あるレッスンプロが質問していました。

本当にかっこよいゴルファーってどんな人?と。

そう問われると直観的に想像してしまいます。
「本当にかっこよい経営者ってどんな人だろう?」と…

 

ゴルフの凄さは、プレーに対する考え方を経営に移すと、

たちまちにして哲学の輪郭が見えてくるという点です。

 

本当にカッコいい経営者の姿

カッコいい経営者は何をしているのでしょう。
判断を下す前に「この決断で、誰にボールが飛ぶか」を考える

もし影響が及ぶなら、先に声を出す・説明する・謝る
失敗や不調の時ほど、マナー(理念・品格)を崩さない

 

つまり、調子の悪い時ほど、人格が出るわけですね。
ゴルフでは「性格がわかる」といいます。これは経営もまったく同じです。

「楽しむ」を履き違えない経営

レッスンプロのこの言葉は、経営哲学そのものでした。
楽しむを、履き違えてしまうと、友達もいなくなります。

 

・数字だけを楽しむ
・権限だけを楽しむ
・自分の正しさだけを楽しむ

こうした経営者の周りから、人は静かにいなくなります。
表面上は残っても、心が離れる。

本当のカッコいい経営者とは、
「打ってしまった後」ではなく、
「打つ前」に責任を引き受けられる人です。

★フォワーを叫べる人。

★頭を下げられる人。
★場の空気を守れる人。

それが社員にとっても、取引先にとっても、

そして自分自身にとっても長く一緒に歩きたい経営者なのだと思います。

 

誘われたら、いつでも何処へでも出向く経営者。

一見、遊んでいるようですが、実は、責任力を高めるために、

引き受ける力を高めるために、じめてのパートナーと、

回り続けているのかもしれませんね。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

女性に大人気の福山正治さん。

男性からみてもスマートな人。本当に演技が上手い。

生き方が良いのだな…そんな人格の塊りに見えます。私の模範。

 

そこで迷わず見に行きました。

映画 ラストマン FURST LOVE

 

誠に残酷で美しい作品でした。、

条件のない愛情が立ち上がる。しかし、その対象は「守るべき妹」であり、
決して成就してはならない初恋であった…という 二重拘束の構造です。

そこから伝わる愛は、「叶えること」ではなく「引き受けること」でした。

愛の対象は、実は違う人物だと、主人公は途中で気づいてしまいます。
それでも彼は引き返しませんでした。前に進んだ。
それは欲望ではなく、任務としての愛 へと昇華したのです。

ここら辺の感情を、前に出さずに伝えてしまう主人公の演技力の凄さ。
 

手に入れない…触れない…名乗らない…
それでも、初恋の感情だけは、偽らない。

これは恋愛映画ではなく、生き方の映画 だと感じました。

「生きることの苦しさ」と「美しさ」を同時に描く脚本

多くの物語は、大概どちらかを選ぶのではないでしょうか。
・苦しいが、だからこそ美しい…

・美しいが、実は残酷だ…

しかしこの脚本は逃げません。
・生きることは苦しい…
・それでも、生きることは美しい…

この二文を同時に成立させる構造になっています。

その象徴が、
初恋の感情を知りながら、それを「愛として使わず」
守るためだけに差し出す…という選択です。

主役の演技が「説明」を拒否している点

二律背反の感情を見事に同時に演じ切る。

こんな演技ができる俳優は、そうそういないでしょう。
・感情を語らない… ・涙で説明しない… ・正義を主張しない…
それでも観客には分かってしまう。

これは役者の技量というより、福山氏の生き方そのものなのかもしれません。

作り話ではなくて、役者の生きざまだった…
だから観る側は、「感動した」というより

「何かを預けられた」感覚になってしまう…

見終わった人たちが、しばらく席に座り続けていました。

経営・人生との重なり

この映画はどんな人に刺さるのか…

立たない人たちの後ろ姿を眺めながら、そんなことを考えました。
きっと「成果を出してきた人」「責任を背負い続けた人」
そして「合理性で生きてきた人」などでしょう。

 

なぜなら、この映画は、自分の正解を選び続けた人間が、
最後に“感情だけが正解だった瞬間”を生きる物語だからです。

暗闇のなかでの盲人と健常者の格闘。

倒れる前に叫んだ健常者の言葉が、心に刺さりました。

守るべき人がいるからこそ、欲望は引き取られ、愛は行為になる。

それができた人間だけが、静かに「ラストマン」になる。

この映画、一度目は物語として、二度目は人生として観たい作品です。

まだご覧になっていない方。映画館にお急ぎください。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

「規模の経営」を追わず ―—――

 

西武信用金庫の高橋一朗理事長の経営方針です。

感動の文脈。掘り下げていきます!

 

① 20世紀型金融の常識は「規模=善」だった

これまでの金融機関経営は、ほぼ一貫してこうでした。
・預金は多いほどよい
・規模は大きいほど安全
・数値目標(残高・件数・シェア)で管理する
・現場よりも本部の計画が正解

この世界では
「預金を集めること自体が目的」になりがちでした。

結果どうなるか。
・融資先が見つからなくても預金は集める
・国債や市場運用に回す
・地域経済との関係は薄くなる
・預貸率は下がるが「数字上は健全」

これは20世紀型・量のビジネスモデルです。

② 高橋理事長の視点は「金融機関の良しあしは融資量」

高橋理事長は、ここで問いをひっくり返しました。
★金融機関の本質的な価値は何か?

その答えが
「中小企業などへの融資量」です。

・預金は手段
・融資は目的
・地域に資金を循環させているかが価値

つまり、預金が多い金融機関 ≠ 良い金融機関
融資をしていない金融機関は、存在理由が薄い という思想です。

③ 「融資が伸びないなら預金を減らす」という逆転の論理

ここが最もわかりにくく、最も革新的な部分です。
普通はこう考えます。
★融資が伸びない → もっと営業して預金を集めよう

高橋理事長は逆です。
★融資が伸びない → それ以上預金を集める意味がない

なぜか。
・預金は「貸すため」にある
・貸せない預金は、地域にとっても信用金庫にとっても意味が薄い
・ならば、預金量を融資能力に合わせる

その結果が
預貸率70%を維持するという戦略です。

これは
「身の丈に合った金融」
「実体経済に忠実な金融」です。

④ 数値目標を置かない理由

これも20世紀型では理解不能です。
なぜ数値目標を置かないのか。

・地域・企業・人は毎年違う
・正解は現場にしかない
・本部が作る数値は、往々にして現実を歪める

だから、
・各担当者が、

・自分の担当先を見て
・自分の頭で考え
・自分の責任で目標を持つ

これは
管理の放棄ではなく、信頼の設計です。

⑤ これは「非合理」ではなく「次世代合理」

20世紀型の物差しでは、確かに理解不能です。

・規模を追わない
・成長率を掲げない
・数字で縛らない

しかし21世紀型の物差しで見ると、極めて合理的です。

・人口減少
・中小企業の減少
・金利復活
・地域経済の実力差拡大

この環境で必要なのは
大きくなることではなく、深く関わること。

⑥ 高橋理事長を一言で言うなら

★「金融機関を、数字の組織から、思想の組織に戻した人」
です。

金融を「業務」ではなく「機能」として捉え

信用金庫を「箱」ではなく「関係性」として再定義した

だからこそ
価値観の転換を、言葉ではなく経営そのもので表現している。

⑦ 経営者に向けに一言

すでにお気づきの通り、これは金融だけの話ではありません。

・顧客数を追わない
・売上だけを追わない
・人数を目的にしない

「何のための規模か」を問い続ける経営。

高橋理事長の経営は、
「規模より密度」「計画より現場」「管理より信頼」
という時代の到来を、静かに示しています。

まさに
20世紀の地図を捨て、21世紀を歩く経営者です。

 

実は今日、理事長に直接お会いします。

日本一、儲かっている信用金庫の経営哲学すなわち高橋金融!

ますます深掘りさせていただきます。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

― 金利のある世界で、どの道を選ぶか ―

経営にも、必ず「わかれみち」がある。
正解が書かれた看板は、どこにも立っていない。

ひとつは、なだらかな道。
数字がきれいに見え、空気を読めば進める道。
借りれば楽になり、合わせれば波風は立たない。
今日をやり過ごすには、たしかに歩きやすい。

もうひとつは、険しい道。
時間がかかり、説明が必要で、
「なぜ今それをやるのか」と何度も問われる道。
短期的には、損に見えることも多い。

金利が戻ったということは、
判断の重さが戻ったということだ。
資金に値段がつき、
逃げ道にコストが発生し、
経営者の「覚悟」が、はっきり数字に表れる時代が来た。

だから今、問われているのは
「どちらが儲かるか」ではない。

どちらの道なら、十年後も胸を張って説明できるか。
どちらの道なら、次の世代に手渡せるか。


映画や舞台は、
観客が見ていないように見える部分で、完成度が決まる。
自動販売機の中身を何にするか。
照明が当たらない場所を、どう整えるか。
その積み重ねが、作品の“地力”になる。

経営も同じだ。
決算書に直接は出ない判断、
誰も見ていない一言、
今すぐ評価されない投資。

そこに、哲学が宿る。

なだらかな道を選ぶ経営者もいる。
険しい道を選ぶ経営者もいる。
どちらが正しいかは、誰にも決められない。

ただ一つ言えるのは、
険しい道を選ぶとき、経営は「仕事」から「作品」になる。

金利のある世界は、
経営者に優しくはない。
しかし、誠実な経営者を、決して裏切らない世界だ。

いま、あなたの前にも、わかれみちはある。
静かに、しかし確かに。

どちらへ進むか。
その選択が、あなた自身の経営哲学になる。

 

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思ったことを実行に移すことが得意な経営者。

なぜ思い通りに事が起こせたかというと、

金融機関が青写真に同意し、資金を供給し続けてくれたからです。

 

思いを描き、資金調達の支援を受け、実行する。

ここまでは思い通りでしたが、市場・環境・体力などが、

その思いに付いてきてくれるかと言えば、そうではありませんでした。

 

返済資金の確保が厳しくなっていきました。
智恵を使って何度か危機を乗り越えましたが、
その先のことを思うと、
打ち手を変えなければならない局面に来ました。

 

経営者は、とかく「先頭を走ること」に価値を置きがちです。
誰よりも考え、誰よりも働き、誰よりも早く決断する。
それ自体は尊いし、創業期や転換期には不可欠です。

しかし、ある地点を越えると問いは変わります。

「自分は前に進んでいるか」ではなく、
「誰が一緒に進んでいるか」です。

どれほど高い山を目指しても、
どれほど正しい方向だと思っても、
振り返ったときに誰もいなければ
それは“組織の道”にはなっていません。

全力疾走の経営は、確かに強い。
ですが、あまりに危険な走り方は
「尊敬」はされても「継承」はされない。
周囲はこう思い始めます。
――あれは真似したら潰れる…と。

一方で、力を抜いているように見える経営者が
「いい経営だ」と評価されることがあります。
ただし、それは誰にでも成立する話ではない。
余力がある人だけが選べる型を、
そのまま理想にしても組織は育ちません。

ここで大切なのは、
スタイルの優劣ではなく、再現性です。

人がついてきて初めて、
その経営は“人のための道”になる。
誰かが歩ける速度で、
誰かが理解できる言葉で、
誰かが「自分もやれる」と思える形で

経営方針は示されているか。

経営者の仕事は、
ただ山を登ることではありません。
道をつくり、振り返り、待ち、
また一歩進むこと
です。

独走は美談になります。
伴走は文化になります。

組織を残したい経営者ほど、
ときどき立ち止まり、
静かに後ろを振り返る勇気

持ち続けたいものです。

「誰が、いま、隣を歩いているか」
その問いこそが、
成熟した経営の出発点なのです。

 

★理念を立て

⇒数字を開き、

⇒戦略を練り、

⇒人を育て、

⇒現場を回す

 

外部のステークホルダーが信じてくれた事業計画。

資金が回らなくなった原因はどこにあるか。

経営の「型」をいまこそ見つめる時です。

ダメになったのではなく、見つめる機会が訪れたのです。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

TKC東京都心会のニューメンバーズ・サービス委員会主催の
「新春セミナー」に、講師として登壇させていただくことになりました。

 

題して、
『TKC会計人 業務の未来設計』
少し先を歩んだ者が、これからの若手にお伝えすべきこと。

せっかくの機会をいただきましたから、余すところなくお伝えします。

 

「おお、久しぶりに山下が話すのか…」ということで、

興味をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし今回は、ご挨拶でお越しになる必要はありません。

ハッキリと申し上げます。

今回の話は、

事務所経営に迷いがない方には不要です。
しかし、一度でも迷ったことがある方には必ず役に立ちます。

 

といっても私は、成功者でも評論家でもありません。

事務所経営を、30年続けてしまった実務家です。

ですから、きれいなお話しはしません。できません。

その代わり、現場で使える話を、時間の限りご披露します。

 

そして今回、何より持ち帰っていただきたいのは、

明日からの答えではなく、

これからの10年間を考え続けられる問いです。

 

当日、お目にかかれますことを楽しみにしております。

ご興味ある方は、写真のQRコードからお申込みください。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今週の会議。冒頭の読み合わせは「TKC基本理念」その第2項目

2.TKC会計人は、高度に錬磨された電算機システムの手艇的活用を

職業会計人の決定的武器として位置付けている会計人である。

――――――――――
飯塚毅博士が1960年代に見抜いた「電算機時代の不可逆性」は、

いま私たちが直面しているAI時代と本質的に重なります。

当時と同じく、技術革新そのものよりも、「誰が、どの価値を担うのか」が、

根本から問われているからです。

* 1960年代:米国では金融機関が財務処理を請け負い始めた
* 2025年:日本でも金融機関による記帳代行・IT/DX支援が明文化された


これは決して偶然ではなく、

「会計・税務が“作業”としては完全にコモディティ化する段階に入った」

と見ることができます。

来週、若手会員向けに90分ほどお話しをする機会をいただいた…

そんなこともあって、職員さんが理念を読んでくれる声を聴きながら、

私はこんなことを考えました。

 

---


 1. 税理士・会計事務所への助言

 ――「処理業」から「経営知業」への完全転換

AI・金融機関・クラウド会計が代替するのは、「正確に処理すること」 です。
逆に、「絶対に代替されない領域」は次の3点ででしょう。

 ① 意思決定に責任を持つ助言

・ 数字をどう読むか
・ どの選択肢を勧めるか
・ その結果に、顧問としてどう向き合うか

これには「人格と覚悟」が伴うため、AIや金融機関には担えません。

 ② 経営者の“迷い”を言語化する力

中小企業経営者は・ 不安・* 焦り・* 迷い
を、数字の裏に抱えています。


それを、 「社長、本当の論点はここですね」
 と整理できる専門家こそ、今後の主人公でしょう。

しかしそれができる人材は恐らく少なく、希少価値が高まります。

 ③ 金融機関・ITベンダーとの“通訳”

金融機関は合理的で強力ですが、「経営者の感情までは汲みません」
苦い経験をした専門家も少なくないはずです。

税理士は、・ 経営者側に立ち、・金融機関・AI・ITを“使いこなす立場”  に

なるべきです。

 

ここでの圧倒的な強みは、現場を知っているのは税理士だということです。
圧倒的に優位な立場にあるので、敵対する必要はありません。

「主導権を持った共存」が鍵となります。

---

 2. 中小企業経営者への助言

 ――「数字を任せ、判断を手放さない」

これからの経営者は、次を意識すべきでしょう。

 ① 記帳・処理は「安く・速く・自動で」

・ 金融機関、・ クラウド、・ AI
これらを積極的に使い、「人間の時間を奪う作業から解放」されるべきです。

ここに異論を唱える人はいないでしょう。

 ② ただし「誰と考えるか」は極めて重要

数字が自動で出ても、・* どう判断するか、・ どこで攻め、どこで守るか…は、
「人と人の対話」でしか磨かれません。話し合いではなく、磨きです。

中小企業経営者は、税理士・会計事務所を、「処理業者」ではなく、
“経営の壁打ち相手”として選ぶ時代になりました。

---

 3. 飯塚毅博士の精神から学ぶこと

飯塚博士が見ていたのは、「電算機が脅威かどうか」 ではなく、
 「電算機時代に、職業会計人は何者であるべきか」という問いでした。

いまのAIも同じです。

・AIに仕事を奪われるか、・AIを前提に役割を再定義するか
未来を分けるのは、「技術ではなく、覚悟と視座」です。

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まとめ

2026年…これは1966年のTKC創設時と同じ、
“職業の再定義”の時代と位置付けましょう。

そう位置付けることで、経営が楽しくなってきませんか。

考えて、考えて、考え抜く。いよいよ本当の経営の時代がやってきたのです。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

金融機関の皆さま、そして後継者の方へ――

こんな感想をいただきました

拙著
『稼ぐ力は会計で決まる』(幻冬舎新書)
について、会計の実務に携わる方から、

非常に本質を突いた感想をいただきました。

 

この感想を読み、改めて確信したことがあります。
それは、この本は「社長のための本」であると同時に、

「金融機関」と「後継者」にこそ読んでいただきたい一冊であるということです。

 

感想の中では、まず、

発想の転換から始まり、
社長が「本当の意味での経営者」になっていくことが目的だとわかる

と述べられていました。

これは、金融機関にとっては
「この会社は、経営者が数字と向き合えているか」
「会計が経営判断に使われているか」
を見極める視点そのものです。

そして後継者にとっては、
「先代の背中を見て学ぶ経営」から
「数字で説明できる経営」へ移行するための、大きなヒントになります。

感想では、監査についての比喩も印象的でした。

  • 監査は会社の“肺”

  • 毎月の帳簿チェックは“血液検査”

  • M&Aは“外科手術”

金融機関の立場から見れば、
月次の数字が整っている会社は、呼吸が安定している会社です。
異変があれば、早期に察知できる。
それは、融資判断における「安心材料」でもあります。

また後継者にとっては、
「決算の数字が読めないまま社長になることの怖さ」
に、自然と気づかされます。

決算書は、ほとんど会社そのものである

この一文は、金融機関にとっては評価の核心であり、
後継者にとっては、これから背負う“責任の重さ”を示す言葉です。

本書では、
「本業で稼ぐ力を失ってきた企業が増えている」
という現実にも触れています。

金融機関が支援すべき会社とは、
単に返済能力がある会社ではありません。
本業で安定的に稼ぐ力を取り戻そうとしている会社です。

その判断軸として、会計が果たす役割は極めて大きい。

さらに感想では、
帳簿・監査・報告・責任という一連の流れを通じて、

  • 会計事務所は、会社と社会をつなぐ存在である

  • 会計によって、会社は社会に守られる存在になる

という点が、読み進めるうちに腑に落ちたと述べられていました。

これは、金融機関と後継者が、
企業を「点」ではなく「社会の一部」として見る視点につながります。

また、

  • 美しいB/Sを目指すことで、意識が変わる

  • 「型」を守ることで、企業は長く続く

という指摘は、
事業承継において特に重要な示唆です。

派手な改革よりも、
数字の型、報告の型、責任の取り方の型を整えること。
それが、世代を超えて企業を残す力になります。

最後に、感想はこう締めくくられていました。

得が徳に転じる経営
気がつけば、会社も、人も立派になっている

金融機関にとっては、
「長く付き合いたい会社」とは、
こうした価値観を持つ企業ではないでしょうか。

そして後継者にとっては、
「どんな社長になりたいのか」
を考える、大きな指針になります。

 

本書が、
融資判断の視点を深め、
事業承継の不安を“確信”へと変える一冊となれば、
著者としてこれ以上の喜びはありません。

 

今後は、「地域金融力強化プラン」を深く理解し、
担い手の中核プレーヤーへと大きく進化して参ります。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

『本当の幸福

「本当の幸福とは、自分の心が感じている、
平安の状態をいうのだ。

いくら心身統一法を何十年やっても、
幸福は向こうから飛び込んで来るのではない。

自分の心が、幸福を呼ばなければ、
幸福は来やしない。

だから、現在の生活の状態、境遇、
環境、職業、
何もかも一切のすべてを、

心の底から本当に満足し、
感謝して活きているとしたら、
本当にその人は幸福なのである。


― 中村天風 ―  思想家 
            1876年7月20日 ‐ 1968年12月1日 

 

赤字や借金は、あなた達の価値を否定するものではない。
それは「失敗した心」ではなく、
「責任を引き受けてきた心」が表に現れただけの姿です。

経営者は、
景気、制度、取引先、雇用、家族、社員――
自分ではどうにもならない力を、
すべて一度は胸に引き受けて前に進みます。
その重さの中で心が平安を失うのは、
弱さではなく誠実さの証です。

天風氏の言う
「幸福は自ら招き寄せるもの」とは、
状況を肯定せよという教えではありません。
自分自身を見捨てるなという教えです。

いま心が平安でないなら、
それは「まだ終わっていない」証拠です。
挑戦をやめていない証拠です。
逃げずに、考え続けている証拠です。

経営において本当の転機は、
資金繰り表が好転した瞬間ではなく、

「この現実から、もう一度立ち上がろう」

と、自分を信じ直した瞬間に訪れます。

心が荒れているときに、
無理に「感謝」や「満足」を装う必要はありません。
まずはこう言えばいいのです。

「ここまで耐えてきた自分は、よくやっている」
「まだ、手は残っている」
「考える力は、失っていない」

この自己承認こそが、
心を平安へと引き戻す第一歩です。

赤字や借金は、
あなた達が無能だから生まれたのではありません。
挑戦したから生まれたのです。

そして挑戦した人だけが、
次の一手を持ちます。

どうか覚えていてください。

幸福は、結果の向こう側にあるものではない。
再び歩こうと決めた瞬間に、すでに始まっている。


あなた達が今日も考え、悩み、
それでも経営を手放さない限り、
その心は――
まだ折れていません。
そして、折れていない心は、必ず立て直せます。

私は、そう確信しています。

 

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

― 経営マインド 332  ―


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担当 : 総務 山下がお受けいたします。
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写真は、友人が作ってくれた手捏ねハンバーグ。

当日の昼過ぎ、「夕方、飲みに行くよ」と一言伝えただけでした。
それなのにテーブルに現れたのは、

高級料理店のメインディッシュのような一皿。

いつもはスパークリングワインと白ワインが中心の彼が、
この日は「なぜか赤が飲みたくなってね」と言う。
それに合わせて、ハンバーグのソースも赤ワインベース。

堂々とした厚みが、見た目からして美味さを主張してくる。
このサイズ感で、よくぞ均一に火を通したものだと感心する。
聞けば、どこかのレストランで出会った形状を再現したのだとか。

美味いもの好きというのは厄介なもので、
「食べて満足」では終わらず、「自分で作れるようにならないと気が済まない」。
遊びに行くたび、見たこともない調理器具や小道具が増えています。

だが、その背景や空間そのものが、すでに一つの“味”になっているのです。
だから、どんな有名レストランへ行くよりも、
ここに来る時間がいちばん楽しい…となってしまいます。

そう思わせてくれる、実にありがたい友人です。

帰宅してから礼のメールを送ると、
「次回は、もう少し気合を入れます!」と返ってきました。

料理は、つくづく人格だと思う。

彼はすでにリタイアしていますが、この利他心とも言える姿勢は、
ぜひ中小企業の経営者たちにも育ててほしいと願ってやみません。

この気持ち、温かいうちに、そっとブログに書き留めておきます。

 

今週もお読みいただきありがとうございました。