"Cry Baby Cry" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Cry Baby Cry"

Writers : credited Lennon-McCartney (by John Lennon )

Artist :  The Beatles

Recorded : 1968/7/16,18  EMI Studios

                1968/9/16   EMI Studios  [Outro]

Released : 1968/11/22

      「The Beatles」D面4曲目        

Released : 1968/11/22 「The Beatles」B面3曲目

1996/10/26「The Beatles Anthology 3」(Take 1)

2006/11/20「Love」

2018/09/11「The Beatles 」Special Edition 

                             (2018 Mix)(Esher Demo) (Unumbered Rehearsal)

 

 

 <歌詞和訳>"Cry Baby Cry" 邦題 "クライ・ベイビー・クライ"
       泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

[Intro]

Cry baby cry
Make your mother sigh
She's old enough to know better

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君の母さんに 慕って(したって)もらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    

[Verse 1]

The king of Marigold was in the kitchen

Cooking breakfast for the queen
The queen was in the parlor
Playing piano for the children of the king

    マリーゴールドの国王はキッチンにいて

    女王のために朝食を作っていた

    女王はリビングにいて

    国王の子供たちにピアノを弾いていた

    

[Chorus 1]

Cry baby cry.
Make your mother sigh
She's old enough to know better 

So cry baby cry

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣くんだ  

 

[Verse 2]

The king was in the garden
Picking flowers for a friend who came to play
The queen was in the playroom
Painting pictures for the children's holiday

    国王は庭にいて

    遊びに来た友だちのために花を摘んでいた

    女王は 子供たちが休みのため

    プレイルームで絵を描いていた

    

[Repeat Chorus 1]

Cry baby cry
Make your mother sigh
She's old enough to know better 

So cry baby cry

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣くんだ  

 

[Verse 3]

The duchess of Kirkcaldy always smiling
And arriving late for tea
The duke was having problems
With a message at the local bird and bee

    カーコーディの侯爵夫人はいつも笑っているのに

    お茶の時間は遅刻している

    侯爵は困っていた

    地元の性教育団体での挨拶に関して

 

[Repeat Chorus 1]

Cry baby cry
Make your mother sigh
She's old enough to know better 

So cry baby cry

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君のお母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣くんだ  

 

[Verse 4]

At twelve o'clock a meeting round the table
For a seance in the dark
With voices out of nowhere
Put on specially by the children for a lark

    12時に 暗闇のなか降霊会のために

    テーブルを囲んだ集まりは

    どこからともなく聞こえる声で

    特別に演出された ふざける子供たちによって

 

[Chorus 2]

Cry baby cry
Make your mother sigh
She's old enough to know better 

So cry baby cry cry cry cry baby

Make your mother sigh
She's old enough to know better 

Cry baby cry cry cry cry

Make your mother sigh

She's old enough to know better

So cry baby cry

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣いて泣いて泣いて泣くんだ ベイビィ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    泣くんだ ベイビィ 泣いて泣いて泣いて泣くんだ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    

[Outro]

Can you take me back where I came from?
Can you take me back?
Can you take me back where I came from?
Brahma, can you take me back?
Can you take me back?
Mm, can you take me where I came from?
Can you take me back?

    君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

    君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    Brahma 僕を元居た場所に戻してくれる?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

    Mm 君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

   

    

 

????

ジョンがインドで作った曲です。

 

「BITLES BIBLE」のサイトで、"Cry Baby Cry" について語るジョンの言葉を英文で見ることができます。

 

I’ve got another one here, a few words, I think I got them from an advert – 'Cry baby cry, make your mother buy’. I’ve been playing it over on the piano. I’ve let it go now. It’ll come back if I really want it. I do get up from the piano as if I have been in a trance. Sometimes I know I’ve let a few things slip away, which I could have caught if I’d been wanting something.

                            John Lennon
                      The Beatles, Hunter Davies

 

Hunter Davies」は、ビートルズ公認でビートルズの伝記を書くことを許された人です。

日本語にも翻訳されていて、「ビートルズ 増補完全版 下」で読むことができます(中古)。

ハンター・ディヴィス著「ビートルズ 増補完全版 下」 小笠原豊樹・中田耕治訳 197ページ

 

 ジョンは、作曲の大部分をピアノでやる。何時間もいたずらに弾きながら、心をさまよわせ、ほとんど陶酔しているのであるが、そのあいだにも指は曲になるものをいろいろ探しているのだ。もう一つアイデアがあるんだ。二つ三つの言葉だけどね。ある広告――『泣きなさい、赤ちゃん、泣きなさい。お母さんに買ってもらうのよ』―― っていうのにヒントを得たんだ。そいつをピアノで繰り返し弾き続けた。それでもういいことにした。本当にあの唄を作りたくなったら、よみがえってくるだろう。ぼくは陶酔から覚めたように、ピアノから立ち上がる。それでも時にはせっかくの発見を忘れてしまうこともある。ぼく自身の欲求さえあれば掴んでおくこともできたはずなのに 

最後の行は、

作曲のメロディーのことではなく、詩のことを言っているような気がしました。

以下は私の訳なので信じないでください。

 

「今の時点でもうひとつ(作りかけの曲)あるんだ。ちょっとした言葉なんだ。ある広告からその言葉を取り入れたと思う『Cry baby cry, make your mother buy』。ピアノで何度もその曲を弾いていたんだけど、その曲は今横に置いてある。もし僕がその曲を本当に望めば それは戻ってくるだろう。ピアノから立ち上がって弾いていて、まるでトランス状態に入ったみたいな感じだった。時々理解するんだ。そっと去る事を少し僕が許してしまっていたんだと。もし僕がある物をずっと望んでいれば捕まえることができたかもしれないものを。

太字は、私の妄想に寄せた訳です。

Sometimes I know I’ve let a few things slip away, which I could have caught if I’d been wanting something.

 

slip away」の意味は以下です。

slip away 外す、忍び出る、場を外す(そっと)、そっと立ち去る

slip away : 挨拶もせずに出発する

       こっそり[静かに]去る[退出する]

       安らかに死ぬ◆婉曲的表現

     〔集中力などが〕徐々になくなる

     〔権力などが〕低下する

 

[Chorus 1]

Cry baby cry
Make your mother sigh
She's old enough to know better 

So cry baby cry

    泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

    君の母さんに 慕ってもらうんだ

    彼女は もっと理解することができる年齢なんだ

    だから 泣くんだ ベイビィ 泣くんだ

 

この [Chorus 1] を見た時、ジョンを思い浮かべました。

 

Sometimes I know I’ve let a few things slip away, which I could have caught if I’d been wanting something.」を思いながら以下を見てください。

 

以下は妄想です。

「僕(ジョン)は幼いころ、悲しくても我慢して決して泣かなかった。だから、母さんが僕の本当の気持ちを知ることはなかった。僕はミミ叔母さんと暮らすことになった。ミミ叔母さんの前でも泣かなかった。でもあの時に泣いていたら、ミミ叔母さんも母さんも、もっと僕のことを気にしてくれていたのかもしれない。母さんが僕の元から去ったのは、僕が許してしまったのも少しはあるのかもしれない。寂しいのを我慢しないで泣いて自分の気持ちを伝えていれば…。もっと僕が母さんを望んでいれば…。僕は母さんと暮らせていたかもしれない。母さんを捕まえることができたのかもしれない。だから君も我慢しないで泣くんだ。泣いて君の母さんに慕って(したって)もらうんだ。彼女は十分に理解できる年齢なんだから。だから泣くんだ、ベイビィ。」

以上、妄想でした。

 

sigh」の意味は以下です。

sigh : ため息をつく、吐息をつく、ため息のような音を立てる、(悲しかったりうらやましかったりして)(…に)ため息をつく、(…を)慕う、こがれる

sighため息をつ

       〔ため息のような〕音を立てる[出す]

         切望する、待ち望む

ため息をつく」と「(…を)慕う、こがれる、切望する、待ち望む」。

まったく違う意味ですねアセアセ

ジョンは「ベイビ、泣いてお母さんに慕ってもらうんだ」と言っていると思い??

慕う」を選びました。

 

 

[Verse]部分は、「6ペンスの唄」という童謡に影響されたものだそうです。

 

歌詞は、おとぎの国の国王と女王の日常生活を描いた幻想的なもので、マザー・グースの一編「6ペンスの唄」に影響されたものとされている。レノンは、幼少期にスコットランドで過ごした休暇を思い出しつつ、ファイフ州のカーコーディの公爵夫人を思い描いたとのこと。

 

「完全版 ビートルズ全曲歌詞集」 スティーヴ・ターナー著 藤本国彦 日本語版監修 富原まさ江訳 266ページ

 1968年、ビートルズ評伝の完成が目前に迫ったハンター・デイヴィスに、ジョンがこう言った。「新しい曲のアイデアがある。まだ数行しか書いていないけどね。何かの広告からとったんだ――《赤ちゃん、たくさんお泣き。そしてお母さんに買わせなさい (Cry baby cry, make your mother buy)》。これに合わせて、ピアノでいろんなメロディを弾いてみた。今は寝かせてるけど、その気になったらちゃんとした曲にするかもしれない」
 ジョンはインド滞在中にそのフレーズを思い出した。ドノヴァンは当時の様子をこう語る。「最終的なイメージは、僕がよく作っていたおとぎ話的な曲から得たんじゃないかな。 僕らはよく音楽的に影響し合っていたからね」

 

一緒にインドに滞在していたドノヴァンにジョンは影響され、

自分の幼い頃、スコットランドで母ジュリアと歌っていた「6ペンスの唄」を思い出し、

横に置いておいた「Cry baby cry」が出来上がったのかな????

 

以下は、ウキペディアに載っていた「6ペンスの唄」の英文と日本語訳です。

なるほど、似ていますね。

 

 

Sing a song of sixpence
「6ペンスの唄」


Sing a Song of sixpence,
A pocket full of rye,
Four and twenty blackbirds,
Baked in a pie.
  6ペンスの唄を歌おう
  ポケットにはライ麦がいっぱい
  24羽の黒ツグミ
  パイの中で焼き込められた
 

When the pie was opened,
The birds began to sing,
Was not that a dainty dish,
To set before the king?

  パイを開けたらそのときに
  歌い始めた小鳥たち
  なんて見事なこの料理
  王様いかがなものでしょう?

 

The king was in his counting-house,
Counting out his money,
The queen was in the parlour,
Eating bread and honey.

  王様お倉で
  金勘定
  女王は広間で
  パンにはちみつ

The maid was in the garden,
Hanging out the clothes,

There came a little blackbird,
And snapped off her nose.

  メイドは庭で
  洗濯もの干し
  黒ツグミが飛んできて
  メイドの鼻をついばんだ

 

↓日本語字幕にして見ると楽しいですよ。(42羽はたぶん24羽です)

ポールが歌った"Blackbird" も出てきます。

ジョンが歌っていたんだと妄想して見てくださいねキラキラ

 

 

[Verse 2]

The king was in the garden
Picking flowers for a friend who came to play
The queen was in the playroom
Painting pictures for the children's holiday

    国王は庭にいて

    遊びに来た友だちのために花を摘んでいた

    女王は 子供たちが休みのため

    プレイルームで絵を描いていた

 

The queen was in the playroom painting pictures for the children's holiday」は、

いつもは違う部屋で絵を描く女王が、今日は子供たちが休みなので、子供たちが遊ぶプレイルームで絵を描くです??

 

 

[Verse 4]

At twelve o'clock a meeting round the table
For a seance in the dark
With voices out of nowhere
Put on especially by the children for a lark

    12時に 暗闇のなか降霊会のために

    テーブルを囲んだ集まりは

    どこからともなく聞こえる声で

    特別に演出された ふざける子供たちによって

 

[Verse 4] の訳には迷いました。

まるで、ジョンが長文に挑戦したかのように、動詞が4行目の「Put on」しかないのです。

私も、頑張って日本語の長文に挑戦しました音符

seance : (霊媒を通じて死者と交信する)降霊術の会

seance : 〈フランス語〉降霊術の死者の魂と交信しようとする人たちの会合

 

「put on」は意訳しました。

put on : 着る、はく、かぶる、はめる、する、身につける、気取る、(…の)ふりをする、増す、出す

put on〔態度・表情などを〕装う、取る

    〔ショー・劇を〕催す上演する、公演する

    〔体重が〕増す、〔体が〕太る

    〔化粧品などを肌に〕塗る、つける

    〔レコードなどを〕かける

「put on」の意味を見ると、元ある本当の状態が違うものに変化しているイメージですね。

「亡くなった人の魂との交信を、脚色して開催された降霊会」

「演出された」と意訳しました。受け身で訳してしまいましたアセアセ

 

 

[Outro]

"Cry Baby Cry" のレコーディングは以下です

 

Recorded : 1968/7/16,18  EMI Studios

                1968/9/16   EMI Studios  [Outro]

 

9月16日。

その日は、 "I will" を、なんとTake67までレコーディングし、

ジョンが "Glass Onion" の「The Fool On The Hill」の歌詞の所に、ポールのリコーダーの音を入れことを思いつき、その音をレコーディングした日です。

その9月16日に、ポールがアドリブで歌ったものが "Cry Baby Cry" の [Outro] になったそうです。

 

 

[Outro]

Can you take me back where I came from?
Can you take me back?
Can you take me back where I came from?
Brahma, can you take me back?
Can you take me back?
Mm, can you take me where I came from?
Can you take me back?

    君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

    君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    Brahma 僕を元居た場所に戻してくれる?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

    Mm 君は僕がやってきた場所へ 僕を連れ戻してくれるのかい?

    僕を元居た場所に戻してくれる?

 

 "Get Back" のポールバージョンのようだと思いました。

ポールは太陽を求めて、ジョンとジョージと(その時はリンゴはいなかった)、ここまでやってきたのです。

「ジョン、僕が歩んできたビートルズの場所に、僕を戻してくれるかい?。以前のいい関係だったビートルズに僕を戻してくれるかい?」(妄想です)

寂しそうなポールの声です。

ポールが即興で歌ったものを…ジョンはどのように聴いていたのでしょう。

「ポールの気持ちは充分に伝わってるけど… 洋子さんへの気持ちはどうしようもできない」

でしょうか??(妄想の話です)

 

"Cry Baby Cry" の[Outro]に入れようと思ったジョン。

「僕がもし、幼い頃泣いていたら…母さんやミミ叔母さんは、僕が元居た母さんの所に戻してくれたのかな?」なんて考えたのでしょうか…アセアセ??(妄想の話です)

 

ポールのアドリブを "Cry Baby Cry" に挿入しようと考えたジョンの感性、すごいですねキラキラ

 

 

辞書

情報提供元(著作権者)Weblio英辞郎goo辞書

better : いっそう大いに,もっと.

know better : もっと分別がある、わきまえている、慎重である◆叱って励ます時などに用いられる表現

   例文 Old enough to know better. こんなことをしていてはいけない年齢なんです。

     ◆年齢を聞かれたときの返答として
old enough to :《be ~》~してもよい年頃である、~できる年齢である、~する時期である

      例文 You're old enough to get married. : 結婚できる年齢です。

parlour=parlor : パーラー、客間、居間、(ホテルなどの従業員用の)休憩室
playroom : 遊戯室
duchess公爵夫人、女公爵、(公国の)女公

arriving late遅刻

duke公爵、(欧州の公国または小国の)君主、公、大公、こぶし、げんこつ

have a problem : 問題を抱えている、うまくいかない
         例文 If you have a problem, feel free to call me. :

      困ったことがあったら、気軽に私に電話してください。

have a problem : 例文 I have a problem. 困ってるんだよね。

message : 〔集会で話される〕声明、挨拶

local : 場所の、土地の、(特定の)地方の、地元の、一地方特有の、特定の地方向けの、局所的な、同一区内の、「市内配達」の、市内の

Bird and Bee : 

birds and the bees : 《the ~》〔子どもに教える〕性の基礎知識、初歩の性教育
   例文 It's time to tell our kids about the birds and the bees. 

     そろそろ子どもたちに性の基礎知識を教える時期だろう。

out of nowhere : 〔出現などが〕どこからともなく、何もないところから、知らないうちに、いつの間にか、降って湧いたように

specially : 特別に、格別に、わざわざ、特に、臨時に、特別の方法で、特製で

specially : 特別に、特に、ある目的のためにわざわざ、ただそれだけのために、特別なやり方で

lark : ヒバリ、ふざけ、戯れ、冗談、愉快