膝の痛み。変形性膝関節症について ② -膝に水が溜まったときの対処法- | 理学療法士 小崎俊季のブログ-人生の本舞台は常に将来に在り-

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新宿区四谷の理学療法士によるプライベートスタジオサロン「BE FIT」の小崎です(^^)

 

「現在」から「将来」の健康・フィットネスをトータルでサポートする、

施術×パーソナルトレーニングの「トータルコンディショニング」

 

を提供しています。

 

 

 

本日は昨日の続き

 

変形性膝関節症について

 

 

前回は概要について紹介させていただきました

 

内容をご覧になる方はこちらへ

 

 

本日は対処法など具体的な話もしていきます

 

お近くで似たような症状や膝の痛みで悩まれている方がいましたら

 

是非教えてあげてくださいグッ

 

 

 

では、

 

水が溜まるという反応 を 

 

「関節水腫」といいます

 

 

関節内には関節の滑らかさや、軟骨への栄養を供給するため

 

通常5ml程度の関節液(滑液)が存在 します



その関節液が何らかの原因により異常に増え

 

貯留してしまった状態 が関節水腫

 

いわゆる膝に水が溜まったという状態です

 

 左膝関節水腫


なぜ関節液が貯留するのか


関節液は滑膜という組織から分泌 され

 

 

通常は軟骨の栄養成分となっています


 

軟骨が摩耗してしまい、軟骨の下の骨が露わになった状態

 

変形性膝関節症になると

 

骨同士がぶつかりあうようになり、骨棘ができます


その骨棘がが関節のまわりに存在する、

 

滑膜を刺激 すると 滑膜で炎症 が起こります

 

また摩耗して関節内に遊離した軟骨の破片(カス)が滑膜を刺激することでも同様に炎症が起こります

 

 

関節内の滑膜に炎症が起こると「滑膜増殖」という反応が起こります

 

 

 

滑膜が増殖すると、関節内の圧が高まり

関節包に存在する神経を刺激して、痛みが起こります



その後、滑膜からは関節液が分泌されるので

 

 

関節液の分泌も増し、狭くなった関節内に

 

 

関節液が貯留 し,

 

さらなる痛みとともに

「水が溜まる」という状態 を引き起こします(およそ15ml~60ml)

 

ここまでのポイント

変形性関節症になると、骨棘という骨のとげが形成され、それが歩いたり、しゃがんだりなどの日常生活動作の中で滑膜を刺激しやすくなり、(繰り返しの、過剰な)刺激を受けた滑膜は炎症を起こす。

炎症により、滑膜は増殖反応を起こし、滑液分泌が増加し、その結果水が溜まる。


では、


水が溜まったらどうするか

まずは、

 

滑膜に対する刺激は抑えなければいけないので

「日常生活での活動は最小限に抑える」必要があります。

 

 

歩いたり、仕事をしてはいけないというわけではなく、

必要最小限にするということです

 

 

 

水が溜まっている状態でスポーツをしたり

 

階段などを無理して使う など

 

 

不必要な活動

炎症を長引かせるだけですので控える 必要があります



もう一つ必要なことは、

 

「滑膜増殖を最小限に抑えるため」

 

アイシング(患部を冷やす)をします


アイシングの方法ですが、

 

 

氷嚢という専用の袋 またはそれがなければ

スーパーのポリ袋やジップロック 

 

 

を入れ、冷え過ぎるのを防ぐため

少量水を入れます。

 

氷はなるべく凸凹にならないよう均一に並べ

 

袋の口から空気を抜きます

密封した状態で袋の口をしばれば、氷嚢の完成です。



氷嚢を患部にしっかり当て、可能であればラップなどを巻き氷嚢がずれないようにと、

かるく圧迫します。

 

20分冷やす



その状態で20分程度冷やしてください



炎症を起こし水が溜まっているときには、

 

 

外に出かけて帰宅したらアイシングをするなど

マメにアイシングを行い、

 

滑膜の増殖を防止し、炎症が長引かないようにしましょう上差し

 

 

 

すぐ良くなるだろうと、水が溜まった状態で放置しておくのは

 

絶対にやめてくださいバツレッド



炎症が長引いたり、炎症を繰り返す

 

 

滑膜増殖を繰り返す 

 

結果

 

滑膜の肥厚と硬化  が起こります

 

 

 

↑は関節リウマチの図になりますが、

 

滑膜が炎症、増殖し肥厚を起こすと骨や軟骨の破壊が進みます

 

ちなみに関節リウマチは自己免疫疾患といい、免疫系が関節の滑膜を外敵と判断し、

攻撃→滑膜の炎症・増殖→関節破壊を起こす疾患で、原因は今もわかっていません。




水が溜まった時点で整形外科で診てもらうことをおすすめしますが、

 

 

自分自身の大切な体ですから、できること(アイシング、活動制限)をしっかりしてあげてください



アイシングをして、活動も抑えているのに水がひかない痛みがとれないときは

 

 

きちんと整形外科に診てもらいましょう

 

 

必要であれば、炎症反応(滑膜増殖)を抑制するための炎症(痛み)止めを処方

 

してもらったり、場合によっては

穿刺(みずを抜く)してもらった方がはやく楽になる場合もあります



水を抜くと繰り返すとよく聞きますが、


一度でも水が溜まったということは(年齢にもよりますが)

 

 

 

軟骨が摩耗している可能性 があり、

変形性膝関節症と考えられますですので、

 

歩きすぎたり、無理な運動をしたりという何気ないことがきっかけ

 

滑膜が刺激され炎症が起こることもあります

 

 

 

 

厳密には「水を抜いたから」ではなく

 

 

 

一度水が溜まった時点ですでに繰り返しやすい状態

 

 

と思ってもらった方がいいのかもしれません。

 

 

 

次回は最終章

 

 

「関節水腫を繰り返さないための対処法」

 

今回は水が溜まったときの対処法でした

 

 

膝の痛みで悩んでいる

 

歩くのがツライ

 

膝に水が溜まっておもだるい、痛い

 

このような症状で悩んでいる、近くに悩んでいる人がいる方は

 

私でもご相談にのることができます

 

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