"Penny Lane" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Penny Lane"

Writers : credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney )

Artist :  The Beatles

Recorded : 1966/12/29, 1967/01/04,05,06,09,10,12,17,EMI Studios 
Released : single Mon.1967/02/13 (US) double A-side"Strawberry Fields Forever"

              Fri.1967/02/17 (UK) double A-side"Strawberry Fields Forever"

                          Wed.1967/03/15 (JP) double A-side"Strawberry Fields Forevere"

1967/11/19EP(UK) 1967/11/27LP(US) 1968/12/05(JP)「Magical Mystery Tour」

1995/11/20「The Beatles Anthology 2」 (Alternative Mix)

1973/04/19「The Beatles / 1967-1970」

2000/11/13「1」2011/09/02[Remastered], 2011/09/02[Remix by Giles Martin]

2009/09/09「Magical Mystery Tour」[Remastered] 

2017/05/26「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND (SUPER DELUXE) 」

         Disc2 (Take 6) (Vocal Overdubs And Speech) (Stereo Mix 2017)

         Disc4 (Original Mono Mix) (Capitol Records U.S. Promo Single)

2023/11/10   「The Beatles: 1967-1970 (2023 Edition)」

 

Artist : Paul McCartney

1993/11/08  「Paul is Live」

 

 

2023年12月4日「She is anyway」について追記&歌詞変更。

12月5日追記。

   <歌詞和訳>"Penny Lane" 邦題 "ペニー・レイン"

[Verse 1]

In Penny Lane there is a barber showing photographs
Of every head he's had the pleasure to know
And all the people that come and go
Stop and say hello

    ペニー・レインには

    店主が知り合えて光栄に思ったあらゆる頭の写真を展示している床屋があって

    行き来する人はみんな

    立ち止まって こんにちはと言うんだ

 

[Verse 2]

On the corner is a banker with a motorcar
The little children laugh at him behind his back
And the banker never wears a mac
In the pouring rain, very strange

    角には 自動車を持っている銀行家がいて

    小さな子供たちは 彼の陰でこそこそと彼を見て笑うんだ

    だって その銀行家はどしゃぶりの雨の中 絶対マックを着ないんだ

    とても不思議だよ

 

[Chorus 1]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
There beneath the blue suburban skies
I sit and meanwhile back

    ペニー・レインは 僕の耳にそして僕の目に残っている

    そこは郊外の青い空の下

    僕は座って そのあいだに戻る

    
[Verse 3]

In Penny Lane there is a fireman with an hourglass

And in his pocket is a portrait of the Queen
He likes to keep his fire engine clean
It's a clean machine

    ペニー・レインには1時間砂時計を持っている消防士がいて

    彼のポケットには女王陛下のポートレートがあるんだ

    彼は自分の消防車をきれいにしておくのが大好きで

    まるでクリーンマシーンのようだ

 

[Piccolo Trumpet Solo by David Mason]
       
[Chorus 2]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
A four of fish and finger pies
In summer, meanwhile back

    ペニー・レインは 僕の耳にそして僕の目に残っている

    4ペンス分のフィシュ そして フィンガーパイ

    青春に そのあいだ戻る

 

[Verse 4]

Behind the shelter in the middle of the roundabout
The pretty nurse is selling poppies from a tray
And though she feels as if she's in a play
She is anyway

    ロータリーの真ん中にある待合所の陰で

    かわいい看護師が トレーからポピーの花を売っていて

    彼女はまるで劇中にいるかのよう思っているみたいだけど

    何にしてもやっぱり彼女なんだ

    どのようにしても彼女なんだ

 

[Verse 5]

In Penny Lane the barber shaves another customer
We see the banker sitting waiting for a trim
And then the fireman rushes in
From the pouring rain, very strange

    ペニー・レインで あの美容師が他の客の髭を剃る

    僕らは 銀行家が散髪のために座って待っているのを見る

    ちょうどその時 どしゃぶりの雨から消防士が急いで駆け込む

    とても不思議だよ

 

[Chorus]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
There beneath the blue suburban skies
I sit and meanwhile back

    ペニー・レインは 僕の耳にそして僕の目に残っている

    そこは郊外の青い空の下

    僕は座って そのあいだに戻る

 

[Chorus]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
There beneath the blue suburban skies
Penny Lane

    ペニー・レインは僕の耳 僕の目の中にある

    そこは郊外の青い空の下

    ペニー・レイン

 

 

????

 

[Verse 1]

In Penny Lane there is a barber showing photographs
Of every head he's had the pleasure to know

And all the people that come and go
Stop and say hello

    ペニー・レインには

    店主が知り合えて光栄に思ったあらゆる頭の写真を展示している床屋があって

    行き来する人はみんな

    立ち止まって こんにちはと言うんだ

 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 409ページ  

 

 ジョンのノスタルジアに影響されて、ポールも"ペニー・レーン"を書いたのだろう。

「二人とも同時期に曲を書いた気がする。お互いの曲に呼応する曲をよく書いていたから、これはジョンの思い出の歌に対する僕のヴァージョンだったのかもしれないけど、はっきり覚えてない。ともかくも子ども時代の回想の歌。ペニ ー・レーンというバス停があって、傍にはビオレッティという理髪店がある。窓にいろんな髪型の写真が貼ってあったのを、僕はちょっと芸術的に、いかにも写真を展示していたかのように描いてみた。歌詞は事実に基づいて書いてるんだよ。

 

ポールの本「The LYRICS」より

ペニー・レインにあるその床屋はハリー・ビオレッティがオーナーで、イタリア人が店を任されていた。外には斜めの縞模様のポールがあ って、ビートルズのメンバーは少なくとも一度や 二度はここで髪を切ったことがある。前文に続く"Of every head he's had the pleasure to know (写っている頭は店主に喜びをもたらしたものばかり)"という歌詞は、僕の英語の恩師が ”自由間接話法”と呼んでいた手法だ。イタリア人の店主が客に向かって、"It's been a pleasure to know you (あなたとお会いできたのは私の喜びです)" などと言っている声が、今にも聞こえてきそうだよね。

 

a barber showing photographs of every head he's had the pleasure to know」の、「every head he's had the pleasure to know」は

ハリー・ビオレッティという人が経営した「ビオレッティ」という床屋さんで、店長を任されていたイタリア人がお客様に「It's been a pleasure to know you」といつも挨拶していたのを、ポールは思い出して歌詞に使ったようですね。

「店主が知り合えて光栄に思ったあらゆる頭」と訳しました。

 

ポールの本「The LYRICS」には

showing photographs」という表現を使ったのは、良いチョイスだったと思うよ。そこには床屋があって、窓には散髪後のお客さんの写真が貼られていた……みたいな歌詞だと、あまりにも平凡すぎる。

とありました音符ラブラブキラキラ

 

「ペニーレインには、店主がお客と知り合えて光栄に思った頭の写真を、道を行き来する人が見れるように、店のガラスに展示するんだ。その床屋の前を通る人はみんな止まって、その写真に向かってこんにちはと言うんだよ!」音符

 

 

公式のプロモーション・フィルムに、床屋さん「ビオレッティ」が映っています。

萌え萌えです。

 

 

店のガラスには反射して木(赤色)が映っています。バスもちらりと見えます。

緑色のバスが通り過ぎたあとに見える映像です。ビオレッティ」の文字も見えますね!

床屋の前では二人のお母さんが乳母車を押しています。

 

 

[Verse 2]

On the corner is a banker with a motorcar
The little children laugh at him behind his back
And the banker never wears a mac
In the pouring rain, very strange

    角には 自動車を持っている銀行家がいて

    小さな子供たちは 彼の陰でこそこそと彼を見て笑うんだ

    だって その銀行家はどしゃぶりの雨の中 絶対マックを着ないんだ

    とても不思議だよ

 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 409ページ  

 

角には銀行があったから、銀行員を登場させた。これは実在の人物じゃない。彼のちょっとおかしな癖を笑いものにする子どもたち、そして降りしきる雨。

 

a mac」について。

イギリス独自の呼び方で、ゴムでできているレインコートだそうです。

「ビートルズ英語読解ガイド 増補版」秋山直樹著には、

考案者の名前(Charles Macintosh)に由来する。

とありました。

 

「ベルエキップ」というネット販売のサイトを載せさせていただきました。

ステンカラーでイギリスらしい素敵なコートになっていますね。裏地はチェック柄です。

ポールが思っているマックは、これと似ているのでしょうかキラキラ

 

 

[Chorus 1]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
There beneath the blue suburban skies
I sit and meanwhile back

    ペニー・レインは 僕の耳にそして僕の目に残っている

    そこは郊外の青い空の下

    僕は座って そのあいだに戻る

 

I sit and meanwhile back」の訳は迷いました。

 

"Penny Lane" のプロモーション・フィルムを見ると、緑色の2階建てバスが何回も映ります。

 

この2階建てバスに、ポールは乗ったのだろうなぁ…なんて思いました。

時には、ジョンやジョージと一緒に。

"Penny Lane" の歌詞は、ポールがそのバスから見た風景だとしたら、

I sit and meanwhile back」は「僕はバスに座って外を眺めているうちに、元の場所に戻る」と循環バスを妄想しました?? (循環バスも妄想ですアセアセ)

 

自宅の椅子だとしたら、「僕は椅子に腰かけ若かりし頃を回想する」を妄想しました??

 

わからないので、直訳にしました!「僕は座って そのあいだに戻る」

 

 

[Verse 3]

In Penny Lane there is a fireman with an hourglass
And in his pocket is a portrait of the Queen
He likes to keep his fire engine clean
It's a clean machine

    ペニー・レインには1時間砂時計を持っている消防士がいて

    彼のポケットには女王陛下のポートレートがあるんだ

    彼は自分の消防車をきれいにしておくのが大好きで

    まるでクリーンマシーンのようだ

 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 409ページ  

消防署についても、ちょっとした詩心が加わった。実際の消防署はペニー・ レーンじゃなくて、その半マイル先にあったんだ。でも第三ヴァースを作るために、題材にした。"It's a clean machine" の歌詞は良く出来たと思ったよ。今でもこのフレーズは気に入ってる。ときたま、素晴らしいフレーズが上手く出て来ることがあって、そんな言葉は単なるフレーズ以上の意味を持つんだよね。銀行、理髪店、消防署はすべて事実に基づいているんだ」。

 

2023年6月18日 ポール81歳の誕生日を祝って公開された映像には、

「a fireman with an hourglass」(1時間砂時計を持っている消防士) が映っていましたね!

 

鐘の音は、消防署、消防車を連想する音ですね音符

 

 

 

[Piccolo Trumpet Solo by David Mason]

"For No One" でフレンチホルン奏者の「アラン・シヴィル」に、音の高域を要求し、

そして、"Penny Lane" でもピッコロ・トランペット奏者の「デヴィッド・メイスン」に同じことをポールとジョージ・マーティンは要求したようですうずまき音符爆  笑

ピッコロ・トランペットの高域、かっこいいです。

 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 385ページ 

代役となったアラン・シヴィルは、イギリス音楽界においても彼の後継者となった。ポールがフレンチホルンのパートをハミングすると、ジョージ・マーティンがそれを楽譜に書き取った。作業が終わると、ポールの歌った高音部分がホルンの音域をはみ出していることをジョージは指摘して、各楽器の音域を示した本を見せてくれた。「でも、一流の演奏家は、多少上の音でも出してくれるけどね」とジョージ・マーティンがつけ加えたので、ボールは「じゃあ、このまま演ってもらおう」と答えた。

ポール「ジョージもこういう楽しいことが好きだから、『大丈夫、大丈夫』と言ってたよ。セッション中にアラン・シヴィルが僕ら二人を見て、『ジョージ君の楽譜にDとあるけど……』と、音域を外れた音符を指摘した。『それが何か?』とずうずうしく僕らがしらを切ると、彼もにんまりとして、『オーケー』と言ってくれた。"ペニー・レーン"でピッコロ・トランペットのデヴィッド・メイスンにも同じことをさせて、後で恨まれたよ。 あれ以来、みんなから高音の演奏を頼まれるらしい。

 

 

[Chorus 2]

Penny Lane is in my ears and in my eyes
A four of fish and finger pies
In summer, meanwhile back

    ペニー・レインは 僕の耳にそして僕の目に残っている

    4ペンス分のフィシュ そして フィンガーパイ

    青春に そのあいだ戻る

 

A four of fish and finger pies」も、ポールのバスでの思い出なのかなと妄想しまた。

「4ペンス分のフィシュを買ってバスに乗り食べたな。そして悪さもした。」

 

上のサイト("Penny Lane"の歌詞) の「A four of fish and finger pies」のラインをクリックすると、💭吹き出しが出てきて、一般の方が書き込んだメッセージを見ることができます。

This line is a humorous combination of two British terms. The wordplay is often lost on American audiences.

“A four of fish” was a common order size for fish and chips, that is what you could get with four pence, while “finger pie” was a Liverpudlian slang term equivalent to “heavy petting”.

In a 1967 excerpt from the Anthology McCartney said:

[…] we put in a joke or two: ‘Four of fish and finger pie.’ The women would never dare say that, except to themselves. Most people wouldn’t hear it, but ‘finger pie’ is just a nice little joke for the Liverpool lads who like a bit of smut.

このセリフは2つのイギリス用語をユーモラスに組み合わせたものだ。この言葉遊びはアメリカの観客には理解できないことが多い。

フィッシュ・アンド・チップスの一般的な注文サイズである "A four of fish "は4ペンスで買えるものであり、"finger pie "はリバプードの俗語で "heavy petting "に相当する。

1967年の『アンソロジー』からの抜粋で、マッカートニーはこう語っている:
"魚4匹とフィンガー・パイ"。女性は、自分たち以外には決してそんなことは言わない。たいていの人は聞かないだろうけど、"フィンガー・パイ "というのは、ちょっと下品なことが好きなリバプールの若者にとっては、ちょっとしたジョークなんだ。

 

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

 

「finger pie」については、以下に説明がありました。英文です。翻訳は個人でお願いします!

 

 

 

[Verse 4]

Behind the shelter in the middle of the roundabout
The pretty nurse is selling poppies from a tray
And though she feels as if she's in a play
She is anyway

    ロータリーの真ん中にある待合所の陰で

    かわいい看護師が トレーからポピーの花を売っていて

    彼女はまるで劇中にいるかのよう思っているみたいだけど

    何にしてもやっぱり彼女なんだ

    どのようにしても彼女なんだ

 

「ロータリーの真ん中にある待合所の陰で、かわいい看護師がトレーからポピーの花を売っていて、彼女はまるで劇中にいるかのようにポピーを売っているんだけど、何を演じても彼女なんだ」??

    

the shelter in the middle of the roundabout」(ロータリーの真ん中にある待合所)は、

ポールとジョンにとって思い出の場所だそうです。

ポールの本「The LYRICS」より

この 「Panny Lane」はドキュメントドラマとして見るのが一番かもしれない。そんなに違和感を覚えるところもないし、実際、僕がリバプールのジョンの家に行くときは、チャーチ・ロードとスミスダウ ン・ロードが交差するペニー・レインのロータリ ーでバスに乗り換えていたしね。そこはバスターミナルであると同時に、僕やジョンの人生にとって非常に重要な場所で(僕らはよくそこで会っていた)、僕が少年聖歌隊だった聖バルナバの近くでもある。まさに様々な意味が共鳴教会する場所で、僕にとっては、今も耳と目に残っている (in my ears and in my eyes) 場所なんだ。 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 410ページ  

スミスダウン・ブレイスのロータリーの真ん中には屋根付きの待合所があった。チャーチ・ロードとスミスダウン・プレイスが交差するこのロータリーは、地元では通称ペニー・レーン・ロータリーと呼ばれていた。現在はカフェが出来ているが、当時は待ち合わせをしたり、バスを待ったりする場所だった。

 

"Penny Lane" のプロモーション・フィルムを見ると、地元の人が「ペニー・レーン・ロータリー」と呼んでいた建物が一瞬映ります。これまた萌え萌えの2枚です。

 人がバスを待っています。

上から見た映像。いいですね!

この建物の中でポールとジョンは会っていたのですねハートキラキラ

 

2023年12月5日追記

↓それにジョージもです。ラブラブハート

参考 ジョン・レノン マイ・ブラザー ジュリア・ベアード&ジェフリー・ジウリアーノ著 松井孝三訳 66ページ

 ジョンとポールが出会った時点で、将来ビートルズとなるものの核はできた。ギタリストのジョージ・ハリソンが欠けていたが、彼もほど遠からぬところにいた。ポールの近所に住んでいたジョージは、彼と同じくリヴァプール・インスティテュートに通っていた。二人は毎朝同じバスに乗り、ベニー・ レインの中心へ主要道路。スミスダウンロードとの交差点にあったペニー・レイン・ターミナルでバスを乗り換えた。
 ターミナルといっても、大きなものではなかった。男子トイレと女子トイレ、それに休憩中の運転手がお茶を飲むスペースがあるきりだった。今日ではそのいずれもが姿を消し、サージェント・ペパー ・カントリー・キッチンという店になっている。レストランのオーナーは、自分がどれだけうってつけの名前を付けたかを自覚していないだろう。実に、ビートルズのアルバム『ペパーズ』の中でも特に有名な曲の一つである"ア・デイ・イン・ザ・ライフ" は、バスで通学していた頃の思い出が元になっているのだ。

2023年12月5日追記

やはり、"Penny Lane" は、バスの2階から見た景色かもしれません。「ここから眺めた街の景色が、後のポールの歌に出て来ることになる。」とあります。

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 38ページ  

 リヴァプールのバスは二階建てで、二階は喫煙席だったが、車掌から見えないこの席には通学の子どもたちが喜んで座った。ここから眺めた街の景色が、後のポールの歌に出て来ることになる。バスではよく友達に出くわしたし、弟も通学を共にしていたが、この長いバスの旅がポールの少年時代、思春期を通して不可欠のものとなった。この頃の彼は内省に向かい、一段高いバスの二階席からまるで神のように、バスの窓という枠を通して外の出来事や景色を眺める観観察者となった。"ア・デイ・イン・ザ・ライフ" のポールの歌詞にそんな瞬間の描写がある。バスの二階で煙草を吸いな がら、夢うつつになるというのだ。これは子ども時代の思い出と、ハイな六〇年代のマリファナを吸う行為とを組み合わせたものだ。

 行き先は学校だろうが、友達の家だろうが、ポールがバスに乗ってまず行き着く先がペニー・レーンだった。


ポール「ペニー・レーンという地区はいろんなバスが通る場所だったから、よく通ったよ。 リヴァプールの中心へ向かう道筋だから、毎日通った。ジョンの家に行くときも、雨が降っていたら、あそこでバスを乗り換えて行ったよ。ジョージと一緒に映画に行くときも、学校の友達のアーサー・ケリーの家に行くときも、あそこを通った」。

 

 

The pretty nurse is selling poppies from a tray

(かわいい看護師が トレーからポピーの花を売っていて)

 

このラインがあるだけで、イギリス人にはその日が11月11日だとわかるのですねキラキラ

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 410ページ  

ポール「ジョンとはよくペニー・レーンで待ち合わせた。毎年、イギリス軍のポピーの日には、ここでポピーを売っていてね。ジョンと僕は空き缶に1シリング入れて、ポピーを買って帰ったもんさ。トレイに入れたポピーを売ってくれる看護婦のお姉さんにときめいちゃってさ。そういえば、アメリカ人はポピーをパピー(子犬)だと思っていたらしいけど、それもまた面白いイメージだね。僕はあそこの向かいのセント・バーナバス教会の合唱隊に入っていたし、あそこはいろいろ思い出多い場所なんだ。

 

ウキペディアより

リメンブランス・デー

リメンブランス・デーまたはリメンバランス・デー(英語: Remembrance Day、もしくはPoppy Day)は、1918年11月11日の第一次世界大戦終結を記念してイギリス国王ジョージ5世によって定められた記念日。

 

概要

当初は終戦1周年の1919年11月9日に慰霊式典が執り行われたが、のちに、1918年11月11日11時第一次世界大戦の戦闘が終結した(この時刻をもって休戦協定が発効した。その経緯についてはドイツと連合国の休戦協定 (第一次世界大戦)を参照)ことから、11月11日に改められた。イギリス連邦諸国では、毎年この日に戦没者追悼行事が行われている。戦没者追悼記念日、戦没者記念日、英霊記念日、休戦記念日等と日本語訳されることがある。

 

リメンブランス・ポピー

この日は、従軍したカナダの詩人ジョン・マクレーの詩「フランダースの野に」から、赤いヒナゲシの花(リメンブランス・ポピー)が戦没者の象徴とされ、そこからポピーデーとも呼ばれる。

退役軍人・戦没者福祉団体 ロイヤル・ブリティッシュ・リージョンへの募金者には、その返礼に造花の襟章が渡され、それを身に着ける慣例がある(この募金活動はポピー・アピールと呼ばれる)。バスなどの装飾にも使用される。

また、平和主義者は、同じ日に白いポピーをリメンブランス・ポピーの代わりか、もしくは一緒に身に着けている。

 

イギリス以外

この日にはイギリスとともに連合国として第一次世界大戦に参戦し勝利したフランスや、敗戦国のドイツでも同様の式典が行われる。しかしイギリスと同様に連合国として参戦し勝利した日本やイタリアでは記念日として扱われていない。 アメリカでは休戦記念日としてではなく、「戦時あるいは平時に兵役に服した存命中の退役軍人」を称えるベテランズ・デー(退役軍人の日、または復員軍人の日とも)として祝日となっている。

11月11日になるたび、ポールは "Penny Lane" を思い出すのでしょうかハート

 

 

2023年12月4日追記

She is anyway」は、ポールの本「The LYRICS」に

この"She is anyway" は、とても1960年代らしさを感じさせる表現で、どうせ人生は芝居さ……みたいな考え方だね。

とありました。

深いですね。「何を演じたとしても彼女には変わりない。どんな生き方をしたとしても彼女に変わりない」

ということでしょうか??

She is anyway」を「どのようにしても彼女なんだ」と訳しました。

 

"Strawberry Fields Forever"

ジョンが「it's me」と言った事への、ポールの返事のようにも聴こえました。

「ジョン!どうせ人生は芝居さ…君が何を演じたって君に変りわないじゃないか!」

誇大妄想ですアセアセ

 

 

[Verse 5]

In Penny Lane the barber shaves another customer
We see the banker sitting waiting for a trim
And then the fireman rushes in
From the pouring rain, very strange

    ペニー・レインで あの美容師が他の客の髭を剃る

    僕らは 銀行家が散髪のために座って待っているのを見る

    ちょうどその時 どしゃぶりの雨の中から消防士が急いで駆け込む

    とても不思議だよ

 

「違う日に僕らがバスに乗ると、あの美容師が別のお客の髭を剃っているのが見えた。そして僕らはなんと、あの銀行家がその床屋で散髪のために座って待っているのが見えたんだ。そしたら今度は、あの消防士がどしゃぶりの雨の中、床屋に入っていくじゃないか!とても不思議だよ」

 

[Verse 1][Verse 2][Verse 3] には、「I」や「We」の主語は出てきませんでした。

[Verse 5]には、「We」が出てきました。

まるで、[Verse 1][Verse 2][Verse 3]は、ポールが一人でバスに乗っていて

[Verse 5] は、別の日のことで、ジョンとジョージも一緒にいるかのようですね!??

なんて、素敵な歌詞なのでしょうラブラブ音符キラキラ

バスに乗っていて、そこからの景色を見ている妄想です??アセアセ

信じないでくださいアセアセ

 

 

辞書

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎goo辞書

(引用できない英辞郎goo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にして、自分で訳した訳を載せました)

show : 見せる、示す、(…が)見せる、(…を)見えるようにする、(…を)現わす、目立たせる、出席する、現われる、(共進会などに)出品する、展示する

showing : 展示(会)、展覧(会)、(映画・演劇の)上映、上演、外観、体裁、見ばえ、情勢、形勢、(情勢の)説明

photograph : 写真

every : どの…もみな、ことごとくの、すべての、ことごとく…とは限らない、可能な限りの、あらゆる、十分な、毎…、…ごと、…おきに

pleasure : 楽しみ、愉快、喜び、(…の)喜び、光栄、楽しいこと、うれしいこと、(世俗的な)快楽、(特に肉体的な)快楽、放縦

have the pleasure to : …するの光栄に浴する
come and go : 行ったり来たりする、見えたり隠れたりする、移り変わる
on the corner : 角に[で]

banker : 銀行家、銀行業者、(賭博場の)胴元、貸元、親、(札の)配り手、銀行遊び

motorcar : 自動車
laugh at : …を見て笑う、…をあざ笑う、冷笑する、をものともしない、無視する

behind : 後ろに、残って、残して、後ろの、隠れて、陰で、遅れて

back : (人・動物の)背、背中、背部、背骨、(衣服の)背の部分、(衣服の)裏打ち、裏張り、(衣服をつけている)体、(正面 に対して)背面、後ろ

behind  one's back : 隠れてこそこそと
mac : ゴム引きの生地で作った防水のレインコート
pour : 注ぐ、つぐ、流す、(…に)注ぐ、ついでやる、(…を)(…に)かける、(…に)大量に送り出す、吐き出す、放射する、(…に)浴びせる

pouring rain : どしゃぶり
strange : 奇妙な、不思議な、変な、一風変わった、未知の、見なれない、未知で、見なれないで、(…に)慣れないで、未熟で
beneath : …の下に、のもとに、…を受けて、(身分・地位が)…より低い、…の目下の、…する価値のない、…にも似合わない、…の品位にかかわる

suburban : 郊外の、市外の、いなかくさい、教養のない、偏狭な

meanwhile : (2 つのことが起こる)その間に、(次のことが始まる)それまでは、(一方)その間、そうしている間に、話変わって(一方)

fireman消防士、消防団員、(炉・機関の)火夫、救援投手、火消し役

hourglass : (特に 1 時間用の)砂時計、水時計、漏刻

portrait : 肖像(画)、肖像写真、ポートレート、生き写し、生き生きした描写

fire engine : 消防(自動)車

summer : 夏、夏季、青春、盛り、年、年齢、歳

behind : 後ろに、残って、残して、後ろの、隠れて、陰で、遅れて

shelter : (風雨・危険などを避ける)避難所、(避難)小屋、(バス停などの)待合所、雨宿りの場所、防空壕(ごう)、待避壕、(一時的な)収容所、避難、保護、庇護(ひご)

middle : 真ん中の、中央の、中位の、中間の、中流の、並の、(言語史で)中期の

roundabout : 迂回(うかい)の、回り道の、遠回しの、間接の
roundabout : Behind the shelter in the middle of the roundabout

       「ロータリーの真ん中にある待合所の陰で」

as ifまるで…であるかのように、まるで…するかのように、…のように(見える、思える)、…というのじゃあるまいし

feels as if : 感じられる、思われる、気がする

though…だけれども、…にもかかわらず、もっとも…であるが、たとえ…でも、よし…にせよ

anyway : とにかく、それにもかかわらず、やはり、どんな方法でも、どのようにしても、いいかげんに、ぞんざいに
customer : 顧客、得意先、取引先、(…な)やつ、(…な)人
see : 〔+目的語+doing〕〈…が〉〈…しているのを〉見る 《★【用法】 〔+目+原形〕では原形不定詞がひとまとまりの動作を表わすのに対し,〔+目的語+doing〕では現在分詞は継続中の動作を表わし,いっそう記述的な色彩を帯びる》.

trim : [a trim] 刈り込み,手入れ; 調髪.
and then : んで、其れと、其れから、で、而して、〈…したら〉・たら、〈さらには〉・さては、それから、次に、次いで

rush : 急ぐ、急行する、急いで行動する、(ある方向に)突進する、殺到する、突撃する、急いでする、性急に移る、急に(…に)起こる、ボールを持って突進する