夏休み10日目の土曜 & 行動だ! & 『パンデミックなき未来へ』5 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

昨日、地元の図書館で『パンデミックなき未来へ』を読み上げた。最初の予感通り、間違いなく『お勧めの1冊』すっかりゲイツ・ファンになってしまった。長年のアップル派としてはマイクロソフトにあまりいい印象は持っていなかったが、それとこれは別。

 

著者はパンデミックと気候変動に対して最後に『行動だ』と結んでいる。p314 

 

まさにその通りで、私も行動こそ重要だと思っている。理論も議論も重要だが、最後は行動。それがなければ「絵に描いた餅」。口先だけの人間だと思っている。個人的にコロナ関連「行動」としては、

 

1、遠隔医療もコロナ患者の受け入れもしなかった病院をお払い箱にしたこと。

 

2、高齢者デジタル化プロジェクトとして「スマホ学習会」開催

 

え?ちょっと何か違う? いえいえ、私の頭の中では繋がっていますよ!!

 

 

 

 

『パンデミックなき未来へ』5

NPIジレンマ:

NPI(non-pharmaceutical intervention、非医薬品介入)のジレンマというのがある。 何かの介入、例えばソーシャルディスタンスやマスク使用がある程度、功を奏して感染者が増えないと『無駄ではないか』との声が上がること。p118

 

まさに今、そうした状況が日本で起こっている。

 

『あれこれやったけど、少しも患者は減ってないじゃん! 意味ないじゃん!』とは良く聞く言葉。これがNPIのジレンマということらしい。

 

そうした時に、ランダム比較試験が参考になる。例えば感染初期の北欧諸国では国で対応が異なった。デンマーク、ノルウェーはロックダウンをしたが隣国スウェーデンは勧告だけ。結果は明らかだ。また同様なことは1世紀前のスペイン風邪でも起こったらしい。セントルイスとフィラデルフィアでは死亡率が8倍も異なる結果が出たとか。p119

 

それに感染性の高いコロナ、オミクロン株などが広がっていること自体が感染防御がうまく機能していることの証明だ。遺伝学的に説明すれば、

 

「人の動きを止めることなく=ウイルスの増殖を許容しながら、感染防御すれば(=選択圧をかければ)感染性の高い変異株を選択することになる」 

 

初期のコロナ株ではスーパースプレッダーの存在が明らかとなった。p134  これは今ではよく知られた事実だが、現在のオミクロンやケンタウルス株ではどうなのだろう?

 

ここでワクチン開発に関して非常に重要なことが書かれている。それは民間主導だということ。それゆえ、地域規模のアウトブレイクに対するワクチンはどの会社も作らない。パンデミックならインセンティブが出るということ。何故なら前者の接種候補数は数十万人。後者でようやく数百万人や数十億人になるからだ。p198 流石、ビジネスマンとして優秀なゲイツの顔が見える発言。

 

 

<データーベースとして>

モデリングにより人口の0.2%がコロナに感染しただけで医療崩壊が起こると予想されたとか。p108

 

過去ワクチンの成功率は6%。p186