『甘いバナナの苦い現実』8 | Hiroshiのブログ

Hiroshiのブログ

今後不定期投稿となります

<情報統制の危険>
中国では政府に都合の悪い情報は裏技を使わない限りアクセスできない。また内部の情報も選別されたものだけが流される。こうした状況では一般の人の得られる情報は非常にバイアスのかかったものだけになることを常に頭に入れておく必要がある。

初期のコロナウイルスの遺伝情報に関する<中国発>の情報ですら、国内からはアクセスできなかったことは確認済み。当時以下のように述べている。

『上記のデーターベースに中国からはアクセスできないのはいただけない』

因みにこの時点では中国人研究者自身により「武漢海鮮市場肺炎ウイルス、Wuhan-Hu-1」と命名されている。
https://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/6040/trackback




<コロナ・ナウ>
1:世界一豊かで最先端医療設備を持つ米国が感染者、死者数ともに最悪の成績。

2:30年以上も前の古い技術であるRT-PCR検査が技術大国だったはずの日本で先進国最低の実施率。

3:この春節の移動を中国は厳しく制限している。それに比べ既に爆発的感染拡大を経験したはずの欧米はその教訓を生かせず、クリスマス休暇に人の移動を許したため、現在さらに酷い状態にある。 自由よ!汝はいかに高価なものか!

BackUpサイトに「ふりーばるーん」さんから『コロナと春節が重ならなかったら』というコメントを頂いた。 私は逆に『中国だから武漢封鎖という強行手段が取れたことで、いくらか世界への感染拡大を遅らせただろう』と思う。
https://ameblo.jp/bigsur52/entry-12656044345.html 
いずれも一面の真理。

武漢封鎖のメッセージをどれだけしっかり受け止めたかは国によって異なる。台湾やニュージー・ランドは迅速に反応し国内への感染をある程度防ぐことが出来た。それ以外の国は、こうした強行手段を取ることが人権上難しかった事もあり、爆発的感染拡大を許した。更に上に書いたように経験に学ばず、クリスマス休暇での移動は感染拡大を拡大させた。日本について言えば、オリンピックが初動の失敗を引き起こしたと感じている。更にPCRによる感染者の同定と隔離の重要性を中国から学ぶことなく大失敗だった。そしてそれは今も続いている。

確かに日本を含む東アジアでは感染者数や死亡者数が欧米に比べ非常に低い。
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/death.html

これは何か原因があるはずだが、未だに解明されていない。私の「勘」は遺伝子か自然免疫にあるのではないかと。




『甘いバナナの苦い現実』8
バナナの輸入関税は季節性(季節関税)があり、日本の果物の閑散期には8%、重なる場合は18%と大幅に違う。p281

なお輸入の時は青いままなのは、昔青果店に並んでいた時代を知る者には周知のことだが、最近は追熟が倉庫で大規模になされるために黄色いバナナしか見ない。青いままで輸入する最大の理由は成熟すると傷がつきやすいことの他に、成熟バナナにはミバエという昆虫が卵を産み付けるためだとか。p301 なるほどと思う。

追熟は国内の倉庫で差圧式にエチレンガスとかで行われるが、その為に小分けしたバナナのビニール袋には多くの穴が開いている。確かに確認すると2センチ四方くらいに4個の穴が開いていた。なお成熟後は温度管理したトラックで輸送しても振動などで痛むので200キロ以上の距離の輸送は行わないとか。p312

日本が輸入するバナナの輸出トップがフィリッピンで2位がエクアドルらしい。しかもその差は7倍。p292 驚いた、たまたま私が買うバナナがエクアドル産だったということらしい。また、よく購入するブランドのファーマインドは国内では圧倒的シェアーを持つがもともとは伊藤忠・ドールのバナナを扱う追熟加工会社としてスタートしたとか。p315

最近では大量の均質で良質?なバナナが輸入されるようになったが、この背景に大量の化学肥料と農薬散布で可能になったことがある。

バナナ価格の4割が日本での輸入価格でうち半分が現地農家の取り分、残りは海上輸送や保険料などを負担する輸入業者分。

全体の6割の半分弱が追熟加工・小売りまでの輸送を担当する会社による卸売価格。半分強が小売りの分。p332~333 表6-9、図6-7

1985年に砂糖の国際価格が暴落した事件が起こったらしい。p350 それに伴うネグロス島での飢餓発生とバナナ産業へのシフトが書かれているが、何故暴落したかは書かれていない。これは今後の課題。

フェアートレード認証ラベルが実は第三者の機関から企業ごとに自社監査の認定ラベルが氾濫している現状があるらしい。p360 これは全く知らなかったこと。なんとなくこうしたラベルがあると信頼しがちだが、今後気をつけよう。しかしどうしたら区別できるか?それについての記載はない。

<データーベース>
フィリッピンでは人口の1割、1千万人が海外への出稼ぎで、GDPの1割を稼ぎ出すらしい。357 確かに日本でもそうしたフィリピンからの労働移民を見かける。