海と陸の境目を水色の厚いガラスみたいな氷がびっしりと縁どっていました。
これはここの海が凍ったものではないのです。
遥か遠い国から運ばれてきた川の氷。
何日か前に流氷が接岸した証です。
流氷は、一晩で現れて、一晩で遠ざかることもできます。
まるで生きてるみたいに。
いえ。生きてる以上の能力があるみたいに。
生物の中には見られないような浮世離れした幻想的な青が波の動きを止める様は、死の世界みたいな静寂で感情の温度でさえも奪って行きます。
流氷が青く見えるのは、氷の粒子の間の空気が少ないからなのだそうです。
光を構成する色の中で、赤は波長が長く、青は短い。
氷の粒子の間に空気が少ない分だけ密度が濃くなった流氷は、赤を氷の中に閉じ込めて、青だけを反射させるのです。
テトラポットに張り付いた波は、砂や埃をまとった白。
岸に打ち上げられた氷は水色だからきっと流氷。
ハッカ飴みたいな涼しい水色は、長く冷たい旅の過程で作られてきたのですね。
口に含みたい衝動でシャッターを切ります。
ひんやりした清涼感が舌の上を流れたあとの甘味を想像して、なせがチョコミントアイスが食べたくなった。
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