佐藤さんは、いつまで経っても、
息子のさとし君のことを信じられずに
過ごしていました。
不安になるたびに、
「この子を信じなくっちゃ!」
と、自分に言い聞かせます。
「信じなくっちゃ」と思い続けているだけでは、
心から信じられるようにはなりません。
なぜなら、心の奥には、
「このままで大丈夫かしら」
「将来、困るのではないかしら」
という不安が残っているからです。
その不安を抱えたまま、
「信じなくっちゃ」
「受け止めなくっちゃ」
と自分に言い聞かせていると、
表面では受け止めているつもりでも、
心の奥にある「困った子」という見方は、
そのまま残ってしまいます。
子どもは、親の言葉だけでなく、
心の奥にある想いも感じ取ります。
だから、親が「信じているつもり」でいても、
子どもには、
「お母さんは、まだ僕のことを信じていない」
と伝わってしまうことがあります。
そんなときは、「信じなくっちゃ」と思うよりも、
まず「信じられない」自分の心と向き合います。
何が心配なの?
どうなりそうで心配なの?
何が怖いの?
困ると思っていることは?
と、自分に問いかけていきます。
ハーモニーのカウンセリングでは、
お子さんの長所を書き続ける
「不思議な9マスシート」に取り組むと同時に、
親御さん自身の不安、焦り、心配、怖れ、不満とも
向き合っていきます。
否定的な感情をなくそうとするのではなく、
その感情があることに氣づき、
丁寧に向き合っていくのです。
それを続けていると、
少しずつ心の中に変化が起こります。
「この子には、この子の良さがある」
「この子は、この子の人生を歩いていく」
と、頭で考えるのではなく、
肚の底から感じられるようになっていきます。
「信じなくっちゃ」と力を入れなくても、
自然と我が子を良いと思える。
そこまで親の心が調うと、
親子の間に穏やかな空気が流れ始めます。
子どもは、自分の持ち味を活かしながら、
自分らしい暮らしを始めます。
仕事を選ぶときも、
自分を活かせることを大切にして
選んでいきます。
自分を大切にして生きていく姿が
見えてくると、親も安心して
見守れるようになります。
「信じなくっちゃ」と頑張ることより、
信じられない自分の心に氣づき、
その心と向き合うこと。
そこから、本当の意味で
「この子を信じられる」
という感覚が育っていきます![]()
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