JAL再生で一番懸念するのは安全とコストの問題でしたが・・・・
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4月9日
再生中のJALですが、思っていた以上に、財務体質も直近の業績も悪いようで、会長に就任した、京セラ創業者でもある稲盛氏の談話をみても分かります。そして何よりも、客離れが想像以上ですね。
JALの顧客が流れたかことだけがその理由かどうかは分からないけど、同時期のANAは回復して利用客が増えているみたいだから、本当にJALは深刻な事態になっていますね。
長く読んでいただいている方はご存知だと思いますが、家族にも元JALがいるし、JALのコーパイで訓練から帰国する機内で自殺未遂をした大学の後輩もいるし、その他諸々、何かと関連があって、このブログでも数年前からJALのことを時々書いてきました。倒産する前までも、一番言いたかったことは、タイトルにもあるように安全とコストの問題です。倒産後も、今後の再生計画を作るにあたって、実現性のある事業計画を巡って、金融機関などとの交渉も本格化しているようですが、とにもかくにも、法的整理をした以上、コスト削減に聖域がないのは理解できますが、安全にはもっと聖域がないことを、本当に心してやって欲しいと思いますね。
この問題の新聞記事をどうぞ。新聞は毎日新聞です。
2月24日、冬季五輪に沸くカナダ・バンクーバー空港から、格安航空会社(LCC)「ウエストジェット」の旅客機が離陸した。同機には、カルガリーにある同社の視察に向かう日本航空グループの整備会社、JALエンジニアリングの斉藤徹(48)が、同僚とともに乗り込んでいた。
各国の大手航空会社が旅客・貨物の奪い合いで消耗戦を続ける中、徹底したコスト削減でサービスも抑制し、低運賃を売り物に勢いを増すLCC。日航が再生を目指すうえで、航空機の整備面でも大幅なコスト削減が不可欠だが、安全はおろそかにできない。斉藤のカルガリー行きは、日航が「LCCにコストと安全の両立をいかに図るか、教えを請うため」だった。
ウエスト社の本社ビルで、斉藤は整備部門責任者の説明に衝撃を受けた。日航が航空機の部品を交換する場合、書類作成や部門間調整で1~2カ月かかるが、ウエスト社は週に1度の担当者会議で即決してしまう。「意思決定の速さがまるで違う」。コスト抑制は間接部門にとどまらない。「座席が多少壊れていても安全性に支障がなければ、そのまま飛ばすこともある」という徹底ぶりだ。
「安全確保を優先させコスト削減にあまり目を向けなかったが、両立はできるはずだ」。ウエスト社などLCC3社に対する視察の報告を受けたJALエンジニアリング技術部長の鈴鹿靖史(53)は、意思決定にかかわる書類を大幅に減らすなど業務の効率化に向けた改善点を探り始めた。
しかし、破綻(はたん)に伴う合理化で安全対策が置き去りにされることへの懸念は強い。3月3日、日航の安全対策にアドバイスをしてきた作家の柳田邦男(73)は日航本社ビルを訪ね、会長の稲盛和夫(78)と社長の大西賢(54)に、安全対策の重要性について約30分間、熱弁を振るった。「安全は一つの文化。断絶させてはならない」
柳田の話が85年の日航ジャンボ機墜落事故の機体の残骸(ざんがい)や遺品を展示する同社の研修施設「安全啓発センター」に及んだ時、それまで黙って耳を傾けていた稲盛が口を開いた。「私も視察に行って命の尊さを実感しました。人の命を預かるのは大変なことだ」
群馬県・御巣鷹山付近にジャンボ機が墜落し、520人の命を奪った事故は、日航にとっていまなお重い十字架のままで、同センターには新入社員も含め日航の全社員が足を運ぶ。事故の悲惨さを自らの目で確かめ、安全対策の重要性を再確認するためだ。
残骸の保存を日航に訴え続けてきた犠牲者の遺族は、複雑な思いで再生を目指す日航を見つめている。遺族がつくる「8・12連絡会」事務局長の美谷島邦子(63)は、事故で9歳の次男を失った。「日航の中で事故がきちんと清算されていない」。わだかまりは消えないが、日航が安全啓発センターを開設したり、社員研修で遺族の話を聞くようになった「変化」も、少しずつだが感じるようになった。
だからこそ、日航の安全対策に厳しい目を注ぎ続けるつもりだ。「やっと安全の扉を一緒に開けるところまできた。ここで日航が破綻から立ち直れなければ、犠牲者の命が生かされない」(敬称略)=つづく
◇対策ずさん、利用者離れ
単独事故では史上最悪の犠牲者を出した85年の日航ジャンボ機墜落。国の事故調査委員会は、米ボーイング社の修理ミスと修理後の日航と運輸省(現国土交通省)の検査の不徹底を事故原因と指摘した。05年には、管制の許可を得ないまま離陸しようとするなど日航のトラブルが頻発。ずさんな安全対策は利用者離れを招き、経営悪化を助長した。航空会社にとって「安全」は最優先課題だが、一方で再生に向けたリストラに聖域は設けられない。安全とコスト削減のどちらを優先するかでなく、両立を実現することがJAL再生の最大の課題だ。
私は今まで、JAL問題を考える時、先ほども書いたように、何よりも安全が重視されるべきだと思ってきましたし、今でもそのように確信をしていますし、利用者の立場からすれば、絶対に軽視してほしくありません。
ただ、最近の関連記事をいろいろ読んでいて感じるのは、この安全第一ということを隠れ蓑に、単なる無駄としか思えない社内常識みたいなことが滅茶苦茶あるように感じることです。JALはもともと特殊会社という、平たく言えば国営企業だったことから、最悪は国がつぶさないと言う「親方日の丸」的カルチャーが社内の隅々まで奥深く浸透していていて、稲盛会長の談話でも、かなり危機感が高まってきているのが、次の毎日新聞の記事でも分かります。
「だが日航経営の病巣の深刻さは、稲盛の想像を超えていた。破綻企業なのに、社員の間には「国の支援があるから大丈夫」という生ぬるいムードが漂い、危機感は一向に高まらない。「(日航の幹部には)八百屋も経営できない」。3月17日の会見で稲盛はついに本音を口にした。「会社の全組織や幹部の方々を見て、(再生は)容易ならんことだと考えるようになった」
本社25階会議室で開かれる経営会議でも、社長の大西賢(54)以下、居並ぶ生え抜き役員に「どうしてこんなに役員が多いのか」「責任の所在があいまい過ぎる」と声を荒らげることが、3月に入って増えた。就任当初は人員削減に慎重だった稲盛が、大幅上積みを受け入れたのは、稲盛自身の危機感の表れだ。」
さらに、このような発言をする稲盛会長に対して、次のような言語道断と思える反応があります。
社内からは「企業トップが社員の悪口を外部に言うのはいかがなものか」(執行役員)という声が漏れ始めている。監督官庁の国土交通省には「航空業界のことを知らない。名前ありきで(会長を)選ぶべきではなかった」という冷ややかな目もある。
あの麻生首相もどきの言い方の間抜けが執行役員になっていることこそ、親方日の丸と言われるところだけど、関係者から聞いた話では、今残っている役員連中は本当に何もできない人畜無害の無能連中で、優秀な良い人材は、とっくの昔にJALを去っているとのこと。さらに、このような間抜けが経営していたJALと馴れ合い関係にあった国交省の役人が、記事のような、役人根性丸出しで、コントロールしやすい腑抜けの経営者に変えたいと思うかのような発言を聞くと、まるでJALの社員と国交省の役人たち航空一家の外様は黙れ的な体質も感じられ、今までは絶対に思わなかったけれど、存在自体、本当は無理なのかなとさえ思うようになりましたね。
JALの破綻で肩身が狭いと嘆く元JALの家族が本屋で立ち読みして、かなり面白がっていた次の本を今度読んでみようかと思っています。
- JAL崩壊 (文春新書)/日本航空・グループ2010
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いま紹介した話などは、枝葉末節の些細なことかもしれませんが、こんなことが、JAL社内の常識として、様々なところであったとすれば、それは、当然国の援助がなければ、潰れて当たり前。倒産した今でも、このような風土が、根強くJALに残っていて、普通の会社の常識にJALの全社員が変われないのなら、破産にして清算するのもやむ得ないのかなとさえ、圧倒的にANAよりもJALのファンで利用回数も断然JALが多い私でさえ思うようになりましたね。
政治の世界の自民党みたいに本当はなくなると、政権交代という政治の健全な姿がなくなって良くないように、航空業界も、ANA1社体制では、競争原理が働かず、必ずANAも堕落するから、できればライバルの存在としてJALの存在は不可欠だと思いますが、でも、今の状況を見ていると、稲盛氏じゃないけど、想像以上にJALは駄目な社員しかいないようで、これじゃ消滅しても仕方ないのかなと、正直感じるようになりました。
ぜひ、機会があれば次の本のどちらかをご一読ください。
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