オペレーション「リバーマウス」決行! 【クロスバイクの栄光と挫折シリーズ Part 2】
これが今回A子捜査官の特殊任務のお供をすることになるバイク「スペシャライズド・クロスライダーXCスポーツ」。フロントサスペンション付きの、いわゆる“マウンテンバイク寄りクロスバイク”。コードネーム「YFK002」。
一方B夫捜査官はいつものスーパークロスバイク「ジャイアントホープ」、コードネーム「YFK001」を使用。
両バイクともにパールホワイトの特殊ステルス塗装を施され、数々の秘密兵器を搭載。敵の厳重な警戒網をかいくぐり、あくまで任務を完遂するための究極の“ウェポン”となるべく改造されている。
そう、A子とB夫ははるばる120km先の敵アジトに潜入し、捜査を行うという非常に危険な任務に挑むことになったのだ。
今回はその特殊任務実行のエピソードとなるが、ちょっとその前に【緊急速報!】
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★★A子のビンディングペダルチャレンジ速報!★★
A子はすでにこのブログでも報じたように、かつてビンディングペダルに関しとても辛い試練を経験した(エピソードはこちらに )。その経験のせいか、彼女は約1年間、ビンディングペダルにチャレンジすることを拒否し続けてきた。(この件に関しては誰もA子を責めることはできない…)
ところがどういう風の吹き回しか、最近になってA子は突然再チャレンジすることを決意。完璧な準備のもとに計画を立案、【座学】→【3日間の室内トレーニング】→【基礎路上トレーニング】→【応用路上トレーニング】→【卒業検定】という大変厳しいがとても効果的なビンディング訓練コースを設定した。(トレーナーを務めるのは世田谷B地区でも有数のビンディングペダラーであるB夫である。)
本日現在、A子はそのコースのうちすでにステップ2(室内トレーニング)を修了し、本日ステップ3(基礎路上トレーニング)まで進んでいる。本日のレッスンでは、世界一はずしやすいと評判のクランクブラザースの「スマーティ」ペダルを装備した「キャノちゃん」ことキャノンデール・シナプス・フェミニン3に、A子は躊躇し、恐れを抱きながらも勇気を持って乗車、約5kmの厳しい基礎トレーニングコースを落車することなく走りきった。
普通のビンディングペダラーからすると何ということはないかもしれないが、神が与えたあの“試練”を1年もの時を費やし乗り越えたA子は、感激のあまり踊り狂ったという。彼女にとってはそれほどの快挙であったのだ。
鬼教官としての顔を持つB夫トレーナーも、このときばかりは、なにげなく後ろを向き、抑えきれぬ涙を拭っていたという噂もある程、感動的なレッスン風景であったという…。
この詳細なレポートは近日中に本ブログに掲載予定!
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★オペレーション「リバーマウス」発動!
さて、時は約1年ほど前に遡る。2006年の夏、そう、あの忘れもしない「A子の試練」が起きたちょうど1週間後のこと。
私…いやB夫とA子は一般の旅行客を装い、富士山の裾野のどこかにあると思われる敵の秘密組織のアジトに潜入捜査をすべく、2台のクロスバイクを支部局から外へと出し、まさに出発の時間を待っていた。
そう、B夫とA子はサイドビジネスとして、“連邦捜査官”をやっていたのだ。(苦しい家計を助けるための高効率アルバイトでもあった。)
ビンディングペダルという“秘密兵器”もその一環であったのだが、思わぬ敵の謀略によってその装備計画は挫折、A子捜査官は結局“フラットペダル”という通常タイプのペダル装備の自転車で任務を遂行することとなったのだ。第一の番狂わせであった。だがそのくらいどうということはない。百戦錬磨のB夫捜査官がついている。もちろん作戦は予定通りに行われる。
そんな重要な任務になぜ“自転車”かって?
機密事項なので、もちろん詳しくはこのブログでは述べられないが、簡単に言うと“サイクリストを装う”ことがこの任務遂行に一番適した実行方法であると判断されたためだ。
エンジン付きの乗り物で今回の作戦を実行するという案もないではなかったが、同年春に行われた別の作戦で、エンジン付き車両が日本の警察を装った敵の罠に引っかかり、敵の車両内に約5分間ほど監禁され、危うく拉致されそうになった…(そのときは辛くも敵車両から逃げ延びたが)、という苦い経験をしたこともあり、自転車の有効性を主張する者が多かったという事情もある。
それまでの捜査で敵のアジトは河口湖周辺にあることが判明していた。アジトはペンションを装っているが、その実、次なるテロ活動の拠点となっているのだ。
そう、目的地は河口湖周辺のペンション。
その日のディナータイムに敵の重要なミーティングが行われるという。そのミーティングに潜入することが本日の第一の目的だ。ディナータイムは午後6時30分からというのが、暗号探知および衛星画像の分析によって判明した情報だ。
出発の時間だ。B夫捜査官とA子捜査官は気を引き締め、お互いの目を見つめ合った。そして軽く頷き合うと、おのおののバイクにまたがり、世田谷B地区にある支局を出発した。2006年、お盆休みのある日、午前8時のことだった。もちろん見送る者など誰もいない。特殊任務なのでまわりに知れてはまずいからだ。
そのときには、B夫とA子が今日遭遇することになる番狂わせの数々を予想だにすることはできなかった。実のところ、あくまで“一般サイクリストを装う”ということもあり、ちょっとウキウキ気分での出発だったのだ。
まだ朝だというのに気温はじりじりと上がりはじめている。
暑い。
今日の最高気温は摂氏30度代後半と予想されている。天候はほぼ快晴。
写真で見るには最高の天候だが、サイクリストとして過ごすのにはどうだろうか…、B夫捜査官は少し心配したが、あくまで任務だ。文句を言える立場ではない。
目的地までは120kmという長い長い距離がある。そして自転車能力という意味では決して優等生ではないA子捜査官の存在もある。できるだけ楽なペースでゆっくりと休憩を取りながら河口湖のペンションを目指そう…そう思っていつもより低いケイデンスでペダルを回しはじめた。
最初の五十数キロは何の問題もなかった。
快調だったと言っていい。
敵に探知されている気配もないし、A子捜査官も順調なペースでペダルを回している。楽しそうですらある。
今回の作戦は楽勝かもな…、B夫捜査官はそう思った。午後6時半の秘密ミーティング、いやディナータイムには問題なく間に合うだろう…。大垂水峠を迂回し、なるべく楽なコースを設定したことも功を奏したな。先週の下見も効いている。休憩を多めに取る作戦も完璧だ。ペースとしては速くはないが、作戦はすべて順調だ。作戦とはいえ、ビールを飲んで、お風呂にゆっくり入って…
そんなことを考えながら、気づくともう二人は相模湖周辺まで到達していた。
まずは腹ごしらえをしないと…。
「ランチストップだ」
B夫はA子にそう暗号で伝えると、二人は、すでに安全が確保されている「ジョナサン」と呼ばれるレストランの駐車場脇に2台の特殊装備付きクロスバイクを駐輪した。
お腹もすいた。ノドも渇いた。さすがに真夏の炎天下でのロングサイクリングは大変かもしれない…A子捜査官は少しだけそう感じながらも、冷房の効いたレストランへと入り、その快適な温度が保たれている空間に感謝した。
「もう半分近く来たよ。」
B夫はにこにこしながらA子に伝える。
A子もちょっと嬉しかった。もう半分…、出る前は不安だったけど、なんとかなるかも…。そう思いながらランチメニューに目を通した。
普通のサイクリストが普通にランチを摂る。楽しそうに…。少なくともまわりからはそう見えたはずだ。二人はこの時点まで、まさに完璧に任務を遂行していた。
だが二人、いや特にB夫捜査官は後半の長い道のりをあまりに甘く見過ぎていたのだ…。その長く厳しい道のりに果たしてA子捜査官は耐えられるのか!?
[例によって次回へ続く…]
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※このエピソードはあくまで真実に基づいて書かれていますが、状況設定およびいくつかの描写に妄想が含まれている可能性が極めて高いです。ご注意ください。
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