
今週の会議。冒頭の読み合わせは「TKC基本理念」その第2項目
2.TKC会計人は、高度に錬磨された電算機システムの手艇的活用を
職業会計人の決定的武器として位置付けている会計人である。
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飯塚毅博士が1960年代に見抜いた「電算機時代の不可逆性」は、
いま私たちが直面しているAI時代と本質的に重なります。
当時と同じく、技術革新そのものよりも、「誰が、どの価値を担うのか」が、
根本から問われているからです。
* 1960年代:米国では金融機関が財務処理を請け負い始めた
* 2025年:日本でも金融機関による記帳代行・IT/DX支援が明文化された
これは決して偶然ではなく、
「会計・税務が“作業”としては完全にコモディティ化する段階に入った」
と見ることができます。
来週、若手会員向けに90分ほどお話しをする機会をいただいた…
そんなこともあって、職員さんが理念を読んでくれる声を聴きながら、
私はこんなことを考えました。
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1. 税理士・会計事務所への助言
――「処理業」から「経営知業」への完全転換
AI・金融機関・クラウド会計が代替するのは、「正確に処理すること」 です。
逆に、「絶対に代替されない領域」は次の3点ででしょう。
① 意思決定に責任を持つ助言
・ 数字をどう読むか
・ どの選択肢を勧めるか
・ その結果に、顧問としてどう向き合うか
これには「人格と覚悟」が伴うため、AIや金融機関には担えません。
② 経営者の“迷い”を言語化する力
中小企業経営者は・ 不安・* 焦り・* 迷いを、数字の裏に抱えています。
それを、 「社長、本当の論点はここですね」
と整理できる専門家こそ、今後の主人公でしょう。
しかしそれができる人材は恐らく少なく、希少価値が高まります。
③ 金融機関・ITベンダーとの“通訳”
金融機関は合理的で強力ですが、「経営者の感情までは汲みません」。
苦い経験をした専門家も少なくないはずです。
税理士は、・ 経営者側に立ち、・金融機関・AI・ITを“使いこなす立場” に
なるべきです。
ここでの圧倒的な強みは、現場を知っているのは税理士だということです。
圧倒的に優位な立場にあるので、敵対する必要はありません。
「主導権を持った共存」が鍵となります。
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2. 中小企業経営者への助言
――「数字を任せ、判断を手放さない」
これからの経営者は、次を意識すべきでしょう。
① 記帳・処理は「安く・速く・自動で」
・ 金融機関、・ クラウド、・ AI
これらを積極的に使い、「人間の時間を奪う作業から解放」されるべきです。
ここに異論を唱える人はいないでしょう。
② ただし「誰と考えるか」は極めて重要
数字が自動で出ても、・* どう判断するか、・ どこで攻め、どこで守るか…は、
「人と人の対話」でしか磨かれません。話し合いではなく、磨きです。
中小企業経営者は、税理士・会計事務所を、「処理業者」ではなく、
“経営の壁打ち相手”として選ぶ時代になりました。
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3. 飯塚毅博士の精神から学ぶこと
飯塚博士が見ていたのは、「電算機が脅威かどうか」 ではなく、
「電算機時代に、職業会計人は何者であるべきか」という問いでした。
いまのAIも同じです。
・AIに仕事を奪われるか、・AIを前提に役割を再定義するか
未来を分けるのは、「技術ではなく、覚悟と視座」です。
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まとめ
2026年…これは1966年のTKC創設時と同じ、
“職業の再定義”の時代と位置付けましょう。
そう位置付けることで、経営が楽しくなってきませんか。
考えて、考えて、考え抜く。いよいよ本当の経営の時代がやってきたのです。
すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!
いつもお読みいただきありがとうございます。