酷暑の夏から不順な天候が続いた9月が終わり、野菜や果物は秋の恵みに移ります。
寒い季節に向けて日常に薬膳をとり入れていきましょう。
9月はじめにベトナムへ出かけました。
秋は中国や台湾と同様にベトナムもお月見の時節です。スイーツショップやホテルではおしゃれなパッケージの月餅が華やかな街の風景になります。ちなみに今年の中秋の名月は9月25日、十三夜のお月見は10月23日です。
ベトナムの国の花は蓮の花。この旅でも蓮池が点在している異国の風景がありました。食材としても蓮の実や蓮の葉や蓮根(レンコン)が身近かで、蓮のお菓子やお茶も豊富でした。
朝市では珍しい魚介や南国の野菜や果物が山積みにされた圧巻な光景が広がり、ベトナムならではの調理法が気になるひとときでした。
ベトナムは蟹や海老の種類が豊富で、この時期には蒸した花蟹が旬の味覚です。
■日々の薬膳‥‥身近な旬の薬膳食材を食卓に
主宰する薬膳教室では、ベトナム旅を振り返り、蓮の実や蓮根を使った料理を楽しみました。
◇蓮の実と黒米のご飯
蓮の実は半日以上浸水させることでふっくらと炊き上がります。黒米入りの白米に蓮の実を入れて炊飯器で炊き上げます。白米に少しのもち米を加えるとさらにもっちりご飯になります。
◇蓮根入りのつくねと春巻き
輪切りの蓮根を貼りつけたハンバーグ風のつくねと、ベトナムでも登場したライスペーパーを使った焼き春巻きです。
鶏ひき肉にすりおろした蓮根と刻んだ蓮根を加えて味噌や酒で調味します。丸めたり巻いたりと楽しい調理で、今回は季節の枝豆も入れてみました。
◇薬膳茶としての蓮茶
薬膳教室では、ベトナムのロータスティーを薬膳茶としました。ベトナムの蓮茶は花茶の一種の緑茶だそうです。緑茶の葉を一晩二晩蓮の花の中に保存して香りを移すというジャスミン茶に似た製法です。伝統的に安眠・リラックス効果、心身のバランス調整によいとされているこのお茶は薬膳的にも健康茶です。日本では蓮の葉を乾燥させて作った蓮の葉茶が蓮の産地で見かけます。
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(今回ご紹介の食材の中医学的・栄養学的な特徴)
◎蓮の実:(生薬名:蓮子レンシ):疲れやすい人、気分が落ち込む人など、精神を安定させる効果がある。[五味]甘渋[五性]平[帰経]心脾腎
◎蓮根:体の中の熱を冷ますとともに渇きを抑える。蓮根湯や蓮根葛湯は喉の調子を整えて咳や喉の痛みを和らげる。蓮根に含まれるビタミンCは熱に強いといわれる。[五味]甘[五性]寒[帰経]心脾肺
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