コロナ禍で
広がった
テレワーク。
社員にとっては
通勤の負担がなくなる
メリットもありますが、
仕事とプライベートの
境界線があいまいになる
との指摘もあります。
今、
社員に業務時間外に
連絡することを禁止する
「つながらない権利」が
世界的に広がっています。
ポルトガルが、
企業が就業時間外の
従業員に連絡することを
原則として禁止する法律
を成立させたとのことです。
具体的には、
平日の深夜早朝や週末、
祝日など就業時間の枠外で
電話やメールで連絡することを
禁止したとのことです。
（ただし、緊急時は例外）
企業がこれに違反
した場合には、
売上高に応じて
日本円で約8万円から
126万円の罰金を
科される場合がある
ようです。
最近、
ヨーロッパなどを中心に、
「つながらない権利」が
広がっています。
「つながらない権利」とは、
労働者が就業時間外に
仕事のメールや電話などへの
対応を拒否できる権利
のことを言います。
上記のポルトガルの
新法は、
この「つながらない権利」
を法律で規定したものです。
ポルトガルだけではなく、
イギリスやアイルランド、
フランスやメキシコ、
カナダなどで同様の
制度が広がりつつあります。
昨年から広がった
テレワーク。
社員の通勤の負担
がなくなったり、
会社が都心に
オフィスを借りる
必要がなくなったりと、
大きなメリットがあります。
しかし、
その反面、
テレワークは
私生活との境界が
曖昧で、
オンとオフの切り替えが
難しいとの指摘があります。
仕事と日常との境界を
壊しやすく、
むしろワークライフ・バランス
を乱す恐れがあるとも
言われています。
そして、
連絡手段の発達により、
会社から社員に
いつでもどこでも
連絡できてしまいます。
在宅勤務が
増えたことで、
かえって業務時間外の
上司からの電話やメール
が増えたケースも
あるようです。
世界的に
「つながらない権利」
が広がる背景には、
こうした事情があるようです。
これが
自営業者や
フリーランスであれば、
夜の何時以降は
電話に出ないとか、
休日は返信しないとか、
自分で選択できます。
しかし、
雇われている社員の
立場からすれば、
自分の自由な裁量で
電話に出ない時間を
決めたりすることは
難しいでしょう。
そこで、
何らかの規制を
する必要は
あると思われます。
特に現代の価値観
として、
プライベートな時間を
重視する傾向に
ありますので、
「つながらない権利」
は重要だと思います。
日本ではまだ
「つながらない権利」は
法制化されていませんが、
世界の流れを見ると、
今後何らかの制度が
できる可能性は十分に
あるでしょう。
そこで、
今日のポイントは，
ということです。
本当に緊急の
案件を除いて、
業務時間外に
社員にバンバン連絡
を入れるということでは、
今どき「ブラック企業」
のレッテルを貼られ
かねません。
私の弁護士としての使命は、
中小零細企業のトラブルは
「裁判しないで解決」すること。
「ブラック企業」の
レッテルを貼られて
「裁判沙汰」になるのを
避けるためにも、
これからの経営者は
「つながらない権利」への
理解は不可欠でしょうね。
弁護士ブログ人気ランキングに参加しています。
よろしければ、クリックお願いします。
