"Taxman" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Taxman" 

Writers : George Harrison

Artist :  The Beatles

Recorded : Wed,Thu,Fri1966/04/20,21,22,Mon1966/05/16,Tue1966/06/21 EMI Studios
Released :  Friday1966/08/05(UK)「Revolver」A面1曲目

       Sunday1966/08/08(US) 「Revolver」A面1曲目

1996/03/18(UK) 1996/03/19(US) 「The Beatles Anthology 2」(Take 11)

2009/09/09 「Revolver」[Remastered] CD1曲目

2022/10/28 「Revolver : Special Edition」

        [LP1 ニュー・ステレオ・ミックス by Giles Martin] A面1曲目

        [LP3 セッションズ2] (A面2曲目 Take 11)

        [LP4 オリジナル・モノ・マスター]  A面1曲目

2023/11/10   「The Beatles: 1962-1966 (2023 Edition)」

 

 

   <歌詞和訳>"Taxman" 邦題 "タックスマン"

            税金マン

[Verse 1]

Let me tell you how it will be
There's one for you, nineteen for me

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    あなたにそれがどうなるのかを 私に伝えさせてください

    あなたの持ち分が1 私の持ち分が19になります

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

[Verse 2]

Should five per cent appear too small
Be thankful I don't take it all

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    5パーセントでは少なすぎると思われるのはごもっともですが

    そのすべてを私が持っていかないことを ありがたく思ってください

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

[Bridge]

(If you drive a car car) I'll tax the street 
(If you try to sit sit) I'll tax your seat
(If you get too cold cold) I'll tax the heat
(If you take a walk walk) I'll tax your feet
Taxman!

    あなたが車を運転するなら 私はその車道に税をかけさせていただきます

    あなたが座ろうとするなら 私はあなたの座席に税をかけさせていただきます

    あなたがかぜをひきすぎるなら 私はその熱に税をかけさせていただきます

    あなたが散歩するなら 私はあなたの足に税をかけさせていただきます

    タックスマン!

 

[Guitar Solo: Paul McCartney]

 

[Refrain]

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

[Verse 3]

Don't ask me what I want it for 

(Ah-ha-Mr.Wilson)
If you don't want to pay some more

(Ah-ha-Mr.Heath)

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    何のために私が税金を欲しいと思っているか 私に訊ねてはいけません

    (Ah-ha-ミスター・ウィルソン )

    たとえあなたが これ以上はこれっぽちも払いたくないと思っていてもです

    (Ah-ha-ミスター・ヒース)

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

[Verse 4]

Now my advice for those who die
Declare the pennies on your eyes

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    たった今 私は死ぬ人々に対して勧告します

    あなたの目の上のペニー硬貨を申告しなさい

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

[Outro]

And you're working for no-one but me

    付け加えますと あなたは誰のためでもない私だけのために働いているのです

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

let me : ~させて下さい;私にさせて

tell : 告げる、話す、語る、言う、述べる、(…を)告げる、伝える、(…と)言う、知らせる、命じる

how : どんなふうに、どんな具合に、どんな方法で、しかた、どうやって…するか、どんな状態で、どう、どんな意味で、いかが、どうして(まあ)
'cause : = because

because : なぜなら、というのは、(なぜなら)…だから(である)、…だから、…なので、…だからといって(…ない)、…ということ
should : …すべきである,するのが当然だ,したほうがいい 《★【比較】 ought to,must よりも意味が弱く,しばしば義務より勧告を表わす》.

appear : 〔+(to be)補語〕〈…(のよう)に〉見える,〈…と〉思われる 《★【類語】 ⇒seem》.

too : (…も)また、そのうえ、しかも、ところが、本当は、あまりに、…すぎる、非常に…でことができない、(…が)…すぎる、非常に…で(…が)ことができない

small : (形状・規模の)小さい、小型の、狭い、少ない、わずかな、少人数の、重大でない、つまらない、くだらない、狭量の
thankful : (…を)感謝して、ありがたく思って、うれしくて、感謝して、感謝に満ちた、感謝の念を表わす

take : 〔+目的語+副詞(句)〕〈ものを〉(…へ)持っていく; 〈人・動物を〉(…へ)連れていく; 〈乗り物・道が〉〈人を〉(…へ)運んでいく.

tax : 〈人・収入・財産・物品などに〉税をかける,課税する.

street : 可算名詞 (歩道と区別した)車道.
seat : 腰かけ、席、座席、(劇場・列車などの切符を買って座る)座席、予約席、指定席、議席、議員の地位、(いす・腰かけなどの)座部、シート
get a coldかぜをひく

heat : (温度上「冷たさ」に対して)熱さ、、(気温上「寒さ」に対して)暑さ、暑気、暖かさ、暖気、熱度、温度、(身体の)熱、体温

 cold, cold) I'll tax the heat
take a walk散歩する、歩を運ぶ

feet : foot の複数形

foot 、足部、(靴下の)足の入る部分、歩み、足どり、徒歩、すそ、あし、台足、(山などの)ふもと
ask尋ねる、質問する、する、(…を)尋ねる、依頼する、求める、請う、頼む、(人に)頼む、招待する

want : 欲する、(…が)欲しい、(…を)望む、用事がある、用事で捜している、したい(と思う)、望む、ほしいと思う、もらいた(くな)い、(…が)望む

want : 欲する、(…が)欲しい、(…を)望む、用事がある、用事で捜している、したい(と思う)、望む、ほしいと思う、もらいた(くな)い、(…が)望む

pay : 支払う、支給する、(報酬を)支払う、(借金を)弁済する、金を支払う、支払ってさせる、払う、する、ためになる、利益を与える

some more : 〈数量〉・もっと、もう少し

now : 今、現在、今では(もう)、目下の事情では、今すぐに、直ちに、たった今、今しがた、今や、そのとき

advice : 忠告、助言、勧告、(医師の)診察、(弁護士の)意見、見解、(外交・政治上などの)報告、(取引上の)通知(状)、報告

those : [who などの関係代名詞を伴って] (…な)人々.

declare : (税関・税務署で)〈課税品・所得額を〉申告する.

penny : ペニー、ペニー貨、1 セント 銅貨、びた一文、ほんのわずか、金銭
no oneだれも…ない

but  :  ただ,ほんの,…だけ.

 

 

??

ジョージの曲です。

アルバム「Revolver」のA面1曲目。ジョージはどんなに嬉しかったことでしょうキラキラ音符

 

ジョージが書いた「I・ME・MINE」という本の "Taxman" のページに以下が載っています。

ジョージ・ハリスン著「I・ME・MINE」 ジョージ・ハリスン伝記 山川真理訳

「タックスマン」は、お金を稼げるようになったものの、実際はそのほとんどを税金に取られてしまうということに初めて気づいて書いた曲。当時も今もそれがあたりまえになっている。どうしてそんなことになるのだろう。何か大切なことを忘れていて、そのために罰を受けているのだろうか。

 

ウキペディアより

「タックスマン」(Taxman)は、ビートルズの楽曲である。ジョージ・ハリスンが作詞作曲した楽曲で、作曲にあたってはジョン・レノンが協力している。労働党のウィルソン政権が、充実した社会保障の維持を目的に税率95パーセントという高い税金を富裕層に課していたことに対する抗議として書かれた楽曲で、本作はビートルズ初の政治的声明となった楽曲である。1966年に発売された7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『リボルバー』には、オープニング・トラックとして収録されており、レノン=マッカートニー以外の作品がオープニング・トラックとして収録された初の例ともなった。

 

ビートルズは、1966年イギリス総選挙でウィルソンが勝利した1か月後の1966年4月に「タックスマン」のレコーディングを開始した。歌詞の中では、バランスを取るためにウィルソンの名前と反対党(当時の最大野党である保守党)の党首であるエドワード・ヒースの名前が登場している。なお、楽曲中でポール・マッカートニーは、インド音楽を彷彿させるギターソロを演奏している。

 

[Verse 1]

Let me tell you how it will be
There's one for you, nineteen for me

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    あなたにそれがどうなるのかを 私に伝えさせてください

    あなたの持ち分が1 私の持ち分が19になります

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

There's one for you, nineteen for me」は、直訳すると

「あなたのために1、僕のために19あります」ですが、

「あなたの持ち分が1 私の持ち分が19になります」と意訳しました。

パーセントでいえば、「あなたの持ち分が5% 私の持ち分が95%になります」ですね。

ウキペディア タックスマンより

歌詞にある「There's one for you, nineteen for me(あなたの取り分は1、私の取り分は19)」というフレーズは、当時イギリスでは1ポンドが20シリングであったことを20進法的に表現したもの。

 

[Verse 4]

Now my advice for those who die
Declare the pennies on your eyes

'Cause I'm the Taxman

Yes, I'm the Taxman

    たった今 私は死ぬ人々に対して勧告します

    あなたの目の上のペニー硬貨を申告しなさい

    なぜなら私がタックスマンだからです 

    そう 私はタックスマンです

 

死者を葬る時に、死者のまぶたの上にコインを置く習慣があるそうです。

たまたま息子が「レディ・プレイヤー1」という映画を観ていて、そのシーンがありました。

私は観ていないのですが写真だけ撮りました。(曲がっていてすみません)

藤高邦宏氏が1994年に書かれた論文を参考にさせていただきました。

コピーペーストできなかったので言葉は変えました。

この世からあの世に行くためのコイン。その他には、死者が生きている人を羨んで(うらやんで)あの世への道ずれを物色しないよう目をかくす意味もあるようです。

 

以下参考にした藤高邦宏氏の論文です。

pdfです。ダウンロードしないとだめなので、無理な方スルーしてくださいね。

"Now and Then" ピーター・ジャクソン監督のミュージック・ビデオ公開の方が大切です。

大丈夫な方はあとでゆっくり。10/20ページです。

https://core.ac.uk/download/pdf/230073657.pdf

 

藤高邦宏氏の著書には「英米人の迷信・俗信考―古来の信とその心を人と文芸に探る」がありました。

 

 

ジョンも手伝った"Taxman" の歌詞

ジョージが書いた「ジョージ・ハリスン自伝 I・ME・MINE」を読んだジョンは、へそを曲げてしまったようです。理由は、ジョージから電話があって、"Taxman" の歌詞づくりの手伝いをしたのに、その本では、そのことが1行も書いてなかったからだそうです。そんな一面がジョンにもあるんですね。

「ジョン・レノン&オノ・ヨーコ プレイボーイ・インタビュー1980完全版」

デヴィッド・シェフ著 山川真理訳 266ページ

ジョン: ただの一言も触れてないんだよ! ぼくは覚えてるよ。ある日、あいつが電話してきて (タックスマン)を手伝ってほしいと言ったんだ。あいつのごく初期の曲の一つだ。ぼくは、曲にふさわしい1行ジョークみたいなのをいくつか考えて歌詞にぶち込んだ。頼まれたからね。ぼくのところへ来たのは、ポールのところへ行けなかったからだ。あの頃のポールが彼に手を貸すと は考えられなかった。ぼくは気が進まなかった。「勘弁してくれよ、ジョージの曲まで手伝わなきゃならないのかよ。自分の曲とポールの曲で精いっぱいなのに」と思った。でもあいつのことが大好きだったし、傷つけたくなかったから、あの日、午後に電話が来て「この曲、手伝ってくれるかな」と言われたとき、少しだけ答えに詰まったけどオーケーしたんだ。それまで長いことジョンとボールでやってきて、ジョージはその頃はまだソングライターとして認知されてなかったか ら、ちょっと蚊帳の外という感じでね。でもシンガーとしては、アルバムごとに1曲は歌わせてた。 ビートルズの初期のアルバムをイギリスで聴くと、彼の歌が1曲ずつ入ってるよ。 ジョージとリンゴが歌ってた曲は、ダンス・ホールで演奏していた頃のぼくのレパートリーの一
部だ。ぼくが二人のために歌いやすい曲を選んでやってたんだ。そういうわけで、ぼくはジョー ジの本にちょっとばかりを立てている。 

 

それに対してジョージは、

1987年12月、ハリソンはテレビ番組『West 57th Street』でセリーナ・スコットからレノンのコメントについて質問された。彼は彼女に言った。(レノンは)僕がこの曲 "Taxman"を1行も書いたと言わなかったから、腹を立てていたんだ。でも、"Come Together" の2行や "Eleanor Rigby"の3行をどう書いたかも言わなかったんだ。そういうことには一切触れなかった。バランスを考えれば、彼が私に対して抱いていたであろうことよりも、私が彼に対して抱いていたであろうことの方が多かったと思う」。

ウキペディアより

 

 

"Taxman" の1行ジョークのいくつかはジョン。

"Come Together" の2行はジョージ。

"Eleanor Rigby"の3行はジョージ。

なんですね音符キラキララブラブウインク

 

 

 

11月3日午後10時(日本時間) 

"Now and Then" ピーター・ジャクソン監督のミュージック・ビデオ公開

20分きりました。楽しみですね!