サッポロファクトリーには、アウトドアブランドのショップが、それはそれはたくさんありました。欲しいものがなんでも買えるわけではないのでショッピングは苦手です。でも、本当に必要な物を吟味する作業は好きです。
田舎に住んでいるし、ファッション雑誌も読まず、他人の服装にも興味がないから、今何が流行っているのかには鈍感かもしれないけれど、どのような素材でできていて、それはなんの効果があるのかを調べたり、ブランドヒストリーや理念を読むことも大好きです。
昨今ではオシャレそうなセレクトショップにアウトドアブランドのものが置いてあることが多いみたいです。友人が寄ったBEAMSにもNorth Face
をはじめ、Arc’teryxやミステリーランチという登山家のプロ御用達の高価で玄人好みするアウトドアブランドのバッグパックが並んでいました。
どれも街で使うには勿体ないような機能を持っています。
私が欲しかったけど自分には分不相応だと思い、選べなかったNANGAのダウンジャケットを見つけました。手に取ってみるとすごく軽くて、暖かそうです。ダウンの部分を押してみると心地良い抵抗感で沈んでから、ゆっくりと元に戻る。ダウンの密度が高いことがすぐにわかります。
私がダウンジャケットの前で恍惚な気分でいるのを見ていた彼女が言いました。
ちょっと!そういえば知ってた?
よくよく聞きますと、彼女の職場の若い後輩が付き合うつもりもない男にとても高価なダウンジャケットを買ってもらったと自慢していたのだと言います。
10万だよ?カナダグースだってさ!
知ってる?それ!!
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もちろん名前は知ってますとも。
しかし私には高価過ぎて、ブランドのことを調べる気にもならなかった。
しかし私は、その後輩に腹が立ちました。
その後輩が好きでもない男に高価なダウンジャケットを貢いでもらったことに罪悪感も感じず、自慢していることに対してではないんです。そんなことは、その男が好きでやってることで、それで付き合えなかったとしてもそれはそいつの作戦ミスだ。後輩がダウンジャケットを買ってくれたら付き合うと言ったわけでもないのだろうし、まあある意味、そこまで男の恋心みたいなものを自分の利益に利用できるのが凄いなあと思います。そういう女もいる。その男も勉強になったことだろう。
そんな理由ではなく、何に腹が立つのかというと、そのカナダグースの本当の価値を後輩はわかっているのか?ということです。そもそもダウンとはなんなのか。それを知ろうとしたことはあるのだろうか。
ダウンジャケットや羽毛ぶとんに使用されるのは、水鳥の羽毛や羽根です。ダウンと呼ばれる羽毛は吸湿発散性に優れ、空気をたくさん含むので、とても暖かいのです。しかし水鳥1羽から採れる量は5gから10g。大変貴重なものなのです。なので高級なダウンジャケットや羽毛ぶとんは、ダウン(羽毛)の割合が多いのです。
フェザーやスモールフェザーと呼ばれる羽根は保温性はないのですが、カサ増しや型崩れを防ぐために使われたりします。クッションや枕に使われることが多いそうです。羽根布団の情報
お金を出せばなんでも買える。
私もいちいちそんなことを考えながら、買い物をしているわけではないから、その後輩に腹を立てることもおかしな話なのだけど、羽毛をむしり取られたたくさんのガチョウの魂のことを思うとなんだかいたたまれなくなるのです。
ところで私の大好きな漫画のキャラクターがいるんですけど、それはゴールデンカムイという漫画に出てくるアシリパさんというアイヌの女の子です。アシリパさんは白いエゾオオカミを飼っていて、自然の中で生き抜く術をなんでも知っている。獲物の捕え方、食べ方、着るものの作り方などの生きるための知識や技術。そしてアイヌに伝わる伝統に忠実で、誇り高い。
いつも、読んでてかっこいいなと思うんです。
私、ホントはアシリパさんみたいになりたかったんです。山に登ることも自然の中で写真を撮ることも、アシリパさんみたいな女になりたいからのような気もしてきたんです。
その方法を私はいつも探しているんだとも思うんです。




