JCT | 想像と創造の毎日

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写真は注釈がない限り、
自分で撮影しております。

一人でも寂しくない未婚者が増える背景




40になった彼女は言った。
本気で一人で生きてく覚悟をしないと。と。
彼女は結婚できないような性格でも外見でもない。
今までに彼氏はいたことがあるのかと尋ねると大昔はいたようないないような。と曖昧に答える。
結婚したくないわけでもない。だけど、笑わないでくれる?私、顔を諦められないの。

私は思いっきり笑う。顔?性格、職業、同じ趣味など、結婚相手…というか、異性を好きになる条件て、確かに人それぞれだと思うけど、よりによって…というか、もうその年で、いや。失礼。しかし、正直、マジでその年齢で一番の条件が顔って!!!

大笑いし過ぎて、JCTを間違えてしまった。
そういえば私、札幌までの高速道路運転するの初めてだったんだ!と言うと、彼女はいいから!インターチェンジの料金所の人に事情を説明したら、Uターンさせてくれるから、そこまで走って。と、少し不機嫌になりながら教えてくれた。

顔がかっこよくないと好きになれない=年増を好きになるイケメンはいない=一生独身
だから、一人で隙を潰す趣味を探してるんですよ。
それなら私も一緒だと言うと、彼女は私は違うと言った。自分の家族がいるだけで、私は孤独ではないのだと。
そうじゃないんだ。と言い返す。
確かに家族はいるけれど、自分自身が孤独だと思えば孤独なんだよ。
なんで、孤独なんですか。
知らん。私はずっと昔からとにかく孤独なの。だから、いっその事、孤独を趣味にしようと思ってる。
それなら、わかります。私もやっと最近、一人で映画も見られるようになったし、ラーメンも食べに行けるようになったんですよ。ライブもたぶん一人で行けるようになれそうです。
私も映画は一人で行けるけど、ラーメンは行けないな。けど、山は一人で行けた!
山?山なんて一人で行って、危ないじゃないですか。何してんですか。熊に会ったらどうするんですか。
ザックに鈴つけてるし、そんな高い山には登らないから大丈夫。

お互い、どっちが一人遊びが上手なのかを競いながら、どっちが孤独なのかを比べていた。家族がいるのに孤独だという私の方が重症だと彼女は言う。

そうだろうか。人はみんな寂しい生き物だ。
だけど、寂しさを意識しないことも人はきっとできる。
寂しさを感じるということは、自分は結局寂しさを感じることが好きなんだろう。
だって本当に一人でいたくないならば、どんなことをしても、誰がいいとかなど選ぶ余地もなく、自分が相手に合わせようとしながら、自分自身を押し殺してでも誰かと一緒にいることを選んでいるはずだ。それなのに今自分が一人だと感じているということは、自分自身こそが一人を選んでいるに違いない。

私は思うんです。
今、私は高速道路を走っているけれど、これは自分が走っているんじゃない。ただ向こうから道がやって来ているだけなのではないかと。私は右足でアクセルを踏んで車を進めているようで、実は道路の方が私の車を動かしている。
そんなふうにも考えられるのだ。
だとしたら、私は自分の未来を選んでいるつもりで、選べてはいない。私の外側が見せる立体的なスクリーンの中で私は私を演じているのだ。間違えたJCTですら、誰かの演出であり、物語の筋書き通りなのです。