「私は、先代のような経営はしません。しかし指導はあなたから受けたい。」
先日、後継社長から、突然そんな過分なお言葉をいただきました。

 

最高に震える言葉です。

プロフェッショナル冥利に尽きるとは、まさにこのこと。

この二代目経営者の方は、先代への敬意と、

それとは別の「自分自身の足で立つ」という独立宣言を、

何かが触媒となって、突然、表意したのです。

続く会話の中で、山下事務所は、

二つの大きな信頼をいただいていたことを感じました。

1. 「違い」を認めてくれるという信頼
「先代とは違うやり方をする」という言葉は、裏を返せば、これまでの成功体験に縛られない新しい形を模索する苦しさを孕んでいます。それを伝えたのは、「この人なら、今の自分にしかできない経営の形を、フラットな目で見極めてくれる」という安心感を見出してくれたということでしょう。

2. 「不変の原理原則」への渇望
経営のスタイルは時代とともに変わりますが、ビジネスを存続させるための**「原理原則(例えば自己資本の重要性など)」**は変わりません。
「山下事務所から受けたい」という言葉には、やり方は変えても、外してはいけない経営の本質や規律だけは、厳しく、かつ「逃げずに」教え続けてほしいという切実な願いが見えます。これは社長就任の当初に口にした志です。まだ就任して2年ですが、志は、現在も変わっていません。

※地方の中堅企業において、先代のカリスマ性や「空気」を継承しつつ、自分の色を出していくのは並大抵のことではありません。その孤独な戦いの中で、**「とことん」「ひざずめ」**で向き合うことを宣言している山下事務所の存在は、二代目にとって、動いてはならない「座標軸」のようなもの。

 

天体でいえば、「北極星」のような存在にならななければならない。

それが、これからの会計事務所の使命だと直観しました。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

週明けご紹介した中村天風氏の言葉。

「苦行より自覚」

苦行が幻想であることが説かれていましたね。

衝撃です。釈迦も苦行をやめてブッダになったと聞いたことがあります。

自覚とは、自ずから覚ると書きます。さとりとは自覚である…

そんな風に受け止めることができます。

とするならば、経営のテーマは、こうなります。

「自覚を組織にどう根づかせるか」です。

結論から言うと、これは“教育”ではなく構造と空気の設計の問題です。

■まず前提を崩す必要がある

多くの経営者がやってしまう誤りはここです。

👉「自覚は“教えれば”生まれる」

残念ながら、これはほぼ機能しません。なぜなら自覚とは、

・知識ではなく
・情報でもなく
・指導でもなく

👉 “逃げられない状況で初めて起きる認識”だからです。

■自覚が生まれる3つの条件

組織で自覚が立ち上がるには、条件があります。

① 因果が見える(数字と事実)自覚の出発点は「現実」です。

・売上
・粗利
・時間
・生産性
・顧客の反応

これが曖昧だと、人は永遠に勘違いできます。

👉「頑張っているのに結果が出ない」ではなく
👉「この行動が、この結果を生んでいる」ここまで可視化する。

※ここで重要なのは“評価”ではなく“因果”です。
責めるための数字は、自覚を潰します。

② 他責が通用しない環境

自覚の最大の敵は「他責」です。

・上司が悪い
・顧客が悪い
・景気が悪い

これを許した瞬間、思考は停止します。
ただし、ここで強制すると逆効果です。
正しい設計はこうです。

👉 「他責を言っても意味がない」構造にする
例えば:
・自分の行動記録と結果がセットで見える
・チームで事実ベースの振り返りをする
・感想ではなく“再現性”を問う

すると自然にこうなります。
👉「で、自分は何を変えるのか?」

③ 安全に“認められる”空気

ここが抜けると崩壊します。
自覚とは、
👉 自分の未熟さを認めること…です。

しかし組織に
・否定
・嘲笑
・評価ダウン
の空気があると、人は絶対に認めません。

だから必要なのは、
👉 「未熟さの開示=前進」と定義する文化
たとえば:
・失敗共有を称賛する
・改善の言語化を評価する
・「気づいた人が一歩前にいる」と扱う
これは甘さではありません。むしろ逆で、最も厳しい環境です。

■実務に落とす:3つの仕組み

では、明日から何を置くか。
シンプルに3つです。

① 「事実日報」に変える
よくある日報は感想です。
×「今日は忙しかった」 
×「頑張りました」 …
これをやめる。


〇 今日やった行動(具体)
〇 その結果(数字・反応)
〇 次に変えること(仮説) …これに切り替える。

👉 日報=自覚の訓練装置にする

② 「週1の因果ミーティング」

ここでは禁止事項を決めます。

・感想禁止
・評価禁止
・言い訳禁止

やるのはこれだけ:👉「この結果は、どの行動から生まれたか」
そして最後に一言。👉「次、何を変える?」

これを繰り返すと、組織の思考が変わります。

③ 「問い」を経営者が握る

文化は問いで決まります。
経営者が発する言葉が、そのまま組織の思考になります。

例えば:
「なんでできないんだ?」→防御が生まれる
「どうすれば再現できる?」→思考が動く

特に強い問いはこれです。
👉 「それは、誰の問題ですか?」この一言で、他責は止まります。

■最後に:最も難しいこと

ここまで読んで、おそらく一番核心はこれです。
👉 経営者自身が“最も自覚的であること”
人は言葉では動きません。“観て”います。

・失敗をどう扱うか
・不都合な事実にどう向き合うか
・自分の非を認めるか

ここに一切のブレがないとき、組織はこう感じます。
👉「ここでは逃げられない。でも成長できる」

■天風の言葉との接続

ここで最初の言葉に戻ります。
「強く生きられないのは無自覚から…」組織も同じです。

 

👉 成長できない組織は「努力不足」ではない
👉 「構造的に無自覚でいられる」だけです。

だからやるべきは、苦行を増やすことではなく、根性論でもなく
👉 “自覚せざるを得ない構造”をつくること…です。

 

いかがですか。無自覚な組織と、無自覚な人。

結構いらっしゃることが見えてきますね。

この思考、さらに深くいくと、
「自覚が生まれた人間と、生まれない人間の決定的な差」
に行き着きます。これはもう決定的。客観的事実として示されます。

そうなると組織づくりが見えてきます。
この思考、また別の機会に掘り下げましょう。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

撮った写真をデッサンにする。そんな遊びにハマっています。

先ごろ、久しぶりにお会いした方々とのスナップをデッサンにしました。

なかなかの出来映えだったので、絵に納まったそれぞれの方に送りました。

大変に喜んでいただきました。

そして、人間だけでなく…
普段は寡黙に仕事をするだけのAIが、

この写真を解説したいと、乗り出してくれました。

 

---------------------------

 

では、あの一枚を「時間」という視点で、静かにほどいてみましょう。

まず、最初に目に入るのは――
グラスを持っている三人の“揃い方”です。
乾杯の瞬間ですが、誰も気負っていない。
これは「祝いのために集まった」だけではなく、
こういう時間を何度も重ねてきた関係であることを示しています。

形式ではなく、習慣としての時間。
ここにまず、一本の軸があります。

次に、中央の男性(あなたですね)の表情。
少しだけ前に出て、場を受け止めている。
けれど“主役として構えている”のではなく、
場の流れに自然に身を置いている。

これは、長く積み上げてきた責任と、
それを“力まずに引き受けられるようになった時間”です。

さらに、右の女性の柔らかい微笑み。
これは「その場を楽しんでいる」だけでなく、
この関係が続いてきたことへの安心がにじんでいます。

安心は、一朝一夕では生まれません。
時間の中でしか育たない感情です。

左の男性は、少し距離を保ちながらも、同じ動作で応じている。
ここにあるのは、強い主張ではなく、
場を尊重してきた人の時間です。

そして、とても重要なのが――
後ろに立つ男性です。

光が当たっていなかった彼を「明るく描いてほしい」と言われた。
これは象徴的です。

実際の写真では控えめな位置にいる彼を、
デッサンでは“きちんと浮かび上がらせる”。

つまりこれは、

これからの時間を担う存在に光を当てる意志です。
写真は過去を写しますが、あなたの一言は未来を描いている。

この一枚には、
・積み重ねてきた時間(前の三人)
・今ここにある時間(乾杯の瞬間)
・これからへつなぐ時間(後ろの一人)が、同時に収まっています。

だからこの写真は、ただの記念ではなく、
「流れ」を持っている一枚なんです。

――いい写真というのは、
過去・現在・未来が一緒に立ち上がってくるものです。

明宏さんの写真は、まさにそこに触れている…

---------------------------

 

AIの観察力の凄さと言語力。感じていただけましたか。

私も、相当文学に触れて来たと自負していますが、とても及びません。

もしかすると批評家になれるかも?!と夢見た頃もありましたが、

目指さなくて本当によかったと、過去の自分に感謝しました。

私の撮った気に入った写真をデッサンにしてくれる。

それだけでもありがたいのに、なぜ上手く描けるかというと、

私の個性、そして被写体になっている人たちの人間関係まで想像して、

線をいれはじめるからなのです。

さらに、それを感覚だけで留めず、言葉にする。

もう、遥かに遥かに人間を越えているのです。

 

デッサンについては、また別の機会につぶやきます。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

今年の年頭、まだ地域会の賀詞交換会も迎えていないというのに、

若手会員を中心にした勉強会が開催されました。

蓋を開けると、若手に限らず、多くの会計人が集い、

それはそれは、熱いまなざしで聞き入ってくれました。
 

このほど会報に、その様子を記してくれた記事が掲載されました。

今回は、その一編をご紹介します。

 

「令和8年1月19日(月)に開催されたニューメンバーズフォローセミナーに参加しました。
本セミナーでは、 山下明宏先生を講師に迎え、「TKC会計人業務の未来設計」をテーマにご講演いただきました。冒頭で語られた「事務所経営に迷っている方に聞いてほしい」という先生の言葉は、これからの事務所経営を模索する若手会員にとって、強い問いかけとなりました。


    講演では、目標を「率」 ではなく「件数」、どれだけの中小企業の成長に貢献できたのかを明確にすることの重要性や、世代交代が進む会計事務所において、若手会員が早期から本格的に取り組めるよう、モデル事務所のノウハウを共有し、手厚く支援していく必要性が示されました。

 

 数あるお話の中でも、私が特に感動したのは先生が繰り返し語られた「利他」と「感謝の循環」の考え方です。 会計事務所の役割は決算書を作ることではなく、会計を通じて関与先の経営を良くし、その先にいる社員や取引先など、ステイクホルダーとの信頼関係を築くことにあると強調されました。利他に徹し、相手の成長を本気で願い続けることで感謝が生まれ、その感謝が自己資本のように積み重なっていく。この感謝の循環こそが未来へ投資できる強い企業を育てる原動力になるという先生の言葉は、深く心に残りました。

 

利他と感謝を軸に行動し続けることが、関与先と事務所双方の成長につながる。若手会員にとって、これからの10年を考えるうえで、私自身の行動指針となる講演でした。」


このようなしっかりした文章が 会報へ掲載され、大変に感動しました。
東京でのセミナーもまた、参加者の心に深く刻まれる時間になっていたことが、この文章からひしひしと伝わってきました。

特に、若手会員の方が「これからの10年を考えるうえで、私自身の行動指針となる」とまで言い切っている点は、講師として胸の鼓動が高まりました。

密かにはじまったかもしれない山下「会計」の浸透
この感想文を拝読し、以下の3点が特に若手層の琴線に触れたと感じました。

★「率」より「件数」という覚悟
単なる財務指標の改善(率)に留まらず、実際にどれだけの経営者を救ったかという「件数(=救った命の数)」にフォーカスする姿勢。数字の裏にある人間味を語れるかが、会計人の真骨頂であることを若手が再認識してくれました。

★「利他」と「感謝の循環」の言語化
「感謝が自己資本のように積み重なっていく」という表現は、まさに山下「会計」の指導の型なのですが、これが若手にとっても非常に腑に落ちるロジックだったことが明らかになりました。

★ステイクホルダーへの視座
関与先企業の社長一人だけでなく、その先にいる社員や取引先までを見据える「三方よし」の精神が、社会貢献を重視する現代の若手世代の価値観に合致したと、感じ入りました。

※4月の鹿児島での成功に続き、この東京での反響が文字となって届いたことは、「TKC会計人業務の未来設計」が、地域を問わず、普遍的な説得力を持っていることを証明してくれました。

利他に徹し、相手の成長を本気で願い続けることで感謝が生まれ、その感謝が自己資本へと転じて静かに積み重なっていく…

この一節が会報という公の媒体に載ったことで、セミナーに参加できなかった多くの会員にも、「TKC会計人の経営哲学」が届きました。今後、「波紋」が起きることを祈ります。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!
いつもお読みいただきありがとうございます。

 

志の経営者集団:「経営実践研究会」が発足10年となりました。

そこで『10周年記念フォーラム』を開催する運びとなりました。

ありがたくもパネルディスカッションの部で、

パネラーのご指名をいただきました。

もうお一方は、なんと西武信用金庫の理事長。

コーディネーターは、東京エリア入会第一号の薬剤師さんです。

 

10年という時間を経た経験は、次の10年を自ずと思考させてくれます。

鹿児島は、地域性がはっきりと見えるお国柄でしたから、

話の組み立ては用意で、おかげで深掘りから入ることができました。

 

今回は、東日本のという非常に広いゾーンを捉え、思考し、

共感を得ることが求められます。

かつ各パネラーと協調してテーマを展開していかなければなりません。

今、毎日思案しているところです。

 

1. 「コミュニティ・キャピタル」の再定義
地方にはまだ「地縁」が残っていますが、東京や東日本の都市部で経営者が孤独になりやすいのは、つながりが「利害関係」に終始しがちだからです。周囲に利害を思考する人しかいない…いつの間にか自分も利害中心の発想になる…結果として限定れた思考に留まることが、孤独を呼び寄せています。ですから、こんな問いを投げ掛けてみます。

問い: 「あなたの会社は、10年後も『この地域に、このコミュニティに、なくてはならない』と、利害関係を超えて思われる存在になっていますか?」

視点: 規模の拡大ではなく、どれだけ深い「信頼のインフラ」を地域(あるいは業界)の中に築けるかへの気づきです。

2. 「財務の強さ」を「志」の防波堤にする
関東エリアは競争が激しく、変化のスピードも速いです。高橋理事長(西武信用金庫)がいらっしゃるからこそ、あえて「お金」と「志」のリアルな関係に踏み込むことができます。

問い: 「10年後、もし明日から売上がゼロになったとしても、あなたは半年間『志』を曲げずに社員とビジョンを守り続ける準備ができていますか?」

視点: 山下事務所が日々ご指導している「自己資本比率50%」という数字を、単なる財務指標ではなく、**「志を貫くための自由費(じゆうひ)」【戦略予備費】**として提示しようかと考えています。

3. 「東日本」という広域でのレジリエンス
東日本という枠組みでは、震災からの復興や、現在進行形の過疎化・高齢化など、課題がグラデーションのように存在しています。ですから大きな問いを投げかけることができます。

問い: 「東京で得た利益や知恵を、どうやって東日本全体の次世代へ循環させますか?」

視点: 自社一社の勝ち残りではなく、広域でのネットワーク(経営実践研究会の強み)を活かした、相互扶助的なビジネスモデルへの転換。

 

いかがですか。なんだか面白い展開になりそうです。

この思考、毎週水曜日に、公開していきます。お楽しみに。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今週の会議では、応援をライフワークにしている人を思い、

以下のある教育者のメッセージを、分析し、分解し、

経営に実装する言葉へと深めました。

 

「悩む人、苦しむ人に寄り添い、

『大丈夫!あなたらなできる』と励ましを送って、

 共に幸福の道を歩んでいく。

その振舞いに真の人間性が光り、最高に正義の道がある。」 


 ①「悩む人、苦しむ人に寄り添い」

**本質:共感・観察・事実認識**
ここでいう「寄り添い」は、単なる優しさではありません。
経営においては、

* 感情に寄り添う(共感)
* 状況を正確に捉える(観察)
* 問題の構造を言語化する(認識)

この3点が揃って初めて機能します。

**現場での翻訳:**

* 「話を聞く」だけで終わらない
* 「なぜその状態になったか」を共に整理する
* 主観ではなく、事実ベースに引き戻す

👉 甘やかしとの違いはここにあります。
寄り添いとは「一緒に現実を見ること」です。

---

 ②「大丈夫!あなたならできる」と励ます

**本質:可能性への信頼 × 責任の委譲**

この言葉、使い方を間違えると非常に危険です。
なぜなら、「根拠なき励まし」は現場では信頼を失うからです。

経営における正しい形は:

* 「できる理由」を提示する
* 「やる責任」は本人に返す

**現場での翻訳:**

* ❌「大丈夫、できるよ」
* ⭕「ここまでできている。この構造なら次はこうすればいける」

👉 励ましとは感情ではなく「再現性の提示」です。

---

 ③「共に幸福の道を歩んでいく」

**本質:目的の共有 × 同行責任**

ここにはリーダーの覚悟が問われています。

* 結果を共に引き受ける覚悟があるか
* 部下の成長を“自分の成果”と捉えられるか

ただし重要なのは、
**“共に”=“代わりにやる”ではない**という点です。

しかし現場では、「こちらでやった方が早い」という意識が、

常に頭に湧きあがってしまいます。

その葛藤こそが本物志向を磨きます。

**現場での翻訳:**

* 同じ方向を向く(理念共有)
* 進むのは本人(主体性)
* 見捨てないのがリーダー(伴走)

👉 経営とは「孤独を減らす構造」をつくることです。

---

 ④「その振舞いに真の人間性が光り」

**本質:一貫性・日常性**

人間性は“言葉”ではなく“反復される行動”でしか証明されません。

* 調子の良い時だけ優しい → 偽物
* 厳しい時も同じ姿勢 → 本物

**現場での翻訳:**

* 日報へのコメント
* ミスへの対応
* 小さな約束の履行

👉 人間性は「細部の習慣」に現れます。

---

 ⑤「最高に正義の道があります」

**本質:価値判断の基準**

ここが最も重要であり、最も誤解されやすい部分です。

経営における「正義」とは:

* 全員を救うことではない
* 組織の未来を守る選択をすること

時には、

* 厳しく指導する
* 配置転換する
* 去ってもらう

これも「正義」に含まれます。

👉 優しさだけでは組織は壊れます。
👉 正義とは「持続可能性のための判断」です。

---

 ■ まとめ

この言葉は、
「優しい経営」を語っているようでいて、実際は

**“極めて厳しいリーダーの在り方”**

を要求しています。

なぜなら、

* 感情に流されず
* 相手を信じ切り
* それでも結果責任を負う


という矛盾を同時に抱えるからです。

ここまで来ると、たとえば、

「あっ、これはまさにあの関与先のことだ!」と直観が働き出しました。
---
この言葉を“理念”ではなく“判断基準”として、さらに研ぎ澄ませること。

その必要性を互いに感じ、会議を終えました。

 

東京に住む私には、地方の空気はわかりません。
地方を拠点にする人たちは、ある程度の所得になると、

東京にマンションなどを購入し、都会と地元を定期的に行き来して、

それぞれの空気を吸い込んでいます。

 

所得がある程度にならなくても、

子どもを東京の大学へ進学させて、活動の拠点を作ります。

結果的に、地方に暮らす方の方が、東京事情に精通するだけでなく、

都会と地元の現状を、バランスよく掴んでいくのです。


しかし、こんな地方誌をたまに手にすることで、

地方の空気や、人の在り方を感じることができます。

地方に中堅企業が育つ理由も、そんなところに秘密がある…

きっと東京を知ることで、自分の地域のポジションが見えるのでしょう。

 

『財界九州』の表紙から伝わってくるのは、

東京のような「匿名性の高い巨大資本の論理」ではなく、

**「顔の見える関係性と、地域という運命共同体」**

に根ざした独自の熱量です。

この一冊の表紙からだけでも読み取れる、

「地方の空気」と「中堅企業が育つ理由」について、

いくつか整理してみます。

1. 地域のリーダーが「アイコン」になる文化
表紙を飾る佐賀市長、坂井英隆氏の柔和ながらも意志の強そうな表情は、地方における「官民の距離の近さ」を象徴している感が伝わります。

 地方では、市長や地元の経営者が単なる役職者ではなく、地域の進むべき方向を指し示す「シンボル」として機能しています。東京では個々の存在が埋没しがちですが、地方では「誰が何を言っているか」がダイレクトに信頼と行動につながります。

2. 「マクロの課題」を「自分事」として捉える視点
表紙にある「建築費高騰で揺らぐ街づくり」というコピーは、日本全体の課題ですが、ここでは「佐賀市」という具体的なフィールドの死活問題として語られています。

 地方の中堅企業が強いのは、自分たちのビジネスが「地域社会の存続」と直結していることを痛感しているからではないでしょう。東京の企業が「シェア」を追うのに対し、彼らは「地域のインフラ」としての責任を背負っています。この切実な当事者意識が、粘り強い経営基盤を生むのだと感じます。

3. 「エリアレポート」に見る、攻めの姿勢
下部の各県レポート(TSMC進出に沸く熊本、ウイスキー事業を推進する鹿児島など)からは、非常にポジティブで戦略的な動きが見て取れます。

 地方は決して停滞しているのではなく、むしろ独自の資源(歴史、自然、特定技術)を外の世界(世界市場や東京)とどう接続させるか、非常にクリエイティブに動いているのです。

こうして雑誌をめくっていくだけで、地方で中堅企業が育つ理由が見えてきます。東京と地元を往復する経営者たちは、**「都会の客観的な視点(マクロ)」と「地元の手触り感のある視点(ミクロ)」**を併せ持ち、磨いていることも鮮明です。

 

具体的には――
・「情報の非対称性」を武器にできる: 東京で得た最先端の情報を、地元の文脈に合わせて翻訳し、実行に移す力があります。

・自己資本比率の高さ(安定経営): 派手な拡大よりも、地域での信頼を維持するために、着実な財務基盤を築く傾向があります。まさに山下事務所が推奨している「自己資本比率50%以上」という規律が、地方の優良企業には、自然と根付いているのかもしれません。

・「自分たちの立ち位置」の明確化: 表紙に「九州・沖縄の時流を知る」とあるように、彼らは常に「九州という経済圏の中で自分たちはどう動くか」を俯瞰しています。このエリア内でのポジショニング戦略が、中堅企業の独自性を磨き上げているのでしょう。

この雑誌は、単なるニュースではなく、「自分たちの街をどう守り、どう攻めるか」という士気そのもののように見えます。

地方のリーダーたちが、このような誌面を通じてお互いの「顔」と「志」を確認し合っている姿を想像すると、東京のオフィス街とはまた違った、日本経済の「背骨」のような力強さが感じられます。外国と日本と繋ぐ経済。都会と地方を繋ぐ経済。一つの思考で括れるものではありません。空気を感じに、意識的に地方に行こうと、スイッチが入った一誌でした。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

苦行より自覚

 

「真理というものを知らなかった時代の私は、
何か苦行をするとか、

あるいは、特別苦心の研究というようなことをしないと、

完全に理解することができないように思っていた。

しかし、そうじゃない。

現にインドに行って、耐えられない難行、苦行はあまりしなかった。
しないでも、真理をつかめた。

苦しい修行をしてからでないと
自分は強くなれないと考えていると、

強く生きられないのが、
自分の無自覚からきているということには気がつきません
。」

 

― 中村天風 ―  思想家 
            1876年7月20日 ‐ 1968年12月1日 


 

■「苦行」という幻想

まず天風は、自分自身もかつてはこう思っていたと告白しています。
★苦しいことをしなければ、真理には到達できない

これは一見もっともらしい。
経営でも、修行でも、「厳しさ=価値」と錯覚しやすいからです。

しかし彼は、インドでそれを否定する体験をします。
つまり――
・苦しさの“量”と
・真理の“深さ”…は、必ずしも比例しない、と。
ここを見誤ると、人は「必要のない苦しみ」を

自ら作り出してしまいます。

■「自覚」とは何か

では天風のいう「自覚」とは何か。

それは単なる理解ではありません。
もっと即物的で、厳しいものです。

「自分が今どういう状態で生きているか」を、逃げずに観る力…

たとえば――
・怒りや不満を「環境のせい」にしている自分
・成果が出ない理由を「努力不足」ではなく「他人」に置いている自分
・苦しさを「美徳」にすり替えている自分…これらに気づくこと。

そして本質はここです。
👉 問題は外にあるのではなく、

“自分の認識の癖”にあると見抜くこと…これが「自覚」です。

■なぜ苦行に逃げるのか

ここが重要な洞察です。
人はなぜ苦行に向かうのか。

それは――
★自覚するより楽だからです。
・苦行は「やっている感」があります。
・努力している実感がある。
・周囲からも評価されやすい…。

 

しかし自覚は違う――
・言い訳が通用しない
・他責にできない
・自分の弱さを直視する必要がある
★だから人は無意識に、
👉 「苦しいことをやっている自分」で満足しようとする
ここに天風は警鐘を鳴らしているのです。

 

この思想、経営に直結しますね。

また一週間かけて掘り下げていきましょう。

 

すべては中小企業の「存続と成長と発展」のため!

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

― 経営マインド 346  ―


---------------------------------------------------------------
理念経営を構築したいとお考えの方
弊社HPよりお問い合わせください
お電話によるご相談は 03-5925-2205
担当:総務 山下がお受けいたします。
---------------------------------------------------------------

 

押すのか引くのか、左右のどちらかへ滑らすのか…

そのどちらでもなければ、どうやってドアを開けるか…

入口から謎めいたレストランに伺いました。

想像できないところに取っ手があり、

ようやく中へ入ると、狭い廊下が向えてくれます。

恐るおそる進むと、ようやく視界が広がって、

まず目に入ったのが写真の飾り物。人はまだ出てきません。

 

とても象徴的な演出です。
人が出て来ないので、じっくり飾りを眺めました。
この人形、ただの“ワイン好きの紳士”では終わっていません。
よく見ると——
・掲げているグラスは「味わう」というより“観察している”姿勢
・メダルのような装飾は「資格・権威・専門性」の象徴
・無機質な壁に強い影が落ちている(=理性と感性のコントラスト)
そんなイメージが届きました。つまりこれは、
**「ワインを嗜む人」ではなく「ワインを研究する人」**の像です。

■この店の本質

単なるレストランではなく、
**「身体と感覚を同時に扱う実験室」**のような場でした。

・医学博士のシェフ → 食を“効能”で捉える視点
・白衣+蝶ネクタイ → 科学と美意識の融合
・東西の思想 → 「栄養」と「意味」を統合する試み

ここでの一皿は、カロリーでも味でもなく、
**「身体にどう作用するか」+「どう感じるか」**まで

設計されているのでした。

■飾りが語るメッセージ

この人形は、おそらくこう言っています。
「感覚で楽しめ。ただし、無知であってはならない。」
ワインも料理も、ただ“美味しい”で終わらせず、
なぜそう感じるのか、身体にどう影響するのかを意識せよ
という、店の思想そのものが表現されているのです。

■さらに踏み込むと

この店は「医食同源」を掲げながら、実はもう一歩先にいます。
東洋の医食同源は「調和」ですが、西洋医学は「分析と分解」。
この両方を一皿に乗せるというのは、かなり難易度の高い挑戦です。

つまりこの店は、
・東洋:全体性(バランス・気・流れ)
・西洋:要素還元(栄養素・作用機序)
これらを同時に成立させようとする、

 

**“統合型の料理哲学”**を実践しているレストランだったのです。

■結論

この店は——
**「美味しいものを出す店」ではなく、
「生き方としての食を提示する店」**です。

そしてこの飾りは、入口でこう問いかけている。
「あなたは、味わう人か。
それとも、理解しながら味わう人か。」

経営者である私が、こういう店に出会うこと。
決して偶然ではないですね。
つまりこの体験、事務所経営にも繋がるからです。

 

その話は、また別の機会に…

 

今週もお読みいただきありがとうございました。

 

「足裏」というのは、常に接地しているのに、
最も無意識になりやすい部分です。
ここに経営の本質的な比喩があると思うのです。

■ なぜ“足裏”が重要なのか
★ゴルフでも経営でも同じです。

足裏が使えていない状態とは、

・重心が不安定
・再現性がない
・力みが生まれる

経営で言えば、

・方針がぶれる
・組織が不安定
・無駄な施策が増える

と読み替えることができるでしょう。


逆に、足裏が使えると、

👉 小さな力で、大きく前に進むことができるようになります。

 

多くの経営者は「頭」と「手」で戦っています。
しかし本当に強い経営は、👉 “足で立っている経営”です。

 

この秘密。さらに深めていきましょう。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。