昨夜はフィーバーなしで早く寝たので平日どうりに目が覚める。
今日は夏休み11日目の日曜、残り少なくなった夏休み。早々にアップする。
<コメント切望!>
先日から『パンデミックなき未来へ』と並行して読んでいる本に『貨幣の歴史』というのがある。第1章の「古い貨幣」までは読めたが、2章の「新しい貨幣」に入ると理解が困難で、文字を目で追った程度しか理解出来ていない。30分くらい読んでは頭が飽和状態で、別の本に「逃げ込む」ことを繰り返している(汗)
只1つ自己流で理解したことに(間違っている可能性が高いが)、現代経済学では<見えない手>が合理的に「価値」を判断し、市場に参加する者はそれを自分の利益に従って判断するので市場はそれを反映する。しかし、偶発的な出来事が起こると「価値」は変動し、それがバブルや崩壊を引き起こす、と考えているようだ。
それを一連の経済学者は数式で説明し、多くの人を納得させた。そして、バブルやその崩壊は「偶発イベント」によるとした。
通常科学はこうした仮説を検証することによりその妥当性が評価されるが、現代経済学ではそれは「偶発イベント」の所為にされ、其れ故に無視された。(個人的に経済学はハードサイエンスではないと私が考える理由もそこ)
さて、この「偶発イベント」という概念が出たことが、さらに別の経済学理論を発達させた。即ち、偶発(=ランダムイベント)ならば、それは過去のイベントの統計処理でリスクを計算できるとした。そこにデリバティブが生まれる背景が出来た。ついでに付け加えると、そのリスクを計算式(ブラック=ショールズ方程式)に入れた電卓も1977年にテキサス・インスツルメントから発売されたらしい!
この理解でよろしいのでしょうか?「それは間違っているよ!」との意見があれば、是非コメントお願いします!
『パンデミックなき未来へ』は暫くまだ続きます。
<小さな村の物語、イタリア>
土曜の夜は、Salsonに行くつもりだったが、雨が酷い。間歇的に激しく降る。こんな夜は人の出も今ひとつの筈、そのうちウイスキーを飲み始めて諦めがつく。いやウイスキーを飲んで無理に諦めさせた?(汗) Salsonは来週にお預け。
https://www.youtube.com/watch?v=BCkf1USm-oI
そんなこんなで、今夜は何時もの「小さな村の物語」でゆるく過ごす。2つの家族の物語。初回の2008年から14年、2022年の村の物語。
https://www.bs4.jp/italy/articles/xw80wwjxht5xe1a5.html
カジキマグロ漁の漁師アントニオは孫カルメーロに厳しい漁師への道を勧めるつもりはなかったが、その孫は漁師になった。しかし、やはり経済的に難しく、良い生活と地元に残るため観光業に転職した。
下の写真のように、カジキマグロ漁船には魚影を見つけるために高い見張り台がつくみたいだ、知らなんだ!
もう1つの家族の物語、フランコは船大工として40年勤めた前年造船所が倒産したことでフェリーの乗務員に転職した。息子ロッコに船大工を継いでもらいたかったが、それは叶わなかった。取材の2008年はリーマンショックの年。たまたま『貨幣の歴史』を読んでいることもあり、バブル崩壊と造船所の倒産は関係ないのかと思ってしまう(汗)
14年後、2022年に訪れると、フランコはすっかり白髪になりリタイヤ後は船の模型に夢中になっている。彼の模型は注目され海外の博物館からも依頼がくるほど。息子のロッコはウエイターとして働き、船大工はしてない。将来、ミラノに行き観光業の道に行きたいと思っている。
2つの家族の人生。決して順調でもないし、希望通りの人生が歩めるわけではない。しかしそれが人生。いつも思うが本当に良い番組。何より再訪の物語が良い!
<嫌味な情報>
福岡の週間予報。来週は最高気温31℃で推移? それに対しまだ最高気温42℃の日があったりする中国某所。御愁傷様ですm(_ _; m
https://ameblo.jp/changzi728/entry-12757668219.html
写真
『パンデミックなき未来へ』6
mRNAワクチンについての話がようやく出てくる。個人的にはノーベル賞級の偉大なブレイクスルーだと考えているが、著者の考えも同じなようだ。ところがこの開発の歴史は決して平坦なものではなく、苦難に満ちたものだったようだ。
中心人物のハンガリー人女性研究者、カタリン・カリコは上司が学問の世界を去り、バイオ企業に移ったことでラボも資金も失い、助成金を応募しても落ちてばかりだったとか。更にガンを診断され、テニア(常勤職)も失い、夫はビザ問題で米国に行けないという試練が続いたとか。まさに映画の主人公のような人生だ。p204
…助成金、日本だと科研費を取れない年月は、自分もガン研究から老化研究に移った数年、まさにそうだったのでよくその間の事情は分かる。 科学研究は先の見えない博打みたいなモノ、それを支える仕組みが必要だと思うが、そのことは世間ではあまり理解されていない。
話を元に戻すと、
彼女の貢献は主に細胞内で分解されにくい修飾mRNAの開発だが、それとともに重要なのはそのmRNAを細胞内に送り込むキャリアー=脂質の開発がある。これは別の研究グループ、イアン・マクラクランの貢献がある。私も日常的にRNAを生細胞に入れる実験をおこなっていたが、タンパクを作らせるというものではなく、逆にタンパクの合成を抑制する(iRNA)という比較的簡単な操作で、技術は既に開発されたものを利用するという立場だった。p205
そこでは、Web上で標的遺伝子配列をコピペで貼り付け(あるいは最近では単に遺伝子名を入力するだけ)、AIに最適iRNA配列候補を選びさせ、その中の2、3個を選んで化学合成を依頼するというもの。(昔は自分でプログラムを組み、機械で化学合成した)そうすれば1週間程度で乾燥凍結したmRNAと脂質のセットが郵送される。誰にでもできる実験だった。100%道具としての扱い。修飾mRNAの開発というのとはレベルが違う。
著者はいう、この研究がコロナに5年先んじて行われたことで多くの人の命を救った。また、それに加え、既にSARS MERSという2つのアウトブレイクを経験していたこともあり、ある意味準備ができていた。その意味では人類は幸運に恵まれていたといえる。p207、p211
我々はそうした側面も忘れてはならない。次なるアウトブレイクは防ぎようがないが、次なるパンデミックは科学者の努力と幸運で避けられるかもしれないということ。


