"Don't Pass Me By" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Don't Pass Me By"

Writers : Richard Starkey

Artist :  The Beatles

Recorded : 1968/6/5,6 7/21 EMI Studios

Released : 1968/11/22 

      「The Beatles」B面6曲目

1996/10/28「The Beatles Anthology 3」(Takes 3 & 5)

2018/09/11「The Beatles 」Special Edition 

                                ディスク2 (2018 Mix)                                                                      ディスク4 A Beginning (Take 4) / Don’t Pass Me By (Take 7) 

 

 

 

        <歌詞和訳>"Don't Pass Me By" 邦題 "ドント・パス・ミー・バイ"
         通り過ぎて行かないで

[Verse 1]

I listen for your footsteps coming up the drive
Listen for your footsteps but they don't arrive
Waiting for your knock dear on my old front door
I don't hear it
Does it mean you don't love me anymore?

    僕は耳を澄ます 玄関に続く小路(ドライブ)を近づいてくる君の足音に…

    君の足音に聞き耳を立てる でもその音はやって来ない

    君のノックする音を待っているんだよ  いとしい人  古びた僕の家の玄関ドアを…

    僕には その音が聞こえない

    それは 君はもう僕を好きではいないってこと?

   

[Verse 2]

I hear the clock a-ticking on the mantel shelf
See the hands a-moving but I'm by myself
I wonder where you are tonight and why I'm by myself
I don't see you

Does it mean you don't love me anymore?

    僕に聞こえるのは マントルシェルフに置いてある時計の刻む音

    その針が一目盛りずつ動いているのを見ている  でも僕は独りきり

    今夜君はどこにいるのだろう  どうして僕は独りでいるのだろう

    僕には 君の姿が見えない

    それは 君はもう僕を好きではいないってこと?

 

[Chorus]

Don't pass me by, don't make me cry, don't make me blue
Cause you know darling I love only you
You'll never know it hurt me so
How I hate to see you go

Don't pass me by, don't make me cry

    僕の家を通り過ぎないで 僕を泣かせないで 僕をブルーにさせないで

    なぜだかわかるだろう いとしい人 僕は君だけを愛しているんだよ

    君は少しもわかっていないのだろう 僕をこんなに傷つけていることを

    君が去ってしまうのを見ることがどんなに嫌なことか

    僕を無視しないでくれ 僕を泣かせないでくれ

   

[Verse 3]

I'm sorry that I doubted you, I was so unfair
You were in a car crash and you lost your hair
You said that you would be late, about an hour or two
I said that's all right
I'm waiting here, just waiting to hear from you

    君を疑ったことを申し訳なく思う 僕はとても自分勝手だった

    君は衝突事故に遭っていた そして髪の毛が抜けるほど気にしていた

    君は「1、2時間遅れるよ」と言い

    僕は「かまわないよ」と言った

    ここで待っている 僕は今ただ君からの連絡を待っている

 

[Repeat Chorus]

Don't pass me by, don't make me cry, don't make me blue
Cause you know darling I love only you
You'll never know it hurt me so
How I hate to see you go
Don't pass me by, don't make me cry

    僕の家を通り過ぎないで 僕を泣かせないで 僕をブルーにさせないで

    なぜだかわかるだろう いとしい人 僕は君だけを愛しているんだよ

    君は少しもわかっていないのだろう 僕をこんなに傷つけていることを

    君が去ってしまうのを見ることがどんなに嫌なことか

    僕を無視しないでくれ 僕を泣かせないでくれ

 

[Interlude]

One, two, three, four, five, six, seven, eight

 

[Repeat Chorus]

Don't pass me by, don't make me cry, don't make me blue
Cause you know darling I love only you
You'll never know it hurt me so
How I hate to see you go
Don't pass me by, don't make me cry

    僕の家を通り過ぎないで 僕を泣かせないで 僕をブルーにさせないで

    なぜだかわかるだろう いとしい人 僕は君だけを愛しているんだよ

    君は少しもわかっていないのだろう 僕をこんなに傷つけていることを

    君が去ってしまうのを見ることがどんなに嫌なことか

    僕を無視しないでくれ 僕を泣かせないでくれ

 

 

??????

リンゴののソングライターデビュー作です。

韻も踏んでいて、リンゴはすてきな作詞を作りましたラブラブ(赤字にしました)

そして、なんといってもバイオリンがとても素敵です音符ハート

 

[Verse 1]

I listen for your footsteps coming up the drive
Listen for your footsteps but they don't arrive
Waiting for your knock dear on my old front door
I don't hear it
Does it mean you don't love me anymore?

    僕は耳を澄ます 玄関に続く小路を近づいてくる君の足音に…

    君の足音に聞き耳を立てる でもその音はやって来ない

    君のノックする音を待っているんだよ  いとしい人  古びた僕の家の玄関ドアを

    僕には その音が聞こえない

    それは 君はもう僕を好きではいないってこと?

 

以下は妄想です。

海外映画でよく見る、庭のあるかわいい一軒家がたくさん並んでいる大きな通りを妄想しました。

「I」の家に入るためには、その大きな道から玄関に続く庭にある小路「drive」を歩いて行かなければなりません??

「I」は、その小路を歩いてやってくる「you」の足音に耳を澄ましています??

 

以下は妄想です。

リンゴは、4行目まで足音ノックの音の音だけで「you」という人物を表現したいと思いました??

音だけで「you」を表現するために、リンゴは主語の「you」は使いたくありません??

そのために、「knock」も動詞としてではなく「your knock」(君のノックする音)として、

「knock on」(ノックする、たたく)という動詞にしないために、敢えて「knock」と「on」の間に「dear」を挿入しました??

以上、妄想でした。


 

 

[Verse 2]

I hear the clock a-ticking on the mantel shelf
See the hands a-moving but I'm by myself
I wonder where you are tonight and why I'm by myself
I don't see you

Does it mean you don't love me anymore?

    僕に聞こえるのは マントルシェルフに置いてある時計の刻む音

    その針が一目盛りずつ動いているのを見ている  でも僕は独りきり

    今夜君はどこにいるのだろう  どうして僕は独りでいるのだろう

    僕には 君の姿が見えない

    それは 君はもう僕を好きではいないってこと?

 

暖炉に馴染みのない日本人は「mantel shelf」にピンとこないですね!

mantel shelf」には、暖炉を「下向きのコの字」で囲む物もありますが、

暖炉の上の壁から突き出ている板だけの物もありました。

 

訳さずに「マントルシェルフ」のままにしました。

mantel : 暖炉の前面の飾り、炉棚

shelf : 棚、棚板、棚の上のもの、棚状のもの

 

「I don't see you」の訳には迷いました。

最初は「僕は君がわからない」にしていました。

その次は「僕は君に会えない」でした。

最後に、[Verse 1]の聴覚につづき、[Verse 2]は視覚を歌っているのかもしれないと思い

「僕には 君の姿が見えない」と意訳しました。

「I」は、で「you」がやってくるのを聞いていると同時に、

窓からで「you」がやってくるのを見ているという妄想です??

 

 

[Chorus]

Don't pass me by, don't make me cry, don't make me blue
Cause you know daring I love only you
You'll never know it hurt me so
How I hate to see you go

Don't pass me by, don't make me cry

    僕の家を通り過ぎないで 僕を泣かせないで 僕をブルーにさせないで

    なぜだかわかるだろう いとしい人 僕は君だけを愛しているんだよ

    君は少しもわかっていないのだろう 僕をこんなに傷つけていることを

    君が去ってしまうのを見ることがどんなに嫌なことか

    僕を無視しないでくれ 僕を泣かせないでくれ

 

1行目の「Don't pass me by」は、

「you」に「僕の家を通り過ぎて行かないでくれ」と言っているのだと妄想して、

「僕の家を通り過ぎないで」と意訳しました。

5行目の「Don't pass me by」は、「僕を無視しないでくれ」と言っていると思いました。

リンゴは「Don't pass me by」を二つの意味で使ったという妄想です??

 

 

[Verse 3]

I'm sorry that I doubted you, I was so unfair
You were in a car crash and you lost your hair
You said that you would be late, about an hour or two
I said that's all right
I'm waiting here, just waiting to hear from you

    君を疑ったことを申し訳なく思う 僕はとても自分勝手だった

    君は衝突事故に遭っていた そして髪の毛が抜けるほど気にしていた

    君は「1、2時間遅れるよ」と言い

    僕は「かまわないよ」と言った

    ここで待っている 僕は今ただ君からの連絡を待っている

 

「I was so unfair」の「unfair」は「自分勝手だった」と意訳しました。

unfair不公平な、不当な、不正な、公明正大でない、ずるい、不公平で

three-car crash《a ~》3台の車の衝突事故

__-car crash 車_台の玉突き衝突[事故]◆【用法】-carの直前に数字が入る
      例文 There was a six-car crash [pile-up] on the expressway. 

          高速道路で車6台の玉突き事故があった。

lose one's hair 

1 頭がはげる、毛が抜ける
      ・I start losing my hair. : 僕は頭がはげ始めている。

2 髪が抜けるほど心配する、ひどく気にする
      ・Don't lose your hair over it. : 不必要に心配しないことだ。

3 カッとなる、腹を立てる
      ・Frank has been losing his hair. About what, I don't know. : フランクは、理由は分からないが、ずっと怒っている。

hear from ~から聞く[連絡をもらう・連絡がある]

 
以下は妄想です。
[Verse 1] と[Verse 2] で「you」が来なかったのは
「you」が乗っていた車が、後ろの車に衝突されたからです。
「you」は、軽いむち打ちになっただけで元気です。
事故処理のために、待ち合わせている「I」の所へ行くのは1~2時間遅れそうです。
「you」は髪の毛が抜けるほど遅れていることを気にしていました。
事故処理の合間に「I」に電話をかけました。
「you」は申し訳なさそうに「1~2時間遅れる。事故処理が終わったらまた電話する」と「I」に言いました。
「I」は、「かまわないよ」と言い、
「you」が自分を無視して通り過ぎて行ってしまったという自分勝手な妄想に、申し訳なく思いました。
そして今「I」が待っている音は、事故処理が終わったあとに連絡をくれる「yuo」からの電話の音でした。
事故処理が終わり「you」は「I」に「これから行くよ」と電話しました。
そして後ろのバンパーが凹んでしまった車を走らせ「I」の家に向かいます。
「you」は、「I」の家の前の大きな通りに車を停め、「I」の家の玄関ドアに続く小路(ドライブ)を歩いてやってきましたキラキラ
以上妄想でした。
 
「I'm waiting here, just waiting to hear from you」の「just」の訳には迷いました。
最初は「君からの連絡をただただ待っている」でした。
でも…このラインは[Verse 1] の対比だと思いました。
[Verse 1] では君のノックする音を待っていたけれど、
今は君がやって来ないという心配はもうなくなり、君からの連絡だけを待っているだけだと思い
「ここで待っている 僕はただ君からの連絡を待っている」と訳しました。
 

リンゴは聴覚に重点を置いて、素敵な詩を書きました。

「you」は、愛している女性でも、大好きな男友達でもいいのです。

私は、

「I」はリンゴで「you」はビートルズのメンバーの一人だったらいいなぁと思いましたラブラブ

 

 

リンゴの言葉

 

 

I wrote ‘Don’t Pass Me By’ when I was sitting round at home. I only play three chords on the guitar and three on the piano. I was fiddling with the piano – I just bang away – and then if a melody comes and some words, I just have to keep going. That’s how it happened: I was just sitting at home alone and ‘Don’t Pass Me By’ arrived. We played it with a country attitude. It was great to get my first song down, one that I had written. It was a very exciting time for me and everyone was really helpful, and recording that crazy violinist was a thrilling moment.

                                Ringo Starr

以上の原文の訳が、『 The BEATLES アンソロジー』に載っていました。

『 The BEATLES アンソロジー』306ページ 翻訳 島田陽子 野沢玲子 マッケンジー・スミス

 

リンゴ「ドント・バス・ミー・バイ」は、家でボーッとしている時に書いたんだ。僕はギターでもピアノでもコードを3つしか知らない。僕はピアノで適当に遊んでいた――ただガンガンたたいていた―― そんな時メロディと言葉が浮かんだら、続けるしかないよね。まさにその時がそうだったんだ。ただひとりで家にいたら、「ドント・パス・ミー・バイ」が生まれたんだ。僕らは、この曲をカントリー風に演奏した。 僕が自分で書いた初めての作品が出来上がった時はすごく感激した。みんなほんとによく助けてくれた。あのクレイジーなバイオリニストのプレイを録音した瞬間は、ぞくぞくしたよ。

 

リンゴが crazy violinist と言った「John [Jack] Fallon」さんの事を知っていると

"Don't Pass Me By" が2倍楽しめます

 

 

ジャック・ファロン(Jack Fallon、生まれ1915年10月13日オンタリオ州のロンドンにてー 死亡2006年5月22日イギリス・ロンドンにて)は、カナダ生まれのイギリスのジャズ・ベーシスト。

ヴァイオリンを演奏していたが、20歳でコントラバスをメイン楽器とした。第二次世界大戦中はカナダ空軍のダンス・バンドで演奏し、除隊後はイギリスに定住した。1946年にテッド・ヒースのバンドに参加し、余暇にはロンドンのクラブでビバップを演奏した。1947年にはロニー・スコット、トミー・ウィトルとメロディ・メーカー/コロンビア・ジャズ・ラリーで共演し、ジャック・ジャクソン(1947年)、ジョージ・シアリング(1948年)、ジャンゴ・ラインハルト(1949年)と共演した。ラインハルトと共演した直後には、マルコム・ミッチェルやトニー・クロンビーも参加したカウント・ベイシーのアンサンブルで演奏した。ベイシーを離れた後は、ホーギー・カーマイケルやマキシン・サリヴァンと共演し、ラインハルトやステファン・グラッペリとともにスウェーデンでツアーを行った。
ファロンは1950年代にメリー・ルー・ウィリアムス、サラ・ヴォーン、レナ・ホーンの伴奏者として活躍し、ハンフリー・リットルトン、ケニー・ベイカー、ラルフ・シャロンのアンサンブルでもサイドマンを務めた。さらに、ランズダウン・スタジオのハウス・ベーシストでもあった。ジャズ以外では、ビッグ・ビル・ブルーンジーやジョシュ・ホワイトなどのブルース・ミュージシャンと活動し、ジョニー・ダンカンのブルーグラス・ボーイズとも共演した。ベース・ギターの人気が高まるにつれ、ファロンはその使用を支持するようになり、キャリアの後半では両方の楽器を演奏した。

ファロンはブッキング/プロモーターとしても業界に関わり、1952年にブッキング・エージェンシー、カナ・バラエティを設立した。設立当初は主にジャズ・アーティストをブッキングしていたが、1960年代にはザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズなどのロック・アーティストのブッキングにも手を広げた。その縁で、ファロンはビートルズから「Don't Pass Me By」(ビートルズの曲)のヴァイオリン演奏を依頼された。
ファロンは1990年代まで、地元ロンドンとスタジオでジャズを演奏し続けた。2005年に『From the Top』という回顧録を出版し、翌年90歳で亡くなった。

DeepL.com(無料版)で翻訳しました。

 
ジャック・ファロンさんが、1968年7月21日、EMIスタジオで "Don't Pass Me By" のバイオリンをレコーディングした時、53歳でした。
 

「The COMPLEATE BEATLES Recoding sessions」マーク・ルウィーソン著 内田久美子訳

Friday 12 July/7月12日(金)

第2スタジオ :3.00-11.00 pm. レコーディング : "Don't Pass Me By" (第7テイクへのSI)、モ ノ・ミキシング: "Don't Pass Me By" (第7テイクよリリミックス1~4): "Ob-La-Di, Ob-La-Da (第23テイクよりリミックス10及び11). 第2スタジオ : 0.00-4.00 am. レコーディング "Revolution" (第16テイクへのSI). モノ・ミキシング: "Revolution" (第16テイクよりリミック ス10~13). P : ジョージ・マーティン、E: ジェフ・エマリック、2E: リチャード・ラッシュ. 
 
 1か月以上も放ったらかしにされていたリンゴの "Don't Pass Me By"が、この日やっと完成する。ただし、一風変わったイントロは、7月22日に編集用パートとして追加録音したもの。この日に行なった2回のセッションのうち、最初のセッションの大半は同曲に費やされる。午後3時~6時40分は、外部のミュージシャン、ジャック・ファロンによる ヴァイオリン・パートの録音。続いてポールのギターとリン ゴのピアノをオーバーダブし、最後に4通りのモノ・リミッ クスを作成。
 ビートルズはジャック・ファロンを見て驚いた。ビートルズのプロとしての初仕事(?[南部での初仕事は」だと思います)は、EMIのオーディション/テストを受ける10週前の1962年3月31日、南イングランドのストラウドでのギグだったが、その出演契約を取りまとめたのが、ミュージシャンであると同時に興業エージェントでもあったファロンだったのだ(彼はその後ビートルズを、スウインドン、リドニー、ソールズベリー、そして再びストラウドでも公演させた)。
「ジョージ・マーティンが私のために12小節のブルースを書いたんだ」とファロン。「カントリー・フィドルはたいてい ダブル・ストップ [ダブル・ストップ奏法:ブルー・グラス/カントリー・スタイルのフィドル(ヴァイオリン)の弾き方で、クラシックの場合のように主に単音で弾くのではなく、2本の弦を弓で鳴らす複音を多用する奏法] で演奏するものだけれど、アレンジを担当したポールとジョージ・マーティンは、シングル・ ノートでやってくれと言ったよ。だから、もともと彼らが欲しがっていたようなカントリー・サウンドにはならなかった。それでも彼らは満足したようだ。リンゴもその場にいて、自分の曲に目を光らせてた」
 ビートルズ作品の熱いな研究家なら、"Don't Pass Me By" のエンディングが、モノ・ヴァージョンとステレオ・ヴ ァージョンではだいぶ違うことに気づくだろう。モノにはファロンのフィドル・プレイが数秒長く収められている。「このくらいで充分だろうと思って、最後のところではちょっと遊んだんだ。あとでプレイバックを聴いたときに、そこの部分はカットしてくれと言ったのに、彼らはそうしなかった。それで私はレコードでもキーキーやってるのさ! あんなのを残しておくなんてビックリしたよ。ちっともよくないのにね」
以下省略

ジャック・ファロンさんが遊びで引いた部分も残すビートルズ。いいですね!

ファロンさんも嬉しかったでしょうねラブラブキラキラ

 

ジャック・ファロンさんのことを知って"Don't Pass Me By" を聴くと、2倍楽しめます音符

 

 

ジャック・ファロンさんとの6年ぶりの再会

"Don't Pass Me By"のレコーディングの日、

ビートルズとジャック・ファロンさんは6年ぶりの再会でした。

6年前の1962年3月31日(土曜日)、ストラウドのサブスクリプション・ルームズで

ビートルズは公演をしました。(その時のドラマーはピート・ベストです)

ビートルズにとって2回目の南部での公演でした。

その企画開催したのがプロモーターのジャック・ファロンさん46歳でした。

ところが、イギリス南部ではまだ知られていなかったビートルズ。

お客さんは少なかったようです。

ポールは「ほとんど観客がいなかった」と言っています。

 


1962年 (昭和37年) 3月31日 土曜

ライヴ演奏:サブスクリプション・ルームズ/ストラウド
この日ビートルズはサブスクリプション・ルームズ (Subscription Rooms) に初めて出演した。この会場はグロスター州ストラウド (Stroud, Gloucestershire) のジョージ通り (George Street) にある大きな建物である。

これは南イングランドでは通算2回目のショーであった。1回目は1961年12月9日にアルダーショット (Aldershot) のパレイ・ボールルームで開催されたショーで、その時彼らは悲惨な思いを経験している。しかし今回は、初めてブライアン・エプスタイン (Brian Epstein) のマネージメントによりブッキングされている。

このイベントはサム・リーチが企画したアルダーショットのショーとは異なり、カーナ・バラエティ・エージェンシー (The Cana Variety Agency) というしっかりしたロンドンの企画会社によって開催されたものであったが、サブスクリプション・ルームズでのショーは好ましいものではなかった。この会社はジョン・[ジャック]・ファロン (John [Jack] Fallon) とビル・フレイザー・ライド (Bill Fraser Reid) が経営し、南イングランドでのイベントを企画/開催していた。

 

ポール・マッカートニー (2009年) グロスター・エコー紙

ストラウドは最悪のショーの一つでよく覚えている。

開演の時にほとんど誰も観客がいなかった、これは嬉しくないね。

不良少年の一団がコインを僕らに投げ付け始めた。僕らはしまいには拾って歩いたよ。」           

そんな時代もあったのですねアセアセ

 

 

"Don't Pass Me By" を作り始めたのは1963年で、

リンゴは温めて温めて1968年にやっと作り上げました

それを知っていると"Don't Pass Me By" が3倍楽しめます

「The COMPLEATE BEATLES Recoding sessions」マーク・ルウィーソン著 内田久美子訳
 
Wednesday 5 June/6月5日(水)
第3スタジオ 2.30pm-1.30 am. レコーディング : "Ringo's Tune (Untitled)" <"Don't Pass Me By"の仮題である"This Is Some Friendly"の仮題> (第1~第3テイク.第3テイクをテープ・リダクションして第4及び第5テイクを作成.第5テイクへのS1. 第5テイクをテープ・リダクションして第6テイクを作成).P:ジョージ・マーティン.E: ジェフ・エマリック.2E: フィル・マクドナルド. 
 
 『THE BEATLES』のために録音された2番目の曲は、 ビートルズにとって初体験の、リンゴが単独で書いた作品だった。このリンゴのデビュー・ソロ・コンポジションは、カ ントリー・ウェスタン調の "Don't Pass Me By"。スタジオでは当初 "Ringo's Tune (Untitled)”と呼ばれ、次に "This Is Some Friendly” という仮題がついたが、これは不可解だ。なぜ不可解かというと、1963年にはすでに、リンゴが曲を書いている途中であること、しかもそれが "Don't Pass Me By" というタイトルであることが、プレスに報じられると同時に、リンゴ自身のラジオ・インタビューで明かにされていたのである。 
 

1964年7月14日にも

BBCラジオの番組『トップ・ギア』で "Don't Pass Me By" について話しています。

1964年は、ビートルズが念願のアメリカに初上陸して、瞬く間に世界に進出した年です。

アメリカからイギリスに帰国して、映画「A Hard Day's Night」の撮影。

6月ワールドツアーに出発。

デンマーク、オランダ、香港、オーストラリア、ニュージーランドを周り、(リンゴは扁桃腺手術のためオーストラリアから合流)

イギリスに戻ってきて、映画「A Hard Day's Night」のプレミア試写会。

そして、BBCラジオの番組『トップ・ギア』の初回に出演しました。

「the complete BEATLES Chronicle Vol.1 1957-1964」208ページ

マーク・ルイソン著 ビートルズ・シネ・クラブ監修・翻訳

 

新しいラジオ番組 「トップ・ギア』に出演
1964年7月14日(火)
ブロードキャスティング・ハウス、B7/S2 スタジオ
London

ティーンエイジャー向けのポップ・ミュージックがしだいにヤング・アダルトのロック・ミュージックに変わり、海賊ラジオ局から派手で魅力的なポップ・ロック番組がどんどん流れ込んでくるという状況のなかで、BBCラジオの幹部らもそうした番組編成戦略を取り入れるしかないと自覚せざるをえなかった。その結果、まず登場したのが、1964年7月16日(木)から放送が開始された週1回の夜の番組『トップ・ギア』である。『サタデイ・クラブ』のコンビ、プロデューサーのバーニー・アンドリュースと司会のブライアン・マシュー、と顔ぶれは新しくなかったかもしれないが、この新番組の放送時間は午後10時から11時55分(初回放送分のみ)で、これまでとは正反対の時間帯だった。以後『トップ・ギア』は1975年9月まで、最先端の音楽を流すBBCラジオ1 (1967年にライト・プログラムが改編)の看板番組となった。
ビートルズはこの番組の第1回目の放送にメインで出演し、この日の午後7時から11時までロンドン中心部にあるブロードキャスティング・ハウスのS2スタジオで収録した(ハーサルを含む)。 "Long Tall Sally(のっぽのサリー)"、"Things We Said Tomy(今日の誓い)"、"A Hard Day's Night(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)"(ギター・ソロに問題があり、この曲にかぎりをその部分にレコードの音がオーバーダプされている)、"And I Love Her"、" I Should Have Known Better(恋する二人)"、"If I Fell(恋におちたら)"、"You Can't Do That" の7曲を演奏し、いつものようにブライアン・マシューとおしゃべりや冗談を交わした。

↓そのラジオを聞くことができます。

ブライアン・マシューとの会話の中で、"Don't Pass Me By" のことを話したのですね。ラブラブ

残念ながら私には聞き取れませんアセアセショボーン

 

 

↓2024年4月4日追記

BBCラジオの番組『トップ・ギア』の1ヵ月前にも、

ワールドツアー先のニュージーランドでのラジオ局でビートルズは"Don't Pass Me By" のことを話しています。

「A HARD DAY’S WRITE」スティーブ・ターナー: 著 奥田祐士: 訳 146ページ

―― 前略 ――

 実のところリンゴは、もう何年も前から〈ドント・パス・ ミー・バイ〉をレコーディングしたがっていた。1964年6月のオーストラリア・ツアー中にニュージーランドでおこなわれたラジオ局のインタヴューで、彼はほかのメンバーたちに「ぼくが書いた曲を歌ってくれよ、宣伝のためにさ」と訴えている。それを受けてポールが、「リンゴは〈ドント・パス・ ミー・バイ〉という曲を書きあげました。とてもきれいなメロディの曲です。これでリンゴもいよいよソングライターの仲間入りですよ」と説明した。
 ポールとジョンがその一節をくちずさんだのち、リンゴはこの曲について、さらに質問を受けた。「カントリー& ウェスタンのつもりで書いたんだけど、ポールとジョンのブルースっぽい歌いかたも最高だね。ビートルズがこの曲をレコーディングする予定?わからないな。実際のはな し、しないんじゃないかと思う。レコーディングのたびに、プッシュするようにはしてるんだけど」
 この曲はそれから5年間、レコーディングされずじまいだった。「残念ながら、リンゴの曲をアルバムに入れるには、時間的な余裕がなさすぎる」とポールは1964年に説明している。「だって、いつまでたっても完成しないんだ」

完成して良かったですね!

 

リンゴが4年~5年温めて、やっと1968年に出来上がった"Don't Pass Me By" ですキラキラ

それを知っていると、3倍楽しめますキラキラ

 

 

 

 

辞書

情報提供元(著作権者)Weblio英辞郎goo辞書

listen for : ~に耳を澄ます[傾ける]

listen for : (予期して)〔…に〕聞き耳を立てる、聞き耳を立てる

listen for : …が聞こえないかと耳を澄ます

footstep : 歩み、足どり、歩幅、足音

come up : 上る、昇る、階上へ行く、(つかつかと)やって来る、近づく、北に来る、北上する、やってくる、(当地の)大学に入学する、昇進する

drive : 研究社 新英和中辞典での「drive」の意味(家に通じる)私道,車道. 

drive : 〔通りから家までの〕私有車道、アプローチ

knock on : 〔ドアなどを〕ノックする、たたく

dear : 親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する、大切な

dear : [呼び掛けにも用いて] 親愛な者,かわいい人; あなた,おまえ 《男女ともに用いる》.

dear : (親しい人に呼びかけて)あなた,ねえ,おまえ

front door : (家の)正面玄関、表玄関

tick : (時計などの)カチカチ(という音)、瞬間、(照合・正しい時などにつける)しるし、ダニ、いやなやつ、うるさいやつ、(ふとん・まくらの)かわ

tick : カチカチいう音

mantel : 暖炉の前面の飾り、炉棚

shelf : 棚、ひと棚分のもの、(がけの)岩棚、暗礁、砂州(さす)、浅瀬

hand : 手、(動物の)ものをつかむことのできる部分、(サルなどの)手、(特に)後ろ足、(カニ・エビなどの)はさみ、(一方の手で示される)側、面、方面、手の形をしたもの、(時計・計器などの)

by oneself : 独りで

any more : 今は、もはや(…ない、しない)

any more : これ以上〔~しない〕、もはや〔~しない〕、今後はもう〔~しない〕◆否定・疑問・条件文、またはそれらと意味的に同等の文で。

pass by : 研究社 新英和中辞典での「pass by」の意味

《 自動詞+ 副詞》

  (1) (そばを)通り過ぎる.

           例文 A person passing by asked me the way to the museum. 

        通りすがりの人が博物館へ行く道を尋ねた.

  (2) 〈時が〉過ぎ去る.

《 他動詞+ 副詞》

  (3) [pass+目+by] 〈…を〉大目に見る; 無視する.

darling : 最愛の人,かわいい人,いとしい人;すてきな人,優しい人

never : 少しも~ない

sorry : 気の毒に思って、(…が)気の毒で、かわいそうで、すまないと思って、悪かったと思って、後悔して、申し訳なく思って、すまなく思って、残念に思って、遺憾で 

doubt : 疑う、(…を)疑う、(…を)疑わしいと思う、信用しない、疑わしいと思う、なさそうだと思う

alright=all right : 万事OKで、大丈夫で、申し分ない、結構な、好都合な、差し支えない、構わない、問題[間違い・異常]ない、無事な、元気な

hear from : ・・・から連絡をもらう、連絡をもらう