急ぎ過ぎると、まっとうなところからの資金調達ほど成功率が落ちてしまう
1月19日
急ぎの資金調達はリスクが非常に高くなることをお伝えしました。
今日は資金調達を急ぐと、
せっかくまっとうな金融機関から条件が良い資金調達ができるのに、
急がせたことでNGになってしまうもったいなさについて書きます。
急ぎの資金調達は金利や手数料が高くなり、
デフォルトした時の超厳しい回収リスクについてご案内しました。
同じ理屈で、条件が良い資金調達はそれなりに時間がかかります。
十分な審査の時間と金融機関の組織としての手続きも、
まっとうな金融機関ほど不法融資や過剰融資や情実融資が起きないように、
チェック機能が働くよう、
それなりの面倒な手続きがルール化されています。
お客様の中には、
とにかく急ぐことしか頭にない切迫した状況の方も少なくありません。
私どもの様な業をしているところにご相談される案件は、
急ぎの資金調達が中心になるのは当然かもしれませんが、
資金調達は急げば急ぐほどリスクが高いところから資金調達してしまうリスクとともに、
まっとうな金融機関からの融資の条件が良い資金調達の可能性まで、
極めて狭めてしまいます。
10年以上前、銀行のスコアリングによる、
プロパーの無担保融資の融資合戦のような時がありましたが、
このような特殊な時は別にして、
新規の銀行取引なのに、
初回の面談時に1週間後に実行してほしいなどと、
現実性のない希望を言われる方もいらっしゃいますが、
こんなことを言った瞬間、
実は案件はNGになってしまいます。
これがノンバンクの不動産融資になれば、
本当は10日間程度は見ておいた方がベターですが、
シンプルな内容の案件で規模もそれほど大きくない案件であれば、
大手のノンバンクでも、3~4日程度で実行しているところもあります。
銀行の新規取引は、できれば1ヶ月程度は見ておいた方が良いですが、
ノンバンクの不動産融資でも、
休日を入れて最低10日は見ておいた方が安全です。
このように、金融機関によって違いますが、
物理的に実行されるまでに最低必要な時間があります。
ネットで即日回答の様なことを言っている、
銀行や大手ノンバンクの消費者ローン、カードローン、キャッシングのような、
属性審査が中心のローン以外で、
そもそも、即日実行なんてサービスはまず眉唾と言うか、
実態は闇金、あるいは闇金もどきと断定しても言い過ぎではないのが現実です。
中小企業には、時々FAXやメールで、
即日融資!金利も安い!などと不特定多数を対象とした、
スパム的な広告が届くかもしれませんが、
絶対に手を出してはいけません。
普段ならこんな広告を出すところはやばいと冷静な判断ができる経営者でも、
資金繰りが困窮すると、
ついつい怪しいと思いながらも、
連絡してしまわれる場合もあります。
このようなところには連絡しただけで、
闇金グループの顧客候補者のデータベースに登録され、
ことあるごとにおかしな営業が来るようになります。
とにかく、即日融資と現実的でないことを標榜するところは、
闇金か闇金もどきと断定していただいて間違いではありません。
だから安全で顧客にとって条件が良い金融機関に、
融資の打診する時はそれなりの時間は絶対にかかるものとご認識下さい。
金融機関の担当者も、
成績を上げたいのは山々でも、
社内ルールは守らない訳にはいかないから、
実行を急がせれば急がせるほど、
可能性が極めて低くなります。
明後日に実行してもらわないと融資を受ける意味がないなどと言われただけで、
現実性がない案件と、
モチベーションが滅茶苦茶下がるため、
実態はすぐにNGと言わないだけで、
NGは確定していること場合がほとんどです。
このことは、私もアレンジしかしていなかった時は実感していなかったのですが、
主体的な立場でファクタリングをスタートして分かったのは、
物理的に無理な急ぎ案件は優先順位を低くして考えてしまいがちなことです。
サービスをスタートした当初は、
即断るのも、正直ベースで言うと、
営業上宜しくないと考えたり、
断るのももったいないとスケベ根性丸出しのようなことを考えましたが、
最近は、こんなことは顧客のためにならないと、
物理的に無理だと思ったら即お断りしています。
愛想のない対応かとも思いますが、
顧客にとって無駄な時間は、
急いでる顧客ほど大きなリスクになるので、
申し訳ないとは思いつつ、
遠慮なくお断りしています。
とにかく、中小企業は計画的な資金調達をしたくてもできないことも知っています。
急に入金が遅れるようなこともあります。
でも、資金調達にはそれぞれ最低必要な時間があります。
だから、急な資金調達が必要な時も、
この最低必要な時間だけは確保して金融機関と交渉する必要があります。
私どものようなファクタリング業者も同じです。
闇金チックな考え方の業者はいざ知らず、
まっとうなところは最低でも3~4日はかかって当たり前です。
この打診から実行までのスケジュール感を確認しただけで、
ファクタリング会社の健全性が図れるのも事実なので、
利用される時の選択の基準にされれば安全な資金調達ができると思います。
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