【夏休みの宿題代行】親が利用する背景と その対処方法を考える | 小学校の先生~なるまで、なったあと~

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今回は少し辛口です。そして、読み応え抜群の長文ですw

 

みなさん、「宿題代行」って知ってますか?

 

よくテレビでも取り扱われますが、そんな番組を見るたびに思います。

 

くだらない情報を流すな\(*`∧´)/

 

と。

 

というわけで、

 

【今日のテーマ】

宿題代行の是非 と 利用する背景

 

 

おそらく、あなたの周りに宿題代行をやっているという方は、あまりいないと思います。自分のクラスの子や親が「やってます」って言うわけはないし、友人家族においても同じでしょう。

 

特に、先生を職業としている人には言いません。後ろめたさがあるからですね。

 

でも、興味がある、もしくは、実際に利用している人は、

 

「夏休みの宿題代行ってどう思う?」 

「代行された宿題って、わかるものなの?」

 

こんなことを聞いてくるかもしれません。

 

あなたなら、どう答えますか?

 

 

 

宿題代行とは、何?

 

 

宿題代行をグーグル先生に聞くと(グーグル検索すると)、いくつか代行業者がでてきます。一度、見てみるとよいと思います。情報は、1つでも多く得ておくことが大切です。

 

いくつかの業者を見てみると、そのサービスはだいたい次の通りです。

 

【サービス内容】

各種学校等で出された宿題(課題)を 宿題(課題)を課された本人に代わって行う。

 

【対象範囲】

幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学・専門学校 

 

【対応できる宿題】

各教科のドリル、読書感想文、自由研究、大学のレポート、小論文、英文翻訳、工作、絵、、、、

※要は、なんでもOK

 

【費用】

ドリル・・・・・・・・・・1ページ500円~1000円  もしくは1冊4000円

読書感想文・・・・・1枚3000円~4000円 もしくは1文字6円~

ポスター・・・・・・・・1枚 15000円

工作・・・・・・・・・・・6000円~18000円

 

 

ちなみに、各サイトをご覧になった方は、誤字・脱字の多さに気づきましたか?

 

あまり、インターネット上のサイトや記事で、いちいち誤字脱字を指摘するのは好きではないのですが、あまりに目立ったので。

 

【語感を磨く】先生がすべき必須の努力とは

 

こちらで紹介した、【語感を磨く】の一貫で探してみてください。

 

間違い探しの教材としては、優秀ですw

 

本記事の最後に、TOPページの間違いをいくつか指摘していますので、答え合わせをしてみてください。

 

 

宿題代行を利用する保護者の目的

 

 

夏休みでも、冬休みでも、春休みでも、一部地域の秋休みでも、宿題は子どもがやるもの。

 

これは、だれでも、どの親でもわかっていることです。

 

では、なぜ、宿題代行を利用するのか。

 

そう、みなさんの頭に浮かんだ、それ。

 

「 塾(習い事)が忙しいのよ~ 」

 

です。

 

小学生の保護者(親)の心理は、こんな感じです。

 

中学受験を決意。⇒ 塾に通って受験対策させなきゃ ⇒ 入塾 ⇒ 思っていたよりも塾って忙しい ⇒ 子どもは毎日の塾の宿題で手一杯 

 

⇒ 夏休みも通塾・宿題(塾)が山のよう ⇒ 受験合格に向けて必ずやらせなくちゃ ⇒ 学校からの宿題もやらせなきゃ ⇒ うちの子どもがどちらもやるのは難しい 

 

⇒ 小学校の先生に相談したら内申が下がっちゃう ⇒ 宿題提出しなくても内申が下がっちゃう ⇒ 手伝ってあげたいけど、私も時間がないし、教えられないし ⇒ どうしよう×10 

 

⇒ 宿題代行? なにそれ ⇒ なんて良いサービス ⇒ 塾に専念させられる ⇒ 学校にも宿題を提出できる ⇒ お金はかかるけど、誰も困らない ⇒ ちょっと後ろめたい気もするけど、万事解決 ⇒ さぁ、申し込もう!

 

他にも、子どもに甘い親、芸能活動などの何か特別な活動を行っている親などがいると思いますが、基本的な考え方は同じでしょう。

  

保護者は、後ろめたさをもちつつも、子どものために 宿題代行のサービスを利用しているのです。

 

まっとうな理由があれば、当然、学校に相談しに来るはずだし、当然、担任もきちんと対応するので、それで問題ないわけですからね。

 

 

宿題代行は、なぜいけないのか?

 

 

私、個人の見解ですが、宿題代行自体も、それを利用せざるをえない状況も、

 

子どもにとって、良いところが1つも見当たりません。

 

問題点と疑問点をあげていきます。

 

●自分でやるべきことを、誰かに任せるという考え方

⇒大人なら、いいでしょう。仕事の効率化とでもいいましょうか。

⇒子どもの場合、困ったらお金を使って誰かに任せるという発想は適切か?

⇒本当にがんばらなくてはいけない時に、ふんばれる子に育つのか?

 

●こどもが、どう感じているのか。

⇒別に何とも思っていない。。。そんな風に育っていて、本当にいいのか?

⇒良くないことだと、気にしている。。。よけいな悩みを抱えてしまう

 

●業者が仕上げた宿題を、子どもは先生や友達にどう説明するのか。

⇒平気でうそをつくのか。。。恐ろしい。

⇒心に何か引っかかった状態で過ごすのか。。。かわいそう。

 

●もし、代行業者の利用が発覚した場合はどう対処するのか。

⇒友達から何と言われ、どう思われるのか。。。友達関係への影響

⇒先生からの信頼・信用をなくす。。。やむを得ない。

 

●あまりに背伸びした志望校を選び、子どもに過剰な負担となってないか。

⇒学校の宿題をさっさとできないという子どもの状況を親は理解しているのか。

⇒志望校を選んだ明確な理由があるのか。

※受験に関しては否定も肯定もしません。家庭での選択の問題なので。 

 

●仮に、業者作成の作品が代表に選ばれた場合。

⇒自分で作ってきた児童が選ばれる機会を奪うことに。

⇒先生には責任を求めづらい。

⇒結果、大人が作成した作品が賞や代表となる意味不明な状況

 

 

プラスの要素を強いて言うならば、業者側のもうけ(利益) だけでしょうか。

 

 

宿題代行の作品を先生は見抜けるのか 

 

先生みんなが見抜けるとは思えません。見抜けると断言しているサイトを見たことがありますが、 おそらく、先生が見抜けると保護者に思わせ、そういう風潮をひろげて利用者を減らしたいという意図があるのだと思います。

 

【見抜ける場合】

・字が明らかに違う。

・本人の学習理解度と、かけ離れている。

・小学生ができる範囲を超えている。

・例外として、子どもが言っちゃった場合。

 

 【見抜けない恐れがある場合】

・字まで似せてくる。

・学習理解度とかけ離れているが、親が協力したと申告があった時。

・かなりの出来の良さであるが、その子ならできる範囲の場合。

・忙しくて、細部まで見ていない。( ← これはダメよ )

 

 業者もそれなりに対策をしていますので、完全に見抜くことは難しいです。しかし、ほとんどの場合、感覚的におかしいなという違和感をもつことはできると思います。

 

しかし、問題は見抜いた、違和感をもった後です。

 

どうやって立証するのでしょうか。

 

無理ですね。

 

保護者や子どもに確認する?

 

ほとんどの子ども達が一生懸命に取り組んでいる状況で、そんなリスクは犯せません。もし、間違っていたら、相手が認めなかったら、、、関係は最悪の状況になります。

 

なんとも難しい対応です。

 

 

宿題代行について、どう対策すれば良いのか 

 

さきほど述べたように、実際に利用してしまった場合の対応は非常に難しい。

 

法律に触れるなど、宿題代行業者も悪いことをしているわけではありません。

 

結局、最終的に問われるのは、

 

親の判断

 

なのです。

 

そこで、その親にくぎを刺しておくことが、唯一の対応策でしょう。

 

私は、学級代表を務めていた保護者からの依頼があり、夏休み前の保護者会で宿題代行についてお話ししたことがあります。話した内容は、さきほど述べた問題点と疑問点です。

 

そして、最後にこう言いました。

 

「宿題代行の作品は、だいたいわかりますから(満面の笑顔)」

 

半分、はったりですがね^^

 

その時は、私が自分の学級で話しただけですが、本来なら学校長から保護者全体に話をすることが一番良いと思います。

 

あまりにも怪しい状況がたくさんあるなら、学校全体で検討してもよいかもしれません。

 

 

宿題代行を頼みたいほど困っている 保護者への対応

 

高学年、特に小学校6年生の担任をすると、

 

「先生、夏休みの宿題 減らしてもらえませんか?」

 

「どうしても、宿題が全部できそうもないのです、どうしたらいいですか?」

 

なんて、面談があってもなくても、聞かれることがあります。

 

もちろん、中学受験をする家庭の保護者です。

 

担任としては、宿題を減らすことはできない、1人だけ減らすこともできない、がんばってもらうこと以外思い浮かばない、、、、困った話ですよね。

 

 

私が6年生を担任した時も、よく、こんな場面に出くわしました。

 

私の対応でよければ、ご参考までに。

 

まず、

 

宿題は減らしません。

 

しかし、宿題に少し工夫を加えていました

 

6年生の場合は、全体の量を少し減らして、個別の課題を与える

 

個別の課題は、1学期に達成できなかったことを夏休みを使って達成させるというもの。

 

例えば、漢字ドリル・練習帳が終わっていない 漢字や計算の小テストに合格していない 未提出の作品がある など。

 

これは、夏休み前の保護者会で、保護者にずばっと伝えておきます

 

こうすると、学校で学習にしっかり取り組んでいる子は少なく、課題をおろそかにした子、取り組むスピードがまだ足りない子 が必然的に多くなります。

 

一見、平等に宿題を出していないように思えますね。しかし、1学期から夏休みまでという期間で考えると、取り組む課題の量は同じなので不平等にはなりません。6年生なら、そのへんは理解できます。また、できない子がじっくりと夏休み期間に取り組むきっかけにもなります。

 

というわけで、学校できちんと勉強していた子は宿題が少なく、その分を塾なり、習い事なりに時間を充てることができるわけです。

 

 

それでも、そ~れ~で~も!!

 

宿題全部やるのは難しい

 

と言ってくる親もいます。

 

実際いました。その時、保護者から、

 

「本当に申し訳ないですが、どうしても宿題にまで手が回らなそうなのです。本人には学校の宿題もきちんと終わらせるように言っているのですが、時間的な問題もあって」

 

私の心の中は (-_-) な感じでした。

 

でも、受験する学校へ行きたいという本人の思いも理由も知っていたので、こう伝えました。

 

「わかりました。しかし、宿題は減らせません」

 

これだけだと、融通の利かない鬼のようなやつですね。

 

もちろん、付け加えて、次のことを話しました。

 

「事情はわかりましたので、本人にこう伝えてください。終わらせる努力を前提として、宿題をどのくらいできそうなのか、夏休みに入る前に自分で報告・相談しにくること。終わらなかった宿題について、どうするかを自分で考えて報告すること。」

 

次の日、さっそく来ました。

 

「先生、たぶん半分以上は絶対できます。残り半分は、できる限りがんばります! もし、終わらなかったら、2学期になってから朝や休み時間も使って1週間以内に終わらせます。」

 

私 「OK。もちろん、宿題を終わらせなくて良いとは言わないし、言えない。わかるよね? まぁ、塾も含めて無理して体調崩さないように、がんばれ 」

 

解決です。

 

結局、私たち大人(保護者や先生など)がのぞむのは、子どもの成長です。今回の事で、その子に伝えたかったのは、

 

塾という理由で特別扱いはできないということ

 

自分のことは、自分で考えて行動しなくてはいけないということ

 

受験も含めて、君のがんばってることは全て応援するということ

 

です。

 

そうして、その子は、夏休み中に宿題を7割ぐらい終わらせ、2学期が始まって3日間で残りを終わらせました。終わらせるまで、朝も休み時間も放課後も宿題漬けでした。もちろん、受験もうまくいき、志望校に進学できました。

 

夏休みの宿題に限らず、どんな保護者対応においても、その条件や状況が無数にあるように、対応の仕方も無数にあります。

 

子どもの成長をうながす という大人としての役目を忘れずに対応すれば、良い方向へとむかうはずです。

 

宿題代行など使わずに、健全に子どもが成長できる環境をつくってあげたいですね。

 

 

まとめ

●宿題代行については、先生(担任)としての考えをまとめておきましょう。

●宿題の出し方も、保護者の対応も、子どもの成長をうながすということを根底に行いましょう。

 

PS

宿題代行の各サイトをご覧になった方、間違いを見つけられましたか?

 

TOP(HOME)ページの間違い

 

★お返事が来ないと方はそういった方だと認識ください。

⇒意味が分かりませんね。意味がわかるように直したとしても、表現が未熟です。

 

★皆様からのご指示を頂きまして、宿題代行業界、不動のNo.1

⇒指示ね、、、、、支持でしょw あきれます。。。

 

★宿題代行サービスは、小学生・中学生・高校生の学校の宿題や課題を変わりに行う事によって受験勉強に集中して頂こうというサービスです。

⇒代行サービスなのに、変わっちゃうとかw

 

★教育の原点は「自立」であり、その最初のとっかかりをなくすのが私達のお仕事です。

⇒とっかかり・・・物事を始めること。また、物事を始める最初の手がかり

⇒自立するとっかかりを無くすのがお仕事なのかなw

 

TOPページ以外にもふんだんに間違いが隠されてますので、お暇ならさがしてみてくださいw

 

※言い訳をするつもりはありませんが、WEB上での誤字脱字はよくあることです。特に、ブログだとよくあります。私も善処してますが、見つけては修正の日々ですw しかし、宿題代行のサイトは、、、少ない言葉の中に間違いが多すぎますね。まぁ、その程度の業者ってことです。 

 

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