今年の目標
今年は中間処理の力をつけていこう
そろそろ日本出願の力がついてきました。
そこで、今年やりたいと思っていることが2つあります。
1.来年に向けて中間処理の力をつけていくこと。
2. コンサルティングの中で「リサーチ」をお客様に提供していくこと。リサーチは、先行技術のリサーチに加えて、各分野における特許性の基準のリサーチを提案していきたいと考えています。
具体的には、「先行技術と本発明との差がどの程度あったら特許になるのか」という提案です。
提案は2つあります。
1. お客様にその情報を提案すること。
2. 特許性の判断の仕方についてのリーダーシップを取ること。
お客様の中には、社内によい発明があっても権利化の基準が分からず出願しないことが多いのです。不安、失敗を作りたくない。だから出願を止める。という方向になりがちです。
そこで、「先行技術並びに本願は、どの位特許性があるか」について事例を交えてお客様にご説明し、実際の方策についてご提案していきたいと思います。
それから、特許性についてのリサーチをやると、副産物として所内に特許性を判断する力が蓄えられます。来年からは、「先行技術を見て、本願とどの位の差で特許になっているのか」という説明を、サービスとして提供できるようになりたいと思います。
今年ぐらいに非常に大きく湧き上がるだろう話として、職務発明の話題があります。従来から職務発明制度についての論争はありましたが、今年はずいぶん方向性がはっきりしてくるのではないかと思います。去年、NEWS回覧した日立の職務発明判決で、外部への20パーセントが発明者に対して認められたという例がありました。20パーセントというと非常に大きい金額です。外部への費用自体が何億円というようなことですので、20パーセントというと、発明者への報酬は1億円というような話になってきます。
確率はかなり低いけれども1億円の可能性がある、ということがものすごく発明者の気持ちを盛り上げていきます。発明者は今まで、目先の特許を出願するということに固執しがちでした。この動向は、より価値のある(より権利としてライセンス料を取ることができる)発明を生み出すことに意識が向く大きなきっかけになると思っています。実は特許法がもともと望んでいるのは、こういった姿なのです。
ただし、このような大きな金額を生む特許の取得には、非常に長期の投資が必要になります。長期投資は無駄とは思わないとしても、現実はかなり多くの出願が来年の製品、再来年の製品を守るような近い将来の発明です。必然的に何万件という特許が作られています。職務発明制度の再考は、この状態からシフトしていく一つの大きなきっかけとなっています。
もう一つの話題として、審査請求料の大幅値上げがあります。今まで、出願の件数で争っていた日本の特許出願に歯止めをかける法改正です。
今までは、営業マンの数で争うようなものでした。営業マンの数を増やしていけば、体力のある方が勝ち残ります。特許の中でも同じような形の勝負が時折見られます。審査請求料が高くなると、その数による勝負、あるいは体力勝負がしにくくなってきます。それは法改正が望んでいる本当の姿なのです。
未来の技術に投資しているお客様に対して、未来の技術を守っていく。そういう事務所を作ることを大事にしていきたいと思っています。
今年はもう一つ大事にしたいことがあります。
それは日本の景気の動向への対応です。不景気だとか、あるいはバブル崩壊の後遺症だとか言われています。マイナス思考になると、物事は停滞します。だから、いっそこれが通常の景気の状態だとして、そこで何をしていくのかということを考えていこうと思います。
本当に必要な特許、未来の特許を押さえる、ということをしていきたいと思います。これに加えて、制限された予算の中で、本当に価値あるサービスの提供を考えていきます。そのために、どのような協力体制、業務体制を作るかについてしっかり決めていきたいと思っています。
「コンサルティング会社」としての認知を深めていこう
「株式会社 龍華」の社名を4月から「RYUKA CONSULTING株式会社」に変更します。これにより、コンサルティングを提供する意志をお客様に対して明確に示していきます。
近年、従来の出願大手が出願件数を減らし、新たな企業が、出願件数を増やしています。これに対応して、特許業界が提供をしなければいけないサービスの種類も変化しています。出願大手は、外部組織による特許のマネジメントや、戦略の立案をあまり必要としません。それに対して新たに出願を増やしている企業では、特許マネジメントや、戦略の立案がとても重要です。
更に、今後は弁理士の数がますます増えます。弁理士の口述試験の日程表を見ると、だいたい合格者の数が予想できますが、去年の合格者500人に対して、今年は700人くらいが合格になりそうです。近いうちに1000人まで増やすということですから、通常の出願業務の価値は低下します。この点からも、従来のマーケットの中で競うのではなく、新たなマーケットを創出して、そこでサービスを提供していきたいと考えています。
特許事務所でもある程度の提案活動はできます。ただし、その提案から話を広げて、出願自体とは完全に切り離されたコンサルティングを提供することは困難です。きちんと、「コンサルティング会社」としての認知を作ってしまいたいと思います。
お客様の中には、特許部が存在しない会社もあります。社内に発明があっても気づかない。経営者達は、自分の会社のあの技術も出願しておく必要があるのではないかという不安を抱いています。そのような不安を解消するために発明の発掘活動をサポートしていきたいと考えています。
RYUKA CONSULTING株式会社のサービス・メニューとしては、発明の発掘、発明の創出、発明を創出して特許マップを固めるべきテーマの調査および設定、そして、相談を受けた発明の発掘展開サービスを用意します。
先日、○○株式会社の役員の方達にビジュアライゼーションの説明をしました。あれだけ大規模の会社の役員にRYUKAのサービスをご説明できたのは、事務所開設以来初めてです。認知が進んできたなと、いう感じがしています。それとともに、非常に大きな需要があることがわかってきました。このような市場からの期待に応えられるように、更にコンサルティング力を高めていきたいと思います。
RYUKAの社内には、コンサルティングを提供し、経験できる機会があふれています。この機会を活用して、自分自身のコンサルティング能力を向上させると共に、RYUKAの活動に対する最大限の協力をお願いします。
皆の活躍を、楽しみにしています。
理念を軸とした、一貫性のあるサービスを提供したい
ここで最も重要なのは、RYUKAの展望から、所員の日々の業務ひとつひとつに至るまで、全てがRYUKAを表していく要素になるということです。RYUKAが起こすアクションは規模を問わず、RYUKAの理念を軸とした、一貫性のあるものでなければなりません。
一貫性は安定感を生み、安定感のあるサービスはクライアントの満足度を高めます。会社としてのコンセプトが一貫して、各所員一人一人に根づいていくことが、企業としての価値を高め、よりよいサービスを担う礎となります。