議論すらなかった & 『レジリエンス人類史』14 | Hiroshiのブログ

Hiroshiのブログ

今後不定期投稿となります

今日は2週間ぶりのSalson! 楽しみだ〜 

美人さん全員を誘うのが今夜の目標爆笑ラブウインク

 

 

 

<議論すらしてなかったのでは?>

AK氏のところで「103万円の壁」議論が論破王ひろゆき氏と米山隆一氏の間で行われているYouTubeのサイトが紹介されていて、私も観てみた。

 

結論から言えば特に認識が変わることはなかったが、それぞれの<視点の違い>が判って「面白かった」。

https://www.youtube.com/watch?v=tzK3_D5H5Ew

 

感想を言えば、確かに「精緻な議論」は必要だ。

 

税収の観点から言うか(米山:130万円)、最低賃金の観点から言うか(ひろゆき:178万円)で意見は分かれるのだろうが、どちらも「手取りを増やす」ということは事実だし、それで経済が回る可能性は高い(=低所得者ほど支出に回す傾向がある)。試してみる価値は十分にある。

 

そもそも過去30年間、物価(米山)も、最低賃金(ひろゆき)も上昇したのに、税制を変えなかった財務省の怠慢(あるいは下に書くように権力行使の目的)は指摘されるべき。またそれに口を閉ざしていた利益誘導型政治家に責任がある。

 

さらに付け加えれば、予算、予算というが(米山)、決算からの観点は欠けている。玉木氏は決済ではかなりの余り(=税収減に相当する)がこの数年でている。これを補助金に回すことで政府、与党は政治権力を行使できた。こうした視点からの議論はなかった。この金額は2023年で6.9兆円、2022年で11.3兆円にも上る。ともに税収減7兆円と変わらない。

 

これは私自身、ごく小さい規模だがある予算を立てる責任を負っていた時、少し予算を水増しする傾向があった。それは一度、予算を出すとこれを増額するのは大変だから。減額はいいが、増額は認められないことが多い。

 

実例として、シンポジュームを開催する際に突然湧いて出た余分な経費(輸送費)を予め予算に計上してなかったため非常に後悔した経験がある。その反面、予算の減額は簡単。例えば米国のNIHの超有名どころの先生を招待する際にビジネスクラスの航空券にしたら公務員なんでエコノミーでないとダメだと先方から連絡があり、普通のクラスに変更したが、こちらは全然問題になかった。

 

そんなこともあり、その後、予算には余裕=水増ししていつも計上していた。そんなもんだ。

 

話を元に戻すと。そもそも、今までこうした議論をしてこなかったのでは? 今回玉木の選挙公約で漸く議論になった点は評価すべき。

 

 

 

 

『レジリエンス人類史』14

アマゾンの奥地には先住民ヤノマミがいるらしい。彼らはシャボノと呼ばれる楕円形の大家屋に住んでいる。p290 なんとなく中国の客家を連想する。

 

彼らの居住区に金の不法採掘業者が侵入しているらしい。現在2万人とか!p299 彼らの非合法採掘は72%が先住民の特別地区で行なわれているらしい。p301

 

彼ら不法採掘業者が今、新型コロナを持ち込んだとか。先住民は集団で生活しているので感染は不可避。もともと食べ物も、寝具も共有だし対人距離確保は不可能だとも。p300

 

この文章が書かれたのは2021年頃だろうから、その後どのような状態になったのだろうか? 実はアフリカでも当初に予想されたほど犠牲者は出ていない。おそらく、この新型コロナが主に高齢者をターゲットにしたということと関連しているかもしれない。日本の平均寿命が49歳、中国が38歳。インドが28歳だと聞くので、アマゾンの奥地の平均寿命は相当短いはず。

 

次にアンデスが舞台の話に移る。アンデスでの牧畜のタイプは「定牧」だとか。p337 これは「遊牧」、「移牧」に対しての表現。移動はするが主に輸送用にリャマを使うらしい。

 

「定牧」の場合は後者に比べ感染症リスクが高くなる。特にリャマやアルパカのラクダ系家畜は同じ場所に糞をする習性があるかららしい。それでここでは家畜囲いを複数持ちそこをローテーションして使うらしい。さらに僅かな移動も伴うらしい。その距離はわずか1km以下。図示すれば以下のようなもの。

⬜⬜⬜⬜---------1km---------⬜⬜⬜⬜-

 

ここでの移動は感染症予防の意味があるみたいだ。特に感染症に弱いのが新生獣、これは受動免疫が切れる時期に感染することによる。初めて知ること!

 

こうしたことを考慮して家畜化の時期を考古学的に決めた研究があるらしい。つまり、出土獣骨の年齢測定から、人為的家畜化の起った時期に幼獣死亡率が高くなるだろうという仮説から来たもの。p316  やがて家畜化の改善や家畜自体の適応で幼獣死亡率はやがて減少するので死亡率が最大値を示した時期が家畜化の時期だという理屈である。面白い! 

 

事実かどうかは別にして、こうした仮説と実証の試みは大好きだ。