偶然か必然か? & 『西洋の自死』10 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

<数値目標>
运动;爬山散步3.5km,4053步,13楼。



今日も今日とて、全然勉強する気にならず朝から庭で読書三昧。web三昧。

 

『危機と決断』という本は読み易く描かれているが、金融政策とかよく知らないので読みこなすのが大変。webで調べ、頭の中でどういうことなのか考えないと先に進めない。数ページ毎に付箋が張り付くような次第。それでも暖かい太陽のもとで小鳥の囀りや野良猫の徘徊を横目で追いながら優雅にコーヒーを飲みながらの読書はなかなか良い。屋外読書が習慣になって初めて気がついたが、ビツコの白黒や、案外人見知りしない黒猫。野良か家猫かわからないが自由に徘徊している。世間のコロナ騒ぎが嘘のよう…

それでも頭の片隅にコロナが巣食っている。それは以下の言葉に引かれることで判る。 2007年の8月の時点でバーナンキは「青空思考」を旨としていたとか。曰く、

『通常の政策から離れて…さらに先を行こうと決意していた。 正攻法でないやり方を恐れるあまり、問題にあらゆる手立てで立ち向かうことができなくなってしまうなどということは許されない』p205

今、コロナに対し「青空思考」が必要だと感じる。ドライブスルー検査も軽症者の体育館隔離もそれに相当するだろう。 PCR検査ボランティアもあっていいのでは?
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<習性>
先ほど男子漢さんからコメントがありこれは自分の習性だと感じた。
https://ameblo.jp/bigsur52/entry-12591947523.html#cbox

半世紀にわたり、仮説を立てて実験をし、偶に予想通りの結果を得たときは、喜び勇んで学会や論文で報告する。そうした生活を繰り返してきた。定年退職してそうした研究生活から遠ざかっていたが、このコロナ禍がそうした習性を復活させたような気がする。

パソコンの前にほぼ1日中座り、あちこちで出される資料や情報を自分なりに加工して仮説を立ててみる。勿論、その仮説を検証するための実験ができるわけではないが、他の事象と辻褄があったり、後から世界が検証してくれるような気がする。例えば昨日の「思考実験」などはその例。死亡者数急増の時点の3週間前が中国では春節帰郷のスタート時点になっているとの仮説から日本のスケジュールに当てはめると春分の日の三連休にヒットした。これは「偶然か必然か?」
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注)昨日、4月23日のデーターで急激にまた死亡率が上がった。これは統計の修正か?それとも新たな第三相なのか? しばらく追跡する必要がある。

長年の経験がもっと直接的に活かせる「RNA抽出ボランティア」の申請についてまだ保健所からの連絡はない。もう対応は取れたということだろうか? それにしてはまだRT-PCRの件数は少ないように思うが?
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『西洋の自死』10
ダグラス・マレー著、東洋経済新報社。2018年初版。

最初の数章を読んだところで一度他で聞いたことがある内容だと気がつき、慌てて調べてみると去年読んでいるではないか! しかも9回にも渡ってこのblogで紹介している!
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図書館がいずれ閉鎖されると予想できたので慌ててまとめて10冊借りたもの1つとはいえ情けない。先の『日本人の源流』は問題意識を持ってある意味再度読もうと考えて再読したが、これは初めて読む本と思っていた。それでも既に4章まで進んだので、せっかくだからまとめて置こう。再読でも頭に残る部分は同じではないことが多いから。

さて、前回この本のことを「キワモノ」としている。その評価は今も同じ。同意する点は多々あるが学術的ではないし、すでに前もって出していた結論からの屁理屈だと感じた。
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移民の流れは大戦後の労働力不足を理由に始まったという。p14  著者は『欧州は一度たりともイスラムの大陸ではなかった』と断定するが、p18 これは間違い。イベリアやバルカン半島の歴史を無視している。

イングランドとウェールズでは、国外で生まれた人の数は直近の10年で300万人増え、自らを「白人の英国人」としたのは44.9%で、300万人は英語を主たる成人が一人もいない家族に属している。p37

ここに来て植民地支配の過去が語られる。それをもってこの問題を語るのは「復讐の響きだ」といい、さらに「冷静で意図的な国家的破壊行為」だという。p69 こうした反論は少し「居直り的」にも感じるがどうだろう?

2011年時点で国民保険番号(仕事をするのに必要)は移民の数の2倍出されている。p70 つまりその差は移民の出生率のせいだとする。また、2014年イングランドとウェールズでの出生率の27%は外国生まれの母親で、33%は片方の親が移民だという。p71 

これは本当か? きちんと引用元を示すべき。こうした点が非常に不満な点。実は引用元を明示することは非常に重要。これは学問の世界で最初に躾けられる点。他者は同じ資料、データーを元に反論も可能だからだ。これがいつも言う「反証可能性を担保」すること。
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「高齢化社会では受け入れるしかない」という議論について、もっと別の方法があるのではないかという著書の意見には同意できる。p87 著者が述べているわけではないが、個人的にいつも思うのは「扶養控除」。これは女性の勤労意欲にインセンティブを与えないどころか、ネガティブに働く。この分の金を幼児保育にかけた方がいい。

英国では平均的退職年齢が2004~2010年の間に男性で63から64へ、女性で61から62歳に上昇しているらしい。p90 またギリシャでは50歳代。フランスではサルコジ時代に60から62歳に引き上げられたが、オランドによるまた60歳に引き下げられたとか。意外と早い年齢での退職だと思う。個人的には65歳定年でも早いと感じる、ただしこれは個人差はあるだろう。ならば、選択性があっても良い。給料が半分になってもまだ働きたい、社会的接点を持ちたいと思う人は多いはず。

ここで日本が取り上げられ、経済的な吸引力が移民の原因ではないことを言う。日本は政治的に移民を防止してきた国としてである。p105

ここまで読んできて、ようやく以前読んだことがある本だと気がついた。実に間抜けな話(涙)