年の料金徴収期間満了や、東日本大震災後の低迷する観光業立直し策として恒常的な無料開放が行われた。

無料化された観光道路
・磐梯吾妻スカイライン
・磐梯吾妻レークライン
・磐梯山ゴールドライン
・西吾妻スカイバレー
・母成グリーンライン

 

このうち、母成グリーンラインが帰り道で無理なく走れそうだったのだ。
会津側の道の事情も分かるし良いだろうと考えたのだ。

 

■三度目のスカイライン
3度目のスカイライン高湯側入口を目指し高湯街道(K70)を走る。
今日は土曜日、果たしてスカイラインを目指すチャリダーはいるのだろうか?
私が走った前日には、一台の自転車も見なかった。平日とはいえやはり紅葉の季節じゃないと走らないのかなと思った。
上姥堂のヘアピンカーブを回りちょっと進んだところで、第一チャリダー発見。
「おっ、いた!」
女性のクロスバイカーでした、ウェアも全部新しい。地元民か遠征者かは分からないが、女性が坂道を頑張る姿は微笑ましい。
(たいらなところは、ちゃんと休むんですよ、肩に力がはいってますね、あまり踏み込まないように)
なんて考えていたら道端に勾配11%の標識を発見、思わず停止して写真に撮る。

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↑この方はキャンプ旅の途中みたい。他の人たちはサイクリングジャージを着てました。

 
先に進むと、いるいる、たくさん走ってた。
高湯側入口までで8人確認した。
その後、浄土平までに4人抜かして、駐車場で2人休んでるのを横目に見た。
土湯側に向かう途中で一人とすれ違う。
土湯側を出るまでに15人のチャリダーを確認した。
休日は毎週たくさんのサイクリストが走っているようだ。
今回は圧倒的に高湯→土湯の向きが多かった。この方がその後のコースが変えやすいからかな。

福島県は自転車よりもバイクライダーに走ってもらいたいようで、広報も自転車は無視されている。
オートバイの方が近隣も含めて観光道路を長く走れるからでしょうかね。
「自転車もたくさん走ってますよ」と県庁に向かって叫びたい。

肝心の会津側の景色はというと、やっぱり駄目でした。雨はないが晴れ曇で、磐梯山は雲の中で見えませんでした。

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↑双竜の辻
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↑天風境の説明板
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↑どうしても正面の怪しい建物に目が行く

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↑目を左に移し、高山の山頂から真下に視線を移動すると、説明板と向きが逆になる滝を見つけるだろ
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↑ハッキリと分かる

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↑天気は悪くないんだけど、雲が動かない。

  
■母成グリーンライン
だいぶ古い話になるが、”ENGINE”という車雑誌で、全国の走りたい道で新車のインプレッションをする企画記事があり、磐梯エリアが取上げられた。
そこには磐梯吾妻スカイラインは当然入ってて、磐梯高原周辺の道も多数出ていた。
母成グリーンラインは「ニュルみたい」と表現されていた。
言わずと知れたニュルブリンクである。
(そんなにいい道なの?)
正直、あまりこの道によい話を聞いたことがなかったので、半信半疑だった。
機会があれば走りたいな、とずっと思っていたのだ。
そして今回念願がかないました。

ENGINE-01
↑2004年9月号

ENGINE-02

↑磐梯吾妻スカイライン
ENGINE-03
↑母成グリーンライン
ENGINE-05
↑磐梯山ゴールドライン
ENGINE-04
↑磐梯吾妻レークライン

↓スカイラインから母成グリーンラインの進み方を示す

母成01 母成02
↑土湯側を右に進む
母成04 母成05
↑標識に従って左折
母成06
↑そして真中のレーンを選択
母成06
↑直進
母成07 母成08
↑K24の標識に従う
母成09
↑中ノ沢温泉を通過したら始まる


走った感想はというと、
「どこがニュルなのか?私には分かりません」

あまり人に勧められるような道ではなくなっていました。
記事から11年経過しているし、無料化でいろんな車が走ったのでしょうね。
この道は、当初より走行中に見える景色が悪いです(展望がない)、直線的な道路で緩やかに峠を越す高速走行が特長なんです。
一番の売りである長い直線道路の舗装が痛んでいて、ガタガタして走りにくい。

母成10
母成11
母成グリーンラインをがっかりした気持ちで出る。(ふれあい牧場の後)

思いがけず、磐梯熱海ICまでの市道が抜群に雰囲気が良かったです。
のんびりした信号のない田園風景の中をゆったりと走れました。
運転していて非常にリラックスできました。
前を向くと田園の広がりと両側の小高い山が自然に目に入り見通しがよくて気持ちよくドライブできました。

母成12

母成13
母成14
 
■帰還
神奈川への帰還経過については記録も取っておらず、時間も経っており忘れてしまいました。
覚えているのは、案外往路と距離が近かった事です。それほど遠回りにはなっていなかった。
また、私の車は旧式(3モデル前)のターボなしエンジンで燃費が悪い。
往路では、回転数に気を使い雨の速度規制もあって100km/hr以下で走りました。
復路になると、雨がなく100~110km/hrくらいの巡航で、遅い車は積極的に抜くように走った。
それでも燃費は往路とさほど変わらなかった。
やはり、その時の車の流れに合わせて走ることが大事なような気がしました。


■輪行について
輪行は電車と車での輪行が可能で、お薦めは電車輪行です。

(1)電車輪行
東北新幹線だと東京-福島駅間で1時間半くらい。(料金は8430円)
新幹線ホームの出入口は福島駅の西側となりますので、吾妻連峰方面に向いている。
スカイラインへは高湯側に向うのが簡単です。
駅前からK70の一本道で高湯側に行きます。
土湯側から福島駅へは途中からいろいろ選択可能です。
佐倉でR115を離脱してR13,K126で福島駅に向うのが一番近い。
しかし、途中のR13通過、離脱が分かりにくい。
私のお薦めは、R115をJR東北新幹線高架下まで行って、鉄道高架下を福島駅に向うルートです。
時間があるなら、途中でフルーツラインK5を走りK70に合流して戻ると言う手もある。

電車01
電車03 電車02
↑緑のコースはいきなりは難しい。青色を薦める


電車05
電車04
電車06 電車07
電車08

 

(2)車輪行
福島西ICからR115を土湯方面に走り、途中の福島県営あづま運動場の駐車場をStart・Goal地点にする案を薦める。
高湯側へは行くには運動場横を通る広域農道を走ればで一本道でつながる。
土湯側からの戻りも下り坂の終わる所で広域農道とつながり、少しR115を進めば、運動場への道がある。非常に分かり易いです。

車02
車01
  

(3)デラックス版
磐梯吾妻スカイラインだけでは、激坂がないので健脚ライダーには少し物足りないかもしれない。
そんな時は今回紹介したR115を猪苗代方面に下る途中から磐梯吾妻レークライン→磐梯山ゴールドラインを走った後
会津若松から電車輪行する手もあります。
JR磐越西線で郡山(1時間)に向かい1回乗換えてあとは新幹線(1時間12分)(8550円)
会津鉄道から東武鬼怒川線に乗り継いで浅草へ向う方法も可能だが、時間と乗換え回数が増える。


■まとめ
長々と続けてしまって大変恐縮です。
磐梯吾妻スカイラインのサイクリングレポートなら2回で済む話でしたが、周辺の道路事情も参考になればと思い、二本松からと、会津回りを追加する事にしました。
秋の紅葉期が一番良いと思いますので、今秋のチャレンジの参考になれば幸いです。
 
ではでは(⌒O⌒)
 
■参考URL
※1.磐梯吾妻スカイライン (2012-09-08) | ぶら旅自転車記
http://cycletrip.jugem.jp/?eid=124
2012年9月8日 ... サイクリングはまず岳温泉に向かい、あだたら高原を走って土湯へ
↑初日のルートとほぼ同じです。
 
※2.福島市から有料道路3峠越えで会津若松へ | 自転車で会津
http://www.bicycle-eyes.com/course/cycling6.html
2010/06/06 - 磐梯吾妻スカイライン→磐梯吾妻レークライン→磐梯山ゴールドライン
JR磐越西線で輪行
 
※3.磐梯山紅葉サイクリング:その1 「福島駅~浄土平」 - のってる日々
http://biciclette.blog.fc2.com/blog-entry-731.html
 
磐梯山紅葉サイクリング:その2 「浄土平~レイクライン ...
http://biciclette.blog.fc2.com/blog-entry-732.html
↑天風境で幕滝を探すのは難しいですね。
 
●おまけ
本シリーズのブログ更新中に2回も伊豆遠征をしてしまって、4回分はネタに困りません。
昨日の炎天で懲りました。我ながらやりすぎな感じがしましたので来週は走るの休みます。
(暑すぎる)
 
(x。x)