「親父亭、来客あり」
お客様は小生の飲み友達のTさんとSさん。いずれも大の日本酒党で、1年ぶりのご来店です。
本来、馳走とはその準備のために走りまわるところから、飲食で客をもてなすことやそのための料理のことをいいます。
ということは気配りを怠らず、体を動かし、奔走することで、お客様の満足を得られるのだと思っています。
来客を迎えるまでの数日間は、どのようにするか、食材や献立をあれやこれや考えて考えて・・・でも、このプロセスが結構楽しいものです。
当日開封したお酒は、青森「豊盃」大吟醸、広島「賀茂鶴」の大吟醸で「双鶴」、名古屋「醸し人九平治」の純米吟醸、富山「立山」の特別純米酒と計4本。
「醸し人九平治」だけは燗をして、それ以外は冷していただきました。
当日の献立は・・・
手書きの献立表です。
読めますかね。「里芋と蒟蒻(コンニャク)の酢味噌」「刺身 イカ、マグロ、タイ」「鶏肉チャーシューと煮玉子」「山芋の梅和えと明太サンド」「蓮根のイカ団子」「鯛茶漬けと香の物」「果物 なし 桃」と書いてあります。
これらの献立を決めて食材の買い物に行ったのですが、台風の影響でイカと鯛が品不足で思っていたほどいいものがありませんでした。こればかりは仕方ないですね。
お客様が来られた時点で作っておいたものは向付の「里芋と蒟蒻の酢味噌」と「鶏肉チャーシューと煮玉子」だけです。
ビールで乾杯をして、小鉢に箸をつけてから刺身を引き始めます。
中トロの輝きがお分かりいただけますよね。
「鶏肉チャーシューと煮玉子」はオードブルで。
「山芋の梅和えと明太サンド」でお口をさっぱりと。
「蓮根のイカ団子」
蓮根(250g程度)をすりおろして少し搾り小麦粉大さじ4を加えます。
それにボイルしたゲソを入れ、酒とごま油を少々と塩コショーで味付けをして団子に丸めて油で揚げます。
「鯛茶漬け」です。
お茶もその場で煎茶を焙じます。
部屋中にすごくいい香りが漂うので、これも演出の一つになります。
「御飯に鯛を乗っけて茶漬けで」とお薦めしましたが、Sさんはこのままが旨いと言って、鯛の漬け丼のようにして召し上がっていました。
この後、果物と濃いお煎茶で約4時間の宴はお開きに。
小生が考えるもてなしの心・・・決して高級素材ではなくとも、真心をこめて、己の手をかけたものをお出しすることです。
