5月5日は二十四節気「立夏」。過ごしやすい新緑の季節となりますが、梅雨の便りも聞こえてきます。

 

 旅先の道の駅で摘果メロン「子メロン」を見つけました。この時期にのみ楽しめる貴重な恵。早速に浅漬けにしてみました。みずみずしい爽やかな食感です。

 

 

 

 

 自宅近くの5坪菜園は、よもぎ(蓬・艾)の緑で覆われ、ビーツもベビーリーフ程度に少しづつ育っています。

 

 

 

 

■日々の薬膳

 身近な食材で楽しめる薬膳料理の教室を主宰しています。

 

 季節感のある実習メニューをご紹介しましょう。

  おすすめは、おなじみ薬膳食材のクコの実をあえ物などの甘みに使うこと。彩りもきれいです。

よもぎはさっと塩ゆでにして冷凍保存します。使いたい時に刻んですり鉢で潰すように色出しし、草団子などおなじみよもぎスイーツに重宝です。

 

 

〈春の薬膳メニュー〉

*よもぎ蒸しパン……米粉と薄力粉半々でもっちり食感を出す

*ボルシチ風おかずスープ……栄養豊富なビーツの旨味を味わう

*焼きポテト よもぎ塩……「インカのめざめ」を使って

*クコの葉とクコの実の黒胡麻あえ……香り高い黒胡麻であえる

*杏仁芝麻ブラマンジェ……杏仁と白胡麻と生クリームの風味

*龍眼入り紅茶……熱々の紅茶にドライ龍眼の香りをプラス

 

 

〈本メニューの薬膳で使う食材の中医学的な特徴〉…………………………………………………………………………………………

よもぎ(艾葉:ガイヨウ)

*キク科植物。漢方薬では止血薬に分類され、温経止血、散寒調経の効果がある。製パン・製菓・お茶に使う。沖縄のフーチバージューシーはよもぎ入り炊き込みご飯。

クコ 枸杞(クコ)は実・葉・根の全てが生薬

◎クコの実(枸杞子)

*ナス科の落葉小木。漢方薬ではなつめと同様に補虚薬の分類に入り、補肝腎・明目・潤肺の効能がある。肝腎不足による腰のだるさや視力減退などに用いる。ドライフルーツとしておつまみやお菓子材料に用いる。ホワイトリカーや焼酎に浸けて果実酒に。酢や植物油に滋養成分を抽出させた調味料に。別名:ゴジベリー

◎クコの葉(枸杞葉)

*若葉を炒め物やお浸し・クコご飯に。葉や茎を乾燥させて健康茶としても好まれる。

◎クコの根(地骨皮:ジコッピ)*漢方薬の熱冷ましや咳止めに用いる。薬用酒にも。

龍眼 果肉は龍眼肉(リュウガンニク)

*漢方薬では補虚薬に属する。補益心脾、養血安神の効能がある。日本では冷凍や乾物、シロップ漬けの缶詰が輸入されている。ライチに似た味で殻の中の果肉を食する。

*別名をロンガン、桂圓(ケイエン)という。

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 晩秋のこの時期、街路樹のイチョウは黄金色です。

11月上旬に訪れた山々では、カエデやクヌギ・落葉針葉樹のカラ松など秋色に染まった紅葉を楽しみました。

 まもなく冬到来です。

 

 

 

 

 山で大きな葉をつけた「朴(ホウ)の木」の姿に目を奪われました。朴葉といえば、朴葉味噌や朴葉寿司などの郷土料理にも使われる落葉樹。朴の樹皮は厚朴(コウボク)という漢方生薬です。

 

 

■日々の薬膳

 身近な食材で作る薬膳料理教室を主催しています。

11月の実習メニューをご紹介します。

 栗入り黒米ご飯は山で集めた朴葉に盛り付けて秋感を出してみました。朴葉は微かな芳香があり抗菌作用があるといわれます。夏には緑の朴葉で爽やかさを演出してみましょう。

〈晩秋の薬膳メニュー〉

栗入り黒米ご飯 ……名残の栗を使ったもっちりご飯

秋鮭ときのこ・ルッコラの黒酢炒め ……黒酢で旨味を

長芋の素揚げ 陳皮塩添え ……あっさりとした味わい

白きくらげといちじく入りの鶏白湯 ……秋は白い食材

長芋寒天 桂花(金木犀)シロップ添え ……淡雪かん風

菊花茶 ……手作り薬膳茶。食用菊を乾燥

 

 おすすめは、ジャガイモではなく長芋のフライドポテトです。皮つきのまま拍子切りにした長芋をカラッと揚げ、陳皮塩を振ります。陳皮塩はみかんの乾燥果皮(陳皮)をちぎって塩と混ぜたもの。柑橘の香りがアクセントです。

 

 

 

〈11月メニューで使った食材の中医学的な特徴〉

◎黒米:【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾腎。体力や気力の低下を防ぐ。足腰の衰えに。アントシアニンを含むポリフェノールが多く、抗酸化作用が高い。

◎栗:【五味】甘、【五性】温、【帰経】脾腎。疲れやすく足腰が弱いなどの症状緩和に。渋皮にはタンニンというポリフェノールの一種が含まれていて抗酸化作用が高い。

◎黒酢:【五味】酸苦、【五性】温、【帰経】肝脾。玄米から作られる。血の廻りをよくする。解毒効果。必須アミノ酸量が豊富で旨味成分は他の酢よりも多い。

◎長芋:【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾肺腎。滋養強壮、滋陰、血糖の調整

◎白きくらげ:【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾肺腎。滋養強壮や美肌作りに。乾燥する秋に食べたいきのこ。中国名は銀耳

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 十五夜お月さまは見えましたか。

 2021年の「中秋の名月」は9月21日。8年ぶりの満月だそうです。まだまだ落ち着かない世の中だからこそ、月を見上げることで元気が出てきそう‥‥。

 

 神奈川県 県西地域に足を伸ばしました。水路に沿って咲く彼岸花や女郎花(おみなえし)の鮮やかな色彩と田園のコントラストが秋の風景でした。

 

 

 

  歩みを進めると古民家に到着。江戸時代に建てられたお屋敷です。壁のお月見の絵に和みます。お月見といえばお供え物。お団子や旬のお芋料理は季節の恵みをシンプルにいただくという点で、薬膳に通じものがあります。

 

 

 

■日々の薬膳

◇かぼちゃ入りお月見団子

 お月見団子は上新粉で作ることが多いのですが、手軽に白玉粉を使ってみました。蒸したかぼちゃを練り込んだ黄色いお団子です。今回は黒胡麻蜜で味わいました。

*材料(20個分):白玉粉100g+水大さじ2 かぼちゃ(正味)80g 黒胡麻蜜(練り黒胡麻大さじ3 砂糖大さじ2 水大さじ3)

1.かぼちゃは小さく切って種と皮を除き、蒸してからつぶすか裏ごす。

2.白玉粉に分量の水を入れて練り、1のかぼちゃを加えてやわらかさを調整する。

3.黒胡麻蜜を作る。すべての材料を混ぜてとろみがつくまで弱火で煮る。

4.2を20等分にし、丸めて団子にしてゆでる。

5.3の黒胡麻蜜は団子にかけたり、器に流し入れて団子を盛る。黒胡麻蜜を団子に包み込んでゆでてもよい。

 

 

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【かぼちゃ・黒胡麻の中医学的な特徴】

◎かぼちゃ:【五味】甘、【五性】温、【帰経】脾。冷えやだるさ、食欲不振に効果。ビタミン豊富な緑黄色野菜。夏が旬の野菜であるが保存性が高いので秋冬の料理にも重宝する。南瓜子(なんかし)はかぼちゃの種子を乾燥させた漢方薬。おつまみとしても喜ばれる。【五味】甘、【五性】平、【帰経】肺

◎黒胡麻:【五味】甘、【五性】温、【帰経】肝腎。加齢による衰え対策。白胡麻とは効果が異なる。白胡麻は体を潤し保湿効果がある。【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾肺

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【四季の薬膳 No.39】

 

 7月7日は梅雨明けの時節「二十四節気・小暑」。1年の折り返し点でもある7月です。コロナ禍の世の中はまだまだ先が見えないトンネルの中に居ます。

 

自宅近くで珍しい紫陽花を見つけました。

紫陽花が雨に濡れてしっとりした空気を感じる一日です。

 

 

 

 夏の食養生は「清熱解暑」。余分な熱と暑さを取り除くことです。薬膳では緑豆(りょくとう)の「涼」の性質を活かして厳しい夏の暑さをおいしい健康食で乗り切ります。

 

 

 

■日々の薬膳

〈緑豆の下準備〉緑豆はさっと洗って数時間から一晩浸水させ、緑豆の戻し汁に水を足して30〜40分間、豆が手でつぶせる程度に柔らかく茹でます。小豆の扱いと同様です。茹でた緑豆は小分けにして冷凍保存すると重宝します。

 

 

◇緑豆と豚ひき肉のカレー

 あっさり味のカレーです。ご飯に胡麻をふったりターメリックライスにしたりと工夫しましょう。

 

*緑豆(乾)大さじ5 豚ひき肉300g 生姜・にんにく(みじん切り)各大さじ1 玉ねぎ(粗みじん切り)1個分 カレー粉大さじ2 植物油 水2C 塩

1.植物油で香味野菜と玉ねぎを炒めて豚ひき肉を加えて強火にし、カレー粉を振り入れてさらに炒める。

2.1に茹でた緑豆(下準備参照)と水を加えて塩で調味し、しばらく煮る。好みのスパイス(クミン・コリアンダー・ガラムマサラ等)を加えてもよい。

3・仕上がりにゆでた豆苗を混ぜ、ご飯と共に盛る。

 

 

 

◇緑豆ご飯

 夏の定番の豆ご飯です。緑豆粥も喜ばれます。

 

*白米2C 緑豆(乾)大さじ4 水2C強(緑豆の戻し汁も合わせる)

1.浸水させた緑豆と白米に分量の水を加えて30分おく。

2.炊飯器で普通に炊く。少量の塩と酒を加えると味が締まる。

 

 

 

◇緑豆の水ようかん

 緑豆の粒あんを寒天で固めます。こしあんとは異なる素朴な味わいです。 

 

*粉寒天2g(小さじ1:小袋半量)+水300ml 緑豆(乾)50g+砂糖60g(仕上がりあんとして200g) 塩小さじ1/4 クコの実大さじ2

1.〈下準備〉を済ませた茹で緑豆と煮汁を鍋に入れ、砂糖を2回に分けて加えて弱火で30分煮る。途中ヘラで豆をつぶすように混ぜ、やわらかい粒あんにする。

2.別鍋に分量の水を加熱して粉寒天を振り入れて煮溶かす。沸騰後2分間はヘラで十分にかき混ぜる。

3.2に1の緑豆あんを加えて弱火でよく混ぜ、火からおろして粗熱をとる。

4.水で濡らした流し箱に入れて形を安定させ、水で戻したクコの実を散らして冷蔵庫で冷やし固める。

 

 

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【緑豆の中医学的な特徴】

 緑豆もやしでおなじみの緑豆はグリーンマッペとも言い、日本では豆として料理することは少ない食材です。

【五味】甘、【五性】涼、【帰経】心脾腎。暑気あたりやむくみ、口内炎や吹き出物の緩和に。解毒効果があると言われる。緑豆はスープやぜんざい・蒸しケーキなどのスイーツ、サラダのトッピングなどにも応用できます。

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【No.38 四季の薬膳】

 

 葉桜の季節になりました。五坪農園は菜の花とよもぎの緑が春の景色です。薬膳教室で使いたいと畑によもぎを植えたのは一昨年。昨年はコロナ禍で多くの活動が自粛し、残念ながらよもぎ料理のご紹介はならず。そしてこの春、なんとか皆でよもぎレシピに取り組みます。まずはよもぎの収穫です。

 

■日々の薬膳 

 よもぎは塩を入れた沸騰湯でさっと茹で、粗みじん切りにします。キッチンはさみを使うと手早くカットできます。鮮やかな緑色を出したいときには、さらにすり鉢で繊維を潰すようにすりつぶすとよいでしょう。

 

◇豆腐入りよもぎ団子 落花生きな粉添え

 白玉粉に絹ごし豆腐を加えたヘルシーな白玉です。大豆きな粉の代わりに落花生(ピーナッツ)きな粉を添えました。

*白玉粉の半量を絹ごし豆腐に置き換える。

*水は加えずに柔らかく練って団子にする。かたすぎる時は少量の水を加えてもよい。

*茹でて水で冷やして器に盛り、少量の黒糖を入れたきな粉を添える。

 

 

◇よもぎの蒸しパン

 軽食向きの甘みを抑えたお菓子です。米粉を使うともっちり感のある仕上がりになります。

*A:米粉または薄力粉100グラム、ベーキングパウダー小さじ1 B:砂糖大さじ1〜2 豆乳または牛乳1/2カップ 植物油大さじ1、茹でて刻んだよもぎカップ1を用意する。

*AとBを別々に混ぜる。液体のBにAを加えて十分に混ぜる。流し箱やケーキ型・マフィン型に生地を入れる。

*強火の蒸し器で15分で蒸し上げる。

 

 

◇よもぎ入りご飯(沖縄ジューシー風)

 よもぎと干し椎茸、昆布、にんじんを炊き込んだしょうゆ味のご飯です。生のよもぎはざく切りにして熱湯で10秒ほど茹でておきます。

*干し椎茸と昆布は十分に戻して、にんじんとともに粗く切り、植物油でさっと炒める。

*といだ米2カップに分量の水(椎茸と昆布の戻し汁を含む)を入れ、よもぎとしょうゆ・酒各大さじ1を加えて普通に炊き上げる。

 

 

 

【よもぎ(蓬・艾):中医学的な特徴】

*生薬名:艾葉(がいよう)

*【五味】苦辛、【五性】温、【帰経】肝・脾・腎。冷えからくる不調の緩和、末梢神経の循環をよくする。食の他に、お灸やよもぎ蒸しにも使われる薬草でもある。 

【No.37 四季の薬膳】

 

  海から昇る朝日が眩しく輝きます。2020年二十四節気「冬至」は12月21日。昼の時間が長くなり始めるこの時期に、春のスタートの幸を願い冬至の日の出を「観気」しました。

 

 

 

 

 

 

■日々の薬膳

 冬の食養生は心身にエネルギーを蓄えることです。たとえば南瓜や小豆を食べると元気になるという先人の知恵は、薬膳的にも理にかなったこと。からだを温めて疲労回復に導き、やさしい甘味で心を落ち着かせます。

 

 

◇かぼちゃとあずきのおつまみパイ

 年末のおやつに食べたい2色あん。しゅうまいの皮にあんを包んで白胡麻油でこんがりと焦げめをつけます。

*南瓜あん:蒸してつぶした南瓜に好みでシナモンパウダーを混ぜる。

*小豆あん:柔らかくゆでた小豆に黒砂糖を加えて煮つぶす。

*しゅうまいの皮にあんを乗せて三つ折りにし、白胡麻油などの植物油で両面を焼く。

*表になる面に少量の蜂蜜を塗り、クコの実や炒り胡麻を散らす。

 

 

 

 

◇杏仁風味のかぼちゃのおしるこ

 杏仁豆腐の素を豆乳で溶いて南瓜のペーストを加えたおしるこです。

*南瓜を蒸してペースト状につぶす。

*1人分杏仁豆腐の素(杏仁霜)大さじ1に豆乳(または牛乳)カップ1/2と砂糖大さじ1/2を入れて煮溶かし、南瓜のペーストを加えてさらに温めてよく混ぜる。

*カップに入れ、好みで炒った南瓜の種子(おつまみ用)やゆで小豆を添える。

 

 

 

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【南瓜の中医学的な特徴】

【五味】甘 【五性】温 【帰経】脾

 からだを温めるので寒い冬に重宝するウリ科の野菜。夏が旬だが長期保存できる。

 

【小豆の中医学的な特徴】

【五味】甘・酸 【五性】平 【帰経】心・脾

 からだの余分の水分を除き(水分代謝を整え)、冷えを追い出してからだを温める。

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【No.36 四季の薬膳】

 

 小さな菜園では2色の食用菊が満開です。菊の芽吹きの春からコロナ禍を過ごして2020年はすでに晩秋。あっという間に今年が終わりますね。

 これからの暮らしはどう移りゆくのでしょうか。黄菊・赤菊は来年も株を増やして鮮やかな花を咲かせてくれるはずです。自然は巡っています。

 

 

 

 

■日々の薬膳

◇きのこと黄菊の炊き込みご飯

 甘酢につけた黄菊をたっぷり混ぜ込んだちらし寿司風の炊き込みご飯です。

 

*昆布だしとしょうゆ、酒、塩だけで薄味に仕上げます。しめじや舞茸など好みのきのこ2種を手で裂いて生のまま米と炊きます。

*黄菊の甘酢漬け:菊の花びらを酢水でさっと湯がいて水にとりザルにあげます。甘酢は酢2、水2、砂糖1、塩少々を合わせて沸騰させて冷まし、黄菊と合わせます。

*でき上がったご飯に軽く汁気をきった黄菊を混ぜ込みます。

 

 

 

◇蒸し鶏と赤菊の柚香あえ

 あっさりとした鶏肉とゆでた食用菊を柑橘果汁と塩味で味わいます。

 

*赤菊の花びらを酢水でさっと湯がいて水にとりザルにあげます。

*蒸し鶏やゆで鶏をほぐして塩で味付けし、かぼす・すだち・ゆず・シークワーサーなどの柑橘果汁を絞って赤菊とあえます。

 

 

 

◇白菊と黄菊の薬膳茶

 中国杭州で買った「杭白菊」に自家製の乾燥黄菊を加えた秋らしいお茶です。

 

*カップやポットに菊花を入れて熱湯を注ぎます。

*「杭白菊」は薬効が強いといわれる中国産の花茶です。

*自家製菊花茶:クッキングペーパーに4〜5個の黄菊をのせて電子レンジで焦げないように加減しながら3〜5分通電し、パリパリのドライフラワーにします。

 

 

 

 

【食用菊の中医学的な特徴】

【五味】甘・辛・苦 【五性】涼 【帰経】肝・肺

 菊花はからだを冷やす性質から熱っぽさの不快を抑える特徴があり、また、眼精疲労やアレルギー症状の緩和にも役立ちます。同じキク科のカモミールと同様に、独特の芳香によるイライラ感の緩和や安眠作用もあります。

 

*日本の食用花「エディブルedibleフラワー」の代表は、菊や桜や紅花です。食用菊の種類は多く、黄菊は阿房宮・金唐松・十五夜、赤菊は「もってのほか」がよく知られています。

 

 

【No.35 四季の薬膳】

 

 何事もなく時が流れていく日常でした。そして今、世界中がパンデミックな先の見えない非常事態に陥りました。

 これからの私たちの歩き方は大きく変わっていくはずです。今だからこそ考えたい暮らしの基本の食養生。薬食同源の食文化「薬膳」を日々に活かしていきましょう。

 

 地元を散歩する機会が増えました。知らない道を進んでいくと初夏を思わせる花々とキャベツ畑が広がります。

 

 2020年5月5日は二十四節気の「立夏」。初夏を思わせる陽気の中、サクランボの収穫作業です。庭の桜は今年も豊作。たくさんの実をつけました。

 

 

 

 

 

■日々の薬膳

 

◇よもぎの米粉まんとう

 まんとうとは中国のほんのり甘い蒸しパンです。もっちり食感がスープやおかずにもよく合う主食にもなるお母さんの味。米粉の半量を小麦粉(薄力粉)に替えるとふっくらとした仕上がりになります。よもぎは粉末や乾燥品でもよいでしょう。

 

*生よもぎ1カップ 米粉1カップ(100グラム) 水カップ1/2 砂糖大さじ1 ベーキングパウダー小さじ2 オリーブ油または太白胡麻油大さじ1(好みの植物油でもよい)

 

1.よもぎはゆでてみじん切りにする。さらにすり鉢ですると緑色がはえる。

2.水半量とすべての材料をボウルに入れてよく混ぜる。残りの水を調節しながら加えて餅状に練る。長方体(ナマコ型)にして30分間常温におく。

3.2を包丁で4等分に切る。

4.蒸し器や鍋で15 〜20分蒸す。

 

 

 

◇手作りよもぎ茶

 よもぎ茶は春冷えのこの時期に飲みたい薬草茶です。茶葉に熱湯を注いでよもぎ独特の香りを楽しみます。ほうじ茶とブレンドしてもよいでしょう。

 

1.きれいに洗ったよもぎの葉を蒸気の上がった蒸し器や鍋で30秒蒸す。

2.天日干しで数日間乾燥させる。水気をきった生よもぎを電子レンジで数分加熱して乾燥させてもよい。

 

 

 

◇初夏のクリンピースご飯

 グリンピースのさやを一緒に炊いて青豆の旨味をさらに引き出します。

1.米はといでザルに上げておく。

2.さやからクリンピースを取り出し、豆を塩湯で2〜3分ゆでてそのまま冷ます(ゆで汁は使う)。

3.米に少量の塩と酒、昆布だしとゆで汁を入れて普通の水加減にする。

4.炊飯器の炊き上がりすぐにグリンピースを加えてしばらく保温する。

5.さやを除いて全体をさっくりと混ぜて器に盛る。

 

 

 

 

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【春から初夏の食材:中医学的な特徴】

 

*よもぎ:生薬名艾葉(がいよう): 【五味】苦辛、【五性】温、【帰経】肝脾腎。末梢血液循環をよくすることでからだが温まる。冷えや肩こり・目の下のクマによいとされる。抗菌作用や止痛作用も認められる。

 

*グリンピース(えんどう豆): 【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾。水分代謝を整えてからだの余分な湿気を除き、むくみやだるさを和らげる。解毒効果があるために皮膚トラブルを和らげる。

 

 

 

 

気になるからだの声を聴き、食して予防・改善していきます。季節の食卓に薬膳のエッセンスをプラスして、ゆっくりと体質を変えていきます。
 

【No.34 四季の薬膳】

 

 2020年、気候変動が気になる令和2年の冬。昨日は厳しい寒さの一日、そして今日は4月の陽気となりました。中国では旧暦の新年を祝う春節の頃です。今年は自然災害のない豊かな年になってほしい、そんな想いで「四季如意 万事如意」と挨拶文を送りました。

 

 ご近所さんの柚子の木は鈴なりの豊作、青空に黄色い果実が眩しい2月です。

 

 

■日々の薬膳

◇大根もち

 中国料理の点心で、冬に美味しい大根がたっぷりいただけます。大根の葉や松の実を入れたりと様々な家庭の味があるそうです。

(A)大根300グラム、干しエビ大さじ2 水+干しエビの戻し汁カップ2 

(B)上新粉200グラム(1袋) 塩小さじ1/2  水+大根の煮汁カップ1/2

胡麻油大さじ1

1.(A)大根は皮をむいてせん切りにし、分量の水で30分煮る。(B)は混ぜる。

2.(A)と(B)を混ぜ合わせて、流し箱に1センチ厚さに移す。

3.2を30分蒸して冷ます。

4.食べやすい大きさに切って胡麻油で両面をこんがり焼く。

5.そのまま、または黒酢などの好みのタレで食べる。

 

 

 

◇八宝しるこ

 雑穀やクコの実が入ったおしるこで心身があたたまります。夏は小豆の代わりに緑豆で作って夏の暑さをしのぎます。

小豆カップ1(150グラム) もち米・黒米・赤米・ハト麦・もち麦・もちキビ・クコの実各大さじ1 砂糖カップ1/2〜1 塩少々 水カップ3

1,小豆は一晩水に浸す。黒米・赤米・ハト麦は数時間水に浸す。

2.鍋に小豆と分量の水を入れて1時間、途中水を足して柔らかくなるまで煮る。途中に黒米・赤米・ハト麦を入れ、しばらくして残りの雑穀を加える。

3.砂糖を2回に分けて加え、塩を入れてさらに煮る。クコの実を加えて味をなじませる。

 

 

 

【冬の食材:中医学的な特徴】

*大根: 【五味】甘辛、【五性】涼、【帰経】脾・肺。

 消化を整えます。カゼの予防や喉の不調にも有効です。

*小豆: 【五味】甘酸、【五性】平、【帰経】心・脾。

 水分代謝を整えます。食物繊維が多いので肌荒れや便秘の予防にも有効です。

 

 

気になるからだの声を聴き、食して予防・改善していきます。季節の食卓に薬膳のエッセンスをプラスして、ゆっくりと体質を変えていきます。

【No.33 四季の薬膳】

 

台風が去り久しぶりに晴れた10月下旬、いちじくを求めて神奈川県西部へ。足柄地域は果樹が多く豊かな水の里です。

 

 

 

 

 

■日々の薬膳

 

◇いちじくの白胡麻入りクラフティ

 白胡麻をお菓子作りにも取り入れて、日常的に胡麻摂取に心がけます。白胡麻は潤い効果のある女性には特にうれしい食材です。

*いちじく2個 卵1個 砂糖小さじ2 薄力粉大さじ1 牛乳1/4カップ すり白胡麻小さじ2 クコの実10粒 

1,卵をよく溶き、砂糖・薄力粉・牛乳・すり白胡麻を合わせて十分に混ぜる。

2.いちじくは縦に1センチ厚さの薄切りにする。

3.オーブン用の器にいちじくを並べ、1を流し入れて水で柔らかくしたクコの実を散らし、180℃に熱したオーブンで30分間焼く。

 

 

 

◇いちじくの田楽 

1.白味噌大さじ2、砂糖・酒・みりん各大さじ1/2を混ぜる。

2.いちじくは皮ごと縦に半分に切ってオーブンで数分焼き、田楽味噌をのせてさらに焦げ目をつける。好みの味噌で作って炒り黒胡麻を散らしてもよい。

 

 

 

◇いちじくと白きくらげのデザート

薬膳では白きくらげを長時間とろけるほど煮たスイーツが知られていますが、今回は比較的短時間火を通して、きくらげの食感を楽しみます、

*白きくらげ乾燥5グラム(6〜10倍に増える) グラニュー糖大さじ2〜3 水3カップ いちじく

1.白きくらげはさっと洗って水に30分浸け、根元を除いて小房に分ける。

2.ホウロウ鍋に1と分量の水を入れ、蓋をして火にかける。

3.弱火で30分加熱し、砂糖を加えて砂糖を煮溶かす。

4.皮をむいたいちじくを加えてさっと火を通し、好みでクコの実を散らす。

 

 

 

【いちじくの中医学的な特徴】

いちじく(無花果): 【五味】甘、【五性】平、【帰経】脾・肺

潤い効果が期待できるといういちじくは、胃腸の調子を整える古くから不老長寿の果物とされていました。秋は白い食材がよいということから薬膳料理では、生食のほか、煮たり焼いたりさまざまな調理法があります。