新たな本、分野に挑戦 & 『人はなぜ憎しみ合うのか』下巻 21 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

今日は休日Ver。リタイヤ人に休日も祭日もないはずだが、そこはそこ(汗) 勉強なしで遊び倒そう♪

 

 

 

<新たな本、分野に挑戦>

先日ようやく『人はなぜ憎しみ合うのか』を読み終えた。それで途中まで読んで中断していた『信仰の現代中国』と、更にまた新たに『DNAで語る日本人起源論』を並行して読み始めた。後者の本を読み始めたのは、いわば先の『人はなぜ憎しみ合うのか』の続編として。

 

 

ホモ・サピエンスがアフリカで生まれたのは20万年前だと言われているが、長い間アフリカ大陸に閉じ込められ、ようやく6万年前くらいに《出アフリカ》を果たしたとされている(確か乾燥化によりその前に脱出できたネアンデルタール人と異なりサハラ砂漠の障壁が大きかったと記憶している)。しかも極僅かな人たちが、記憶があやふやだがおそらく数百人か数千人くらいだけが成功し、彼らが世界中に散らばったとされる*

 

*最新の研究でまた変わっているかもしれない

 

つまり、人類の歴史の大半、ヒトはアフリカで過ごし、そこでヒトとしての多くの歴史を築いた。その中には先の本の中に書かれていたような《「社会」の構築も含まれるはずだ。ならばこの時代、アフリカ時代のヒトの歴史を知ることは重要だと感じたから。

 

しかしこのアフリカ時代の歴史は文献的には勿論、考古学的にもあまりない。それは環境的にアフリカ大陸での遺跡の保存状態が良くないということと、アフリカにおける研究自体がまだ進んでいないということだと思う。

 

しかし方法がないわけではない。それが遺伝子解析だ。現代人、とりわけ《アフリカ人の遺伝子の中にその歴史が刻まれている》。

 

この本自体はむしろ後の時代、つまり日本人論が主になると思うが、パラパラ目次をめくると予想どおりかなりの章が出アフリカ前に割かれているので大丈夫だと感じた次第。

 

 

ところでこの分野は「人類遺伝学」と呼ばれる分野だが、私自身の専門とした分野からはかなり離れるので殆ど素人としての理解になる。昔、日本人類遺伝学会なるものに1度だけ招待講演に招かれたことがある。いつも参加していた1万人を超える会員がいる分子生物学会とは違い、小ぢんまりした学会だったが非常に質の高い学会だとの印象を持った。

 

 

 

 

<Dance without masks>

最近Upされた2022年夏のフェスティバルの動画。流れるようなスタイル! 素晴らしい。いつの間にか海外はどこもマスクなしだよね〜

https://www.youtube.com/watch?v=NCwdfyASOJw

 

 

 

 

<宇美断層>

トルコの地震について調べてみたら、

https://www.gsi.go.jp/cais/topic20230206_Turkey.html

 

地元の宇美断層ことが気になったので早速、国土地理院のHPで調べてみた。自宅から直線距離で2キロ以下。左端に団地、右の赤線が宇美断層の位置。

 

 

 

 

 

『人はなぜ憎しみ合うのか』下巻 21

よそ者を吸収するきっかけは「攻撃」ではないかと著者は言う。139 別の言葉でいえば「征服」であり「奴隷化」だ。特に奴隷制は蟻での例外を除きヒトしか行わないと。p141

 

奴隷は「育てる」コストがゼロで、確保した奴隷から一生涯分の労働力がもたらされる効率の良い仕組みだとも。p143 

 

しかし反面、労働コストがかからないので技術革新が起こりにくい。ローマ時代から水車は知られていたが、それが中世まで広く取り入れられることはなかった。また、黒死病で大量の農民が死んだことで産業革命の下地が作られたというのも有名な話。

 

狩猟採取社会では誰もが対等な仕事をしているので奴隷を持つ意味がない(むしろ管理で仕事量が増える)が、大きくなった社会では分業が行われるので奴隷の価値があるとも。p144

 

小さな集団を攻撃する場合、その民を絶滅するのは意味がない。奴隷にする方が経済合理性がある。この攻撃—支配—奴隷制が一つ上の単位にあがる「試金石」だともいう。ここに国家の建設と破壊への1歩が存在する。この過程で「全能の神」という形の宗教の存在意味があるとも著者は言う。アニミズム的世界観ではそれは成し遂げられないとも。全能の神という概念で恐怖を与えて人々の行動に影響を与える必要があった。p157

 

放浪する狩猟採取民—部族社会—首長制社会—国家と拡大する中で必要だったことなのだろう。