『AI自治体』3 | Hiroshiのブログ

Hiroshiのブログ

今後不定期投稿となります

<今日はOFF日を自由に過ごす>

昨日のblogでドイツの旅を思い出した。ある時、主催者の先生から発表のお礼にということで本を頂いた。但し、ドイツ語なので読めない(涙)ドイツ語は第二外国語だったし、大学院の入試にも第二外国語があったので少しは勉強したのだが全く身についていない。

 

それは兎も角、本を探してみるとちゃんと残っているではないか! 写真が沢山載っているのでせめて暇なときに眺めてみたいと思っている。日付を見ると1998年。

 

今日はOFF日ということで朝から読書三昧。涼しいので玄関に移動式の机と椅子を出して『曼荼羅の人』をとうとう読み上げてしまう。400ページを超える本だが、読みやすいし、特にいろいろweb検索で背景を調べながら読み進めるというわけでもないので早い。ここは諦めて1冊読み上げることにした。何れにせよ、上巻だけしか借りてないので、下巻は大分先になる。時間を空けるのもいいだろう。そうしないと勉強に手がつかなくなる。

 

夜はいつものSalsonかな? それまでに雨が上がるといいのだが。

 

 

 

 

『AI自治体』3

AIが得意なものに法制業務がある。2018年にLegalogicが米国のトップ弁護士20人とAIを5件の秘密保持協定案件について競争されたらしい。それ結果は驚くべきもの。

 

LawGeexの正確さは94%、それに対し弁護士は平均85%で最高94%、最低67%。

但し、AIが26秒、弁護士は平均92分(最長156、最短51分)p99

 

正確さはともかく、処理時間では問題にならない。結論としてこうしたパラリーガルな仕事は将来人からAIに移るのは確実。

 

次に地方自治、一番興味を持っていた案件の話になる。首長と議員の関係は二元代表制の建前から言えば対等だが、前者が職員を手足に使えるのに対し後者は事務局があるが、実際には職員のローテンションによるので力はない。その関係で議会は執行機関の追認機関になっている。p106 ここにAIを入れるというもの。

 

AIの地方自治体への活用は可能性があると読みながら感じる。何故なら地方議会には暇を持て余した老人か後援会しか出席しない(当然だ)、それならAIに予算執行手続に問題がないかなど詮索させたり、意見集約や分類に活用する。まさにpol.isやQVの仕組みを動かす。またなり手がいない議員の助っつとにもなるだろう。

 

そのほか自治体関連ではこの本の最後の本で議論されているが、100万以上ある!条例規則の整合性をチェックする作業だとか。p162  これは時代と共に評価が変わる内容もあるので、そこには人の目も必要だとか。それはそうだろう。

 

そのほか、EBMならぬEBPM(Evidence-Based Policy Making) だ。p112  元々は医学分野で盛んに行われたことで、我々もそれで鍛えられた事ではなるが、現実ではまだ到底、医学分野でも成果が表れていない。例えば年寄りに禁煙を勧めても健康寿命も平均寿命も伸びないなど、殆ど知られていない。

 

事実に基づく政策立案、評価は事実に基づく健康管理よりもさらに難しいだろう。

 

AIの信頼性は学習の適切さに依存する。p154 そのいい例が2016年にマイクロソフトの機械学習チャットボットTayで起こった出来事。ツイッターなどで学んだ事を基礎にして、Tayは僅か数時間で口汚く罵ったり、差別的言葉を口にした。これは手本とすべきツイッターで交わされた言葉が「手本とすべきでないもの」であったからだ。

 

ディープラーニングの問題点はブラックボックス化する決定プロセスだ。問題の1つは「汎化」と呼ばれるもので、入力情報の特徴を見つけて適当に出力する。そのやり方が下の図のように変動して0.7と0.1の答えを同じ入力から出す。

 

もう1つは多層化する場合の問題だとか。これについては十分理解出来なかった。これは今後の課題。p155

 

この本が書かれた2018年時点では2〜3年後にディープラーニングに基づくサービスは市場化されると予想されている。p158  つまり2022年現在一般化、市場化されているという事だが、どんな分野に使われているのだろう?

 

AIで一番導入されやすい分野は自動運転だという。実際これかな?p160 私だって老人が運転するタクシーよりも自動運転のタクシーを利用したいと思う方だ。