オカメパニック | 想像と創造の毎日

想像と創造の毎日

写真は注釈がない限り、
自分で撮影しております。

最近はめっきり夜がやってくるのが早い。
私が帰宅する時間は
夕方と呼ばれているのに空は夜です。

昨日は息子の用事があって、 
帰宅時間が遅くなりました。

帰宅するとぴーちゃんは
だいたいいつも騒ぎ出すのに
そういえば昨日はちっとも
騒がなかったことに
気付きませんでした。
お風呂に入ってから、ふと
ぴーちゃんのゲージを覗くと
なんとたくさんの大きな羽根が
落ちていたのです。


ぴーちゃんは、ヒーターの横で
全く鳴かずにじっとしています。
そういえば、留守の間に親が
電話をしてきました。
たぶん、真っ暗闇の中で
大人しくしていたぴーちゃんは
そのインターホンの音に驚いて、
パニックになったんだと想像したのです。

夏ぐらいに一度、
夜中にパニックを起こしたときに
片方の羽根がほとんど抜けたときから、
やっと生え揃ったばかりでした。
同じ場所の羽根なのか、
今度は反対なのかわかりませんが、
また羽根を生やすために
身体のエネルギーを奪われるぴーちゃんは
生え揃うまで、元気がなくなるのです。
ぴーちゃんの羽根は
この小さな身体の全てみたいです。


ゲージを開けるとぴーちゃんは
いつものように飛び立ちました。
けれども途端に床に落ちます。
何度が飛び立とうとして、
でもやっぱり、思うように飛べない。
そのうちぴーちゃんは、
息子の足をよじ登って、
いつものように膝の上で
モフモフになりました。
歌う気力も、
鏡の中にいる自分の仲間を呼ぶ気力も
ペットボトルと戦う力もありません。

とても心配で悲しくも
なりましたけど、
今できることは、
なるべく夕方はリビングを
明るくしてあげることと
テレビを点けてうるさくしておくこと、
疲れないように
なるべくそっとしておくこと。
それしかありません。

LINEで娘にぴーちゃんの様子を知らせると
大丈夫かー!と一言返ってきました。

そのあとすぐに
焼き鳥屋に一人で行ってきて、
他のお客さんにジロジロ見られたという
話にすり代わりました。

息子にその話をすると
ゲラゲラと笑っていました。
いつもなら、ここで空気を読まず、
人の気持ちを察しない娘に怒るはずなのに
なんだか変だなあと思ったら、
さっきまで、彼女と
電話していたみたいでした。
顔がデレっとして、だらしない。

ぴーちゃんはビビりです。
ビビりはオカメインコの背負った宿命です。
狭い透明なケースの中で、
誰にも構われずに大きくなった。
特にぴーちゃんはいまだに
握ころもさせてくれないぐらい
人に対して、警戒心が強いのです。

みんな、みんな、一人だね。
どんなに好きで信頼していても、
心を開く方法はみんなそれぞれに
違っていた。
だから、気付いてもらえなくて、
寂しくなることがあるんだってことが
ときどき私の胸を苦しくさせる。
だけど、誰かがきっと
いつも心でそっと気にかけてる。
そう思いたい。

ぴーちゃん!ぴーちゃん!と
そこで叫けば、すぐに飛んでいく。
それをいつもはできないことが
もどかしいんだよ。