酷暑の夏から不順な天候が続いた9月が終わり、野菜や果物は秋の恵みに移ります。

寒い季節に向けて日常に薬膳をとり入れていきましょう。

 

 

 9月はじめにベトナムへ出かけました。

 

 秋は中国や台湾と同様にベトナムもお月見の時節です。スイーツショップやホテルではおしゃれなパッケージの月餅が華やかな街の風景になります。ちなみに今年の中秋の名月は9月25日、十三夜のお月見は10月23日です。

 

 ベトナムの国の花は蓮の花。この旅でも蓮池が点在している異国の風景がありました。食材としても蓮の実や蓮の葉や蓮根(レンコン)が身近かで、蓮のお菓子やお茶も豊富でした。

 

 

 朝市では珍しい魚介や南国の野菜や果物が山積みにされた圧巻な光景が広がり、ベトナムならではの調理法が気になるひとときでした。

ベトナムは蟹や海老の種類が豊富で、この時期には蒸した花蟹が旬の味覚です。

 

 

■日々の薬膳‥‥身近な旬の薬膳食材を食卓に

 主宰する薬膳教室では、ベトナム旅を振り返り、蓮の実や蓮根を使った料理を楽しみました。

 

 

◇蓮の実と黒米のご飯

蓮の実は半日以上浸水させることでふっくらと炊き上がります。黒米入りの白米に蓮の実を入れて炊飯器で炊き上げます。白米に少しのもち米を加えるとさらにもっちりご飯になります。

 

◇蓮根入りのつくねと春巻き

 輪切りの蓮根を貼りつけたハンバーグ風のつくねと、ベトナムでも登場したライスペーパーを使った焼き春巻きです。

鶏ひき肉にすりおろした蓮根と刻んだ蓮根を加えて味噌や酒で調味します。丸めたり巻いたりと楽しい調理で、今回は季節の枝豆も入れてみました。

 

 

◇薬膳茶としての蓮茶

 薬膳教室では、ベトナムのロータスティーを薬膳茶としました。ベトナムの蓮茶は花茶の一種の緑茶だそうです。緑茶の葉を一晩二晩蓮の花の中に保存して香りを移すというジャスミン茶に似た製法です。伝統的に安眠・リラックス効果、心身のバランス調整によいとされているこのお茶は薬膳的にも健康茶です。日本では蓮の葉を乾燥させて作った蓮の葉茶が蓮の産地で見かけます。

 

 

……………………………………………………………………………………………

(今回ご紹介の食材の中医学的・栄養学的な特徴)

◎蓮の実:(生薬名:蓮子レンシ):疲れやすい人、気分が落ち込む人など、精神を安定させる効果がある。[五味]甘渋[五性]平[帰経]心脾腎

◎蓮根:体の中の熱を冷ますとともに渇きを抑える。蓮根湯や蓮根葛湯は喉の調子を整えて咳や喉の痛みを和らげる。蓮根に含まれるビタミンCは熱に強いといわれる。[五味]甘[五性]寒[帰経]心脾肺

……………………………………………………………………………………………

 

 猛暑日、そして酷暑日(最高気温が40℃以上になった日)が増えるという注意報が聞かれる7月下旬。まずは自己管理・体調管理を徹底したい今年の夏です。

 

 

 神奈川県近隣にはメロンを栽培している農家さんがあります。たまたま立ち寄った道の駅で珍しい摘果メロン(小メロン)が売られていました。瑞々しいウリ科の野菜として楽しめそうです。

 

 

すでに梅の時期は終わっていますが、6月初旬に大きな青梅を見つけました。「にわか梅仕事」ということで、青梅シロップと青梅ジャム、そして完熟梅でオレンジ色の梅ジャムを作ってみました。真夏に重宝する梅の加工品です

 

 

■日々の薬膳‥‥盛夏は酸味と塩味を程よく摂り込む

 

◇子メロンといかの実山椒マリネ

 子メロンの代わりにきゅうりを使っても美味しいです。いかは蒸したり茹でて、野菜はさっと茹でて水けを切り、マリネ液とあえます。マリネ液は、酢大さじ1〜2、蜂蜜・しょうゆ各小さじ1、塩小さじ1/2、実山椒のオリーブ油漬けのオリーブ油大さじ2の割合、をよく混ぜ合わせます。 ◎実山椒は茹でて辛味を調節するなどの下処理が必要です。実山椒を使わないマリネ液でも爽やかな味わいになります。

 

 子メロンを軽く日に干して乾燥野菜を作ってみました。浅漬けにすると生とは違った食感が味わえます。きゅうりやゴーヤ、なすなどの夏野菜を天日干しにするのも大量野菜の使い方です。

 

 

◇梅ジャムのいろいろ

◎モスグリーンの青梅ジャムは、シロップ漬けの青梅を刻んで少量の水を足して焦がさないように煮ます。

◎黄金色の完熟梅ジャムは、生の完熟梅を刻んで砂糖を加えて煮ます。

 

 

◇青梅シロップゼリー

 青梅シロップ大さじ4と粉ゼラチン5g+湯200mlで作ります。 やや硬めの仕上がりです。ゼラチンは80℃の湯でよく溶かすのがポイント。ゼラチンの替わりに寒天やアガーでもよいでしょう。大きな容器で固めたゼリーをフォークで崩して盛ると、夏らしいクラッシュゼリーです。

 

◆青梅ジャムゼリー

 青梅ジャム大さじ4と粉ゼラチン5g+湯250mlで作ります。 ゼラチンの替わりに寒天やアガーでもよいでしょう。大きな容器で固めたゼリーをフォークで崩して盛ると、夏らしいクラッシュゼリーになります。小さなカップに流して固めても。

 

 

……………………………………………………………………………………………

 

(今回ご紹介の食材の中医学的・栄養学的な特徴)

◎実山椒:気を巡らせて胃腸を温める。辛味成分はサンショオール。辛味やえぐみを調節して調理する。日本の山椒は中国山椒の花椒とは異なる。[五性]温[帰経]脾腎

◎梅:水分代謝を整え、酸味成分であるクエン酸などの働きで食欲が出て疲労回復・夏バテ予防に効果があるとされる。[五性]肝脾肺

 花冷えの天候不安定な3月です。この時期は薬膳教室では、「からだを内側から温めましょう」と食事での養生をお話することが多い時節です。

 

 春の海辺や漁港に行くと、かもめの群れを見かけます。力強く飛び続ける真っ白な姿は圧巻です。冬鳥のかもめは3月から4月で飛び去ってしまうと聞いています。

 

 

 

 

 

 春わかめがお店に新物として並べられています。実は1年のうち1〜4月がわかめの収穫期。3月には水揚げが本格化されるとのことです。海岸にわかめが打ち寄せられている光景も春の風物詩です。

 

 早速「新物」ラベルの生わかめを購入しました。沸騰湯でさっと茹でると綺麗な緑色に仕上がり、手早く水にさらすとさらにモスグリーンが映えてきます。

 

 

 

 

■日々の薬膳‥‥旬の食材を使う薬膳は日本ならではのもの

 春の生わかめは、年中入手できる乾燥わかめや塩蔵わかめとは異なるシャキシャキ感が味わえる旬の味覚です。

 

◇定番の新わかめのあえもの レモン風味

 

 茹でたわかめとせん切りの長芋を塩麹で調味し、レモンの酸味をプラスします。

 

◇新物だから味わえるわかめの混ぜご飯

 

 

 茹でたわかめとせん切りの生姜をしょうゆと胡麻油少量で味付けし、炊き立てご飯にさっくりと合わせます。白胡麻や金胡麻を切り胡麻にしてまぶしてもよいでしょう。

 

◇白身魚とわかめのオリーブオイルソテー

 

 塩・こしょうをした白身魚(鯛や鰆、たら等)をオリーブオイルで焼き、途中に菜の花やミニトマト、ゆでわかめを炒め合わせます。

 

◇デザートは長芋入りのういろう 桜の花添え

 

 すりおろした長芋に同量の上新粉と甘味付けに少量の水で溶いた蜂蜜を混ぜてういろう生地を作ります。この生地を型に流し入れて蒸し器で蒸した素朴な和菓子は、蜂蜜の甘さと塩漬けの桜の花がよく合います。

 

 長芋を使ったお菓子で有名なのは「かるかん」です。ういろうに用いる材料と同じですが、長芋を充分に泡立てることで気泡のあるかるかんに変身します。今回は、薬膳でよく使われる長芋をさっと混ぜ合わせたういろう風のもっちりおやつに仕上げました。

 

……………………………………………………………………………………………

〈食材の中医学的な特徴と最新栄養学〉

◎わかめ:からだの余分な熱をさましてほてりを抑え、精神を安定させる。また、血行をよくして水分代謝を整える。ミネラルを多く含み、粘り成分のフコイダンは免疫力の向上に役立つ【五性】寒【帰経】肝・脾・腎

◎長芋(生薬名:山薬サンヤク):山芋・大和芋・自然薯を含む。食物繊維が豊富なため胃腸の働きを整える。でんぷんを消化する酵素アミラーゼの効果を高めるために生で食べるとよい【五性】寒【帰経】脾・肺・腎

……………………………………………………………………………………………

 

【No.52】四季の薬膳

 

 この秋に10年ぶりに台湾に出かけました。台北の古い街並みや新しい人気スポットを歩きながら地元の食事を楽しみました。

 

 

 ある日の昼食は食材豊富な問屋街にある魯肉飯(ルーロウファン)のお店です。甘辛味の豚肉ご飯と、かぼちゃときゅうりの小皿料理、そして実だくさんのスープ2種も注文。ゆったりしたおいしい時間を過ごしました。

 

 

 老舗漢方薬局で購入したのは、生薬入りの薬膳スープのキットです。台湾の家庭では日常的に体調に合わせたスープを作るそう。薬局にはさまざまなキットが置かれていましたが、やさしい味という「四神湯」を選んでみました。

 

 

■日々の薬膳‥‥スープ・ご飯もの・スイーツ

 毎月開催される薬膳教室では、旬の食材を使った薬膳料理を紹介しています。

10月の教室では、台湾旅行で体験した食のイメージを再現してみました。

 

 

◇四神湯:台湾で生まれた健康志向のスープ

 4つの生薬が入ったスープの素です。ストレスや食欲不振・慢性疲労によいハスの実の蓮子(レンシ)、消化器系を強める山芋を乾燥させた淮山(ワイサン)、サルノコシカケ科のキノコで利尿作用や浮腫によいとされる茯岺(ブクリョウ)、そして、茨寶(ケツジツ)という鬼蓮(オニハス)の実で、これは鎮痛に効果があり、湿気と熱を取り除くといいます。具材は骨付き肉や豚モツなどのタンパク源をたっぷりと使った、栄養豊富なおかずスープです。

 

 実習では、大鍋に鶏ぶつ切り肉と野菜を煮込み、薬膳スープの素「四神湯」を加え、シンプルに塩で味を整えました。秋冬は大根やカブ、ごぼうなどの根菜がよく合います。

 

 

◇魯肉飯(ルーロウファン):豚バラ肉の煮込み丼

 魯肉飯は甘辛味の台湾の屋台飯ともいわれています。豚バラ肉と五香粉(肉桂、八角、花椒、陳皮、丁子など)は相性がよく、食欲を増すスパイスの香りが薬膳的です。台湾では地域によって肉の大きさが異なり、ゆで卵や煮卵、漬け物を添えることもあります。

 

 

◇豆花(トウファ):台湾の庶民的なスイーツ

 日本でも人気の豆乳を寒天やゼラチンで固めたおやつです。トッピングにさまざまな工夫があり、フルーツや緑豆・小豆などの豆類、ナッツ類、タピオカなどが好まれますが、シンプルに塩味だけの豆花も人気です。台湾版ヴィーガンの精進料理(素食)にもよく登場するデザートです。

 

 薬膳教室では、豆乳に濃縮米麹甘酒を混ぜてやさしい甘さを加え、旬のさつまいもを蒸してクコの実とともに添えてみました。

 

 

◇烏龍茶卵:中国茶の香りを楽しむ煮卵

 台北のホテルの朝食にも登場した煮卵の応用として、烏龍茶の香りの香り卵も作ってみました。烏龍茶葉としょうゆ・酒などの調味料を加えた煮汁に、外殻にヒビを入れたゆで卵を一晩漬け込んで味をなじませます。

 

……………………………………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 今年の夏は猛暑で始まり、9月に入っても異常気象が続いています。

 避暑地では心地よい涼風を感じますが、日差しの強さは真夏です。(写真は彫刻の森美術館)

 

 

 湿気が重く感じられる朝は、冷たい飲み物よりも熱いお茶で一息入れ、仕事をスタートしましょうか。

 

 

■日々の薬膳‥‥精進にぎり寿司・冬瓜のスープ・緑豆スイーツ

 毎月開催される薬膳教室では、旬の食材を使った薬膳料理を紹介しています。

8月の教室では、精進料理風の薬膳で消化器系を休ませました。地元の野菜を中心に、食材を大切にいただく「一物全体」の考え方で食材を無駄なく使いきります。

 彩りがきれいなお寿司とスープとデザートで爽やかな秋を迎えましょう。

 

◇精進にぎり寿司

  白米と黒米を少量入れた紫色の寿司飯2種を準備します。蓮根やみょうがの甘酢漬け、干し椎茸の甘煮、焼いたパプリカ、なすの漬け物、キウイフルーツを好みの寿司飯でにぎって盛り付けます。

 

◇冬瓜のスープ

 冬瓜は夏野菜の代表ですが冬まで使える重宝な野菜です。冬瓜の皮をむいて昆布だしとせん切り昆布とともに柔らかく煮込み、トマトと緑豆春雨を加えて塩であっさりと仕上げます。トマトを入れることで、適度な酸味と旨味がプラスされます。

 

◇緑豆とココナッツミルクのスイーツ

 緑豆はあずきと同様に煮て砂糖を加えてぜんざい風の緑豆あんにします。ココナッツミルクは缶詰を用い、1/2量の豆乳と少量のメープルシロップを混ぜて甘味つけ。器に緑豆あんを盛ってココナッツミルクを注ぎ、クコの実や好みのフルーツを添えます。冷やしても温めても美味しいデザートです。

 

◇しそ緑茶

 

 緑茶に乾燥させた紫蘇(大葉)を浮かせた「しそ緑茶」。緑茶や紫蘇の性質は「涼」で、からだを冷やす要素はありますが、紫蘇は心身の「気」を巡らせる穏やかな気分にしてくれる和ハーブの香りです。温かいお茶でも冷茶でも。

 

……………………………………………………………………………………………

 

 『四季の薬膳ブログ』は今回でNo.50。中医学でいう「四季・五季」の情報をゆっくりと年4〜5回の更新です。細く長く継続していきます。

 

 

 連休中は初夏を思わせる藤の花が満開となり、街全体が爽やかな緑色でした。

 

 

 鉢植えのさくらんぼ(桜桃)を植え替えて久しいのですが、今は3mもの大木になり、今年も真っ赤に熟した実をつけました。収穫が遅れると鳥たちに占領されてしまうのはいつもの光景です。

 この時期だけのさくらんぼは貴重です。そのまま味わうのがいちばんですが、新鮮なうちにお菓子作りを楽しみました。

 

 

 芽吹いていた山椒の葉が濃緑色に変わっていくこの季節。香りある野菜や山菜を使いこなすことも薬膳の手法です。苦味やえぐみを感じて五感を豊かにしましょう。木の芽をたっぷり使ったレシピを考案中です。

 

 

 春の食材といえばあさりです。あさりは年中出回りますが5月は旨味が増すとのこと。特に潮干狩りの時期には、地元で鮮度のよいあさりが多く手に入ります。

 

 

 

■日々の薬膳‥‥旬のスイーツ・新じゃがの小品・あさりのスープ

◇さくらんぼのコンポート

 種を除いたさくらんぼに重量の2割ほどの砂糖を加えてさっと火を通します。

 

◇さくらんぼのクラフティ

 さくらんぼの酸味とカスタードがよく合います。カスタード液(薄力粉20g、砂糖30g、卵1個、牛乳120mlの割合)を器に流し、種を除いたさくらんぼ入れてオーブンで20分程度で焼き上げます。

 

◇新じゃがの木の芽炒め

 皮つきのじゃがいもを厚めに切り、オリーブ油などでしっかり焦げ目をつけて火を通し、塩で味を整えます。木の芽(山椒の葉)の葉をたっぷり散らしてバター少量を加えてさっと炒め合わせます。

 

◇あさりと春キャベツの豆腐ポタージュ

 春キャベツがしゃきしゃきしたあさりの旨味を味わうスープです。絹ごし豆腐を泡立て器でほぐしておきます。貝の味噌汁同様に調理し、キャベツと少量の味噌を煮溶かし、豆腐を入れて温めます。味つけは塩とこしょうです。

……………………………………………………………………………………………

 

慌ただしく過ぎていった1年。この12月だけを振り返ってみても「食」との関わりが多い充実した時間でした。

 

 12月上旬、旅先にて 。紅葉に雪のコントラストが美しい。冬到来です。

 

 山深い道の駅で購入した干し栗は伝統的な保存食です。茹でて戻すと甘味が増したホクホクの栗になるという昔ながらの山の恵み。少量の蜂蜜で煮て素朴な栗を味わいました。干し栗は勝栗ともいわれる縁起ものだそうです。

 

 冬になると地元野菜のビーツが葉付きで出回ります。ウクライナのスープ「ボルシチ」がおなじみですが、ビーツのサラダやソテーなども美味、葉もスープやピクルスにと無駄なく使える栄養豊かな薬膳食材です。

 

 庭のみかんの収穫を終えました。残りわずかのみかんがなくなると彩りのないグレーな冬景色です。みかんの皮は天日干しにして薬膳食材の陳皮(ちんぴ)に加工しました。

 

 

■日々の薬膳

 年末は多忙な毎日ですが、行事も多く普段とは違った料理に挑戦したい気分になります。食卓が賑やかになりますね。

 

◇ビーフシチューボルシチ風

 ゆでたビーツと刻んだキャベツ・玉ねぎを炒めた中に牛肉を入れて煮込みます。肉は短時間でも火が通る薄切り肉を団子状にまとめて片栗粉をまぶして下準備。フライパンでできる簡単シチューです。

 

◇丸ごとみかんの大福

 皮をむいたみかんに薄く伸ばしたこしあんを包みます。次は大福の餅。白玉粉に倍量の水を入れて電子レンジで1分通電、よく混ぜてからさらに1〜2分加熱します。柔らかい餅状になったらあん付きみかんを包みます。和菓子屋さんの大福の仕上がりにはかないませんが、みんなで手作りも楽しいものです。

 

……………………………………………………………………………………………

お正月飾り

 しめ飾りを玄関にかけてお正月の準備が完了。2025年がよい年になりますように!

…………………………………………………………………………………

まもなく5月、ゴールデンウィーク到来です。ようやく気候が安定し新緑の爽やかさを実感できる時節となります。

 

自宅から徒歩1分の五坪農園は春野菜の花が盛り。1株ずつの野菜を植えた小さな畑です。

 

◇春菊、小松菜、紫キャベツ、アスパラ菜、高菜。収穫しないうちに大きく成長してしまった春野菜。高菜は浅漬けにして高菜独特の香りを楽しみまます。

 

◇ルッコラ、茎ブロッコリー、黒キャベツ(カーボロネロ)、水菜。ルッコラや黒キャベツはオリーブオイルで炒めるだけでしっかりした旨味のイタリアン薬膳です。

■日々の薬膳

 毎月開催している薬膳料理教室も三寒四温の3月から春のメニューに移ります。今月は身近なよもぎ、山椒の葉、クコの葉などのこの時期ならではの旬の食材を取り入れました。野菜に手を加え過ぎないことで素材の味が引き立ちます。

 

◇春のメニュー

◎酒蒸しあさりの炊き込みご飯

◎米麹甘酒で甘味つけ 新わかめ入りの卵焼き

◎よもぎ麩 木の芽味噌添え

◎若葉の天ぷら 山椒の葉 よもぎ その他クコの葉や柿の若葉

◎ゆでスナップえんどう

◎いちごとこしあんの羽二重もち風

 

◇あさりの炊き込みご飯

 酒蒸しにしたあさりの煮汁でご飯を炊きます。最後にたっぷりのせん切り新生姜とあさりを加えて十分に蒸らして炊き上げます。

◇新わかめ入りの卵焼き

 卵3個に濃縮甘酒大さじ2を入れ、刻んだわかめを加えて丁寧に焼き上げます。

◇いちごとこしあんの羽二重もち風

 デザートのフルーツにひと工夫。白玉粉50gに水1/2カップを入れて電子レンジで1分通電、よく混ぜてからさらに1分間加熱します。柔らかい餅状になったら皿に盛ったいちごとこしあんに白玉もちをまとわせます。白玉粉と水はよく溶かすこと、水を調整して緩めの餅に仕上げましょう。

 

……………………………………………………………………………………………

〈食材の中医学的な特徴〉

◎あさり:からだの余分な熱をさましてほてりを抑え、精神を安定させる。また、血行をよくして水分代謝を整える【五性】寒【帰経】肝・脾・腎

◎よもぎ(生薬名:艾葉がいよう)冷えからくる不調の緩和。末梢神経の循環を整える。お灸やよもぎ蒸しにも使われる野草【五性】温【帰経】肝・脾・腎

……………………………………………………………………………………………

 11月下旬になり、ようやく季節の深まりが感じられます。寒む空と冷たい風、時に小春日和を繰り返す時節です。

 

 ある日の散策にて。近所の色づいた街路樹はモミジに似た「モミジバフウ(紅葉葉楓)」の木だそうです。

 

 

 

 

 枯れ草の小道を進むと、赤や黄の実をつけたつる草が目にとまりました。乾燥した小枝を持ち帰りアレンジメント。部屋はほんの少し華やぎ、晩秋の模様替えとなりました。

 

 

 

 

■日々の薬膳

  毎月開催している薬膳料理教室も秋から冬のメニューに移っていきます。

  日本の薬膳といえば「精進料理」です。以前お寺でいただいた胡麻豆腐の入ったもなかを再現してみようと手作り胡麻豆腐の試作中。今回は練り白胡麻を使ったお手軽レシピですが、本葛粉を使った本格的なお味です。12月の教室のメニューに登場します。

 年末年始にみんなで「手作りもなか」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

◇胡麻豆腐

 胡麻豆腐は甘味噌やわさびでいただきますが、少しの胡麻豆腐を手作りもなか用に残しておきます。

 

 (胡麻豆腐の作り方:6人分)小鍋に水360ml、本葛粉45g,白練胡麻30gを入れて十分に溶かします。弱火でのり状に練って火を通し、流し箱に入れて水につけて冷まします。

 

◇手作りもなか 胡麻豆腐添え

 つぶしあんは市販の「あんこ」を使っても。もなかの皮は製菓食材店や和菓子屋さんで手に入ります。もなかの皮にあんをきれいに詰め小さく切った胡麻豆腐をのせて仕上げます。

  

(つぶしあんの作り方:仕上がり500g)小豆150gは一晩水につけておきます。鍋にたっぷりの水と小豆を入れて豆が柔らかくなるまでゆで、砂糖120gを少しづつ加えてさらに煮続け、途中、塩少々を加えます。軽くつぶしてとろみと照りをつけます。

 

……………………………………………………………………………………………

〈食材の中医学的な特徴〉

◎白胡麻:体を潤し皮膚の乾燥や便秘予防【五性】平【帰経】脾肺

◎本葛(生薬名:葛根カッコン)マメ科のでん粉。カゼの緩和【帰経】脾

◎小豆(あずき):むくみや皮膚トラブル、便秘予防、【帰経】心脾

……………………………………………………

立秋(今年は8月8日〜22日)が過ぎると秋風が吹くという旧暦「二十四節気」。この夏は連日酷暑です。

 

 信州富士見町の井戸尻史跡公園の植栽田には、古代蓮の大賀蓮(おおがはす)が見事な花を咲かせていました。太陽の照り返しと青空に蓮の大輪が映えます。

 

 蓮は葉(荷葉)も実(蓮肉)も漢方薬として重宝し、薬膳では、蓮の葉包みや蓮の実粥など多くの料理に登場します。井戸尻の蓮茶は地元の特産品。ほのかな甘い香りが心を落ち着かせてくれるそうです。

 

 

 

■日々の薬膳

夏カゼや倦怠感、食あたりなどで「不定愁訴」を感じたら、秋に備えて食養生でセルフケアをしておきましょう。

・「虚」を改善:肉や卵などのエネルギー源を、回数を分けてしっかりと食べる。

・「脾」の回復:かぼちゃやさつまいもの甘味は、消化器系をいたわる。

・「滞り」の調整:ウリ科の野菜で水分調整。適量の香辛料で代謝アップ

 

◆8月の薬膳教室のメニューを紹介しましょう。地域の食材中心の「ふだんの食卓の薬膳」です。

(夏の薬膳メニュー)

*古代米入りご飯‥‥地元産の黒赤緑のミックス玄米を使って

*緑豆とひき肉のスープカレー‥‥緑豆は夏の薬膳の定番

*青紫蘇たっぷりのミニ春巻き‥‥梅味のシンプルな味付け

*夏野菜のしば漬け風‥‥本来の柴漬けは乳酸発酵させた漬物

*仙草ゼリーと西瓜‥‥ほろ苦さが特徴の台湾のスイーツ

 

朴の木(夏)

 

 緑豆を使ったやさしい辛さのカレーです。山で見つけた朴(ホオ)の葉にご飯を盛って夏らしく。ほのかな香りの葉は抗菌作用があります。朴葉は朴葉味噌や朴葉寿司などの郷土料理にも使われる大きな葉をつける落葉樹。朴の樹皮は厚朴(コウボク)といい、漢方生薬としても知られています。

 

 

◆朴葉といえば、2年前の晩秋、朴の落ち葉を集めて献立にアレンジしたことがありました。栗入り黒米ご飯を朴葉に盛り付けて秋感を出します。春や夏は緑色の葉をお皿代わりに使っても素敵です。(ブログ2021年11月No.41掲載)

 

朴の木(秋)

 

……………………………………………………………………………………………