2024年6月24日(月)

 ここ数ヶ月にわたる胃の不調もあってブログを書く気力がすっかり失せ、偏愛するザ・ビートルズ関連の話題もほとんど追えずにいる。

 

 しばらく前になるが、ジョン・レノンの「Mind Games」(1973年)の「アルティメイト・コレクション」が7月12日に発売されることが発表になった。

 しかしCD6枚+Blu-ray Audio2枚で定価35,200円(輸入盤でも29,090円)という信じがたい価格設定もさることながら、そもそもジョン・レノンのソロ・アルバムの中で個人的に唯一ピンと来なかった作品だったこともあってほとんど興味を覚えなかった(収録曲自体は2010年リマスター版を下記のYouTubeで聴くことが出来る)。

 

 

 そして10日程前には、これまで存在こそ知られてはいたもののなぜか公表されて来なかったポール・マッカートニー&ウィングスによる1974年のスタジオ・ライヴ「One Hand Clapping」が正式に発売になった。

 このスタジオ・ライヴの模様は映像でも撮影されており、当初はDVDに収録される予定だったようなのだが、画質のクオリティが低いためか発売が見送られてしまったようである(このうち「Soily」だけはYouTubeで映像が公開されたが、4K修復したという割には画質は確かに芳しくない)。

 国内盤は定価3,960円(輸入盤は3,490円)で販売されているが、いつもながら公式YouTubeで全曲を(無料で)聴くことが出来る(以下参照)。

 

 上記の通り、このうち「Soily」は映像付きである(上記リストの3曲目。下の動画)。

 この曲のオーディオのみの動画は以下の通り。

(後日追加)

 いつ削除されるか分からないが、以下はボーナス・トラック10曲を含む完全版プレイリスト

 

 またポール・マッカートニーはこのアルバムの発売とほぼ同時に、2022年に開始した「Got Back」ツアーを南米やヨーロッパ(含英国)で継続することを発表した(https://www.musiclifeclub.com/news/20240612_08.html 及び 

https://www.musiclifeclub.com/news/20240618_05.html)。

 しかし、しばらく前にこのブログでも触れたように(https://ameblo.jp/behaveyourself/entry-12848966165.html)、このところのポール・マッカートニーのヴォーカルの衰えぶりは聴いているこちらの方が気の毒でいたたまれない程で、たとえ日本や韓国で追加公演が行われることになったとしても、個人的には聴きに行こうとはまったく思わない(そもそも14年近く前に当ブログで紹介したハイド・パークにおけるライヴ公演の時ですら、かつてはどんな音域でも軽々と歌えることの出来たポール・マッカートニーのヴォーカルにはかなり厳しいものがあった→https://ameblo.jp/behaveyourself/entry-12502038611.html 及び https://ameblo.jp/behaveyourself/entry-12502038617.html)。

(★追記 そう言えばポール・マッカートニーは今月82歳の誕生日を迎えたばかりで、声が衰えたところで当然と言って良い年齢なのである。むしろその歳で2時間乃至3時間ものライブを立て続けにやろうというだけでも驚異的である。)

 

 それに対し、今回公式発売された「One Hand Clapping」では30代初めのポール・マッカートニーによる瑞々しくのびやかなヴォーカルを存分に堪能することが出来、約6年後のウイングス北米ツアーの模様を収めた「Rockshow」と共に、ザ・ビートルズ以後のポール・マッカートニーによるライヴ演奏の真髄に触れることの出来る格好の記録となっている(下記参照。いつ消されてしまうか分からないので、同じ内容だがアドレスを複数貼付)。

 わざわざ南米やヨーロッパに行くまでもなく、私はしばらくこれら円熟期のポール・マッカートニーの見事なヴォーカルをひとり静かに自宅で味わいたいと思っている。